そして、試しに生成AIにハルのイメージ絵を作ってもらいました。最近の生成AIの進歩にビックリですが、もし挿絵など描いていただける方がいましたら(余程驚きのモノでない限りは)即座に変えさせていただきます。
【挿絵表示】
今回は宝生館長の不正の証拠や心の闇について調査開始する回になります。例によって例のごとく、独自設定だらけになります。
「おう、帰ってきたか三人とも。楽しいお出かけから帰ってきたばかりで申し訳ないが会議だとよ」
アジトに帰還後、るるかの部屋で作戦会議をしようとした一行だがゴウエモンに呼び止められる。
「新しいマコトジュエルが見つかったのかしら?」
「そうだろうな。付いてきてくれ」
どうやら三人が出かけている間に未來自由の書に新たな反応があったようだ。
他にやることがあるとはいえ、会議に出なければウソノワールの不興を買いかねないので予定を変更していつもの定位置に座る三人。
「────未來自由の書が新たなマコトジュエルの在処を示した。────『輝きの石は、数多の目を引く偽りの画楼の中に宿る』と」
「画楼?」
「おそらく美術館のことでしょう。この辺りで美術館と言えば……宝生美術館が一番有名ですね」
「宝生美術館!? それって……!」
「何だ、何かあるのか?」
「実は────」
ウソノワールが解読した予言の言葉をかみ砕き推測したニジーの言葉の中に出てきた宝生美術館という単語に反応したハル。何かあるのかと訊ねてくるニジー達に、先程るるかと共に見てきた出来事を話す。
「何!? 小鳥遊の事件の時みたいなのがまた出たのか!?」
「それマジヤバじゃん!!」
「しかも贋作だらけとは……。ありゃ? そこに出たマコトジュエルは本物なのか?」
呪われた魔道具の再びの出現に厄介そうな表情を浮かべるニジーとアゲセーヌ。一方、未來自由の書に記された新たなマコトジュエルが贋作に宿ったと聞き、本当に大丈夫なのか気になる様子のゴウエモン。
「────これは憶測に過ぎないけど、マコトジュエルが宿るのはそのモノがどれだけ貴重なのかは関係ない。大事なのはそこに込められた心」
「心?」
「これまでマコトジュエルが宿ってきた『亀の置物』、『新人漫画家の原稿』に『燕の像』は世間的に見れば決して高級品ではなかった」
「────そうか! どれも誰かにとっては思い出の品だったり大事なものだったりしていた。もしかしたらマコトジュエルって強く純粋な心に惹かれるのかも!」
「そうね。贋作だらけのあの美術館でも、そのことを知らずに展示品を見た多くのお客さんの感動や美しいと思った心が結晶化したのでしょう」
だが、るるかはおそらく心配はいらないと返す。
その理由はマコトジュエルが宿るモノの条件として、そのモノが高級品かどうかや一般的な価値は関係なく誰かの強い思い出や心が込められたモノかどうかが有力だからだ。
「ならそっちは心配はいらねぇな。だが、ハル。あのネックレスと似たようなものが出てきたってことはお前さんの出番なようだ」
「────キュアアルカナ・シャドウ及び異邦人。呪われた魔道具を破壊してくる道すがらマコトジュエルを奪ってこい」
「────分かった。だけど、美術館のセキュリティやターゲットが抱えるトラウマの背景など調べる時間が必要」
「────良いだろう。だが迅速にやって来い」
「宝生ちなみさんと芸術家さんを助けるために頑張ります!」
こうして、ハルとるるかは宝生ちなみの手元にある呪われた指輪の破壊と美術館の展示品に宿ったマコトジュエルの奪取という二つのミッションに挑むことになった。
────十分後、ハルの部屋にて。
「さて、どこから手を付けようか。不正の証拠掴むのと前回の事件を参考にするなら宝生さんの心が歪んだ原因も突き止めたいところだけど」
「────まずは不正の証拠を掴む。贋作の入手経路やどこに金が流れ込んでいるのか把握したいし宝生ちなみのトラウマも見えてくるかもしれない」
小鳥遊光輝の一件も合わせ、『美術館の展示品は贋作で埋められている証拠』と『呪われた魔道具に支配されるきっかけとなった宝生ちなみのトラウマ』の二つを突き止める必要がある。
それを受け、るるかは不正の証拠を始めに掴み、それを基に宝生ちなみのトラウマを探っていこうと戦略を立てる。
「────宝生ちなみの家に潜入する」
「OK! なら、今日の夜に早速行こう!」
***
深夜0時。
郊外の高級住宅地の一角に鎮座するマンションの屋上にて、ハル達は宝生邸を見つめていた。
「あそこが宝生ちなみさんのお家か」
「───警備が厳重。一筋縄ではいかない」
だが、宝生邸は高い門や広々とした庭には懐中電灯を持ち見回りをしている警備員などセキュリティがかなり厳重なのが見受けられる。流石街を代表する富豪と言いたいところだが、今回の目的を考えればかなり厄介だとるるかが考えていると自信に満ち溢れた声が響く。
「ふっふっふっ、ここはボクに任せてよ」
「────ハル?」
「大船に乗ったつもりでいてよ、二人とも。マシュタン、水晶玉」
「メスなノリで言わないでちょうだい」
何やら策があるらしいハル。文句を言いながらマシュタンが差し出した水晶玉に対して《キャプチャー》を行うと、ベースボールキャップが彼の頭に備わる。
「コピー能力『エスパー』! 二人ともボクの手を握って」
『エスパー』能力に変身したハルが差し出した両手をそれぞれ取るるるかとマシュタン。
「いくよ~! 《バニシュ》!」
陽気な声を上げながらハルが念じると、三人の体はマンションの入り口、宝生邸の近くの道路、宝生邸の屋根と次々に経由し、やがて宝生邸のキッチンに降り立つ。
「ここなら誰もいないみたいだね」
「───地道な怪盗業がバカらしくなる」
「全くコピー能力って常識外れね」
「バレそうになったら一瞬で消えちゃえばお屋敷の人達もそう簡単に騒げないでしょ」
瞬間移動という、警備員やセキュリティを軽々と突破する常識外れの手段に呆気にとられながらも感心する二人。
ハルが立てた作戦は『エスパー能力の瞬間移動などの超能力を駆使して、部屋から部屋を渡り歩き情報を集める』というもの。足音も立てず気配すらもさせずに影のように移動でき、万が一見つかっても一瞬で消えてしまえば追手は追えないどころか今自分が見たものすら疑わしくなってしまう。
「ハルが本当に怪盗をやるつもりがなくてよかったかもしれないわね」
「────うん」
それはるるかや名探偵、警察ですら足取りや証拠を掴むことが困難な完全犯罪に近いトリックであり、ハルの心が悪に染まればたちまち世界は混乱に陥る。『未知の闇か呪われた魔導具が関わる案件か、不正を正す目的がある場合にのみ窃盗作戦に参加』という、ニジーやアゲセーヌからすれば生意気と言われているハルのスタンスだがこれで良かったのは事実だろう。
「キッチンには……当たり前だけど不自然なところはないかな」
一方、るるかとマシュタンの小声での会話を知らないハルは小さな懐中電灯とはめた手袋でキッチンを調べるが、特に不自然なところはないと判断。少しお腹が減っただけで終わってしまう。
「────見取り図があるからそこから割り出しましょう」
「そんな便利なものがあるんだ。流石るるかさん」
彼に対し、るるかは一週間前に宝生邸の工事を行った建設会社に忍び込みコピーを取ってきた見取り図を懐から取り出す。
「だけど広いなぁ……。探すの骨が折れそうだよ」
「────書斎が一番怪しい。情報を隠すのに一番持ってこいな場所」
「なら、書斎から探しましょう。ハル、テレポートお願い」
「任せて!」
屋敷の広さから探しきれるかと不安になるハルに対し、過去の経験から調査する場所を絞るるるか。閃きとコピー能力によるオールラウンダーが強みなハルと、冷静沈着で経験と戦略に長けたるるかそれぞれの強みが活きている光景だ。
「ここが書斎かな?」
《バニシュ》で移動した先の書斎らしき場所。本棚がびっしり並んだ部屋であり、ハルは呆気にとられる中、るるかは机の引き出しをあらためていく。
だが……
「────ここにはないみたい」
「えっ!? そうなると何処にあるんだろう?」
不正の証拠は見つからない。そうなると次の場所を探さなきゃならないとハルは再び見取り図を見るも、るるかは別のモノを見ていた。
「どうしたの、るるかさん? 本が気になるの?」
「────どの本も新品みたいにピカピカ。飾ってあるだけで読まれた気配がない」
「本に興味ないのかな?」
それは本棚に仕舞われている新品の本の数々。宝生ちなみはるるかと違って読書家ではないようだ。一方、ハルは国語の勉強としてるるかから渡された本を読む時もある。
「────だけど、この本は背表紙の文字が薄れるぐらい、何度も出し入れされた跡がある」
「……興味ある本……にしてはそれはそれで不自然かも」
だが、るるかの目は不自然なほどにまで廃れている本に止まっていた。そして見取り図と合わせればあることが推理できる。
「────背表紙が廃れている本を探して」
「OK! 右側は任せて」
ハルと手分けして探すと、合計四冊の怪しい本が見つかった。
「『オリエント急行の殺人』に『A Study in Scarlet』、『奇岩城』に『少年探偵団』か……。よし、これらを抜き出せば良いんだね」
「待って。迂闊に触ったら警報が鳴る可能性もあるわ」
最近見た探偵アニメを参考に、見つかった本を抜き出せば良いのかと考えるハルだが、ストップをかけるマシュタン。まだ怪盗や探偵の経験が少ない彼は知らないがこういう隠し扉には間違った順番を察知した瞬間警報が鳴るなどのセキュリティが仕掛けられている可能性があるのだ。
だが、このまま手ぐすねを引くわけにもいかないしする気もない。少し考えていたるるかは何かに気づいた様子でハルに「────いざという時にテレポートですぐに逃げる準備をして」と言いながら本を抜いていく。
するとガタッ……と音がして、本棚がゆっくり回転し始めた。
「凄い! 何で順番分かったの?」
「────一番オーソドックスなのは発売年順」
るるかが注目したのは四冊の本の発売年。1886年の『A Study in Scarlet』、1909年の『奇岩城』、1934年の『オリエント急行の殺人』、1938年の『少年探偵団』と別れており、順番に何かしらの法則性があるのなら一番最初にあり得る線だと考えたのだ。
「流石ね、るるか。大げさな仕掛けまで作って、何かを隠そうとしているのよ」
そしてこんな仕掛けまで作っているということは、宝生ちなみには隠したい何かがあるのは明白。
二人と一匹は本棚裏の隠し部屋に入り込んだ。小部屋の中には小さなテーブルと金庫があり、テーブルの上には数枚の資料。
ハルとるるかは書類を手に取って調べてみる。
「これは……!」
「────贋作業者への依頼と報酬を纏めたもの」
書類には本物と贋作が並べられた絵画や彫刻などの美術品の写真や、依頼料の振込先と金額が記されている。その後も調べていくと美術館の展示品はやはり贋作で埋め尽くされているようだ。
「……るるかさんから聞いていたけど、あまりにも衝撃的過ぎてまだ気持ちの整理がつかないよ。来ていた人達は皆このこと知らないんだよね……」
その中で、宝生美術館に来ていた人達が贋作だと知らずに美術品を鑑賞していた際の笑顔やキラキラした瞳を思い出したハルは複雑な気持ちになる。
「多くの人の純粋な心が知らず知らずのうちに踏みにじられていたのに……宝生さんは……心が痛まなかったのかな?」
彼らは美術品が本物だと思い込んだ状態で純粋に楽しんでいた。だが、それは知らない間に宝生ちなみが仕掛けた虚構の檻の中に囚われているようなものだ。
「───宝生ちなみの内面についてはまだ分からない以上そこは省く。皆が皆、ハルのような純粋な心を持っているわけじゃない。ある側面から見れば、この世界は虚構に満ちている────ウソノワールが手を下すまでもなく」
そんな彼に対し、るるかは過去の経験と今の想いを基に話し始める。
この世にはウソや虚構を操り、誰かを傷つけてでも自身が得をしようと考える人間は多い。怪盗団ファントムの目的である『ウソで覆われた世界』も、彼らが動くまでもなく既に実現してしまっているともある意味では言える。
「────そして、人は目の前に与えられたものを疑いもなく信じてしまう」
「……ボクもるるかさんとマシュタンから話を聞くまで展示品が贋作だらけだなんて夢にも思わなかったよ」
更にるるかは『目の前に与えられた情報をうのみにしてしまう光景』を何度も見てきた。
展示されているのは贋作だという前提を持つ方が不自然とはいえ、宝生美術館に来ている人達も目の前の美術品が本物だと思い込んでしまっている。事実、ハルもるるか達から言われるまでその可能性を全く考えていなかった。
「……だから猶更止めたい。知らず知らずのうちに騙されている人達の気持ちもだけど、こんなこと続けても宝生ちなみさんも幸せになれないよ」
「全く相変わらずお人好しなんだから」
「────貴方の真っすぐな心、未熟だけど信念を貫き通そうとする姿勢は大事にして」
だが、ハルはそれに関しては怒っていない。むしろ、騙されたからこそこれ以上この虚構の世界を終わりにして、宝生ちなみの心すら助けたいと願っている。
その考えはある種甘いのかもしれないが、るるかとマシュタンはそれが彼の信念であり長所なのだろうと理解している。
「それで……この資料どうしよう。調べたいけど、持って帰ったら無くなっていること宝生さんにバレて面倒なことになるよね……」
「────ミラールーペのコピー機能を使う」
さて、一連の事件を解決するためにもよりこの資料を精査する必要があるが、資料が無くなってしまえば宝生ちなみに警戒心を与えてしまうことに気づいたハル。
だが、るるかは心配いらないと手元から白色のアイテムを取り出し、資料に押し当てるとたちまち資料のコピーが現れる。
「プリキュアって複製まで出来るんだ……。不思議だけど便利」
「アタシはアナタのコピー能力の方がよほど不思議の塊に見えるわ。それで金庫はどうするのかしら? 大事なお宝は金庫の中、がセオリーよ」
「金庫には警報装置を仕掛けている可能性が高い。ハルのテレポートで逃げられるとはいえ余計なリスクはなるべく負いたくない」
プリキュアの持つ便利なアイテムに驚くハルだが、マシュタンからすれば常日頃それ以上の不思議をやっている彼が言えたセリフではない。
そしてるるかは、完全に全ての贋作を網羅した資料を入手出来たわけではないし金庫の中にはさらに重要な情報が眠っていることは予想するものの既に今回の潜入における最低限の目的は達成出来た以上余計なリスクを背負うべきではないと判断。
「それなら他の部屋をもうちょっと探していく?」
「────いえ、既に不正の証拠は掴んだ以上長居は無用」
「なら、ハルのテレポートで脱出しましょう」
「OK!」
こうして、深夜の宝生邸潜入作戦は誰にも知られることもなくつつがなく終了した。
***
翌日の午後。
手に入れた資料を一通り調べ切ったハル達は、今度は宝生ちなみの内面を探るべく彼女を深いところまで知っていそうな人物へ聞き込み調査を開始することにした。
そこで現在彼らがやって来たのは、藤堂と呼ばれていた女性芸術家のアトリエ前。良くも悪くも怖気づかず、るるかと比べ明るいハルが代表してインターフォンを押す。
「……留守なのかな?」
だが、数分待っても全くの無反応。
耳を澄ましても音が全く聞こえないことからもしかすると外出中なのかもしれない。仕方ないので近くの公園で休みながら彼女の帰宅を待とうとした時、後ろから声が聞こえた。
「────アンタら何か用……って昨日の!」
「初めまして、藤堂さん。ボクは桜宮ハルと言います」
「────森亜るるか」
振り向けば、勝気そうな雰囲気をまとった、赤い髪を後ろに縛った若い女性。自己紹介するハルとるるかだが、相手は鬱陶しさを隠さないげんなりとした顔を見せる。
「野次馬はお断りだ」
「お忙しいところすみません。ですが……今恐ろしい事態になっているんです。どうか宝生さんの過去について知っていることをお話してもらえませんか?」
「……恐ろしい事態ってなんなんだい」
「────今宝生ちなみは良くない存在によってマインドコントロールを受けている。このまま放っておけば貴方含めて多くの人に危険が降りかかる」
だが、ハルは挫けず自身の目的を簡潔に伝え、るるかは多少事実を隠しながら今迫りつつある脅威について口にする。
「はっ、マインドコントロールとかテレビの見過ぎなんじゃないかい? とっとと帰ってくれ」
だが、藤堂は簡単に信じることなく、アトリエに引っ込もうとする。このままではマズいがどう説得するべきかるるかが逡巡した時だった。
「あなたなら心当たりがあるはずだと思って来ています! 最近、宝生ちなみさんは良くない方向に変わったんじゃないですか? それもあの黒い指輪を手にした時から!!」
「……」
ハルの単刀直入な発言に藤堂の足が止まった。
「ボク達は宝生さんを罰したいわけじゃないんです! 今恐ろしい存在に心を蝕まれつつある彼女を助けたいんです!」
彼女の背中にハルは自身の目的を訴え続ける。
「そのためにもあなたから彼女についての手がかりをお聞きしたいんです!」
「…………そんな夢物語をあたいに信じろっていうのかい?」
「確かに信じがたいことだと思います。ですが、今まぎれもなく起こっている事実です」
振り向いた藤堂の顔には先ほどまでの拒絶と違い、疑いとそして迷いが見える。それでもハルはまっすぐ彼女の目を見つめ続ける。
数分後、藤堂は口を開く
「悪いけど、今日初めて会ったに等しいアンタらを簡単には信じられない。だからこそ試させてもらう」
「────試す?」
「ああ、アンタらこの間の発言から察するにあの美術館が贋作だらけってことは知っているようだね」
そして驚きの提案を行った。
「だけど、一枚だけ本物が飾られている。それが分かる程の審美眼の持ち主ならば……信じよう」
(────どうする……)
それは宝生美術館の展示品の中にある唯一の本物を見抜けというもの。
だが、昨夜三人入手した贋作リストは一部で、あの美術館の展示品全てを精査するには不完全。そして宝石の真贋についてはまだ分かるが、絵画となると流石のるるかでも確信をもって特定のモノを本物だと断定は出来ない。
しかし────
「ボクには何が本物か分かりません。────でも、凄く好きな絵はあります」
ハルは全く迷わずに目の前の若き芸術家の目を見据え、話す。
「三階の近代美術品エリアに飾られていた、煌めく星々の海の絵。あの絵を見た時、凄く懐かしくて暖かい気持ちになれました。ボクは芸術には詳しくなくて凄いこと言えないですけど……描いた人の優しい心と、綺麗な夜空を愛する気持ちが伝わってきました」
彼の心をとらえたのは、誰も見向きもしていなかった煌めく星々の海の絵。あの絵からハルは様々な感情や想いを感じており、作り手の熱い信念を感じ取っていた。
それに対し、藤堂は────
「────腹が立つくらい純粋さね。そこのアンタ、こいつにイラつくことあるだろ」
「────ノーコメントとさせてもらう」
「────だけど、もしハル───アンタともっと早く出会えていたなら……お祖母ちゃんは喜んだだろうよ」
肩をすくめながらるるかに話しかけた後、空を見上げながら呟く。
「────合格だ。入りな」
そして、アトリエの入り口を解放しながらハル達に入るように告げた……
☆マコトジュエルについての考察
贋作にも宿ったことから、『そのモノ自体の世間的な価値は関係なく強く純粋な心に惹かれる』という考察をしています。
☆深夜の宝生邸に侵入し調査
富豪の住む豪邸なので当然セキュリティも厳しいわけですが、『エスパー』能力で軽々と突破しました。
そして隠し部屋にたどり着き、贋作業者との繋がりを示す証拠も入手。ここに関しては頭脳のるるかさんと、技術のハルで役割分担を意識しています。
☆宝生ちなみのトラウマを探るべく、関係者と思われる若き女性芸術家の元へ
本作オリジナルのゲストキャラです。宝生さんのトラウマなど背景を描くのに必要であるため、登場させています。
評価していただいた
☆9:虚無音様
ありがとうございました。