ガクテン♪ソフト版   作:不定音高ふたつ

36 / 36

【前書き】
なぜ記号だらけの楽譜を見て、音にできるのか?
初心者向け楽譜の謎解きエンターテインメント。

● 登場人物(主要な、ハル、ミッツ、ステラ、ショージ、ヤッ子の5人)
♪ ハル:早坂春弥(はやさか・はるや)。中学1年生。男。主人公。ミッツの従弟。手品と謎解きが好き。声変わり前。

♪ ミッツ:蜜霧多岐(みつきり・たき)。中学2年生。女。ハルの従姉。活動的。幼少の頃からピアノを習う。口の表情が豊かで、口が顔の輪郭からはみ出すことが多い。

♪ ステラ:星山空見(ほしやま・くみ)。中学1年生。女。メルヘンが好き。転入して吹奏楽部に入部し、トロンボーン担当になる。老若男女の誰からも、一見して好かれる、無邪気な可愛らしさ。

♪ ショージ:東海林翔児(しょうじ・しょうじ)。中学2年生。男。吹奏楽部でクラリネット担当。恰幅は良いが、デブではない。会話の始まりは紳士っぽいが、話しているうちに、下品な饒舌になる。

この4人の背の高さは、高い方からショージ、ミッツ、ステラ、ハルの順。小学生の高学年から、中学1年生までは、女子の方が平均身長が高いため。

♪ ヤッ子:鍵宮靖子(かぎみや・やすこ)。理科教師(専門は化学)。年齢は30代前半。女。白衣で、すらりとした黒のパンツ姿。プライベートではジャズピアニスト。姉のことが大きく影響。



この作品は、web小説閲覧サイト「小説を読もう」にも投稿しています。

楽譜の読み方「楽典」を、アニメ脚本っぽい形で説明します。
「再放送や、Blu-rayの、長期的な繰り返し需要の視点から、web小説よりも、アニメで説明したい」という気持ちが強いです。




ストリートピアノで歓談。楽譜が読めないのに上手。音階は多種多様。ショージの理想の女性像を、ステラが絵にする。「3度+3度=5度」のステラの解釈。音大出身者への誤解が解けて。

├ ●●第6話 Aパート ( 5 / 5 ) ストリートピアノで歓談。楽譜が読めないのに上手。音階は多種多様。ショージの理想の女性像を、ステラが絵にする。「3度+3度=5度」のステラの解釈。音大出身者への誤解が解けて。

 

ハル「有名な「ドミソ」の和音を見てみよう」鍵盤モノサシを机上に置く。ステラと、顔が近付く。

 

ハルとステラは、向かい合わせ。鍵盤モノサシは、黒鍵側がハル、白鍵側がステラになるように置かれている。ステラ側からは正しく、ハル側からは逆さまに見える向き。

 

ハル「両手を使ってもいいから、3本の指で、「ド」「ミ」「ソ」の場所を指していてね。動かさないように」

 

ステラ「はい」

 

ハル「ドからミまでは、ここに書いてある通り、長3度だよね。それから、ドからソまでは、完全5度。これも、鍵盤モノサシに書いてある、そのままだ」

 

ステラ「はい」

 

ハル「そこで、ヤッ子先生が、教えたらどうかと言ったのは、ミからソまでの距離は、長3度か、短3度か。どっちだと思う?」

 

ステラ「これは……、どっちでしょう?」

 

ハル「3度には、長3度と短3度以外にも、種類はあるけど、答えは鍵盤モノサシにあるよ。というのは、鍵盤モノサシは、入門用として、よく使うものが書かれているから」

 

ステラ「あのぉ、言いにくいんですが」

 

ハル「どうした?」

 

ステラ「あたしの、自分の指が邪魔なので、指を離して数えたいんですが」ステラ自身の指が、鍵盤の下の音程を示す文字を隠している。ステラの指を透かして、音程の文字が点滅して、これを見たいと視聴者に知らせる。

 

ハル。慌てる。「あっ、ごめん。いいよ、離して」

 

鍵盤モノサシの向きが逆の場合、ステラは「早坂さんの指が邪魔なので」のセリフになる。

 

ステラ。指を鍵盤モノサシから離して、半音を数える。「ドからミ」の長3度とは違う。「ラからド」までの短3度と同じことに気付く。

 

ステラ。笑顔で回答する。「短3度です。この鍵盤モノサシには、「3度」が2つあって、「ラからド」までの短3度と同じ距離です」

 

ハル「その通り。さすが。今は、有名な「ドミソ」の和音だったよね。これを含めて、全部の長和音は、「長3度」と「短3度」の組み合わせは「完全5度」なんだ」

 

ハル「音程では、「3+3=5」という計算になるのは……」

 

ステラ。ハルの言葉に被せるように。「2つの「3度」を繋げるから、「ミ」が「のりしろ」のように、重なるんですね」

 

背景に2本の紙テープを表示する。それぞれ「ド レ ミ」「ミ ファ ソ」と書かれている。2本を繋げて、長い1本にする。その時、「ミ」が重なる。

 

ハル「そう。「ミ」が重なるから、「3度+3度=5度」になるんだ」

 

ハル。黒板に書かれている、音符の玉の近くに移動する。

 

ハル「これ、これだよ。どんな長和音も、これなんだ」

 

ハル。黒板の長和音の玉の、根音から3度音までの左側の「長3度」を指す。根音から5度音までの右側の「完全5度」を指す。3度音から5度音までの左側に、「短3度」を書き足す。

 

ハル「この、長和音なら必ず「長3度」「短3度」「完全5度」に決まっているから、「犬が西向きゃ、尾は東」ってこと」

 

ステラ「そういうことですか」

 

ハル「ああーっ、疲れたーー」電池切れのように倒れる。ステラ、ミッツ、ヤッ子が、スマホの充電器や、自転車の空気入れを使って、ハルを復活させる。

 

ショージ「ステラちゃん、こっちを見て。ホラホラ、短和音は、こうなんだよ」さっきハルが書き足したように、黒板の下段の短和音にも、「長3度」を書き足す。

 

ステラ。ハルを介抱しながらなので、軽く言う。「あ、そうですか」

 

ヤッ子「もちろん、曲によっては途中から長調と短調が入れ替わったり、長調かと思えば、短調の特徴があったりするがな」

 

ヤッ子「人間が、必ずしも男女のどちらかに分類できるとは限らないように、音楽も、必ずしも長調か短調に分類できるとは限らない」

 

再度、背景に、音階の名が、いくつか飛び交う。「ブルーノート」「教会旋法」「全音音階」「五音音階(ペンタトニック)」「琉球音階」「都節」などなど。

 

ヤッ子「だから、宇宙人向けの、かなり限定的な説明をした」

 

ステラ「エビは、一生のうちで雌雄が変わったりするし、ナメクジとかは雌雄同体。深海魚では、1匹の雌に何匹も雄がくっ付くのもいる」

 

ショージ「ヤッ子先生は、女ですか?」

 

ヤッ子「女だが、文句あるのか?」

 

ショージ「じゃあ、男が好きですか?」

 

ヤッ子「恋愛対象は男だが、その言い方は不本意だな」

 

ショージ「じゃあ、俺のことも好き?」

 

ヤッ子「あーあ、女教師はゴミ箱であれっていうから、覚悟はしていたが」

 

ヤッ子「少なくとも、私の恋愛相手になるには、「先生にすごいと思われたい」という自己中心的な考えや、私におもねるようじゃ、駄目だな」

 

ミッツ「ねえ、ショージの好きな女の子って、どんなタイプ?」

 

ショージ「それはもちろん、ステラ様、あなたですよ」

 

ステラ。困った顔。

 

ミッツ「じゃあさ、ステラちゃん、絵がうまいでしょ?」

 

ステラ「え? まあ、メルヘンが好きなので、それなりに」

 

ミッツ「じゃあさ、ショージの言う、好きな女の子のタイプを、絵に描いてくれない?」

 

ステラ「はい、わかりました」

 

ショージ。黒板に背を向けて、話し始める。ミュージカルのように、自分に酔って歩きながらでも良い。ステラが、ショージの言葉の通りに、黒板に描く。

 

ショージ「顔の輪郭は、逆さまの卵型」

 

ステラ。黒板に逆さまの卵型を描く。

 

ショージ「顎は小さく、知性をうかがわせる広い額。目は大きく、黒目が大きい円らな(つぶらな)瞳。挑戦的な少し上がり目に、長いまつげ。鼻は申し訳程度に小さい。口は、小さな顎に見合って小さい」

 

ショージの空想が、吹き出しで表示される。吹き出しの中に、ショージの言葉の通りに、絵が描かれる。

 

ショージの空想は、言葉に従って書き足される表現でも良い。最初は中庸な女の子が、ぼんやりと表示されていて、ショージの言葉に従い、変形して行く表現でも良い。

 

ステラも黒板に絵を描いているが、ステラの絵は、画面に表示しない。

 

ショージ「肩幅は、思わず抱きしめたくなるように小さい。首も、肩幅に見合って細い。指は白魚のように細く長い」ショージの空想の絵が、完成する。

 

手の形は、ダビンチが多用した、人差し指を出す形。『最後の晩餐』では、イエスの右隣で、顔と手だけが見えて、人差し指を上に向けている。『洗礼者聖ヨハネ』、『岩窟の聖母』でも、この形の手が描かれている。

 

ショージ「どうだ、これが俺の理想の女の子だ」出来上がった、空想の絵を掲げる。

 

ステラの描いた黒板の絵は、宇宙人のグレイ。指は、細いが節くれだっている。まつげが不気味に長い。

 

いきなり、グレイだけを画面に表示すると、ステラが描いたとわかりにくいので、ショージが掲げた絵から、カメラの向きを変えて、チョークを持ったステラ、ステラとグレイ、グレイのアップのようにする。

 

ショージ。愕然とする。

 

ミッツ「髪の毛のことを、言ってなかったよね」

 

ミッツ。黒板のグレイの指(ダビンチが多用した形)と、「E.T.」のように指先を合わせる。くっ付いた指先が、ハートマークで光る。

 

ショージの話と、ステラの絵の、両方に、まつ毛など、メルヘンだが、グレイなら不気味になるものがあっても良い。

 

 

 

▽ 場面変更 ● ── ●

 

休日。

 

ストリートピアノ。

 

音楽の先生が弾き終わる。

 

続けて、20歳くらいの若者が弾き始める。

 

客の一人が、音楽の先生に話し掛ける。音楽の先生は、短い応対をするものの、すぐに会話をやめる。

 

音楽の先生「演奏を聴きましょう」

 

若者は流行歌を演奏している。ボカロ曲やアニメソングが、ここでの話題に相応しそう。

 

演奏終了。

 

音楽の先生。拍手をしながら、演奏を終えた若者に話し掛ける。「お上手ですね」

 

次に演奏する人がいない。少し、歓談の時間になる。

 

若者「でも、楽譜は読めないんですよ。ネットの動画で、ピアノロールを見て練習しました」

 

若者。スマホでYoutubeの動画を見せる。アプリ「シンセシア」のような動画で、ゲーム「太鼓の達人」のように、画面下部の鍵盤に向かって、上からピアノロールのような長方形がおりて来る。

 

若者が、かつて非難された回想。または、この場で、周囲の客から非難される。ピアノロールなら、楽譜が読めなくなる。ピアノを弾いているとは言えない、自分で楽譜を読んで演奏するのが正しいという非難。

 

音楽の先生「そんなことはありません。目の見えない人が、聞いた音を頼りにピアノを演奏するのは良くて、見える人は楽譜を読む義務があるとは、おかしいことです」

 

なお、楽譜には点字の楽譜もある。

 

音楽の先生「楽譜は、「最も普及している伝達手段」であって、「唯一の正しい伝達手段」ではない」

 

音楽の先生「「楽譜を読めなくなる」ではなく、「今はまだ、楽譜を読めない」。楽譜は、いつか必要になってからでもいい」

 

音楽の先生「気紛れにピアノを楽しむのも良いですし、必要であれば、先生に就いて、楽典を学びながら、演奏も学ぶのも良いでしょう。ご本人の需要によります」

 

音楽の先生「誰にも迷惑ではないのですから、楽しむことを非難する理由は、ありません」

 

音楽の先生「楽譜が読めるようになるには、慣れることを含めて、期間も掛かります。譬えれば、自動車運転免許の取得といった、初期投資とも言えるでしょう。その後、楽譜をスラスラ読めるようになることは、運転技術の向上に譬えられます」

 

音楽の先生「自動車と異なり、ピアノ演奏では、楽譜を上手に読めなくても、危険はありません」

 

若者「わかります。自分で運転しなくても、タクシーを使う方法もありますよね」

 

音楽の先生「そうです。自分で運転するのが好きなのか、好きでもないが、時々は必要になるのかにもよります」

 

若者「外出するなら、自動車にこだわらなくても、自転車や歩きでもいいですし」

 

音楽の先生「それが、あなたがご利用なさっている、ピアノロールということです。タクシーで観光をするなら「ドライブ」とは呼ばないだけで、邪道ではありません」

 

中年男性が弾き始める。曲目は、1950年から1980年代の映画音楽で、ゆっくりしたもの。弾けてはいるが、上手ではない。

 

中年男性。弾き終わって、音楽の先生と、若者の会話に加わる。

 

次に演奏する人がいない。少し、歓談の時間になる。

 

中年男性。若者に向かって。「おたく、上手だねえ」

 

若者。あまり話したくないのか、少しの笑顔で、伏し目がちに首を振る。

 

中年男性「俺なんかよ、子供が独立してから弾き始めたから、指も動かねえし」

 

音楽の先生。中年男性に向かって、若者が楽譜を読めないことを話す。「こちらの方は、音楽教育を受けずに、見よう見まねで練習なさったそうですよ」

 

若者。音楽の先生に促されて、練習に使っていたスマホの画面を見せる。

 

中年男性「ほう、そうか、頑張ってるな。こんな方法も面白いな」

 

中年男性「ピアノが上手な人に対して、俺が思っていることは、2つあるんだ。1つは、練習できる時間が、潤沢にあって、羨ましいってこと。もう1つは、その時間を、きちんと丁寧に練習したんだなってことだ」

 

若者。中年男性に向かって話すが、目線は下を向いている。「はあ、まあ、ピアノが好きなんで」

 

中年男性「そうか、好きなことがあるって、幸せだな。好きなことができるのも幸せだ。おたくが普段、どんな生活をしているのかは知らないが、少なくとも、好きなピアノが弾けるってことは、嬉しいな」

 

音楽の先生「楽器演奏に限らず、様々な技術、これには、人付き合いも含まれて、骨(コツ)を教わりたくなります。骨を教われば、暗中模索よりも短期間で技術向上できますが、その場ですぐに、できるようにはなりませんね」

 

若者「はい、練習しました」

 

中年男性「立派だ! ピアノも、人付き合いも、勉強や練習できる環境が大切だな。その前に、そもそも嫌いにならない環境が大切だな」

 

音楽の先生「そして、先程も仰ったように、その環境の中で、きちんと練習したのが、素晴らしいです」

 

若者「褒められ過ぎるのは、ちょっと」

 

中年男性「あっはっは、そうか」

 

若者「自分なんて、まだまだ下手です。足りないところもありますし」

 

音楽の先生「1曲の演奏で、万人に喜ばれるのは不可能です。若者向けのお店では、高齢者からの人気が低く、高齢者向けのお店では、若者からの人気が低いのと似ていますよ」

 

中年男性「「好みじゃない」って言われるのは、悪口じゃない。俺なんかは、家族から「うるさいから、やめろ」って言われるんだぜ。泣いちゃうよ」

 

誰かが、ピアノを弾き始めたので、3人は会話をやめる。若者は退席。

 

弾いているのは、若い女性。ラフマニノフか何か、大衆向けではないものにするか、未定。「芸術的には高度でも、大衆向けではない曲を好む人」への、ステレオタイプは避けたい。

 

弾き終わった若い女性は、音楽の先生と、中年男性の会話に加わった。

 

音楽の先生「ラフマニノフですか。確か、前奏曲の……」

 

若い女性。曲目を言う。

 

中年男性「音色が違うように聞こえたけど、同じピアノだから、弾き方かい?」

 

若い女性「ええ、和音の美しさが、はっきりと聞こえるように弾きました」

 

中年男性「いくつかのハンマーを、使い分けたように聞こえたな。金槌に種類があるって、知ってるかい?」

 

若い女性「いいえ」

 

中年男性「そうかい。叩く面が、四角いものと円形のもの。平たいものと、少し膨らんだものがあるんだ。聞いていて、平面になった、膨らんだのになった、なんて、聞きながら思った」

 

音楽の先生「音大出身ですか?」

 

若い女性「はい。現在は……」音楽普及の活動を行っていることを話す。

 

中年男性「さっき、おたくが弾いていた時に見てた楽譜、あまりメモを書いていないね」

 

若い女性。訝しい(いぶかしい)顔で。「はい」

 

中年男性「俺の勘違いが訂正されて、良かったよ。クラシック音楽の人は、楽譜に、すごく書き込みをしているってのが、間違いだったんだな」

 

若い女性「子供の頃は、たくさんしていました」

 

音楽の先生「人によりますし、年齢や、専門や、目的によっても違うようです」

 

中年男性「あんなに、ごちゃごちゃした楽譜を、よく読めるなあって、それだけ頑張ったんだなって思う」

 

若い女性「あまり、こういうことは、言いたくないのですが、みんな泣きながら、勉強しています」

 

音楽の先生「大雑把に言えば、「楽典」と「音楽理論」のうち、音楽理論という便利な道具を、使いこなせるように、皆さんは努力しているのですね」

 

中年男性「俺は、そんな難しいことは、わからん」

 

音楽の先生「僕が若い頃、音楽を教えるのが下手で、「音楽は面倒だ、難しい」と思わせてしまったことを、今も申し訳なく思っています」

 

中年男性「ほほう」

 

音楽の先生「楽譜は、高い低いは見てわかりますので、「どれだけ高いか」と、右に進むのは見てわかりますので、「どのタイミングか」だけです」

 

音楽の先生「けれど、あんなにたくさんの音符を覚えるのは大変なので、グループ分けなどを知ると、覚えやすくなります」

 

中年男性「将棋の記譜も、デタラメに並んだ駒は覚えられなくても、対戦の途中をプロが見たら覚えられるのと、似ているんですか?」

 

音楽の先生「まさに、その通りです。それらが音楽理論で、「ド」と「ミ」が一緒に使われることが多いのは、どんな場合が、前後関係はといった分類があります」

 

中年男性「そんなの、面倒くさいな」

 

音楽の先生「ですから、既に先人が書籍にまとめてくれています。音楽理論は便利な道具なので、必要な時に、ちょっとだけ利用するのも良いですし、先に、道具を使いこなせるように頑張る人もいます」

 

音楽の先生「便利な道具を使いこなすのは大変なので、「使わない」という選択肢もあります。それなのに、使うことを強要するのは、余計なお世話だと思います」

 

若い女性「「道具」というのは、思ってもいませんでした」

 

中年男性。若い女性に向かって。「おたくは、それを全部、覚えてるんですか?」

 

若い女性「全部ではありませんが、いつでも需要に応えられるように、覚えて使いこなせるように、しています」

 

中年男性。感心する。

 

音楽の先生「子供は、話し言葉から、ひらがな、漢字を覚えたり、鉛筆やハサミといった道具の使い方を学びます。そこから、専門的なことを覚えるのに似ています」

 

中年男性「そっかあ。外国人から見たら、俺達が、ひらがな、カタカナ、漢字、数字、ローマ字、あれこれ、たくさんの文字を使うのが、不思議だって言うが、俺が音楽理論が面倒だっていうのと、似てるかも」

 

若い女性「確かに、私が子供の頃は、友達から「特別な教育を受けている」と言われましたが、私自身は、単にそれぞれの家庭の個性と思っていました」

 

若い女性「子供の頃から、家業の手伝いをしている友達も、すごいなと思っていました」

 

 

 

▼ CM明け。

 

CM明けの定型。他の登場人物は知らない、自宅などの場面。

 

ミッツ。自宅の部屋で練習。

 

「ぶんぶんぶん、はちがとぶ」と歌いながら、歌に合わせて、右手で机をトントン叩く。右手で歌うようなもので、「はちがとぶ」は細かく「トトトトトン」。

 

ミッツ「うん、できる。歌いながら、手で単調に叩くのはできるんだよね。問題はここからだ。両手でできるか」

 

次は、左手で、単純に拍を刻むように、机を叩く。指し棒で、左手には「単純に拍を刻む」を、右手には「メロディと同じに叩く」を表示する。

 

背景には、楽譜を表示する。歌の楽譜と、手拍子の楽譜の、2段セット。歌の楽譜は、歌詞付き。パート名として、歌の楽譜に「右手」、手拍子の楽譜に「左手」と書き、机を叩く演奏に合わせて、楽譜の玉が光って膨れる。

 

両手での演奏ができない。「はちがとぶ」が「はーがーぶ」になる。

 

ミッツ「ああん、難しい。どうして、両手ですると、できないんだろう」

 

ハル。自宅の部屋で練習。

 

『ぶんぶんぶん』ができて、『ドレミの歌』ができない。しかし、何回か練習すると、できるようになる。

 

ハル「よし、じゃあ、今度は左右を逆に」

 





次回は …… ステラの悩み。通信制高校の音楽活動。楽器の習い事は、マッサージやエステとは違う。美音がクラシック曲に独自の解釈。人前で演奏より、絵を描きたい。



#楽典 #楽譜の読み書き #ピアノ #ギター #吹奏楽器 #金管楽器 #木管楽器 #人間ドラマ #物語形式 #ラブ要素 #百合じゃれ #海老逃げ #知らない専門用語無し #知らない音楽用語無し #わかりやすい解説 #わかりやすく解説 #簡単な解説 #簡単に解説 #面白く #音楽理論 #難しい言葉を使わない #アハ体験 #目からウロコの説明 #要するに


↓ お気軽に感想をおねがいします ↓

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。