Edge of Heart   作:星空エクレア

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 この間のプリキュア、何も盗んでないのに探偵たちがるるかさんが犯人だと決めつけて最初殴りかかったのを見て、「参ドロで見た光景だ」とツッコみました。決めつけ、ダメ絶対!


 今回から原作前最後のオリジナル中編です。
 色んな意味でプリキュア世界にいてはならない人間が出てきます。
 


STAGE1ー4 色男のバラッドⅠ

 

 

 「う~ん、今日も良い天気!」

 

 まことみらい市は海に面している穏やかな気候の街。海の香り感じる港町からショッピングモールを中心とした繁華街、静かで自然豊かな公園や森、住宅街などさまざまなエリアが綺麗に纏まっている。

 訓練が無い日は街を探索するのがハルの趣味だ。アジトの部屋は快適だが、地下にあるがゆえに日当たりが悪いのが欠点であり太陽の光を浴びながら歩くのは良い気分転換になる。

 

 

 

 「♪♪♪~、ん?」

 

 鼻歌を歌いながらハルが目にしたのは高層マンションの写真が載った看板。

 どうやら目の前に広がる広大な空き地に建つらしく、さらに読み込めば他にも様々な建物が建つ予定とのこと。おそらくテレビのニュースで見た、都市再開発エリアというものなのだろうとハルは理解する。

 

 (しかし、未来感感じるな~。もしかしたら、ドラ○もんの22世紀世界も本当に実現するかも……)

 

 予定図に描かれている便利な世の中を象徴する建物群に、ハルはたまたま見た未来のネコ型ロボットのアニメのような世界も実現する可能性はあり得るのかもしれないと思う。

 

 (そうなるとタイムマシンも出来ているわけで……ボクみたいな不思議の塊がいるんだし、案外未来から来た人もいたりして……って流石にそれはないか)

 

 続けてSFチックな想像もするが、流石に話が出来過ぎかとすぐに頭を振る。

 それよりも帰って、ゴウエモンのリクエストで今日の夕飯として作っている西京味噌に漬け込んでいた鮭の様子を見なければと帰り道を歩き始める。

 

 

 「?」

 

 坂道を登っていると、前からリンゴが転がってきた。

 取り合えず拾うと今度はオレンジが転がってくる。それも拾いながら上を見れば、老婆がオロオロしている様子と側には倒れたキャリーバッグ。

 どうやら買い物帰り途中で転んでしまった拍子に中身が転がり落ちてしまったらしい。

 

 「転がってきたのは任せてください!」

 

 老婆に声をかけながら転がってくる他の物も拾うハル。しかし、予想以上に転がってくるものが多く苦戦する中、リンゴを一つ拾い損ねてしまう。

 

 (間に合わない!?)

 

 追いかけるも転がり落ちるリンゴのスピードは速くこのままでは更に下まで落ちてしまう。ハルがそれでも必死に食らいつこうとした時───

 

 

 「大丈夫ですか?」

 

 そのリンゴは通りかかった第三者に拾われる。見れば、パティシエの服を着た青髪の女性。

 

 「ありがとうございます! この坂の上でお婆さんが落としたものなんです!」

 「そうなんですね。なら一緒に行きましょう」

 

 助けてくれた女性に礼を述べながら坂を上がり、老婆に拾ったもの全てを渡した後、ハルは女性に改めて礼と自己紹介をする。

 

 

 「先ほどは助かりました。あ、ボクは桜宮ハルです。最近この町に引っ越してきました」

 「帆羽くれあです。よろしくね」

 

 女性の名前は帆羽くれあ。青く長い髪は美しく、気品のあるお嬢様のような様子にハルはるるかとどこか似た雰囲気を感じる。

 

 「帆羽さんはパティシエさんなんですか?」

 「そうなんです。パティスリーチュチュという洋菓子店知っていますか?」

 「初めて聞きました。場所知りたいです」

 「なら案内します」

 

 どうやらこの街の洋菓子店のパティシエらしく、店まで案内してくれるとのこと。

 

 「最近引っ越した先でお料理やっているんですけど、お菓子も作ってみたいんですよね。友達が甘いものが大好きなんです」

 「それなら家でお菓子作り教室やってるから来ませんか?」

 「良いんですか?」

 「勿論です。それにハルさんみたいな優しくて穏やかな人ならとびきり美味しいお菓子が出来ますよ」

 

 しかも、お菓子作り教室もやっているらしくレパートリーを広げたいハルには渡りの船の知らせもくれる。

 今のところ、未知の闇が騒ぎを起こさない限りはるるかとの訓練か炊事回り以外は時間がある生活なので是非とも行きたいと返事しようとする。

 

 

 

 「ふざけんじゃないわよ!!」

 「やめて、お姉ちゃん!」

 「!?」

 

 だが、突如女性の怒鳴り声が響く。

 

 「な、何かしら……?」

 「ちょっと見てきます!」

 

 その穏やかざる声に嫌な予感を感じたハルは声が聞こえてきた方向に走り出す。

 

 

 「あんたこそ小鳥遊くんに近づかないでよ!」

 「こっちのセリフよ!」

 「小鳥遊くんは私の彼氏よ! 死ね、泥棒猫!!」

 

 公園に付いた時、彼の目に見えたのは四人の女性。しかも、一人はナイフを振りかざしており、止めようとした少し小柄な少女を突き飛ばしている。

 

 「やめて!」

 

 状況を冷静に見極める猶予はない。ハルは女性の手首に素早く手刀を当て、ナイフを落とさせる。

 

 「ちっ、何よ! アンタも泥棒猫!?」

 「(怪盗です! ……とは言えないけど!)ボクは通りすがりの一般少年です。何があったんですか?」

 「関係ないなら引っ込んでて!!」

 「黙れ! この女が先にナイフ振り上げたなら正当防衛で殺してもいいわよね!?」

 「取り合えずそんな物騒なの置いて、冷静に話しましょう! ね?」

 

 今度は別の女性が果物ナイフを取り出すが、ハルは慌てて取り押さえる。どうしてこんな緊迫の事態になっているのか訊ねたいところだが、目が据わっている女性達が話してくれるとは到底思えない。

 どうするべきかと考えあぐねていると、サイレンの音が聞こえてきた。

 

 

 「警察です。近隣住民から大声で喧嘩していると通報がありました」

 「ナイフ……!? ちょっと事情を聞かせてもらいます」

 

 程なくして到着したパトカーから降りてきた警察官二名によって、揉め事を起こしていた女性達は拘束。警官達の応援要請でやってきたパトカー数台に別々に載せられる。

 

 「では、あなたもご同行をお願いします」

 「(え、何か間違われてる!?)あの、ボクはあの人たちの喧嘩を止めただけです」

 「話は署で聞きますからご同行をお願いします」

 

 だが、何と自分まで同行を求められハルは戸惑う。

 無実だし、コ○ンで見たように捜査の助けとなる目撃証言を話すことも構わないが、現時点で自分が所属しているのは怪盗団。

 探られたら厄介なことになるため、何とか断りたいが目の前の警察官たちは自分も揉めていた一員だと思い込んでいるらしく、強気な姿勢を崩さない。

 

 「あ、あの……この子はお姉ちゃん達を止めてくれていた人です」

 「彼は無関係です。直前まで私と一緒に歩いていたところに騒ぎ声が聞こえたので彼がここに駆け付けたんです」

 「……分かりました」

 

 一難去ってまた一難かと思いきや、そこで唯一制止しようとしていた女性と追いついたくれあが事情を説明してくれたため、幸いにも軽い事情聴取だけで解放された。

 

 

 

 「ありがとうございました」

 「いえ、その……お姉ちゃん達のせいで申し訳ありませんでした……」

 

 証言してくれた二人に礼を述べるも、先ほどナイフを振り上げていた女性の妹らしき少女は焦燥した様子で謝罪する。

 

 「そんな謝らないでください。ボクは自分がやりたいって思ったことやってるだけですから。しかし、一体どうしてあんなことに?」

 「それは……」

 

 ハルは別に気にしなくて良いと答えつつ、そもそもの発端が何なのかについて訊ねるが少女は言いにくそうに俯く。周りを見れば、サイレンの音やパトカーに興味を示した野次馬たちが現れ始めている。

 

 「───私のお店に案内します」

 

 それを見たくれあが場所を変えようと提案し、二人は付いていくことになった。

 

 

 

 しばらくして。

 洋菓子店【パティスリーチュチュ】にて、店長の浅井たいらの厚意で店内を貸し切りにしてもらった一行は少女から話を聞くこととなった。

 

 「あの、私、清水由香と言います。高校生です」

 「桜宮ハルです」

 「帆羽くれあです」

 

 少女の名は清水由香。

 

 「それでさっき起こった揉め事は痴情のもつれなんです」

 「チジョウのもつれ?」

 「恋愛絡みのトラブルのことですね。もしかしてお姉さんは誰か交際している人がいるんですか?」

 

 どうやら揉め事の原因は恋愛関連らしい。そっち方面はてんで無知なハルに代わり、くれあが聞き取りを主導していく。

 

 「……小鳥遊光輝(たかなしこうき)という人です。あいつのせいで……! お姉ちゃんはおかしくなったんだ!」

 

 すると、由香は途端に怒りに満ちた表情と激情を抑えきれない震えた声で話し始める。

 どうやらその小鳥遊光輝という男に相当怒りを感じているらしい。

 

 「気分が落ち着くハーブティーだ」

 

 それを見た店長のたいらが落ち着かせるために淹れたてのハーブティーを持ってくる。ハルも先ほどから次々と異常事態が起こる中で動揺しているため、ハーブティーを飲んで気分を落ち着かせる。

 

 「ゆっくりで大丈夫です。何があったか話してくれませんか?」

 「……去年大学生になったお姉ちゃんは冬ごろに彼氏が出来たって私に話してくれたんです」

 

 事の始まりは由香の姉、美優に彼氏が出来たこと。

 

 「でも、お父さんやお母さんには秘密にしてほしいって言われました。詮索されたくない気持ちは分かるので秘密にしていました」

 

 始まりはどこにでもあるような話だったにもかかわらず、一体何があって先ほどのような一触即発の事態になったのだろうか。疑問を感じながらハルは静かに続きを聞く。

 

 「そうしたら……少し前から人が変わったように『光輝くん、光輝くん』と言い始めて……。以前は一緒に買い物に出かけたりしたのに、最近は塞ぎ込むようになったり些細なことでイライラしたりしてて……」

 (人が変わったように……? それって……)

 

 人が変わったようにという言葉に思い当たるものがあるハル。胸騒ぎが少しずつ起こり始める。

 

 「流石におかしいと思って、お姉ちゃんのケータイこっそりのぞいて小鳥遊光輝という男の顔を覚えて大学に二週間前に行ってみたんです」

 「それだけお姉さんが心配だったんですね……」

 

 一方、由香という少女は姉の変貌ぶりに戸惑いながらもその理由を知るために大学に潜入までして小鳥遊光輝を調査した時のことを話す。

 不法侵入だが、その姉想いぶりにくれあは責められない。

 

 「上手く潜り込めて、しばらく探していたら自販機のすぐ側で小鳥遊光輝を見たんです。あいつは男友達たちと数人で下品に笑いながら話をしていました」

 

 一方、由香はだんだんその時のことを思い出していく中で再び怒りを込めた声になる。

 

 「言っていたんです! 『俺にかかればどんな女もイチコロだ』『思い通りに動かすことなんて造作もない』って……!!」

 「まさかさっきの騒ぎも……!」

 「そうなんです! あいつはお姉ちゃん以外にも複数の女性と関係を持っていたんです! しかも『退屈だしあいつら飽きたから壊しちゃおっか』と軽々しく口にして笑ってたんです」

 

 彼女の話の中で小鳥遊光輝が言っていたセリフでハルは気づく。小鳥遊光輝という男は複数の女性に股がけしており、そして先ほどの騒ぎも裏で女性達を操っていたのだと。

 

 「お姉さんに話したんですか?」

 「話しました。でも、『あんたは光輝くんのこと何もわかってない!』『勝手なことしないで!』と聞いてくれなくて……」

 「そんな……」

 「それで今日、あの騒ぎが起きて……。絶対あいつが仕組んだことなんです!」

 

 しかし、姉は取り合ってくれなくしかもさっきの騒動が起きてしまった。ハルがすんでのところで止めなければ彼女は殺人犯かその被害者になる可能性もあったのだ。

 

 「それで警察の人たちには相談したんですか?」

 「相談しました。でも、民事不介入だと断られたんです」

 「ミンジフカイニュウ?」

 「警察は私たちの個人的なもめごとには首を突っ込みにくいんです。男女の色恋事や家族関係のことが主に当てはまりますね……」

 

 聞き慣れない言葉に首を傾げるハルにくれあが説明する。完全には理解できないハルだが、どうやら警察が動きにくい事態らしいということだけは理解する。

 

 「探偵さんに依頼しようにも調査費を出せる程お金なくて……」

 

 探偵に依頼しようにも、未成年しかも高校生では調査費用を出せない。親に話して費用を出してもらおうにも両親は運悪く長期出張で家にいない。今回の騒ぎで帰ってくるだろうが、それでも難しいかもしれない。

 八方塞がりな状況に彼女はいた。

 

 

 (それにこれがこの間の事件と同じなら……今すぐ動かないとダメだ)

 

 その中でハルは胸騒ぎをより強く感じる。

 もし、自分の推測が正しかったら、事は女性を手玉に取るクズ男とそれによって暴走させられている女性達では収まらない。今すぐるるか達に相談し解決に動かないとより厄介な出来事になってしまう。

 そう考えたハルは立ち上がりながら宣言する。

 

 「それならばボクが調査してみます」

 「ハルさんが……?」

 「こう見えてボク男ですし、ボクの友達に凄く賢くて頼りになる子もいます。警察や探偵さん達が動けないなら代わりに調査するぐらいなら可能だと思います」

 

 それは問題の人物───小鳥遊光輝を調べること。

 もし自分の懸念が当たっているならこの事態に対応できるのは自分やるるかだけであり、そして何より困っている人を目の前にして助けないという選択肢はないからだ。

 

 「探偵じゃないただの素人ですけど……全力でやります」

 「……お願いします。どうかあいつを懲らしめてください!」

 

 姉が警察に連行され、縋る先がない由香にとってハルは唯一の希望。

 その希望を受け取ったハルは由香からターゲットの写真を始めとした必要な情報を受け取り、くれあとたいらに店を貸してくれた礼を述べながら、事の次第を報告するべくアジトへ戻る道を走った。

 

 

 

 ───その夜。

 

 「また厄介な騒動に巻き込まれてるわね」

 

 夕食の場にて、昼間あった出来事をるるか達に話したハル。

 マシュタンが言う通り、妙に事件を呼んでいるような気がするが今の論点はそこではないのでスルーする。

 

 「だがよ、ハルがしょい込むことはないんじゃないか? 確かに問題の人間は男の風上にも置けない奴だが、お前さんが動いても限界があるだろ」

 

 鮭の西京焼きを食べながらゴウエモンがそもそも関わる必要があるのかと疑問を投げかける。冷たいかもしれないが、探偵でも警察でもないハルが調査するといっても限界はあるのは確か。

 

 「それでも放っておけないですし、何より未知の闇が関係しているのかも⋯⋯って思うんです」

 「───確かにその線は捨てきれない」

 

 しかし、ハルは背景に未知の闇が関わっているのではと疑っている。人や心、恋に対して無知な彼からすればここまで人が変貌してしまうことに対してそういう結論を覚えるのは自然であり、るるかもまだ決めつけるのは早計だが、この間出くわした事象からその線はあり得ると同意を示す。

 

 「───そもそもどんなに魅力的な人間でも善人でも全ての人間を魅了することは不可能。なのに『どんな女もイチコロ』と宣い、実現もしているということは何かカラクリがあっても不思議じゃない」

 「るるかさんもやっぱりそう思う?」

 

 更に小鳥遊光輝という男の発言から余程自分の魅力に自信があるとはいえ、そこまでの大言壮語を吐くのには何かしらの秘密があってもおかしくない。勿論軽薄な人間性からくるただの傲慢の可能性も大いにあるが。

 

 「言われてみれば確かにな……」

 「───私とハルが調査する」

 「ありがとう! るるかさんが協力してくれるならだいぶ進めやすくなるよ!」

 

 何はともあれ、明日ハルとるるかは調査することにする。しかし、その中でアゲセーヌが怪しい笑みを浮かべていたのにハルは気づかなかった……

 

***

 

 翌朝アジトにて。

 

 「───まずは小鳥遊光輝という男の身辺調査を行う」

 「え? いきなり問い詰めに行かないの?」

 

 まずは身辺調査から始めるというるるかの言葉に、小鳥遊光輝という男へ問い詰めに行くものだとばかり思っていたハルはどういうことか訊ねる。

 

 「───まずはターゲットの身辺調査を行って、確証バイアスの回避と状況整理を行う」

 「かくしょうバイアス?」

 「───自身の先入観や意見を肯定するためにそれを支持する情報のみを集め、反証する情報は無視または排除する心理作用のこと」

 「つまり今回のケースだと、由香という少女が姉の恋人を嫌っているからそれを補強する情報しか得てないしアナタに話してない可能性があるわけよ」

 「───それにハルも未知の闇に意識がとられがち。落ち着いて調査が必要」

 

 それは小鳥遊光輝という男の背景を探ることで何があったのか情報を揃え適切な選択を取るため。今のところ情報源は由香だけであり、彼女は光輝を憎んでいるため公平公立とはとても言えない。

 そのため、るるかは彼らと同じ大学の学生などに聞き込みを行い、他の観点からも情報を集めるべきだと冷静に判断していた。

 

 「確かに、ボクも未知の闇のことが気になっているからそう思い込んでいる可能性もあるってことだね」

 「───そういうこと」

 

 言われてみればハル自身もまだ決まったわけではないのに未知の闇が背後にいると決めつけて動こうとしてたのは否定できない。ここはるるかの言う通り、地道な捜査から始めるべきだろうと思い直す。

 

 「それなら由香さんのお姉さんが通っている『まことみらい大学』に向かおう」

 「───それだけど、変装して潜り込む」

 「変装? 怪盗キ○ドみたいだ」

 

 すると、そこでるるかはリップのようなものを取り出しながら変装すると言い出す。変装と言えば怪盗の醍醐味であることは最近よく見ているコ○ンに出てくるライバル怪盗から知っているハルは反応する。

 

 「オープン、プリキットグロス」

 

 それに対し、るるかは懐から取り出したリップのようなものを唇にそっと塗る。

 その瞬間るるかは光りながら、髪は黒い三つ編みに、服も青を基調とした綺麗でコンパクトにまとまったものに変化する。

 

 「え、一瞬で変わった!」

 「これはプリキットグロス。唇に塗ることで変装することができる優れものよ!」

 

 プリキュア専用のアイテムでたちまち女子大生の姿に変装したるるかに驚くハル。どうやらプリキュアも相当色々多芸なのだなと感じる。

 

 「───プリキットグロスがないハルはこれに着替えてもらう」

 「OK! 着替えてくるよ!」

 

 しかし、そんな便利なアイテムはないし変装専用のコピー能力もないハルは人力で着替えることになる。

 手渡された服を受け取って自室で着替えてきたのだが……

 

 「何故にスカート?」

 「───ハルは女装させた方がより自然になる」

 「……何か複雑だけど、潜入捜査のためなら仕方ない」

 

 白を基調とした清楚な女子大生の姿になったハルはロングスカートをつまみながら不服そうな表情。しかし、ハルの場合元が女性よりの顔立ちなので無理に男子大学生に変装するよりは素材を生かして女装させた方が自然になるだろうという理由からであった。決してただ単に似合いそうで面白そうだったからではないと、後にるるかは少し笑みを浮かべながら答えたのだが真偽は不明であった。

 




 

 ☆色男のバラッド

 ペルソナ5(R)のリクエストの一つ『色男のバラッド』より。


 ☆帆羽くれあさんとの邂逅

 エクレール候補の一人でパティシェの人。
 候補者の中だと一番可愛く、ハルとも絡ませやすい人になるので彼女だと良いなぁと思っています。

 ⋯⋯え? グッズ解析? その話はやめましょう。


 ☆今回の事件は女性を100%手玉に取る男

 元ネタは今回のサブタイトルにもなっている、ペルソナ5(R)のリクエストの一つ『色男のバラッド』から。
 個人的に色々話を拡げられそうな題材だなと思い、本作ならではの独自設定を足しながらお送りしていきます。


 ☆ハルはテレビをよく見る

 最近公式ツイッターにて、あんなさんは漫画、みくるさんは小説をよく読むと明らかになったのでハルはテレビをよく見る設定になりました。


 ☆女装

 ナチュラルに男主人公が女装していますが、初めて読んだライトノベルがバカテスだった自分は主人公の女装ネタにゲラゲラ笑う質なのです。


 ☆来週の投稿について

 来週は土曜日も仕事のため、更新が遅れる可能性が高いです。なるべく早めに投稿したいとは思っていますが、申し訳ありません。


 評価していただいた

 ☆8:雪森様

 ありがとうございました。
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