元から遥ちゃんは好きだったんですけど、ミク一歌遥えむ奏のWLでもっと好きになったわ。
ピュアハート最高!WL最高!
……そういえばミクと一歌とえむと奏はピュアハートまんまだな?
…なるほど(?)、そういうことだな(?)
1人の少女が足を引き摺りながら逃げている。
最早何も追いかけてきていないが、それでも逃げる。
弾薬はもうない。
食料も飲み物もない。
医療用の簡易キットなどとっくに使い果たした。
出血は止まっていない。
じきに死ぬだろう。
◆◆◆◆◆◆
「はぁ…はぁ…はぁ……」
私はその場に倒れた。
なんとかして這いずり、近くの木を背に座り込んだ。
もう追手は来ていないようだ。
もうすぐ死ぬと判断したからだろう。
嫌になるほど正確な判断だと思う。
自分でももうすぐ死ぬことが分かる。
思考が妙にクリアだ。
不思議なほどに冴え渡っている。
何故私はこんな場所で死にかけているのか?
何故私は戦場で人を撃ったのか?
何故私は兵として徴収されたのか?
……思考と疑問が滝のように溢れて止まらない。
視界がぼんやりとしてきたころ、目の前に少女がいることに気づいた。
その少女は不思議な姿をしていた。
人の形をしているのは分かるが、体のあちこちから芽が出て、根やツタが絡みついている。
一瞬幻覚だと思った。
もしくは死ぬ直前に見るという走馬灯か。
そんな想像を巡らせていたら。
「大丈夫…じゃないよね。」
その少女が喋った。
一瞬唖然として自分の頬をつねろうとして撃たれた腹部に激痛が走ったので
夢でないことに気付いた。
「えっと…貴方は…」
誰なの…聞こうとして傷の痛みに顔をしかめた。
「あっ、えっと、傷が開いちゃうから、あんまり動かない方がいいよ」
少女は少し慌てるように心配の声を投げかけた。
最近では仲間からも心の底から心配されることが無かったのでどこか不思議だった。
「ありがとう……でも、もう無理って分かってるから…」
少しの笑顔を顔に出して返した。
自分のことなので、もうすぐ死ぬのは分かりきっていた。
「そっ、か。……じゃあ、貴方が眠るまで、そばに居てもいいかな。」
不思議な言い回しだな、と思った。
でも同時に、誰かに最後までそばに居てもらえることが嬉しかった。
「うん、その方が…私も嬉しいな。」
◆◆◆◆◆◆
「えっ⁉︎今ってもう魔法自由に使えるの⁉︎」
「うん、結構色んな人に使われてるよ。」
話してみた感じ、どうやら結構前の時代から居た人の様だ。
魔法が自由に使えなかった時代って70年以上前だし。
「まぁ…ほとんど兵器運用だけど…」
「あ…そう、だよね…」
どこか納得したような返事が返ってきた。
魔法のことをかなり知っているのかもしれない。
実際、魔法以上に素晴らしい兵器は人類史に存在しない。
「私は…魔法はもっとこう…娯楽とか…別の用途に…使われるべきだと思うけどね…」
そう言いながら、希望的観測がすぎるな、と思った。
魔法が生まれてから最も魔法が発展してきたのは兵器としてだ。
そもそも、元々兵器のために開発された技術だ。
なら結局兵器としての運用が1番だ。
それを目的としてるんだから。
「それじゃあ他の用途、一緒に考えてみようよ!」
「…え?」
それはあまりにも唐突な言葉で、私は固まった…気がする。
「だってそんな怖い使い方だけは嫌だもん!」
「……」
あまりにも純粋だった。
これまでの会話で現実をしっかり理解しているのは知っている。
その上で、どんな人よりもこの少女は“希望”が見えていた。
「貴方は……えっと、名前ってまだ聞いてないよね?」
「あ、うん。私は遥。桐谷遥。」
「私は花里みのり!」
目の前の少女…花里みのりは満面の笑みで続けた。
「遥ちゃんは魔法はどんなことに使われてほしい?」
「私は……」
今まで考えても見なかったことだった。
兵器以外の用途があるはず。
でも上からの命令で魔法を兵器として使って、兵器以外に使い道がない様に感じていた。
ただ、今だけは、何でか色んなアイデアが湧いてくる。
「…お祭りの演出、とか。」
「うんうん。」
「花火とか。」
「歌に合わせて照明みたいに使うとか。」
「マジックに使ってみるとか。」
「遊び場をもっと楽しい場所にするとか……」
◆◆◆◆◆◆
私の腕の中で、遥ちゃんは息もせずに眠っていた。
その顔は少しだけ微笑んでいて、希望が顔に滲んでいた。
遥ちゃんが一生懸命に語った魔法の使い道。
それは全て希望的観測…だなんてよく分かってる。
「でも、私はそんな夢と希望に満ち溢れた世界の方が好きだなぁ…」
今すぐどころか永遠に来ない気さえする世界だけど、そんな世界を望む人が多ければ多いほど
夢の世界が現実味を帯びていく。
どうかこの願いが叶いますように。
だいぶ更新が遅れた…