長いお休みをいただきありがとうございました(シルバーウィークは東京の友人とディズニー行ってました)。本日からまた1、2週間に1話ずつ更新出来ればと思います。
さて、本作を熱心に追っていただいている皆様も当然注目しているであろう『アレ』についての反応などで、前書きが長いので興味がない方は本編まで飛ばしてください。今回からLEVEL2のボス戦に突入です!
2027年春、星のカービィシリーズ最新作『星のカービィ ワールドビヨンド』が発売決定!!!
オープンワールドとなったプププランドを冒険するカービィのダッシュがさらに速く、『カッター』や『ソード』などのコピー能力でも高速移動や壁登りが可能など機動力中心にかなり変化しているように思えます(何か爆弾で玉乗りとかいう物騒なこともしていましたね)。『パラソル』能力の落下傘も3Dだと非常にメルヘンで快適そうです。
一方、何故か世界が景色そっくりの壁で覆われていたり、明らかにウルトラソードっぽいソード(BGMもスーパー能力のアレンジ)で道を切り拓くシーンやその先でいつものプププランドにはあまり存在していない機械が見えるなど非常に謎が多いです(BGM含め『Wii(DX)』との繋がりが多いのも意味深です)。
そして、デデデが捕らえていたらしい謎の新キャラ⋯⋯早くも「黒幕か!?」「裏切るだろ」と言われています(決めつけちゃダメなのですが、今のデデデが無垢な存在を捕らえるとはあまり思えないので怪しさはどうしてもあります)が、個人的には『カービィを利用する気ではあるが、その目的は悪事ではなく他の大切な何かを守るため』な展開かもと考えています(本作のるるかさんと似た理由)。
PVを見るだけでもワクワクする『ワールドビヨンド』要素⋯⋯この小説に入るかは未定ですがよろしくお願いします。新アレンジのグリーングリーンズがこの小説にも非常に合いそうなのでイメージテーマに設定しました。
>たんプリ33話感想
初登場時から好感度が上がり続ける漢────ゴウエモン。なんやかんや仲良かったるるかさんとマシュタンもそれぞれ彼の言葉に思うところはあったなど、ここ最近で一番好きなお話でした。
もう、るるくれ同棲とかオタクの妄想に都合の良すぎる展開とかどうでも良いです。ゴウエモンが出る回にハズレがないのが恐ろし過ぎます。
>たんプリ映画感想
かりんちゃんのトラウマが思ったより我々にとって身近で、それが故に本当に苦しいものだと思いました。
アンサーさんのメッセージが物凄く良くて「やっぱり主人公キュアだな」と思えました(以上ネタバレ配慮の感想)。
劇場版編やるかはまだ未定です(やるならオリジナル要素入ります)。
>いつかわかる☆きっとあえる(Fullサイズ)
最終回で映像付きでボロ泣きするかもしれません。
実はハルにとってもこの歌はかなりマッチします。
以上、長々書きましたがここから本編です。
(あんなさんに、みくるさん! もう追いついてきたか!)
「あなた達、いったい誰!?」
「どうしてプリキットグロスを持ってるの!?」
宝生ちなみから分離させたはずの呪いの指輪が贋作であったという衝撃の事態。それから何か危険を察知したらしいるるかの提案を受け撤退しようとした矢先に現れた名探偵プリキュア────明智あんなと小林みくる。
光の輪に捕まってしまったアゲセーヌを助けるのも含め、何とか二人の目を盗まなければならない。ハルとるるかは素早く目をかわせ、打ち合わせる。
「────どうしてここが?」
「美術館の入り口には十台以上の防犯カメラがあるし、外にはたくさんの報道陣がいる。屋上からの方が逃げやすい」
「───やるじゃない。でも、今は緊急事態。貴方達の相手をしている暇はない」
「二人は宝生さんに騙されている。一回こっちの話を聞いてほしい」
名探偵達の推理に対し、るるかは相手をしている暇はないと言い、ハルは二人が重大な勘違いをしていると話す。
「怪盗団ファントムの言うことなんか信じられるわけがない!」
「宝生さんの心を追い詰めたあなた達を私は許さない!」
「もう頭でっかちね!」
「いや、こちらの日頃の行動が悪すぎて信用度ゼロなのが原因では⋯⋯!?」
だが、帰ってきたのはみくるとあんなの冷たい拒絶。
頭でっかちだとプンスカ怒るマシュタンに、怪盗なことと日頃の行動が悪すぎることは事実のため否定したくても否定出来ない現状から信用されないのも無理はないのではと返すハル。ハル自身も本来なら『星明かりのプリンセス』窃盗については反対ではあるが、呪いの指輪の破壊のためにるるかとアゲセーヌの力を借りる代わりに目を瞑る必要があったのだ。
「……」
「アナタは宝生さんが話していた不審者の片方!?」
「ということは側にいるピンク髪の子も……!」
二人に対し、呆れた目を向けながら元の姿に戻るるるか。その姿からあんな達もるるかとハルが宝生ちなみが敵意を向けていた不審者だと気づいた様子でプリキットライトを構える。
「────それでは私達を止められない。プリキュアになりなさい。じゃないと、変装して街に飛び込み、逃げちゃうけど?」
「プリキットグロス⁉︎」
だが、るるかは余裕を崩さず懐から黒色のあるアイテムを見せる。それは、本来怪盗側が持つはずのないアイテム────プリキットグロス。
「ポチっ!」
「「────うん!」」
謎が多く、得体の知れない二人だが、これ以上下手に刺激して逃げられでもしたら敵わない。ここは、その挑発に乗ってみるしかない────そう判断した二人はプリキュアに変身する。
「どんな謎でもはなまる解決! 名探偵キュアアンサー!」
「重ねた推理で笑顔にジャンプ! 名探偵キュアミスティック!」
「るるかさん、ありがとー! 《サイコキネシス》!」
だが、それはるるかが仕掛けた心理戦の罠。一瞬でプリキュアに変身できるとはいえ、その間は完全に無防備。そしてるるかが会話を仕掛けている間に集中力を高めていた『エスパー』能力のハルならその隙を縫ってアゲセーヌを助けられる。
「アゲセーヌ、大丈夫?」
「助けるの遅すぎだし! でも礼は言っとく」
「あなた達一体誰!?」
「そっちの桃色の子は妖精!? それとも喋るハンニンダー!?」
解放されたアゲセーヌがプンスカしながらも礼を述べる一方、詰問するアンサーとミスティック。彼女達の反応は正しい。怪盗である黒い少女が、何故探偵の道具を持っているのか。桃色の『少女』は先ほど瞬間移動のような人知を超えた不思議な力を扱えるのは何故なのか、正体は一体何なのか、それらは大きな謎だ。
「────推理するのが探偵でしょう?」
「答えを聞くなんて美しくないわ」
「ボクはプリキュアでも妖精でも新種のハンニンダーでもないよ。⋯⋯何者かは自分でも分からないけどね」
(自分でも分からない……?)
はぐらかするるかとマシュタンに対し、ハルが少しだけ見せた悲しそうな表情にアンサーは違和感を覚える。
「……ボク達の正体についてはどうでも良いか。それよりも信用できないとしてもこっちの話を聞いて欲しい。────この美術館は一つ以外全て贋作が展示されている」
「「!?」」
しかし、ハルは今は自分達の正体云々よりも宝生美術館と宝生ちなみが持つ秘密を話すことを優先する。
「アンサーさん達が知っているかは分からないけど、星明りのプリンセスを盗む予告状とは別にもう一枚予告状をボクは送付した」
「────その文面に書かれていた、『偽りの世界で多くの人の心を不当に支配し芸術の尊厳を破壊するその蛮行』という文、これを聞いて貴方達は何も気づかない?」
それは宝生美術館の展示品の殆どが贋作であることとアンサーとミスティックも見た謎の予告状に込められた意味。
「ボク達が調査した結果、『Nachtflügel』という絵画以外の展示品が贋作であること、それは美術館が出来た当初から宝生ちなみさんの手によって行われていたこと、それは彼女の過去のトラウマから手を染めてしまったこと、そして……今宝生ちなみさんは人の心を歪ませる恐ろしい品によって暴走しているってことが分かった」
「────私達は彼女がはめている呪いの指輪を破壊する必要がある」
「ど、どういうこと……?」
「あなたが出鱈目を言っていない証拠にはならないし、悪いことばかりしている怪盗団を信用できない!」
ハル自身ウソや秘密が得意ではないし今宝生ちなみに騙されているアンサーとミスティックに真実を伝えるべきだと判断し、簡潔に伝えるも疑問符を浮かべるミスティックとやはり信じられない様子のアンサー。
コピーした、闇業者への贋作発注の証拠があれば説得が容易だが荷物を少なくするために持ってきてないのが悪影響を及ぼしてしまっている。
「もう本当に融通利かないわね!」
「────話しても無駄ならば……押し通るのみ」
「さっきのお返しも兼ねて強行突破っしょ!」
「ダメだ! いくら目的のためとはいえ、関係ないアンサーさんとミスティックさんを傷つけたらボク達の方こそ本物の悪者になっちゃう!」
こちらを全く信用しない二人に痺れを切らしたマシュタンとアゲセーヌ、目的を最優先に障害を排除しようとするるるかだが、ハルが割って入りそれはやってはならないと反対の意思を示す。
「ポ、ポチっ……?」
「アンサー……もしかして桃色の子が言っていることって本当なんじゃ……?」
「……ウソにしてはやけに具体的だし凄く必死だよね」
怪盗なのにもかかわらず、自分たちにいつも敵対してくる怪盗団メンバーと違い敵意を向けないどころか傷つけないようにするその姿勢に、ポチタンとミスティックだけでなく、強い疑いの目を向けていたアンサーも戸惑い始める。
────その時だった!
「! 危ないっ! 《サイコキネシス》!」
「え!?」
ハルが叫ぶと同時に、電撃エネルギーが混ざった波動を放出。攻撃されたと思い、防御しようとしたアンサーとミスティックだが、攻撃は自分達を飛び越え何か後ろでぶつかったような音がする。
「後ろから攻撃が来ている! 油断しないで!」
「宝生さん!?」
「────ふん、馬鹿正直そうだから使えると思ったのに賊の言うことにあっさり惑われそうになるなんて……やはり素人探偵に頼ったのは間違いだったようね」
ハルが《サイコキネシス》を発動したのは、アンサーとミスティック目掛けて放たれた白い光線から守るため。
そしてその攻撃を放ったのは……宝生ちなみ。今の彼女からは沸々と闇のオーラが立ち昇っている。
「な、なにこれ!?」
「───まさか!?」
「アタシ達の言っていることが本当だってようやく気づいたようね」
明らかにただ事ならざるその様子にみくるは戸惑い、あんなは何かに気づいた様子でハルの顔を見る。ようやく真実に辿り着いた探偵二人にマシュタンがため息をつく。
「────流石虚飾の女王。贋作の手配済みってわけね」
一方、るるかは冷静に構えながら宝生ちなみが仕掛けたトリックを暴いていく。
「────予告状で、呪いの指輪が狙われていることを知った貴方はこのような事態に備えて作った贋作。そして厳重そうに見えて敢えて隙がある警備にして私達を誘い出し、殺すつもり」
「どういうこと!?」
「電気室に人がいないという話を聞いておかしいと思った。警備の要ならそこに最低でも警備員を配置してもおかしくない」
「誘い込まれていたってのはそういうことか!」
「流石そちらは聡いわね」
それは敢えて贋作である星明りのプリンセスと呪いの指輪を盗ませ、屋上に誘い込むことで自身の秘密を知るハルとるるかを処刑するというもの。そして今、罠にはまった二人とアゲセーヌ、そして偶然居合わせたアンサーとミスティックを彼女は冷たい目で見下していた。
「宝生さん! 今すぐその指輪を捨ててください! その指輪は恐ろしい闇の力を持っていてこのままじゃアナタだけじゃなく、藤堂さん含めた周囲の人間も破滅してしまいます!」
「藤堂……ふん、あの裏切り者ね。彼女も近いうちに消えてもらいましょう」
「消えてもらう……!?」
「どうしてこんなことを!?」
ハルの説得に対しても切り捨てるばかりか、裏切ったと認識している藤堂薫のことも消すと仄めかす宝生ちなみに、話を完全には把握していないが不穏な響きは察したアンサーとミスティックが理由を訊ねる。
「────宝生さんは昔、お金関係で深い心の傷を負った。それが故に他者を信用せず、富に執着してしまうようになったんだ。そして今、呪いの指輪によってその心の闇が増幅され暴走している」
「ど、どうして怪盗のあなたがそんなに詳しいの!?」
だが、答える様子の無い宝生ちなみに代わり、ハルが簡潔に答えるが何故そんなに詳しいのか疑問を見せるアンサー。
「確かにおかしいかもね。でも、そうする必要があるから、そうしたいからボクはしている。怪盗でも探偵でもそれは同じさ」
「────喋り過ぎ」
「ごめん。……宝生ちなみさん、今から手荒な真似になると思いますが許してください。その代わり、あなたを絶対に助けます」
それに対し、己の信念の一端を語るハルはるるかの注意を受け、宝生ちなみに向き合う。
「この世は、持てる者がルールを作り、持たざる者は支配される。ましてやモノの価値など思い込み! それならルールをあたくしが支配してしまえば良い!! あたくしこそ至高あたくしこそ、大富豪として名をはせる存在なのよ!」
「……マジでチョベリバ!!」
「────改心が必要」
暴走する宝生ちなみに嫌悪感を示すアゲセーヌに、止めるために迷うことはないるるかは胸のロッド型のペンダントに触れる。
「神秘と秘密で包み込む、キュアアルカナ・シャドウ!」
そして彼女は変身。月明かりの下に照らされるアルカナ・シャドウの姿は、可憐で上品さがありながらも、どこか儚げにも見える。彼女のことを美人と思っているハルは少しだけ見惚れる。
「キュアアルカナ・シャドウ!?」
「プリキュア……なの!?」
「……気になるのも無理はないと思うけど、今は集中して」
「────マシュタン、これを預かってて」
「分かったわ」
だが、すぐさま状況を思い出し彼女もプリキュアなのかと驚くアンサーとミスティックに注意。一方、アルカナ・シャドウはマシュタンに星明りのプリンセスを預ける。
「どいつもこいつも……! 人の美術館に土足で入って好き勝手して……! 逆らう者は全員殺してあげるわ、アッハッハッハ!!」
それに対し、宝生ちなみは己の心の闇に身をゆだね、黒いオーラに包まれる。怒りと絶望、そして世界への復讐心が臨界点に達したのだ。
「な、姿が変わった!?」
そして、宝生ちなみとよく似た顔を持つ金色のドラゴンのような魔物────アゼザルへと変貌した!
「────プランBに切り替えましょう」
「OK! アゲセーヌ、フィールド展開お願い!」
「分かったし!」
それを見たるるかとハルのオーダーに答えたアゲセーヌがハイビスカスに息を吹きかけると、ハル達を中心に透明な膜が広がり、完全に閉じる────フィールドの展開だ。
「ありがとう、アゲセーヌ! これで全力で戦える」
「周囲に被害が出ないようにするのを一番に考えるの、全くお人好しらしいアナタらしいわ」
これは万が一宝生ちなみの心の闇が暴走して美術館で戦わざるを得なくなった時のための対策。ハンニンダーとプリキュアの戦いに外部から介入されないために生み出されたファントムの技術だが、『周囲の人を呪われた魔道具との戦いから守ることも出来る』と注目したハルは万が一戦闘に発展した時に備えてこの策を用意していたのだ。
「あなたが言っていたのはこういうことだったの?」
「最初から嘘ついていなかったのに悪い人だって決めつけてた……」
「気にしないで。二人からしたら簡単に信用出来なくて当たり前だと思う。だけど、このピンチを切り抜けるために協力してほしい」
そして自分たちが騙されていたことと、最初から嘘をついていなかったにも関わらずハルを嘘つきだと決めつけていたことに、特にアンサーが後悔の念を見せるもハルは「気にするな」と明るく言いながら共闘の申し出をする。
「う、うん!」
「でも、あなたって……戦えるの?」
「ふっ、甘く見ないで欲しいな。《サイコキネシス》!」
────ぐっ!?
それには答えるものの、プリキュアではないハルが戦えるのか疑問に思うミスティック。それに対し、ハルはアゼザルに向けて電撃とサイコエネルギーが混ざった波動を放ち、アゼザルを攻撃する。
その威力はすさまじく急降下攻撃を仕掛けようとしていたアゼザルにたたらを踏ませる。
────あたくしに栄光をもたらす指輪の力……見せてあげるわ!
だが、アゼザルも怯んでばかりではなく指にはまったままの指輪を怪しく光らせると、ハル達の目の前に四人の宝生ちなみを召喚する。風を纏っている緑、炎を操る赤、冷気が蔓延っている青、電気を帯びている黄色とそれぞれ色と纏っている属性が違う。
「なっ!? 分身した!?」
「人数互角どころか不利になっちゃったしっ!」
「焦らないで、まずは生み出された人たちを各個撃破だ。《サイコキネシス》!」
「《アルカナ・スターレイン》」
本体のドラゴンも合わせれば数で不利を取ってしまうようになったことに、ミスティックとアゲセーヌは慌てるも、その間にハルとアルカナ・シャドウは相手の手数を減らすべく攻撃を仕掛ける。
────雪音!
────炎舞!
────辻風!
「吸収された!?」
しかし、《アルカナ・スターレイン》は氷と炎と風の宝生ちなみが放った攻撃に阻止され、《サイコキネシス》は前に出た雷の宝生ちなみに吸収されてしまう。
────稲光のように迸る我が才気……その身に存分に味わわせてやるわ!
「わ、わわっ!? 《バニシュ》!」
そして、より強力な雷を帯びた雷の宝生ちなみが両手から放った凄まじい雷を前に、ハルは慌てて避けることしか出来ない。
「────同じ属性の攻撃は吸収できるみたいね」
「そうみたい……。なら、黄色い宝生さんはアルカナさん達にお願いしたいな」
────どうした、威勢が良いのは最初だけか!?
それを見たアルカナ・シャドウは冷静に相手の分析を行うが、四人の宝生ちなみは自身の有利さから挑発を行い、本体のアゼザルも余裕の笑みを浮かべ羽ばたいている。
────権力を持った大人に逆らうとは……! 凍てつく恐怖に苛まれると良い!
────風に翻弄される塵のように跡形もなく消え去りなさい!
「私の後ろに! 《ミスティック・リフレクション》!」
今度は氷と風の合体攻撃が飛んでくるが、ミスティックが得意とする防御技────《ミスティックリフレクション》の障壁が防ぐ。
「ありがとう、ミスティックさん! よし、アルカナさんとアンサーさん、攻撃に転じよう!」
「────ええ」
「分かった! 《アンサーアタック》!」
今なら相手の手数も少ないはずだと読んだハルが攻撃を指示。
アンサーが一番前に飛び出して炎の宝生ちなみに攻撃を仕掛けようとするが……
────稲光のように迸る我が才気……その身に存分に味わわせてやるわ!
「きゃっ!?」
横から雷の宝生ちなみが雷を落とそうとロックオン。しまったと思いつつもガードすることしか出来ないアンサー。
「────どちらも動きが単純」
「《サイコキネシス》!」
────ぐっ……!?
だが、そこにアルカナ・シャドウが黒い光線を雷へ飛ばし、ハルが今度は炎に向かって超能力を発動。
────何っ!?
雷と炎はそれぞれ吹っ飛ぶ先には、風と氷。だが、彼らは顔を青ざめさせながら横っ飛びに回避する。
(……どうして今避けたんだ?)
(────そういうことね)
「! 分かった!」
仲間を助けようとしないばかりか、明らかに避けるような行動をとったことに疑問を浮かべるハルだが、アルカナ・シャドウとアンサーは何かに気づいた様子。
「ねぇ、気づいたことがあるの!」
「何か分かったの?」
「たぶん────」
「《ミスティック・リフレクション》!」
アンサーはハルとアルカナ・シャドウに自身の推理を話す横で、攻撃を仕掛ける四人の宝生ちなみを防御技で食い止めるミスティック。
「────この作戦なら上手くいくかも」
「なるほど、そういうわけか」
「────やるじゃない」
アンサーの作戦に乗る意思を示すハルとアルカナ・シャドウ。
「よし、行くぞ!」
────何も知らないガキどもめ! 我が怒りの炎で焼き尽くしてくれる!!
「《サイコキネシス》!」
そして作戦開始。ハルとアンサーが前に出て、アルカナ・シャドウが杖を構える。それを阻止しようと炎が彼女に向けて攻撃を放とうとするが、ハルが超能力を発動するのを見て回避に移る。
「《アンサーアタック》!」
だが、そこにアンサーが正拳突きを放つ。先程は単純だったゆえに見切られたが、今はハルが回避先を誘導することで命中できるようにしたのだ。
そして攻撃を食らった炎が吹っ飛ぶ先には……氷。先程と同じように避けようとする彼女だが、今度は体が動かない。
「逃がさないよ!」
────ぎゃああああああっ!!
ハルの超能力で動きを封じられた氷に、炎がぶつかった瞬間凄まじい悲鳴を上げながら両者は煙のように消えた!
「やっぱり!」
「氷属性と炎属性はお互い打ち消しあっちゃうのか……何か不思議」
そう、アンサーが気づいたのは『四人の宝生ちなみは特定の属性同士がぶつかってしまうと致命的なのではないか?』ということ。そしてゲームでもよく「『炎と氷』『風と電気』は相反する属性」と設定されており、先程やけに不自然に回避したのも弱点による事故を防ぐためだったと推理したのだ。
「でも、アンサーさんのおかげで助かったよ。よーし、後二人!」
────生意気なガキ共が!
────消し去ってくれる!
アンサーの気づきで状況突破の糸口を掴んだハル達に対し、憎悪を向ける風と雷。
「────油断大敵」
────ぎゃああああああっ!!
だが、次の瞬間素早く接近したアルカナ・シャドウの回し蹴りで風が飛ばされ、ぶつかった雷共々消え去った。
「お見事!」
「流石ね、アルカナ・シャドウ!」
動きが全く見えず呆気にとられるアンサーとミスティックに対し、その動きに気づいていたハルとマシュタンが褒める。対するアルカナ・シャドウは無表情で前を見つめる。
────やはり、贋作では力不足か。
「───お得意の贋作戦法も私とこの子には通用しない」
上空には忌々しそうにハル達を見据えるアゼザルが羽ばたきを強めていた……
【VSアザゼル】
虚飾の指輪により、偽りを司る怪物
アゼザルと化した宝生ちなみ
自らの贋作を作り、理を操る
虚飾の技を、信念という真実と
名探偵プリキュアとの共闘で打ち破れ!
***
☆宝生ちなみの心の闇が暴走した魔物────アゼザル
担当する大罪は『虚飾』。
ハルの怪盗業で立ちはだかるオリジナルボスは、キリスト教で有名な七つの大罪をモチーフにしています(ちなみに小鳥遊光輝は『色欲』)。
前半戦となる今回は炎、氷、風、電撃の四人の宝生ちなみが襲い掛かる戦い。これはペルソナ5Rのマダラメ戦オマージュです。
☆アンサーさんとミスティックさんとの共闘
原作では中盤になってようやく共闘でしたが、本作では限定的に早めました。
作者は「原作キャラとの共闘やコンビネーションこそオリ主入り二次創作の醍醐味」と考えているため、アンサーさんは閃き、ミスティックさんは防御で活躍シーンを入れさせていただきました。
ハルとるるかさんの活躍も次回にてしっかり用意していますので二人のファンの方も楽しみにお待ちいただければと思います。
評価していただいた
☆9:ターミナル先輩様
ありがとうございました。