それからなんやかんやあって、魔法の力が秘められた石、
オリ主「とりあえずザウベルはクソ」
※オメガフォースが贈るファンタジーバトルアクションの二次創作です。続編とかリマスターマダー?
PS1〜3をお持ちではない方は、せめてプレイ動画だけでもご覧になってみてください。マイナーだけどおもしろそうに映ると思いますよ。
オメガフォースさんに縁のある方は、デストレーガのリマスターとか続編を待ってる奴がいるということをぜひお伝えください。マジで待ち望んでいます。
※4/25(土)、キルヒナー伯爵の死因を修正。設定ミスでした、ごめんなさい。
大いなる力、操る者あり。
民、これを
操者、民を導き、国、富栄える。
民、更なる繁栄を求め、力を欲す。
操者、力を
民、その聖遺宝を以て、近を犯し、隣を略す。
その意、大陸を覆い、国、栄華を極める。
しかれど、民、望むを辞めず。
骨肉相食んで、権を争い、国土、遍く灰燼に帰す。
聖遺宝、力を失い、民、死の大地に臨む。
―――古ザムエル旧記より
☆☆☆
―――転生したら、日本じゃなかったでござる。
開いていたマンホールに落ちたと思ったら、なんか中世チックな所に生まれ直してしまったらしい。薄ら暗い視界と、暖かな微睡みが思考の大半を占める中、母親の腕に抱かれながらそう思った。
それからはや数年。イプセン帝国―――この国のことだ。世界史の授業とかで聞いた覚えがさっぱりない―――に生を受けた俺は、文化の違いに苦しみながらも、毎日を健やかに暮らしている。
それにしたって、父さんの職業が騎士だというのには驚いたが。伯爵家に使えているあたり、相当なエリート騎士なのかもしれない。そう考えると相当恵まれてるのかもしれないな、俺って。
「―――う〜ん、それはいいけど…。俺も将来騎士になるんだろーか…?」
「
「そうは言うけどさぁ、父さん…。家にいる時くらいいいじゃねーか…」
「しかしだな、普段の行いは咄嗟に出るものなのだ。もしこのような口調で主に接してみろ、斬首刑は免れんぞ…」
「ううっ、そ…それはさすがにイヤだなぁ…」
げ、現役の騎士が言うと重みが違う…。父さんは割と俺に甘い方だとは思うが、率直な意見を伝えてくれるからありがたい。また死ぬのはゴメンだからな、それも不敬罪なんかで。それに比べりゃ剣の訓練は大変だが、実力の成長を感じられるから楽しいぜ。
あっ、名乗り遅れたかな。俺の名前はティーム。金髪の推定イケメン!だぜっ!!このままバラ色の人生を歩んでやるっ!!!
☆☆☆
―――そこからは、地獄だった。
父さんと母さんは、その戦争で死んでしまった。父さんは戦場で、母さんは栄養失調による流行り病でだ。俺は、自分の非力さを呪うことしかできなかった。安穏と日々を生きてきた自分が許せなかった。
だが拾う神ありとはよく言ったもので、身寄りのない俺を拾ってくれた人がいた。キルヒナー伯。父さんとも面識がある人だったそうで、天涯孤独となった俺の境遇を不憫に思ったのだろう、引き取って育ててくれた。
伯爵への感謝を示すため、そして自分の無力感を拭い去るために、俺は剣の訓練に一層打ち込んだ。もちろん、騎士としての礼儀作法や、座学にも抜かりはない。十五を超える頃には、一端の騎士を名乗れるようになっていた。今度こそ、俺は守ってみせる。今の生活も、伯爵の命も、あの人が大切にしているものも。
―――だが、そんな俺の決意はまたしても打ち砕かれた。
イプセン帝国宰相、ザウベル。聖遺宝を利用し、権力を強めている極悪人だ。そいつに、伯爵は謀殺されてしまった。内乱を沈めたザウベルは、諸外国への侵略へ乗り出すため、民に重税を課していた。それに反対していた伯爵が目障りだったのだろう。伯爵は…。
俺は、また何もできなかった。伯爵から託された聖遺宝を抱え、落ち延びるのが精一杯だった。
「殺してやる…!絶対にこの手で苦しめて殺してやるぞ、ザウベル…ッ!!」
怒りと憎しみ、そして伯爵の無念が頬を伝う。託された聖遺宝で、奴の喉笛を掻っ捌いてやる。
―――俺の決意に共鳴するように、聖遺宝に青い輝きが灯った。
☆☆☆
ザウベルを討滅すべく、俺は戦力をかき集めた。ザウベルに憎しみを抱く者、奴の圧政に不満を募らせる者、反抗の意思がある者を大勢だ。そして大陸の西に拠点を構え、兵士の教導と兵站の安定化を図る。食料や武器の供給が心もとないままでは、奴を殺すことなどできないからだ。
しかし、奴の戦力は強大だった。
ザウベルの手下共の拠点を強襲した俺達は、二人の聖遺宝兵と相対することとなった。この程度なら俺一人でも問題なくカタを付けられるだろう。
「貴様がレジスタンスのリーダー、ティームか!ザウベル様に逆らう愚か者には、死あるのみだ!」
「我らの拠点までノコノコやってくるとは馬鹿な奴め。自分の愚かさを呪うがいいわ!」
「フッ、愚かなのはどちらだろうな?彼我の戦力差も見極められんとは…。せっかくの聖遺宝も、宝の持ち腐れだな」
「きっ、貴様ァァァッ!」「殺してやるっ!」
気の短い奴らだな、こんな挑発にまんまと乗せられるとは。二人同時に駆け込んでくるが、タイミングが素直すぎる。数の利を活かすことも頭にないのか?
「
「
奴らが魔法の詠唱を行い、高スピードの散弾と、強烈な魔弾が放たれる。だが、そんな単純な手が俺に通じるものか。
「―――甘いな」
俺は二刀に聖遺宝の力を集中させ、一気に振り抜いた。魔法攻撃に対するカウンター技だ。攻撃力こそないが、魔法にのみ有効な斥力を生み、そのまま跳ね返すことができる。
奴らはそんなことなど露ほども考えていなかったのだろう。跳ね返した魔法が、奴らの身を貫いた。
だが、
ゆっくりと距離を詰める。奴の顔は、恐怖に染まっていた。
「―――聖遺宝の力にかまけたな。貴様ら個人の力量は、あまりに未熟だ」
「ば…馬鹿な!俺達はザウベル様に…」
「―――その名を俺の前で口にするな。耳が穢れる」
二刀が閃く。奴の右腕と頭部が、鮮血と共に宙を舞った。剣を振るって血を落とし、死骸をまさぐる。聖遺宝を何処かに隠し持っているはず…あった。血に濡れた聖遺宝を魔法で清め、懐にしまう。これでまた一つ、戦力が増えた。
他にも魔法を使える者が増えれば、それだけザウベルを殺せる可能性が上がる。レジスタンスを結成したのも、戦いの術をメンバーに教えたのも、全てはこのためだ。
「思い通りに行くと思うなよ、ザウベル…!」
怒りと憎しみが口を衝いて溢れ出す。近くに誰もいなくて良かった。レジスタンスを束ねる者として、俺が昏い感情を大っぴらにするわけにはいかない。少なくとも、ザウベルを叩き潰すまでは。周辺を警戒しながら、俺は拠点に向けて歩みを進めた。
人物、設定紹介。
・ティームくん…憑依型オリ主(無自覚)、金髪の双剣使い。立て続けに大切な人を失ったことで修羅と化した。ザウベルは絶対に殺す。
原作ゲームではかなりの弱キャラなのは秘密だ!
・ティームの父母…子どもに甘いが締める所はキッチリ締める父親と、そんな彼を支える優しい母親だった。オリジナル設定も虚しく死亡。
・キルヒナー伯…ティームの恩人。身寄りのない彼を引き取って育ててくれた。しかもそのまま騎士として受勲させてくれるんだから太っ腹である。伯爵もティームの両親と同じく死亡。この辺の掘り下げ一生待ってますよオメガフォースさん。
・ザウベル…ティームと原作主人公の仇。コイツが聖遺宝の解析を担当していたのがすべての始まり。権力のために魔女狩りじみたことも平気でやる悪魔のような男。気になる方は、どれだけ冷酷な男なのかをぜひ調べてみてください。
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・ティームのカウンター剣技…今作オリジナル技。原作ではチャージガードという技で魔法を弾くことはできるが、弾き返すことはできない。ところがティームくんは刀身にチャージガードを集中させることで魔法を弾き返すことに成功しました!すごいぞ!オープニングアニメで防御力をアピールしてるんだからこのくらいは許されるだろ、多分…。