魔法少女まどか☆マギカ 新解 夢の物語   作:スカる

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第十一話「コンデションレッド」

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諸君 私は魔女狩りが好きだ

諸君 私は魔女狩りが大好きだ

蹂躙される側から、蹂躙する側へ回る瞬間が好きだ

絶望の化身たる「ワルプルギスの夜」が、我々の弾雨にたじろぐ様が好きだ

ビル街で 避難所で

廃墟の影で 時計塔の頂上で

この忌々しい見滝原で行われる、あらゆる殺戮劇を逆転させるのが大好きだ

一列に並んだ特攻魔法の一斉放射が、魔女の障壁をガラスのように砕くのが好きだ

空高く君臨していた魔女の影が、私の引いた伏線(ライン)に絡まり、無様に地に落ちる時など心がおどる

**鮮血を噴き出す魔女の中から、囚われていた魔法少女を救い出した時など、胸がすくような気持ちだった**

「奇跡には対価が必要だ」と嘯(うそぶ)く白い獣が、我々の想定外の勝利にその赤い瞳を剥く様など感動すら覚える

敗北主義の魔法少女たちを鼓舞し、最強の兵士へと作り変えていく様などはもうたまらない

泣き叫んでいた子供たちが、私の号令とともに魔女の心臓へ杭を打ち込むのも最高だ

諸君 私は闘争を、運命を嘲笑うための地獄のような戦争を望んでいる

諸君 私に跪き、共に地獄へ歩む魔法少女諸君

君たちは一体何を望んでいる?

ただ祈って、絶望に食いつぶされる最後を望むか?

それとも、情け容赦のない、因果を食い破るほどの暴虐を望むか?

鉄風雷火の限りを尽くし、この閉ざされた一ヶ月を永遠の戦場へと変える嵐のような闘争を望むか?

**『Zerstörung(ツェアシュテールング)! Zerstörung(ツェアシュテールング)! Zerstörung(ツェアシュテールング)!』**

よろしい ならば「虐殺」の開始だ

我々は渾身の力を込めて、今まさに振り下ろさんとする処刑人の斧だ

だが、この繰り返される時間の底で、何度も煮え湯を飲まされてきた我々に、ただの勝利ではもはや足りない!!

大殲滅を!!

一心不乱の魔女解体を!!

我らはわずかに数人の魔法少女。だが私は、諸君らが絶望を燃料に変えた一騎当千の「怪物」だと確信している。

ならば我らは、諸君と私で、理不尽な神(システム)をも屠る軍団となる。

我々をただの「消耗品」だと見下し、眠りこけている因果を叩き起こそう

髪の毛を掴んで引きずり下ろし、眼を開けさせ、思い出させよう

奴らに「魔法少女の怒り」の味を思い出させてやる

天と地のはざまには、奴らの計算では思いもよらない「人間の狂気」があることを思い出させてやる

魔法少女の戦闘団(カンプグルッペ)で

この呪われた舞台装置を、木端微塵に粉砕してやる。

"さぁ諸君"掃討作戦"の始まりだぁ!"

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魔法少女連合の保有する神浜市のホールの壇上に立ち、そう演説するのは他でもない玲華である。

彼女の目はいつもより狂気的でありながら奥底に執念を燃やしていた。

「これより、作戦概要を説明する。

また、これは先にも言った通り世界の命運を左右するまさに天下分け目の決戦である。

ワルプルギスに対する作戦は以前渡した資料の難易度を上げたものと考えてくれていい、ただ資料と違うのは…これを見てほしい。」

玲華のスナップと共にスクリーンに五個の赤い点が示された。

「まず、真ん中のとりわけ大きな点、これがワルプルギスだ、そして、その周りにClass A相当の魔女4体が出現している。

いずれも告示する魔女が存在した。

まず、四時の方向に位置するのは、人魚の魔女、7時の方向に位置するのは幸運の魔女、9時の方向に位置するのが…こちらは中世の史料の挿絵による情報のため名称は確定しないが中世ヨーロッパ地域にて存在していた女王の黄昏、最後に十一時の方向に糸車の魔女、これらに酷似した魔女が存在していたと報告が上がっている、また先日零番隊壱番隊による合同撃破作戦が行われたが、こちらは失敗重症2名軽症5名の戦果であった。

また、これらの戦闘力に関してはすべてが人魚の魔女と同等と考えられる。

これらの魔女群をそれぞれNO.134,135,136,137と呼称し、各個撃破する。」

ホール内がざわめく

「もちろん、私だって簡単に勝てるとは思っていない、よってこちらで撃破部隊を編成してある、まずNO.134こちらには美樹さやか、佐倉杏子、暁美ほむらの三人にあたってもらう人魚の魔女の性質からして人数戦は不利だ少数精鋭で短時間で叩く、美樹くんはCNo.3"ヴァルキュリア"杏子くんにはCNo.84"紅蓮夜兎神式"を装着し、対処してもらう。よって開発班は2人用に適合修整を頼む、次にNO.135こちらには環いろは、七海やちよ、梓みふゆ、十咎ももこチームと雪野かなえ…彼女らに担当してもらう、幸運の魔女の特性上こちらは各魔法少女の魔力をいろはくんに集中させ瞬間火力を上げて対応する。よっていろはくんにはCNo.88固定砲台"ケルベロス"に搭乗してもらう。それでいいかな?」

いろははうなずき資料に目線を戻した。

「次にNO.136…女王の黄昏についてはコチラで段取りをつけているから私が対処する、

最後にNO.137だが、こちらには鹿目さんに対処してもらうしかないな。暁美くんには話してあるが、鹿目さんの持つ因果の力を彼女が概念化しなくなる最高値まで高め、一撃で決めるこちらには巴マミと私の二重人格であるこちら、アルと共に対処してもらう。」

玲華の手が示した先にはコカ・コーラのパーカーに身を包んだ男性だった。

「また、それぞれの決行日時はNO.134,135,137は明後日、NO.136は本日私が対処する。これは誰もついてこなくていい

よし!終わり、解散!!」

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「女王の黄昏…14世紀のフランスで発生した悪魔のような魔女…まぁ死んでもらおう。」

"あんた、ほんとにいいの"

「いいのさ、どっちにしろ死にはしない。」

そう言い終わると玲華はいつもの上着を放り投げる

「一瞬で流し込め、苦しいのは御免だ。」

そう言い、玲華は手袋をつけ直す。

"分かってる最悪死ぬのは分かっててよね"

「言っただろう死なないとさぁ、早くやれ灯火。」

灯火が手元のスイッチをめいいっぱい押仕込むと玲華の足元にどす黒い気体が溜まり、玲華の体に吸収されていった。

「"我悟りて語りし汝は岩なり我、汝を討ちその首を捧げよ全ての隣人は美しき園へ入りて我が主の寵愛を、汝は冥黒神の寵愛を…"」

しかしそんなのにも目もくれず、一通り唱え終わると玲華は自分のソウルジェムを握り潰すがソウルジェムは四方へ散り、玲華の頭上で組み合わさると玲華の足元に広大な魔方陣を形成する。それは"ウロボロス"を形成しているようにも見えたし、大きなフリージアの華にも見えた。

「"さあ、行こう美しき園へ"」

その言葉がトリガーだったのか、玲華の体が光に包まれたと思えば玲華から吹き出したどす黒い気体が光を取り込むと…緑色の優しい光が辺り一帯を包みだす。

「人の心の光…随分と温かいね。」

玲華はCNo136へと目線を戻すとおもむろにデザートイーグルを取り出し銃弾を1発込めた。

「知ってるか芋虫野郎昔っからなバケモン殺すのは銀の弾丸だって決まってんだ。」

デザートイーグルを女王の黄昏に向けると同時にデザートイーグルが随分と神秘的な形に変わると同時に二人の魔法少女の幻影が玲華の腕に手を当てる。

「フランスの聖女様とリズ・ホークウッド様かい…ありがとう。」

"死を(モール)"

死を(モール)、その言葉のあとには兵士は体調不良を起こし魔法少女の攻撃が通らなくなったという。

「"主に感謝せよ。主は慈しみ深く、人の子らに驚くべき御業を成し遂げられる。"」

玲華が引き金に指をかけるとジャンヌ・ダルク…タルトとリズが顔を見合わせ、目を閉じると…銃口の先から魔方陣が出現するその中央には薔薇のような模様があり、そこから巨大な槍が出現する。

「"フルバレットエクストリーム!!!"」

その言葉とともに引き金が引かれると槍が弾丸とともに打ち出されると龍のような幻影をまとい、女王の黄昏の頭頂部を正確に捉え撃ち抜くのだった。

消えてゆく二人の顔は穏やかに笑っていたという。

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