前回書いたンマムスメのSSはエタったので初投稿です
例によってプロットも文才もありませんが、楽しんで頂けたら幸いです
セリフを一部改変しました
突然ですが紳士淑女の皆様方、浪漫とはなんでしょうか
これについて、様々意見があると思います
二丁のハンドガンでアクロバティックに戦闘、無双する。一騎当千のロマンチズム。
莫大な装弾数を持つガトリング砲で敵を圧倒、制圧。過剰火力投射のロマンチズム。
狙撃銃を用いた、正確無比かつ一撃で意識を刈り取る長距離射撃…長距離狙撃のロマンチズム。
これらもまた等しく浪漫ですが、わたくしは一つの譲れない、譲りたくない解を持っています。
浪漫の究極系とはすなわち…
「ヒィ!来るな、来るなぁあぁぁぁぁ!!!!」
「なんで、なんで効かねぇんだよ!!!」
他者を一切寄せ付けない強固な防御力と…
「応援はまだなのか!」
「思い出した!確かこいつ…」
圧倒的な重火力を兼ね備えたまさしく戦車そのもの、これこそ究極のロマンだと考えていますわ。
「トリニティの、破壊天使!!」
「改めて、お初にお目にかかりますわ、風紀委員会の皆様。そして、ごきげんよう」
わたくしはそう言い切り、風紀委員会の生徒に愛銃…愛砲?を向け、引き金を引いた。
砲撃気持ちええええぇぇええええ!!!!!!!!
コレしか勝ちませんわ!!!!!!!!!
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「…で、結果としてゲヘナへの編入初日で風紀委員28名と不良生徒8名を病院送りにしたと。」
「その通りですわ。」
やらかしましたわ。
その後わたくしは弾薬が尽き、当初の目的であった喧嘩を売ってきた生徒を鎮圧するという目的も達成していたので大人しく応援でやってきた風紀委員会に投降することにいたしました。
今は薄暗い取調べ室で事情聴取を受けていますわ。
カツ丼とかって出してくださるのかしら。
「元々、風紀委員の方々と事を構える気はありませんでしたわ。けれど、何故か銃撃されたので正当防衛よ。」
「対空機関砲を直射するのはどう考えても過剰防衛だと思うのだけれど。」
うーん、流石にそう言われてしまうと弱いですわね。
ロマンの為とはいえ、やはり前のように何かしら小火器も装備した方が良いのかも知れません
でもトリニティで使ってた銃、後輩にあげちゃいましたし…
しばらく考え込んでいると、不意に目の前の生徒が深くため息を吐きました。
多少は何か言い訳を考えなければなりませんわ…
「装薬は流石に減らしていますわ。それに、これ以下の火砲は持ち合わせておりませんので。」
「…まぁ、この際そこはいいわ。風紀委員への攻撃も、私達の管理不足と誤解って事にしておく。」
「感謝致しますわ。正直、編入して早々矯正局送りなんてなってしまったら家から何を言われるか心配しておりましたの。」
わたくしの事情聴取を担当している白髪の気怠げな生徒、空崎ヒナに目を向けると、酷く疲れた顔と雰囲気をしていらっしゃいました。気だるげというか実際怠そうですわ。目の下にはクマができ、顔色も悪いです。
…というか寝てらっしゃるのかしら。
「…貴女、最後に寝たのはいつかしら」
「一昨日の昼に40分間仮眠をとったわ。」
それは寝たとは言わないのではなくて??????
「寝た方がいいわよ、早急に。」
「生憎、貴女が暴れたせいでまた報告しなきゃいけない書類が増えたし、
不足した人員の分もやらなきゃいけないからそんな暇はないわ。」
大戦犯じゃありませんのわたくし。
正直ゲヘナとかクソ治安悪いだろうしこんな真面目な子が治安維持部隊にいるとか全然考えておりませんでしたわ!!!
もっとこう、汚職とか職権乱用とか汚職とかだと思ってましたわ!
てか吹っ飛ばした子達も口悪いだけでみんなこんな感じですの!?
めちゃくちゃに申し訳ないですわね…
「そういう事だから、大人しく投降してくれたのはありがたいけど、次からは暴れないで貰いたいものね。もう帰ってもいいわ。」
「肝に銘じておきますわ。
…原因であるわたくしから言うのもおかしな話かもしれないけれど、風紀委員会って人員募集してたりするかしら?」
「は?」
「わたくし、腕っ節にはそれなり以上に自信がありましてよ。
今回の件の罪滅ぼしではないですけれど、名誉挽回の機会を頂けないかしら?」
「…………」
空崎委員長はしばらく考え込む素振りを見せた後、机の上に置いてあった私の履歴資料を手に取った。
「…貴女、正義実現委員会に所属していた時期があるのね。」
「ええ。色々あって、半年程で辞めてしまいましたけれど。」
「………いいわ。明日、入部届を持ってきて頂戴。」
えっいいんですの
迷惑かけた分の信用が取り返せるなら喜んで働きますわよわたくし。
というか仮にもトリニティからの転入生に頼み込まれてよく治安維持部隊に採用しましたわね、仮採用ですけれど。
わたくしだったらスパイとか疑ってしまいます。
「ただ、その銃…?は基本的に使用しない事。」
「やはり、自由と混沌を是とするゲヘナでも彼女の使用は認められないのかしら?」
「そういう訳じゃない。ただ、修繕費がいくらあっても足りなくなるだけ。風紀委員の予算はそこまで潤沢じゃないわ。」
確かに治安維持組織の装備としてはいささか過剰火力ですものね。
犯人確保に必要な火力なんて、せいぜい12.7mm弾が良いところでしょう。
彼女、全然装甲車両とか撃破できますし。
それに、どうしても大口径という都合上持ち歩ける弾薬の数が減ってしまうのもよろしくない。それを補って余りあるロマンを秘めてはおりますけれど。
「そちらの方は明日までに何とか致しますわ。
委員で共通規格の弾薬等はありますの?」
「特には決められていないけれど、コンビニで買えるくらい一般的な弾薬だと補給申請がしやすいし、こちらとしても助かる。
…ずいぶんと急だけれど、予算や買う宛はあるのかしら。
都合がつかないようなら、こちらで貸し出すわ。」
予算はまぁ問題はない。中身はこんなでもわたくしは銃器メーカーの跡取り娘、所謂お嬢様というやつなのですわ。
彼女が言っているのは主に納期のほうかしら。
そこについても、まあ心配はないでしょう。
「贔屓にしている銃砲店がございますので、心配は無用ですわ。
少々値は張りますが、腕のいいガンスミスがいらっしゃいますの。」
実家のガレージに眠っていた彼女を個人で携帯できるようにしてくれという中等部時代のわたくしのわがままを実現してくれた凄腕ですわ。
見た目にはグリップとキャリングハンドルを溶接した位のものだが、実際は銃身を折り畳み式にしてもらったり、特注のマズルブレーキをつけたり、弾薬の装填位置と方法を変えてもらったりと色々と手を加えて貰っておりまして
「そう、ならいいわ。明日からよろしくね。
期待しているわ。」
「ええ。そういえば、自己紹介がまだでしたわ。」
書類見てた以上知ってるでしょうけど、マナーとしてやはりしておくべきでしょう。
というか今日のトラブルのせいで授業受けられてないのですけれどコレ補習とかつきましたわよね絶対、この後職員室にも行かなきゃいけませんわ
あと正直本当はクラスメイトに挨拶する時の為に寝る間も惜しんで考えておいた文言を消化しておきたくてたまらないのですわ
「トリニティ総合学園より編入して参りました、織宮ミズキと申しますわ。以後、お見知り置きを。」
そう言ってスカートの端を軽く持ち上げ右足を引き、流れるような動作を意識しながら礼をする。所謂カーテシーと言われる奴です。
客観的に見ても、その姿は淑女そのものでしょう。
わたくし今完璧にお嬢様してますわ!!!
子供の頃から練習させれてて良かったですわ〜!!!
前書いてた方はしばらく放置してたら新規の子とかとの設定的に致命的な破綻がいくつも出てきてしまったのでいつか練り直せたらナ…と
この作品も2部でそうならないように更新頑張ります…