俺とバカたちと召喚獣   作:無津伊

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《前回のあらすじ》
零斗は温かいおしるこが好き。


第18問

悪魔の声の主ーーーーつまり姫路瑞季は続けてこう言った。

 

姫「お弁当、沢山食べて下さいね!……あ、他の皆さんもよろしければどうぞっ!」

 

『『『『っ!(ビクッ)』』』』

 

優しい姫路は零斗たちだけでなく他のクラスメイトたちにもお弁当を勧めた。

明「あ、ありがとう姫路さん……でも僕は結構食べちゃったから雄二が食べなよ」

雄「ははは、何を言ってるんだ明久。テメェはまだシュウマイしか食ってねぇよな?」

秀「須川よ。お主の好物、ハンバーグがあるではないか。食べてみてはどうじゃ?」

須「いや、俺は学食で食べてきたしな。……横溝たちは食べないのか?」

横「はっはっはっ。忘れたのか?さっき俺たちもお前と一緒に学食で食べてきただろ。なぁ福村」

福「そーだそーだ。俺たちはもうお腹がいっぱいでーーーーっておい、どこに行く土屋」

ム「(ビクッ)………ちょっとお手洗いにーーーー」

『『『『行かせないからな?(バッ)』』』』

ム「………………(チッ)」

ーーーーと、笑顔で他の人に食べる権利を譲るFクラスの輩たち。……しかしその笑顔の裏ではーーーー

明「(雄二が食べなよ!その方がきっと姫路さんも喜ぶからっ!)」

雄「(何を言ってんだ明久!お前が食べた方が喜ぶに決まってるだろうが!)」

秀「(それについてはワシもそう思うぞい明久)」

ム「(……同感)」

明「(ええ!?二人共なんで雄二の味方に!?)」

横「(おい須川!テメェなんで俺に振ってくるんだよ!?)」

須「(しかた無いだろっ!俺はここで死ぬわけにはいかないんだ!!)」

福「(ってか須川!お前は異端審問会会長の最有力候補なんだぞ!俺たちを代表して食べるべきじゃ無いのか!)」

『『『『(そーだそーだ!)』』』』

須「(それとこれとは話が別だろっ!?)」

ーーーーこのザマだ……

……はぁ……全く……こうなったら……

城「(……ったく、しかたねぇなぁ……ここは俺が一肌脱いでやろうじゃねぇか)」

明「(っ!さ、さすが零斗!僕は零斗のことを信じてたよ!)」

雄「(そうかそうか。頼んだぞ城之一。生きて帰ってこいよ)」

秀「(城之一……お主……本気かの……?)」

ム「(……短い間だったけど楽しかった)」

『『『『(……さようなら……城之一)』』』』

城「(ーーーーってちょっと待て。誰も食べるとは言ってなーーーー……ええい!俺に向かって合掌するなっ!)」

48人が俺に向かって小さく合掌する姿はとてもシュールだった。

明「(……え?食べるとは言ってないってどゆこと?)」

雄「(……まさか捨てるんじゃないだろうな?)」

城「(……まぁ黙って見とけって。今から作戦を開始するから)」

全『『『『………………』』』』

全員がジッと黙って零斗に視線を向ける。

…………よし…………いきますかっ!

零斗は気合いを入れてから作戦を開始した。

 

 

 

城「あっ!姫路!アレはなんだぁっ!」

姫「えっ!ど、どれですかっ!?(サッ)」

 

……よし!姫路が窓の外を見ているスキにっ!

 

 

 

 

 

ガシッ←(零斗が弁当と箸をつかむ音)

 

シュバババッ←(零斗が明久、雄二、ムッツリーニの口に弁当の中身を入れる音)

 

ダバダバダバ←(零斗が三人の口に無理やりコーラの入ったペットボトルを突っ込む音)

 

ガクガクビクンビクン←(三人が体を痙攣させる音)

 

 

 

 

 

……ふっ……見たか!三秒で入れ込み・流し込みを終わらせるこの手際の良さをっ!

…………三秒で出来るわけが無い?それはあれだ。火事場の馬鹿力ってやつだ。

 

 

 

秀「(……お主……存外に鬼畜じゃの……)」

『『『『…………(哀れみの目)』』』』

城「(仕方ねぇだろ?捨てるわけにもいかないんだから)」

秀「(……まぁ……確かにそうじゃが……)」

そう、仕方の無い事だった。この作戦には明久たちの犠牲が絶対に必要だったのだ。アーメン(棒)

姫「……城之一君?別に何もありませんけどーーーーって三人共どうしたんですかっ!?」

ーーーーと、窓の外を見ていた姫路が慌てながら声をかけてきた。

城「いやー、なんか三人共足が攣ったみたいでな。横になったらそのうち治るって言ってたぞ」

姫「あ、そうなんですか……無事で良かったです……」

零斗がそう言うと姫路は簡単に信じてくれた。

姫「……あれ?お弁当食べちゃったんですか?」

城「おう、とっても美味しかったぞ」

秀「うむ、素晴らしい味だったのじゃ」

『『『『…………(コクコク)』』』』

姫「そうでしたか……良かったです(ホッ)」

そう言って姫路は安心した表情を見せた。

城「特に明久と雄二とムッツリーニが凄い勢いで食べてたぞ。……三人共、美味しかったよな?」

零斗は三人の生存確認を取るとともに、弁当の味について聞いてみた。

 

 

明「……とっても……美味しかった……よ……」

雄「……うまかったぞ……姫……路……」

ム「……美味……だった……」

 

ヤバい。三人共、目が虚ろだ。

 

 

明・雄・ム「(……後で……コロス……)」

城「(……お前らに『後で』は無いと思うぞ俺は……)」

なにせ一口であの威力だ。それを大量に摂取したんだからもう立ち上がれないだろう。……もしかしたら数分後には気を失っているかもしれない。

秀「……そう言えばの、美味しいと言えば駅前に新しくできた喫茶店があっての」

城「新しくできた喫茶店?」

ここで零斗と秀吉が話をそらしにかかる。

これ以上弁当の話を長引かせて『また作ってきますね』なんてことになったら今度こそ零斗たちもただではすまされないだろう。

須「その店、結構評判いいよな。……確か名前は『ラ・ペディス』だったっけか……?」

城「……それじゃあ今度の放課後みんなで行ってみないか?」

姫「あ、それはいい考えですね!」

なんとか作戦は成功したみたいだ。……だが油断は禁物。弁当の話にならないようにその『ラ・ペディス』という店について話を続ける。

横「ーーーーんで、特にクレープが一番美味しかったって友達が言ってたぞ」

城「おお、クレープか。それは楽しみだなぁー」

姫「……クレープですか……うう、また太っちゃいます……」

……ん?なんか姫路が複雑な表情をしながらうつむいているが……なんでだろ?

姫「……あ、そう言えば」

ーーーーと、姫路は何か思い出したのかゴソゴソとバスケットのなかを探る。

…………ん?なんか寒気がーーーー

姫「……実はデザートも作ってーーーー」

城「あぁっ!あんなところに未確認飛行物体がっ!」

姫「えっ?ど、どこですかっ!?(サッ)」

 

くっ!まさかデザートも用意していたとは……だがこれも明久たちにーーーー

雄「(させるかっ!(ガッ))」

城「(うおあっ!?)」

零斗が動こうとしたとたん、雄二が零斗の足を引っ張って転ばせた。

雄「(今だっ!明久!ムッツリーニ!)」

明・ム『(ラジャーッ!(ガシッ))』

そして転んだ零斗を明久とムッツリーニが取り押さえた。

城「(お、お前ら!何をするつもりだ!?)」

雄「(ははは、安心しろ。キサマの鳩尾に一発かましてからデザートをゆっくりと口に流し込むだけだ!)」

ム「(……さっきは……よくも……!)」

明「(僕たちが味わった苦しみを思い知れっ!)」

ヤバい!このままでは……確実に死ぬ!

城「(ってかお前らあの量の弁当を食べてなんでまだ動けるんだよっ!?)」

あの量は絶対、致死量だったのに……!

雄「(……まぁ簡単なことだ……)」

城「(……簡……単……?)」

 

 

明・雄・ム『(願いは不可能を可能にする!)』

 

 

その『願い』が『零斗を殺す』ことではなかったらなかなかカッコいいセリフだっただろう。

 

城「(くそっ!は、はなせぇ!!)」

明・雄・ム『(地獄に……おちろぉ!)』

城「(いやぁっ!殺人鬼ーーーー!)」

雄二が腕を大きく振りかぶり、そしてそれが鳩尾に叩き込まれようとしたその時ーーーー

秀「(……仕方がないの、ワシが食べるのじゃ)」

ーーーー秀吉が名乗り出た。

城「(秀吉!?何言ってんだ!死んじまうぞっ!?)」

明・雄・ム『(俺ら(僕ら)のことは率先して犠牲にしたよな(よね)!?)』

何を言ってるんだコイツらは。もし重要度を図に表すならーーーー

 

 

秀吉>>>>(越えられない壁)>>>>三人

 

 

ーーーーなんだから仕方がないだろ。

秀「(……まあ確かにワシにも恐れはあるのじゃが……よくデザートを見てみるのじゃ。シンプルで普通においしそうじゃろ?)」

確かに秀吉の言う通り、デザートはヨーグルトとリンゴやチェリーなどの果物(のようなもの)を混ぜただけのシンプルかつ安全そうなモノだ。

城「(……た、確かにそうだがーーーー)」

秀「(それにの、ワシは試召戦争ではお主らのように活躍はあまりできないのじゃ……だからワシはこういうところでお主らの役に立ちたい……ワシを信じてはくれんかの?)」

全『(っっっ!!!)』

その言葉は零斗たちの心臓を貫いた。

ひ、秀吉……そんな……美少女なだけでなく性格までパーフェクトだなんて……それならっーーーー

城「(ーーーーそれなら俺も食べてやろうじゃねぇか!)」

明・雄・ム『(零斗(城之一)!?)』

秀「(……む……ワシを信じられないのかの?城之一よ)」

城「(……別に信じられないわけじゃねぇ……でもこのデザートを女子だけにまかせるだなんて男が廃っちまうだろ!)」

秀「(待つのじゃ城之一よ。ワシは男だとーーーー)」

城「(さっきはすまなかったな三人共……だが安心しろ……今度は俺がお前らを助ける番だ!)」

明・雄・ム『零斗(城之一)…………まかせたよっ(ぜっ)!』

秀「(……むぅ……なんだか納得いかんのじゃ……)」

三人と拳をコツンとぶつけてから零斗と秀吉はデザートを手に取った。

城「(よし、秀吉……いくぞ!)」

秀「(うむ!了解じゃ!)」

そして二人は顔を見合わせてコクリとうなずいてからーーーー

城・秀『(いただきます(のじゃ)!)』

ーーーーカップに入ったデザートを口に勢い良く流し込んだ。

 

秀「(むぐむぐ……なんじゃ、案外おいしゴぱぁっ!)」

 

…………あれ?

 

城「(もぐもぐ……ん?秀吉?どうしゴぱぁっ!)」

 

この瞬間、二輪の花が散った。命という名の綺麗で儚い花が。

全『『『『……………………』』』』

クラスメイトたちはその瞬間を呆然と口をあけながら見ていた。……否、見ていることしかできなかった。

 

城「(……う……がはっ……明……久……雄……二……ムッツ……リーニ……)」

 

……零斗が最後の力を振り絞って畳に倒れたまま顔だけを三人に向けた。

 

城「(……さっき……は……無理やり……食べさせて……すま……な……かっ……た……(バタッ))」

 

明・雄・ム『………………』

 

そしてそう言った後、昇天していった。

 

 

 

…………だがまだ悪夢は終わらない…………

 

明「(……あ、あれ?……なんだろう……急に……力……が……(バタッ))」

雄「(……まさか……毒が……まわって……(バタッ))」

ム「(……無念……(バタッ))」

 

こうしてさらに三人の命が散っていった……

 

 

 

姫「……城之一君?別に何もーーーーって皆さんどうしたんですか!?」

ーーーーと、外を見ていた姫路がさっきと同じように慌てながら倒れている五人に声をかけた。

須「ひ、姫路。吉井たちはお腹一杯になったから少し寝るって言ってたぞ」

ここで須川がフォローを入れた。

姫「あ、そうなんですか……でも食べてすぐ横になると牛になっちゃいますよ♪」

『『『『(……牛になったほうがマシだったんだろうな……)』』』』

クラスメイト全員の呟きがリンクした。

須「……そ、そう言えば学食から教室に戻る時、福原先生が姫路のことを探していたぞ?」

横「だ、だったな。見つけたら職員室に呼ぶようにって言ってた気がするんだが……」

『『『『…………(コクコク)』』』』

須川のアドリブに横溝が続き、さらに全員が顔を縦に振った。

姫「えっ、そうなんですか?……それじゃあちょっと職員室に行ってきますね!」

そう言って少し慌ただしく姫路は教室を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

……そしてその5秒後ーーーー

 

 

 

 

 

 

 

須「至急、AEDを五人分用意しろっ!」

 

『『『『了解っ!!』』』』

 

 

ーーーー五人を救うべく、クラスメイト全員が動き出す。

そして教室の後ろ側の棚から神速の速さでAED5個を取り出した。

須「いいかお前ら!ここで代表の坂本や保健体育の猛者・ムッツリーニ、美少女の秀吉が死んだら次のAクラス戦は確実に負ける!」

『『『『っっ!!(ビクッ)』』』』

須川の言葉を聞いたクラスメイト全員が震えた。

須「それだけは絶対に避けなければならない!だからFクラスの俺らがーーーー異端審問会が絶対に救い出すぞ!全員作業にかかれっ!!」

『『『『っしゃあぁーっ!!!』』』』

その気合いと同時に…………これから様々な伝説を残すことになる異端審問会ーーーーまたの名をFFF団が完全結成された……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

須「……よし!それじゃ早速、秀吉の人工呼吸をーーーー」

『『『『させるかぁっ!』』』』

須「ーーーーぶねぇっ!キサマら何をする!」

横「ったく油断もスキもねぇな!」

福「お前だけにいい思いをさせてたまるかぁっ!」

須「……ふっ……そうか……そこまで言うんだったら…………全員かかってこい!ぶちのめしてやるっ!」

『『『『上等だぁっ!』』』』

 

 

 

…………零斗たち…………助かるよね?(不安)

 




たまにはバカテスト2・家庭科

問 以下の問いに答えなさい。
『カレーライスの隠し味として入れられる基本的な食材を三つ答えなさい』

吉井明久の答え
『リンゴ、ヨーグルト、ハチミツ』

《教師のコメント》
正解です。他にもオイスターソースやインスタントコーヒーを入れると美味しく仕上がります。


城之一零斗の答え
『愛と夢と希望』

《教師のコメント》
丸をつけたい所ですが間違いは間違いです。


土屋康太の答え
『メイドの「おいしくな~れ」「萌え萌え」「キュンッ」』

《教師のコメント》
三つに分けている所がなんだか腹立たしいです。


姫路瑞希の答え
『濃硫酸、クロロ酢酸、硝酸カリウム』

《教師のコメント》
それは料理ですか?





須川、横溝、福村は一応主要キャラです(作者が何故か好きだから)
次はようやくAクラス戦です。Eクラス戦~Aクラス戦がなんだかとても長くなってしまいました……
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