ロボット怪獣のパイロットになりたい!!(仮タイトル)   作:SGMY

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ソレといざこざ

俺はなにをしていたんだっけ?確か怪獣を倒したあとクェムドたちに囲まれて……っていうかここどこ?

 

「…いじょ……か!?」

 

朦朧とする意識の中、誰かが体を揺らしているのが分かる。視界にかかっていた靄のような物がだんだん晴れて目の前の人物がはっきりと見えるようになった。

 

「大丈夫か?!」

 

確かこの人はここの職員で一緒に親子丼を食べていた人だ。体を起こして職員さんが差し伸ばしてくれた手を取る。

 

「いてて…大丈夫です」

「本当に大丈夫かい?一応医療班の手配を―――」

 

職員さんがそう言い壁に備え付けられている受話器を取った時だった。その職員さんの手を抑える誰かの手があった。

 

「医療班は必要ない。コイツに必要なのは墓と謝罪だ」

「はい?!」

 

金髪のチャラそうな男が立っていた。顔や耳にピアスごちゃごちゃつけたその男を見て思い出す。

 

「あぁ!親子丼食べてる時に殴ってきた人!そして…あぁ!!俺の親子丼があああ!!!」

 

食べかけの親子丼は地面に逆さまで落ちていた。そうだ、この男が突然入ってきて俺を殴ってきたんだ。

 

「初対面の相手に何してくれちゃってるんですか!親子丼代、払ってくださいよ!あと丼の弁償も床掃除も!」

「誰がするか。そんなことどうでもいい」

 

どうでもよくないわふざけんなチャラ男野郎。

 

チャラ男を睨見つけているとチャラ男は突然意味の分からないことを言い始めた。

 

「お前、()()()()()()()()()()()()()

「はい??」

 

待って、俺この人が言ってること理解できない。誰か翻訳して?誰か共通言語に翻訳してくれない?

 

何を言っているのか理解しようとしていると職員さんが俺達の間に割って入ってきた。

 

「待ってくださいチャイラー・オッツさん!先の件は怪獣との攻防での負傷です!彼女自身が認めて―――」

「うるせぇ!」

 

この男がチャイラー・オッツっていうのか…略してチャラ男でいいか。

 

「確かにあのクェムドの損傷を見たら怪獣との激しい攻防戦があったって思う。だがな、それは素人が見たらだ。プロはわかるんだよ()()()()()()()()()があったってこと!」

「ええぇ!?」

 

そんなバカな!俺は確か戦おうとしたプロトタイプとコアを止めて…あれ?どうやって止めたんだっけ…

 

「それにクェムドに搭載されたカメラが―――!!」

 

突然チャラ男が黙り込んだ。今度は何をしてくるんだと身構えていると部屋が少し揺れた。本当に少し、コップの中の水が震えた。次第にソレは大きくなる。

 

ズシン

 

巨大な何かが降ってきたかのようなそんな振動が伝わってきた。チャラ男が職員から受話器を奪い何処かに連絡を始めた。

 

「おい!何があった!?クェムドを出せ!」

 

ガチャンとチャラ男が強く受話器を戻した次の瞬間、俺の横の壁が破壊される。粉塵が舞い上がり俺達を隠す。次第に粉塵は消え青空が俺達を照らす。

 

「うわ眩し!?」

 

手で影を作るとクェムドが一機こちらを見つめていた。

 

「プロトタイプ!?」

「ロメ!大丈夫!?」

 

上からプロトタイプの手に乗るコアが降りてきた。降りてきたコアはすぐに俺を抱き締めてきた。

 

「は、はぁ!?なんでぇ!?」

 

ペタペタと隅々まで体を触られる。特に頬の辺り。余りにも恥ずかしかったのでコアを剥がそうとするとチャラ男に殴られたほうの頬をコア自身のほっぺで何度もスリスリと削られた。ちょっと柔らかかった。

 

「良かった、無事みたい………これ貴方達がやったの?」

「あっちの職員さんは違うぞ!?俺に親子丼奢ってくれたし!」

 

そう言うとコアはパーカーの下からサイドアームをチャラ男に向けて撃つ。しかしサイドアームはチャラ男の背後の壁に突き刺さる。

 

「はい、そこまでだよ」

「っ!?」

 

コアよりも低い華奢そうな娘がその人差し指サイドアームの軌道をズラしていた。

 

「うわぁ!ロリっ娘だ!」

「長官!」

「うわぁ!長官だった!」

「うわぁは余計だよロメくん」

 

職員に長官と呼ばれている少女はタブレットを取り出し何かを操作する。すると突然チャラ男が直角90度ぐらいで謝ってきた。

 

「くっ!長官!これやめろ!止めろ!」

 

どうやら彼自身は謝りたくないらしい。すると長官がまた操作を始め、今度は土下座に変わった。

 

「キミ、余り調子に乗らないほうがいいよ。彼は余りにも危険だからね。彼というかそのクェムドがだけど」

「だが!アイツが怪我したのはコイツの!!」

「本当にそう思っているなら彼と模擬戦……いや実戦形式の模擬戦をやればいい」

 

なんで戦うことになったの?

 

「キミは後輩というものを大切にするべきだ。それからロメくん、キミに大事な話があるんだけどいいかな?」

「え、いやですけど」

 

即答だよこんなの。絶対ろくな話じゃない。

 

諦めが悪い長官はその後も何度も同じことを繰り返すので俺も同じ回答を繰り返す。

 

「いいかな?」

「いやですけど」

「わかった。彼との模擬戦後すぐにわたしの部屋に来てくれ」

「強制ですか」

 

その後長官はすぐにこの部屋を去った。プロトタイプとコアは格納庫に戻り、俺は別室に案内された。ちなみにチャラ男は土下座の状態で約半日ほどその部屋にいたらしい。

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