探偵士、少年探偵団と出会う。   作:ummt

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第四章
第二十五話 探偵士、恋バナをする。


 

「よかったですね。買い物の付添人に選ばれるまでに溶け込めて。」

 

 あの後、女性陣達による『コミュニケーション能力更生プログラム』の一環として明日の蘭さんを祝う買い物の荷物持ちとして指名されてしまった。

 場には安室さんも居たものの『イケメンに荷物持ちはさせられない』として除外された。

「安室さんも嫌味を言われるんですね……。」

 彼の言う『溶け込めて』という意図が『諜報員として環境に馴染むこと』を指すのか『一般人としての偽装が上手くいったこと』を指すのか……人として人間関係を構築出来たことを純粋に意味するのかが分からない。

「……余計なお節介かもしれませんが、梓さんに好意を寄せているならば、組織が壊滅した後で正式な交際をする前提でお付き合いをなされては如何ですか?……彼女も満更では無いようですし。」

 ……は?

 何を言ってるんだ、この人は。

「……冗談にしてはたちが悪い。安室さんこそ、梓さんと隠れてお付き合いしてるんでしょう?」

 喫茶ポアロに勤めて間もない頃から、二人が互いを想い合う特別な関係だということは否が応でも察することが出来た。

「まだそんな勘違いを……梓さんとはお付き合いしていませんよ。」

 ……なら何故、部屋の住所を知る間柄で何度か送り迎えをしている関係性なんだ。

 住所を知っているのは従業員同士であるからかもしれないが……連絡先を交換しているし、二人はプライベートでも交流がある。

「……何処からどう見ても付き合ってるでしょうが!!安室さんの女性人気に怖気付いて、彼女が交際を表立って宣言出来ていないだけでしょう!!」

 思わず声を張り上げると、キンと荒ぶった声が静寂を呼び込みんでバックヤードの冷たさが更に居心地を悪くした。

「……アナタが置かれている立場は確かに通常の人生にある選択肢とは違うものばかりだ。ただし、アナタにも人間として幸せになる権利があることを忘れないで下さい。」

 淡々と教師が生徒に語り掛けるような話し口に、安室さんのエプロンを掴んで詰め寄った。

「それは貴方の方でしょう!!貴方だけには光を浴びて彼女と幸せになれる資格がある!!貴方にしか彼女を幸せにすることは出来ない!!」

 僕は星にならなければならないんだ。

 安室さんのように陽の光を浴びて生きては行けない。

 

「アナタこそ子供地味た逃避行動を止めたらどうなんですか!?将来の可能性に目を瞑り、過去の闇だけに浸りたいならこの立場さえも捨て去って黒に染まりきればいい!!」

 


 

「一体どうした……探偵士、安室の兄ちゃん……。」

 

 騒ぎを聞きつけて、上の階から毛利さんと蘭さんにコナンくんが降りてきた。

「いえ……すみません。お騒がせしました……。」

 頭を下げて揉みくちゃになったエプロンを外すと、毛利さんが呆れた声を出した。

「まさかとは思うが、梓ちゃんの事で言い争いになったとか、そういう色恋沙汰の話か?」

 違う。

「「彼女は関係ありません。」」

 安室さんと声が揃うと、再び重たい空気が流れた。

「若いねぇ……一人の女性を巡って取っ組み合いの大喧嘩とは……。」

 ……違う。

「いえ、デイヴィスさんの勤務態度について話し合いをしていただけですから、ご心配無く。」

 コクリと頷くと蘭さんとコナンくんは顔を見合わせていた。

「そうだったんですか……最近、仕事に対して身が入っていない感じでしたから……。」

 常連である蘭さんからそう評されるとは相当態度に諜報活動の痼が残ってしまっていたんだな。

「探偵士さん、いろんな女の人に鼻の下伸ばしていたからねー!!」

 コナンくんは頭の後ろに腕を交差させながら不敵な笑みを浮かべた。

「探偵士!!安室の兄ちゃんが恋敵だと厳しいだろ!!いつでもオレが相談に乗ってやる!!そうでもしないと勝負にならねーからな!!」

 誤解をしている。

 そもそも自分は相応しくない、土俵に上がることを許されていない。

『安室さん……二人っきりでご相談したいことが……』

『構いませんよ、バックヤードで話しましょう』

 二人は何度も密なやり取りをしている。

 覆しようの無い事実。

 

「はは……。毛利さんが味方になっていただけるのなら……。……。」

 

、、、

 

「明日は両手に花なんだろう?」

 

 工藤邸に戻ると、沖矢さんが夕飯を用意してくれていた。

 珍しくグラタンだ……。

「あ……はい。」

 手洗いを済ませてダイニングチェアに腰を掛けると、沖矢さんは黒いシャツと白いスラックスを腕に掛けていた。

 スマートでかっちり目のファッションが似合うからな……。

「これを着ていけ。」

 ……これを着ていけ?

 どういう意味だ……?

「これを着ていけ?」

 首を傾げると、深い溜息が溢れた。

 

「たまには作業着ではなく、めかし込んだらどうだ、と言っている。」

 


 

「きゃー!!イケメン!!外国の人!?ねーうちらと遊ばない!?」

 

 キョロキョロと周囲を見回すが、ハチ公の周りに外国人のような顔立ちの人間は居ない。

 念の為指を自分に指して首を傾げると、若い女性達は頷いた。

 ……そうか、自分はオッドアイで金髪だったな。

「えっと……僕は日本、よく、ワカリマセーン。」

 頭を掻きながらニカッとはにかむと腕を引かれた。

「なら一緒に遊ぼ!?うちらが日本を教えてあげる!!」

 振りほどいたら勢いで転んでしまい、傷害に当たるかもしれない。

「僕、スパイだから危ないヨ!!」

 腕時計の短針は待ち合わせより1時間早い時間を示している。

「マジでウケる!!おもしろーい!!」

 何も面白いことを言っていない。

 ……1時間前……困ったな。

「君たちゴメンな!!彼にはボクが居るからさ!!」

 後ろを振り返ると世良さんが腕を組んで立っていた。

「ちぇ、なんだ……。男同士とか……。」

 聞き捨てならない捨て台詞に、世良さんの肩を抱いてムスッとして見せた。

「彼女、僕の可愛い人。男の人違うヨ、勘違いは失礼です。謝ってクダサーイ。」

 すると若い女性達はバツが悪そうに頭を下げて謝罪の言葉を述べて立ち去っていった。

「さよなら、さよなら、さよなら。」

 手を小さく振ると、世良さんの声が真後ろから聴こえてくる。

「……ありがとう。」

 礼を言われるような事はしていない。

 振り返ろうとしても、彼女は移動するばかりで姿が見えない。

「すみません、後ろに付かれると影を追いかけるみたいで……」

 そう言っても背中に張り付いて姿が見えないままだ。

「何いちゃついてるんですか?……世良さん、顔真っ赤だよ?大丈夫?」

 動きを止めると蘭さんと園子さんが腕を振って近づいて来た。

「早かったですね。待ち合わせの1時間前なのに。」

 腕時計とガラケー改の時刻に狂いはない。

「世良さんが『探偵士くんは1時間前行動するから、わざと1時間ズラした時間を伝えて』っていってたのよ!!本当だったみたいね。」

 ……そうだったのか。

 これからは2時間前行動にしないとな。

「馬子にも衣裳ね……ちゃんとすればそれなりにに見えるし、やっぱりモテるんじゃないの!?このこの〜!!」

 園子さんに肘鉄を食らうが、服に関しては沖矢さんのセンスがいいからな……。

「ああ……日本の方は外国人のような顔付きを美形だと錯覚しやすいですからね……。」

 早く買い物を終わらせたい。

 今更だが、女性三人に対して自分一人は不味い。

「そこまで卑下しなくても……デイヴィスさんはカッコいいと思いますよ。」

 蘭さんのフォローが胸につかえる。

「……フォローありがとうございます、何か奢りましょうか?」

 この顔つきは他者を欺く手段であって、特に女性に対しては交渉材料に過ぎない。

 

「……探偵士くんは普通だ!!さっきの人達はオッドアイが物珍しいから声を掛けたんだ。……安心していいよ。」

 


 

「軽トラって便利ね〜何だって運べちゃうんだから!!」

 

 蘭さんと園子さん、世良さんの買い物は兎に角量が多く直ぐに両腕が紙袋で一杯になった。

「スイーツバイキングにクレープまでご馳走になってしまってすみません。」

 蘭さんが頭を下げたが、こちらこそキチンとした礼を言えずに申し訳ないくらいだ。

 ……あのアイリッシュを止めた。

 彼女の危機回避能力、潜在能力を甘く見積もりすぎていたようだ。

「いえ……大したことはしていません。」

 こちらも深々と頭を下げて、荷物を軽トラの荷台に積んでシートを被せた。

 

「じゃあ園子君の家の次に蘭君の家に寄って……最後にボクの家の道順で向かうから二手に分かれよう!!」

 

、、、

 

「軽トラって……何ていうか……いいね。」

 

 特に褒めることがない場合にしか出ないセリフを世良さんが口にした。

「それで……世良さんの家はこんな商業ビル街にあるんですか……。」

 園子さんの家は都心であの大きさを構える家は指折りしかないといった佇まいであり、搬入にも危険物探知機を通らねばならない徹底ぶりだった。

 流石、鈴木財閥のご令嬢……。

 蘭さんの住む毛利小五郎探偵事務所に搬入する時には、警戒されること無く施錠が解錠された。

 ……毛利さんには警察内部の認識とは異なり、自分が組織の者である上で麻薬取締官をしていると周知されていない?

 もしそうなった時、逆に自分を意識していない事が幸いして難を逃れられる可能性がある。

 態々コナンくんも居るのに『自分は組織のスパイで麻薬取締官で』等とややこしい説明をすると混乱を招きかねない。

 

「……あそこのビジネスホテルに停まってくれ。」

 


 

「すみません、ちょっと二人きりではフロントに入れないので、お荷物を手渡ししますね。」

 

 世良さんは頷くと紙袋を持ち上げた。

 ビジネスホテルを借宿にしているのか、たまたま宿泊しているだけなのか。

 帝丹高校に通っていることから、定住する住居はあるはずだ。

 ……自分には住所を教えられない、という事か。

 購入した物品を全て見たわけでは無いが、小物類が二セット分……ただ、予備として購入しているものもあるだろう。

「色々と勘繰っているようだけど、ボクは君を拒絶しているわけじゃないからね。」

 顔を除き込むように見上げる彼女の視線から目を外した。

「そうですか。」

 足早に紙袋を抱えて走る彼女の背中を見送って、運転席に乗り込むと電話が掛かってきた。

『直ぐに帰ろうとするなよ!!』

 と言われても、役目は果たしたからな……。

「えーっと……何か他に用事でも?」

 問いかけると受話口は静かになった。

 ……帰るか。

『貴様、それでも男か?フン……どうやら真純の評価軸が狂っていたらしい。』

 ……誰だ?女性……姉?

「世良さんの姉妹の方ですか?いきなり貴様呼ばわりとは頂けない。世良さんの評価を下げる言動は慎んだ方が宜しいかと。」

 世良さんが矢鱈と喧嘩っ早いのは、この姉妹の影響によるものか……。

『……そうだな。失礼した。』

 案外あっさりと引いたとなると、年齢が高いのか低いのか分からないな。

「すみません、お姉さんなら僕の立場をわかっていただけると思います。学生は学生と居るべきなので。」

 そう言って電話を切ろうとすると、受話口から一際低い声が放たれた。

『私は領域外の妹だ。……この意味が分かるか?……デイヴィスとやら。』

 領域外の妹……?

 まず考えられるのは血縁が無く、等身が離れている。

 次に考えるのは血縁があり、認知がされていない。

 此等とは別にアナグラムだとする場合。

 sister outside the realm

 sister outside the area

 sister outside the region

 sister outside the territory

 sister outside the domain

 sister outside the field

 sis do main から SysMain……バックグラウンドサービス。

 sis area から Cesarean……帝王切開。

 ……territoryを除いたsis。

 ……Secret Intelligence Service……秘密情報部。

 

「すみません、情報が足りなすぎます。Backgroundで動く帝王切開で生まれたSecret Intelligence Serviceである血縁があり認知されていないoutsiderの女性?はあ……もう切りますね。」

 


 

「探偵士!!よく来た!!」

 

 その後、工藤邸に戻る前に毛利さんからの呼び出しがあり、軽トラを裕福そうな家まで走らせて広い駐車場に停めた。

「探偵士さん、いつもの名乗りをしてよ!!」

 コナンくんが此方を伺っている。

「僕は少年探偵団の見習いマスターオブディテェクティブ、探偵士です。現場保存のために場を荒さないでください。エドワード法により検察及び警察より72時間優先して捜査ができますので。」

 ……実際は麻薬取締官として警察権限があるだけだから、そろそろ虚偽説明が苦しいな。

 ポケットから白い手袋を取り出して手にはめると、周囲を見回した。

「毛利さん、これは一体どういう状況なんでしょうか……。」

 2階が吹き抜けになりフロア部分と一部繋がっているダイニングルームの上で銀色のシャンデリアの明かりが煌々と灯っている。

 そのダイニングルームの椅子の上で、男性が上を向いた体勢のまま胸の中央から出血して亡くなっている。

 ついさっき亡くなったばかりのようで、遺体の体温はまだ暖かく死後硬直も始まっていない。

 ただ、眼球の濁りと瞳孔からして確実になくなっているのが分かるだけだが、冷房がかかっているので傷みが少ないのもあるだろう。

「オレの依頼人である武威さんの旦那だ。」

 中央を差し貫いているのは美しい装飾が施された銀製のペーパーナイフ。

 そのペーパーナイフは濡れていた。

「アナタ……殺害予告が来ていたから態々毛利探偵に依頼をしたのに……こんなのってないわ……。」

 武威の妻である女性は顔を手の平で覆って泣いている。

「毛利さんはもう犯人を推理されているんですよね?」

 すると、毛利さんは鼻息を荒くして頷きながら腰に手を当てて宣言した。

 

「当たり前だろう!?この場には武威さん、奥さん、オレとコナンしか居なかった……つまり、保険金目当ての自殺だ!!」

 


 

「そうですか……僕も保険金目当ての他殺だと思います。」

 

 コナンくんに目配せすると、ダイニングにある食事を指差した。

「ねぇねぇ、どうして殺害予告がされているのにディナーがステーキなの?解決した後ならまだ分かるけど……。」

 ダイニングテーブルには脂の乗ったステーキがあり、武威のステーキ用の前掛けには汁と脂跳ねの飛沫が血痕とは別に大量に付着している。

 食べ方に気を使わなくてもいいくらい熱々だったんだろうな……最初のうちは。

「それは……主人がもし最後の日になってしまうかもしれならステーキが食べたいと……」

 武威が上を見上げているので、そこに行こう。

「すみません、2階に上がっても宜しいですか?毛利さんも一緒に来てください。」

 毛利さんも渋々同意して三人で2階に上がると、目線にシャンデリアを捉えることが出来た。

「武威さんが亡くなった時、コナンくん達は何処にいたの?」

 コナンくんはニコッと笑って元気よく答えた。

「小五郎のおじさんと一緒に招かれて玄関に居たよ!!中に入ったら依頼人のおじさんが食事中に亡くなっているとは思わなかったけどね!!」

 それなら、依頼人のおじさんもびっくりしただろう。

「暫くの間、武威さんは生きて食事をしていたんだろうね。」

 ステーキには切った跡があるし、遺体の口には肉の食べカスがある。

「ああ。そんでもってオレ達が来たことを奥さんが知らせて降りてきたんだ。奥さんは2階に居たんだろうよ。」

 ならば確定でいいか。

「奥さんが2階から来訪者を知らせて、上を向いた瞬間にペーパーナイフは落とされた。」

 すると毛利さんが苦言を呈した。

「落とすって……2階からのフロア部分から投げたら角度がつくが、その理屈だと真上から落とされてるじゃねえか!!」

 それであっている。

「コナンくんの目でシャンデリアのソケットカバー、受け皿の仕掛けは見えるかい?」

 コナンくんを持ち上げると、細かな情報分析が成された。

「ソケットカバーは放熱のために大きく隙間が空いてるね。ペーパーナイフが通る位に。それに依頼人のおじさんの真上に位置するカバーには水が滴っている。」

 それが分かれば充分だ。

「脚立をお借りできますかー?」

 2階のフロア部分から下に呼びかけると武威の妻は顔を青ざめさせた。

 

「は……はい……あ……はい……。」

 


 

「で、犯行に使ったのが牛脂だった……氷なら直ぐに溶けてしまう、ろうなら跡が残るが……牛脂なら食事中の脂跳ねとして処理される。冷房が効いていたし、灯りが点くまでは溶けないからね。」

 

 佐藤刑事と高木刑事に話した内容を阿笠博士のラボにある椅子に座って回りながら哀ちゃんに話して聞かせた。

「そうだったのね。大凡の話は江戸川くんから聞いているから。」

 つれないな……。

「そんなことより、探偵士さんは梓さんと世良姉ちゃんのどっちが好きなのー?」

 コナンくんがニヤニヤ笑いながら椅子を押した。

「……大人を誂うもんじゃないよ。……君たち。」

 椅子から立ち上がって部屋を去ろうとするとコナンくんに立ち塞がれた。

「探偵士さんは自己評価が低すぎるよ〜!もっと自信持って!!……つーより、あまりに卑下が激しいと扱いづれーんだよ。大人なら気を使わせんじゃねーっての。」

 ぐうの音も出ない正論を吐かれて固まってしまった。

「はぁ……あのさ、コナンくんは安室さんと沖矢さんの凄さをを知っているよね?僕は凡夫、正当な自己評価だよ。」

 そう言ってドアに近づこうとすると後ろから追撃を食らった。

「……まさかとは思うけど、あの二人と自分を比べているの?全く、自己評価が高いのか低いのかハッキリしなさいよ。」

 ……比較対象として組織の一員であったこと、コードネーム持ちであり年も近く、二重スパイ状態であったことから自然に挙がるだろう。

「バーロー……流石にあの二人を引き合いに出されちゃ何も言えねぇよ。ったく……そんなんじゃ一生幸せになんてなれねーからな。」

 だから……幸せになんてなる必要が無いのであって……。

「あの二人に自分を並べるとは、随分とまあ自己評価が高いようね……だからお高く止まっているんだわ。」

 シェリーは髪を掻き上げながら溜息をついた。

「身近にいる男性が職場では安室さんで、ルームメイトは沖矢さんだからさ……。」

 どうしょうもないだろう……。

「あなたは組織のイザラから麻薬取締官のデイヴィス阿笠になったんでしょう?……どうせなら一般人を比較対象にしなさいよ。」

 一般人……。

「灰原、いねーよ……探偵士さんの周りには……。一般人男性ってやつが……。」

 コナンくんは急に悟ったように腕を組み、溜息を漏らした。

「……確かに毛利探偵を除いたら高木刑事や千葉刑事くらいしか居ないわね……。」

 場に重たい空気が流れると、それを変えようとするシェリーの苦々しい安堵の言葉が放たれた。

 

「それでもアナタが恋バナに興じれるくらい精神的余裕が出来たと分かったから。……女性陣を蚊帳の外に置かねばならない窮地を脱したのね。……本当に良かったわ。」

 






 あとがき


 別にイケメンではない
 恋バナでもない

 折り返し地点

なかみについて(期間限定アンケ)

  • ややこしい(かため)
  • 分かり易い(やわらか)
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