俺とバカたちと召喚獣   作:無津伊

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《前回のあらすじ》
零斗+明久=雄二の身代わり


第7問

明「ねえ雄二(バリバリ)、本当にEクラスに勝てるの?(ボリボリ )」

城「……もう開戦から1時間ぐらいたっているが何の進展もないんじゃないか?(ポリポリ)……」

雄「言っただろうが隙をつくと(パキッ)。FクラスとEクラスの間の戦場は今のところ互角の状況だ(ポイッ)。突撃するならEクラスの生徒が大勢、回復試験を受けているとき、それか姫路が回復試験を終えて教室に戻ってきたときがいいだろう(サクサク)」

Fクラスでは明久がせんべい、零斗がポテチ、雄二がチョコレート(パフ入り)を食べながら座布団に座り雑談していた。ちなみに彼らが食べているお菓子はすべて零斗が家から持ってきたものだ。

雄「……だが秀吉たちが心配だ……定期的に味方は送っているが40分前に秀吉が状況報告に来てからは全然連絡がない…………まさか……」

秀「(ガラガラ)ゆ、雄二!大変なのじゃ!……って何でお主らはこんなときにほのぼのとお菓子を食べておるのじゃ!?」

と、秀吉がFクラスに慌てながら戻ってきた。そして零斗たちがほのぼの~とお菓子を食べていることにつっこんだ。

城「いや、ちょっと小腹がすいてな。それにもう昼時だろ?(パリパリ)」

明「ほら、秀吉もどう?食べて落ち着いたら?」

秀「た、確かにお腹はすいておるのぉ……(バリバリ)」

秀吉は明久からもらったせんべいを食べた。

明「それより秀吉、全然戻ってこないから 心配したよ!」

秀「すまぬの……いろいろあっての……」

雄「秀吉、落ち着いたか?何があったか教えてくれないか?」

秀「うむ、10分ぐらい前の話なのじゃがワシがそろそろ状況報告しに行こうとしたときじゃ、突然Eクラスから30人程の生徒が一斉にでてきたのじゃ」

城・明『さ、30人も!?』

雄「……なるほど……予想通りだな……」

零斗と明久は驚いているが、雄二はそんなに驚いていない。

秀「その中の10人はFクラスとEクラスの間の戦場に行ったのじゃがあとの20人はこっちに来ての、あっという間に敵に囲まれてしまったのじゃ。ワシもやられそうになったのじゃが皆が庇ってくれての。なんとか教室に戻って来ることが出来たのじゃ」

雄「そうか……だったら4階から回って攻めてくる可能性が高いな……秀吉、ここにいる俺と明久と城之一以外の奴らを旧校舎3階の階段前に待機させて来てくれ!」

秀「ムッツリーニや須川たちはどうするのじゃ!?」

雄「残念だがあいつらのことは諦める。だがEクラスの連中はムッツリーニたちが戦っているおかげでまだEクラスの近くにいるだろう。返り討ちにするのは難しいが時間を稼いで来てくれるだけでいい。行ってくれないか?」

秀「了解したのじゃ!」

そう言って秀吉はFクラスの野郎共、10人を連れて出て行った。

城「雄二、何で旧校舎3階の階段前に待機させておくんだ?Eクラスがムッツリーニたちを倒したらFクラスとEクラスの間の戦場に戻ってそこを突破してくると思うんだが……」

零斗が疑問を雄二にぶつける。

雄「いや、Eクラス代表の中林宏美は結構慎重な性格だ。あいつなら4階を回ってFクラスとEクラスの戦場の背後を取り、そこの敵を一掃してからFクラスに攻めこむつもりだろう」

城「なるほど……作戦を阻止するために待機させて置くんだな!」

雄「いや、単なる時間稼ぎだ。Eクラス20人に対してFクラス10人で勝てるはずが無いからな」

城「た、確かに……」

雄「どうだ、分かりやすい説明だっただろ?」

零斗は納得した。

それに対して明久はーーーー

明「?????」

ーーーー全然納得していなかった。さすがは学園創立以来初の観察処分者(=バカ)だ。

明「……ねぇ、今僕を遠回しにバカって言わなかった?」

いや、しっかりとバカって言いました。

城「……なぁ雄二……結構ヤバくないか?」

雄「あぁ、これは結構ヤバい状況だ。押しきられるのも時間の問題だろう」

島『くっ!相手の援軍が……このままじゃあ押しきられるわっ!』

雄「ほらな」

城「いやいや!ほらな、じゃねぇよっ!」

明「なんで雄二はこんなときに冷静でいられるのさぁっ!?」

廊下から聞こえた島田の声に全く動揺しない雄二に零斗と明久は怒鳴った。

雄「ふっ……当たり前だろ……」

それに対して余裕の表情で話す雄二。

城「な、なぁ明久。もしかしたら雄二にはまだ作戦があるんじゃないか?」

明「そ、そうだよね!取って置きの作戦があるにきまってーーーー」

雄「俺には二人も身代わりがいるんだからな!」

城・明『(……もう終わったな……)』

 

……雄二の言葉に二人は負けを確信した……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雄「さて、そろそろ来る頃だと思うんだが……」

雄二が黒板の上に掛けてあるボロボロの時計を見ながらそう言った。

只今の時刻は12時40分。今日は学校初日だったので下校時間は12時頃になっており、グランドには下校している生徒がちらほら見える。

「(ガラガラ)失礼するわよ」

……と、Fクラスに誰かが入ってきた。

雄「……ほぉ、Eクラス代表が直接乗り込んでくるとはな……あんたは慎重な性格じゃなかったか?」

中「別に私1人では乗り込もうとは思わないわよ」

Eクラス代表の中林宏美がそう言うとぞろぞろとEクラスの生徒がFクラスに入ってきた。その数10人。

中「ここに来るまでに少し手こずったけど……全然問題無いわ。……大体、学校初日に宣戦布告するなんてあなたたちはバカなの?最後に受けたテストは振り分け試験なんだからテストの差はクラスの差なのよ?」

雄「そんなことわかってるさ。でも勝てると思ったから宣戦布告したんだぞ?」

中「でもその宣戦布告をした結果、あなたたちは追い詰められてるけど?……まあそんなこともわからないからバカなのよね」

雄「……一応言っておくが油断してると痛い目にあうぞ?」

中「この状況からどうやって私たちを痛い目にあわせるのかしら?」

中林は呆れた顔をしながらそう言った。

明「ゆ、雄二まずいよ……これからどうするのさ?」

雄「焦るな明久、予定通りいくぞ…………身代わり作戦開始だ」

明「…………」

城「……やっぱり明久だけが身代わりになるしかないんじゃないか雄二?」

明「いやいや、零斗も身代わり役だよね!?」

雄「……明久、実はお前は身代わりなんかじゃ無いんだぞ?」

明久の肩にぽんっと手を置きながら真面目な顔をして雄二は言った。

明「えぇっ!?」

そして明久は雄二のその言葉に驚いた。

雄「言っただろう、お前は秘密兵器だと……お前の本気を見せてこい明久」

明「……はぁ……まったく……しょうがないなぁ……」

明久はEクラスの生徒たちがいる所から5メート位離れた位地に立った。

中「あ、あなた…………何者なの?……」

明「べつに僕は何者でもないよ……試獣召喚(サモン)……」

明久がそのキーワードを言うと彼の下に魔方陣が浮かびあがる。そしてポンッという音と共に50㎝程度で尻尾のはえた召喚獣が姿を現した。学ランを身にまとい木刀を持った明久にそっくりの召喚獣である。

明「さぁ、僕の本気を見せてあげようじゃないか!」

召喚獣の上に得点が表示される。

 

 

 

 

 

 

 

『古典

Fクラス・吉井明久 38点 』

 

 

 

 

 

 

 

全『『『『こいつザコだ!!!』』』』

 

Fクラスにいる明久以外の全員がそう叫んだ。

明「ちょっと待って!Eクラスの人はともかく、なぜ味方の雄二と零斗までも僕を侮辱するの!?」

雄「……だってな……その点数……」

城「……38点って……低すぎだろ……」

明「ああっ!そんな哀れみの目で僕をみない でぇっ!」

中「……まったく……驚かせないでよ……じゃあそのバカから補習室送りにしてあげるわ……みんないくわよ!試獣召喚(サモン)!」

『『『『試獣召喚(サモン)!』』』』

Eクラスの連中が中林の号令で一斉に召喚獣を召喚する。

明「くっ、この点数でも1人位は倒せるはず……いっけぇっ!僕の召喚獣!」

明久は先制攻撃を仕掛けようとする……が、

 

 

ボキィ←(明久の召喚獣が腐った畳を踏み畳が抜ける音)

 

ゴロゴロゴロ←(明久の召喚獣がバランスを崩し転がる音)

 

ガツンッ←(明久の召喚獣が壁に頭をぶつける音)

 

ジタバタジタバタ←(明久と明久の召喚獣が頭を押さえてもがく音)

 

 

『古典

Fクラス・吉井明久 31点 』

 

 

……Fクラスの備品、畳からの先制攻撃(?)を受けてしまった。

明「ぐあぁっ!フィードバックで頭がぁ!」

明久はそう叫びながら自分の召喚獣と仲良くゴロゴロと畳の上をのたうち回る。

城「……学校来るとき似たようなことがあったな……」

零斗は何故か遠い目をしながらそう言った。

中「な、何で召喚者まで痛がっているの?」

雄「それはな、こいつが観察処分者だからだ。観察処分者の召喚獣は特例として物体にさわることができる。だがその痛みや疲れはフィードバックとして何割か召喚者に返ってくるんだ」

中「……さすがバカの代名詞ね。点数は低いし自滅はするし……本当に使えないバカってことね……それじゃあ茶番はこれぐらいにしてーーーー」

城「待て」

中林の話を遮り零斗が立ち上がる。

中「……あなたは……噂の……謎の転校生!」

待ってくれ、俺はそんな2つ名で学校中の噂になっているのか。

城「……まあいい……それより黙って聞いていればバカバカと好き放題言いやがって……」

零斗は中林を睨み付ける。

中「だ、だって本当にバカでしょ?」

そんな零斗に気圧されたのか中林の声が小さくなる。

城「まあ確かに俺たちはバカなのかもしれない…………だがなぁ!俺たちの間にはどんな谷よりも深い友情が…………まあ……うん…………深い友情があるんだよっ!」

明「まって零斗!確かに僕たちの間には深い友情じゃなくてどんな水溜まりよりも浅い友情があるのかもしれないけどそこはビシッと決めようよっ!少しカッコいいと思った僕がバカみたいじゃないか!」

城・雄『バーカ』

明「やめて二人共!そんなことを言ったらさっきの浅い友情の話を肯定することにっ!」

……やはり3人の間に谷よりも深い友情などあるわけがなかった……

城「……まあ本当に使えないバカなのかは自分の目で確かめればいいさ……なあ雄二、俺もそろそろ召喚してもいいか?」

雄「あぁ、別にいいぞ」

とりあえず雄二に召喚の許可を頂く。

城「……試験召喚獣召喚!ーーーー 試獣召喚(サモン)!」

零斗がそう叫ぶと明久の時と同じように召喚獣が姿を現す。動きやすそうな西洋風の軽防備を身にまとい、右手と左手にはそれぞれ1本ずつ刀身が細くて長い剣を持っている。

そして点数は……

 

 

 

 

 

『古典

Fクラス・城之一零斗 152点 』

 

 

 

 

 

『なっ!152点だと!?』

『CクラスやBクラスに匹敵する点数じゃないか!』

『Fクラスにこんな隠し玉がいたなんて!』

中「……くっ……謎の転校生がこんなにも強いなんて……迂闊だったわ!」

Eクラスの生徒たちが驚きの声をあげる。

明「すごいよ零斗!僕の点数の4倍はあるよ!」

城「まて明久、お前の点数と比べられても全然嬉しくないんだが」

零斗は思ったことを正直にいった。

雄「さあお前ら、ここからが真剣勝負だ!」

雄二のこの叫びは零斗と明久の闘志に火をつけた。

城「ああっ!行くぞ明久っ!」

明「よしっ!わかった零斗!」

そして零斗と明久は声を揃えて叫んだ。

 

 

城・明『俺(僕)たちの本気を見せてやる!!!』

 

 

……彼らはEクラスを倒すべく、勢い良く突っ込んで行った。

 




次回は戦闘シーン満載です(多分)
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