ガンダムビルド艦隊これくしょんビビッドアーミー 〜悠久の地〜(改訂版)   作:星龜

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深海棲艦との戦争が和平によって終結し、8年が経った―。

 

役目を終えた艦娘達は退役し、普通の少女となって、平和になった世界で暮らしていた。

 

そして、陸上へと移った深海棲艦達のもたらした、プラスチックに反応する新粒子

プラフスキー粒子

と、ガンダムのプラモデル・通称

ガンプラ

を用いて対戦を行う

ガンプラバトル

が特に大きな反響を呼んでいた。

 

もちろん、元艦娘や深海棲艦達も、このガンプラバトルを楽しんでいた―。

 

 

日本・某所―。

 

 

私立暁学園(しりつあかつきがくえん)から下校する、時雨と夕立。

 

かつて、白露型駆逐艦娘として深海棲艦と戦っていたが、戦後、退役して解体され、暁学園中等部の生徒として生活していた―。

 

 

家に帰る近道として、商店街を歩いていると…

 

「時雨、見るっぽい!!」

と、夕立が指差す方を時雨が見ると、福引をしていた。

 

「時雨、やるっぽい!!」

と、夕立は言うが、時雨はのらなかった。

 

戦時中は幸運艦と呼ばれた時雨だが、しかし、クジ運はあまり高くない…。

 

だから、やりたくはなかったのだが、結局、夕立に引きずられる形で、福引をすることになった…。

 

時雨が、ガラガラをまわしたら…

 

 

「大当たりぃ〜っ☆」

 

 

翌日の放課後―

 

暁学園ガンプラバトル部の部室―。

 

 

「はにゃ〜…

ビビッ島2泊3日旅行ですか…。」

 

昨日の下校時に、時雨が商店街の福引で引き当てた一等賞の結果を聞いて、驚く電―。

 

 

電もまた、かつては暁型駆逐艦娘だった元艦娘で、現在は暁学園のガンプラバトル部の部員だ。

 

ちなみに、部長は時雨で、夕立は副部長だ。

 

ついでにいうなら

ガンプラバトル部の部員は、電、時雨、夕立の3人しかいない…。

 

 

「そういえば、ビビッ島といえば…?」

と、切り出す電。

 

「うん…。

戦時中、深海棲艦の侵攻を、現地の戦力だけで撃退した島

だよ…。」

と言う時雨。

 

 

人間の兵器では対抗できなかった深海棲艦―。

 

そんな深海棲艦に対抗できたのが艦娘だった。

 

しかし、ビビッ島には艦娘の基地である鎮守府は無かった。

 

鎮守府が無かったのだから、当然のことだが艦娘だっていなかった。

 

にもかかわらず、島の戦力だけで深海棲艦を撃退したらしいのだ…。

 

 

「ちょうどいい機会だから、ビビッ島で深海棲艦を撃退できたヒミツを探るっぽい!!」

と、夕立が声をあげる。

 

「たしかに、僕も気になるけど…

でも、戦争が終わって8年も経っているんだ…。

それらしいモノは、何も無いんじゃないかな?」

と、腕を組む時雨…。

 

「それでも、探すっぽい!!」

と言う夕立だが、つまり

『島のあちこちに行ってみたい』

ということを言っているのだ。

 

夕立の、あからさまな好奇心に、時雨も電も、あきれたように笑うのだった…。

 

 

そして、出発当日―。

 

 

時雨、夕立、電の3人は電車に乗り…

 

空港へ向かう―。

 

 

空港のチケット売り場で搭乗券を買う。

 

「ど…どこの席を買ったっぽい?」

と、搭乗券を買ってきた時雨に、夕立は恐る恐る訊く。

 

「心配しなくても、機体中央の、窓の外が見えない席を買ったよ…。」

 

「よ…よかったのですぅ〜…。」

「ぽい〜…。」

と、時雨の発言を聞いて、安堵する夕立と電…。

 

 

じつは、艦娘や元艦娘は

高所恐怖症

なのだ…。

 

また、航空機は戦時中、艦娘にとって恐ろしい敵であった。

 

電達も、深海棲艦の航空隊による空襲で、轟沈した艦娘達(戦死した仲間)を何人も見てきた…。

 

そして、電達だって、空襲で轟沈(戦死)しかけた事は、一度や二度ではなかった…。

 

 

やがて、搭乗時間になり、飛行機に乗る電達―。

 

席に座るが…

 

はわわわわわ…

 

緊張のあまり、身体の震えが止まらない電…。

 

「こ…こわくないっぽい〜…。」

 

膝頭が震えている夕立…。

 

「ぼ…僕ともあろう者が…。」

 

手が震えて、シートベルトをなかなか締められない時雨…。

 

 

やがて、飛行機が離陸滑走を開始し…

 

…た時点で、まず、夕立が失神し…

 

 

機体が浮かぶ感覚に…

 

時雨が失神し…

 

 

離陸後、左旋回をして、機体が左に傾いた時、ふと、窓の方を見てしまった電は…

 

窓から見えた、地上の景色を見て…

 

失神した…。

 

 

3人はビビッ島の空港に着いて、キャビンアテンダントに起こされるまで、目覚めることはなかった…。

 

 

ビビッ島―。

 

日本とアメリカの間にある

G国

という国の領土で、G国本土から南に300キロの場所にある―。

 

 

ビビッ島の島都ノブリスにあるノブリス空港のターミナルビルを出て、バス停に向かう電達。

 

周囲を見渡してみたが…

 

「普通の街っぽい…。」

と言う夕立。

 

「うん…。

深海棲艦を撃退したような島だから、街中にトーチカでもあるかと思ったんだけど…。」

と言う時雨。

 

戦時中、島の戦力だけで深海棲艦を撃退したというから、現在でも当時の痕跡はないかと探してみたが、それらしい物は無さそうだった。

 

やがて、ホテル行きのバスが来たので、バスに乗って、ホテルに向かう―。

 

 

「ついたっぽい〜!!」

 

ホテルに着き、案内された部屋に入って荷物を降ろし、ベッドに横たわる夕立。

 

案内された部屋は3階で、中途半端な高さゆえ、外の景色は絶景とはいえなかった…。

 

 

さっそく、市内観光に行くことにする。

 

ロビーに降りてきて…

 

「夕立、どこに行くんだ?」

と訊く時雨に

 

「ここっぽい!!」

と、夕立が指差す方にあるのは、ゲームコーナー…。

 

「時雨さん…あれって…!?」

 

「あれは…!?」

 

ゲームコーナーに…

 

ガンプラバトルステージ

があった―!!

 

 

深海棲艦との戦争が和平によって終結し、役目を終えた艦娘達は退役し、普通の少女となって、平和になった世界で暮らしていた。

 

そして、陸上へと移った深海棲艦達のもたらした、プラスチックに反応する新粒子

プラフスキー粒子

と、ガンダムのプラモデル

ガンプラ

を用いて対戦を行う

ガンプラバトル

が特に大きな反響を呼んでいた。

 

もちろん、元艦娘や深海棲艦達も、このガンプラバトルを楽しんでいた。

 

しかし、このガンプラバトルには

唯一にして最大の欠点

があった。

 

それは

対戦に敗北したガンプラは損壊してしまう

ことだった…。

 

 

しかし、ビビッ島では

ガンプラが損壊しない方法が確立

されていた―。

 

 

もちろん、電達は、事前にSNSでビビッ島独自のガンプラバトルについての情報を得ていた。

 

「ようするに

練習モード

っぽい!!」

と言う夕立。

 

「たしかに、壊れなくて済むのはありがたいね。」

と言う時雨。

 

「でも、どうするのですか?

3人しかいないんですけど…。」

と、電が訊く。

 

「なら、たまには部長として、電と夕立を鍛えてあげようかな☆」

と、不敵に笑う時雨。

 

つまり

時雨 vs 夕立&電

ということだ。

 

「おもしろいっぽい!!」

「負けないのです!!」

と乗る夕立と電。

 

「その意気だ、二人とも!!」

と、3人はコクピットルームに入っていった―。

 

 

『Gun-pla Battel. Stand up.』

 

システムが起動し始めた。

 

 

『Please set your GP base.』

 

GPベースを、スロットにセットする。

 

 

『Begining Plavsky particle dispersal. 』

 

ステージからプラフスキー粒子があふれ出し、バトルフィールドが形成され…

 

…るはずだが…?

 

 

「あれ?

ステージが形成されないです…?」

と、首をかしげる電…。

 

《どうなってるっぽい?〉

と、夕立からの通信が入る。

 

《故障かな?〉

と、時雨からの通信が入る。

 

「はにゃ?」

と、電が正面モニターを見ると、そこには―

 


 

悠久の地へ行きますか?

 

はい][いいえ]

 


 

―という文字が表示されていた…。

 

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