衝撃のその先へ…   作:アグD

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ライバル登場?


第二話:俺の名前と馬主さん!

 

はい!皆さんお久しぶりです。

俺です!!

 

え?なんでお久しぶりかって?

そりゃ、生まれてから大体1年は経過したからだね。

 

まぁ、最初はめちゃくちゃ驚きました。

人間から馬に生まれ変わったからね… (ダジャレじゃないよ。)

 

異世界じゃなくて現代日本っぽいのは少し残念だけど、

馬で異世界転生なんてしたら、使いつぶされる未来しか見えないから、

逆に良かったのかもしれない。

あと、飯もおいしいからね!

 

今は、最近名前がついたメイショウサムソン――通称サムとよく一緒に鍛錬してるよ!!

 

サムは本当に凄くて、

俺が1年間ずっと一人で鍛錬していたことをサラッとこなしちゃう。

正直びっくりしてる。

 

けど、俺も鍛錬の先輩として負けられないように必死で特訓してたら、

この牧場の同期の中で一番速く走れるようになったのはうれしい誤算かな。

やっぱり、俺も早くサムソンみたいな、カッコいい名前が欲しいな~

 

 

あと、俺の体は牧場内で一番でかいらしい。

やったぜ!

 

そのせいかわからないけど、食事の量が半端ないんだよね…

生後間もない時は、お母さん(アストレアって名前らしい)の母乳だけじゃ足りないから、

飼育員さんに追加で乳をもらってたし、

生まれてから1、2ヶ月後くらいには、一日4回の固形のブロックの食事に追加で草をもらったり、

放牧されて草を食べつくしたりと順風満帆な生活を送ってた。

 

飼育員さんからは「よく食べるな」と褒められたり、

「まだ食うのか…」みたいな目で見られたけど、だ…大丈夫だよね?

 

でも、食べた分以上は動いてるし、最近は放牧中も走ってるから許して!!

 

 

で、ひとまず現状を整理すると――

 

(ここは、飼育員さんの会話を聞く限り北海道の日高? ってところらしい。

馬房からテレビを見てて、北海道特集ってのもやってたから、間違いなさそう。)

 

 

それで俺についてなのだが。

どうやら、俺は"競走馬"というやつらしい。

 

正直、競馬(けいば)については

「何十頭かで走って一着を競う」

「レースは土日開催」

「大人がお金を賭ける」

くらいしか知らない。

 

あと、重要なことが一つあって――

結果を出さないと死んじゃうってこと!!

 

これは馬肉の話を聞いたときに教えてもらったから、間違いない!!

 

ってことは、俺はレースで一着を取らないと殺されるってことだよ!!

 

あぁ、ほんと怖いから気合入れて鍛錬するぞ!!

 

「ぶひひぃぃぃん!!!」

 

「お! アストレアの初仔、気合入ってるな~」

 

「……サムとあいつを呼んできてくれ。客人が“そばで見たい”んだってさ。」

 

え…!客人?

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

「ヒヒン?」

(誰だろうな、って顔だなサム……)

まぁ、俺も疑問に思っているけどね。

 

飼育員さんに連れられて、俺は放牧地の端へ歩いていく。

そこには、スーツ姿の男が二人。

牧場では珍しい光景だ。

 

一人は、どこか柔らかい笑顔の男。

もう一人は、緊張したような、でも目だけは鋭い男。

 

飼育員さんが紹介する。

 

「こちらが松本さん。メイショウサムソンの馬主さんです」

 

サムが「ブヒン!」と誇らしげに鳴く。

そりゃそうだ。

自分の“親分”だもんな。

 

そして――

 

「で、こちらが松田さん。今日は松本さんに誘われて見学に来られたんですよ」

 

松田。

その名前を聞いた瞬間、俺の胸がドクンと鳴った。

 

松田は、俺を見た瞬間に目を見開いた。

 

「……大きいですね。でも綺麗な馬だ」

 

飼育員さんが苦笑する。

 

「ええ、牧場でも一番ですね。食べる量も一番ですけど」

 

「はは……元気な証拠ですよ」

 

松田は俺の周りをゆっくり歩き、

横から、後ろから、正面から、じっくりと観察した。

 

その目は、ただの素人のそれじゃない。

“この馬を知ろう”としている、優しい目だ。

 

松本が笑いながら言う。

 

「どうです? 競馬の世界、面白いでしょう?

 せっかくなら一頭、持ってみたらどうです?」

 

「俺が……馬主に?」

 

「そうだ。人生変わるぞ。良い意味でも悪い意味でもな。」

 

松田はしばらく黙っていた。

そして、俺の目をまっすぐ見つめた。

 

その視線は、まるで俺の魂を覗き込むようだった。

 

「……この馬、売れ残ってるのか?」

 

飼育員さんが少し困ったように答える。

 

「はい。体が大きすぎて、扱いが難しいって理由で……

 その上、血統の問題もあって、買い手がつかなくて」

 

松田は、俺の黒い馬体にそっと手を伸ばした。

触れた瞬間、俺の体がビクッと震える。

 

でも――嫌じゃなかった。

むしろ、安心するような温かさだった。

 

“この人なら俺を見てくれる”

そんな直感があった。

 

松田は静かに言った。

 

「……父はトウカイテイオー。

   母父はトニービンか。……」

 

その声は、どこか震えていた。

 

「こんな綺麗な馬が売れ残るなんて……もったいないにも程がある」

 

松本がニヤリと笑う。

 

「気に入ったか?」

 

松田は少し照れたように笑った。

 

「……はい。もしよければ、この子を譲っていただけませんか?」

 

飼育員さんが驚く。

 

「よ、よろしいんですか? 本当に?」

 

松田は俺の黒い瞳を見つめながら、ゆっくり頷いた。

 

「この子は……きっと強くなる。

 父のように、いや、それ以上に。

 でも、無理はさせません。大切に育てます」

 

そして、松田は俺の首に手を置き、

まるで“運命を告げるように”名前を口にした。

 

「――ダークソブリン」

 

空気が柔らかく震えた気がした。

 

黒い馬体。

帝王の子。

そして、影の皇帝。

 

その全てが、

その名前に宿った。

 

「闇の君主……かっこいい名前だなぁ」

飼育員さんが感心して呟く。

 

 

松田は優しく微笑んだ。

 

「この馬は、影の皇帝として、俺に夢を見させてくれる気がします。」

 

胸の奥が熱くなる。

 

これが、俺の名前。

 

ダークソブリン

 

よーし!

こうなったら、松田さんの夢も希望も全部背負って、

バチバチに勝ちまくってやる!!

 

……まずは、サムに勝てるように頑張ろ。

『あいつ強すぎるんだよなぁ!』

 

 

 

 

 





名前:ダークソブリン


父:トウカイテイオー
母:アストレア(架空馬)
母父:トニービン

ライバルは皆さんの予想通りだと思います!
あと、プロローグに実況を追加したので、読んでみてください!
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