指摘されたので、改めて。
主人公に据えているのは原作、アニメにも出てきた「カイザーPMCの」理事です。
金融業も兼任していてアビドス高等学校の借金相手でもありますが、カイザーコーポレーションで1番偉い訳ではなく、あくまでも数ある事業、そのうちの1つであるPMCの理事。一存で全体を動かせる訳ではありません。
なので作中のご都合主義的に何でもかんでも干渉出来るかといえば、怪しさもあり。一応土地を合法的に購入、所有して砂漠で発掘作業をしている人員管理に関わっている雰囲気はありつつも……。
混乱を招き、また、解釈違い等を起こしてしまい申し訳ありませんでした。今後も設定ミスやご都合主義で不快感、首を傾げる展開があるかも知れません。
知らず読み進めてしまった方、改めてすみませんでした。
あらゆる業界に進出し、貪欲なまでに利益を追及してきた我がカイザーコーポレーション。
だが、どうしたって敵わぬ相手の1人や2人はいるものだ。 悔しいが。
前にも述べたが、元々その業界を席巻していた企業がいればノウハウの差は歴然、シェアを奪うのは並大抵ではない。
その為に産業スパイを忍ばせて技術を奪ったり、金にモノを言わせて裏取引で向こうの社員を引き抜いたり、悪い噂を流布して力を削いだり、或いは組織ごと技術を買収、吸収合併して我が物とするM&Aを繰り返し、ライバルを排除、自らの血肉としてきたのだ。
だが資本がある企業や己の立場に絶対的自信がある奴等は我々の誘いや妨害を跳ね除けてきおった、生意気な。
ネフティスのようなデッカくなっちゃったコンツェルン系は仕方ないとしても、個人経営店や、それらを束ねた商店街の組合とかは、プライドだの土地だのと儲けより別のナニかを優先しとる連中もおるし。
……で、なんで今更な話を持ち出すのか?
それはアビドスという広大な土地の、実効支配力を増させる為である。
現在進行形でアビドスは砂漠に呑まれており、市街地どころか自治区の境界が日増しに曖昧となっているエリアが多々ある。
そうなると警備や管理が疎かになり、隣接する自治区の侵攻や不良が居着く要因となってしまう。
これを放置すると、勝手に自分の島宣言して商売を始めたり、実効支配の主張を強める為に他所の生徒が住み始め、排除が困難だ。
無駄に強い生命力を発揮している外来種の駆逐が困難とされるようにな。
この余地を生まない為に、他所の企業様のブランド力という後光で、連中の繁殖地となりそうな場所を埋めて貰い浄化して貰おうという訳だ。
「敵は砂だけではない、外部生もだ」
今の純アビドス生であるホシノやユメのたった2名にとっては今更不良が隅っこに居着いても痛くも痒くも無いだろう。
というか手に余る。 それは仕方ない。 だがワシにとっては困るのだ。
もしここを拠点にレッドウィンター連邦学園のようなイカれた奴等が生活し始めたらどうする?
革命やストライキを生き甲斐としたテロリストが、アビドスにいるカイザーの施設や発掘現場を襲撃してきたら困るのだよ。
……発掘が遅延してワシ、怒られるじゃん。
「ホシノがどれだけ強かろうと、全ての相手は厳しいからな。 入学したての不良が使えるとも思えんし」
不真面目なだけな不良ならさておき、暴力的な奴や浮浪者が住み着けば、治安の低下、風紀の悪化が懸念される。
そうなると善良の市民や生徒は怖がってアビドスを敬遠する理由が増えていく。
そうなれば、その空きスペースにガラの悪い、民度の低い連中が雪崩れ込み、更なる悪化……という負のサイクルが発生。
「ワシがPMCに指示をだし、風紀委員会の真似事をさせる事はできる。 しかし広大なアビドスだ、リソースをそればかりに割く事はできん」
これらを防ぐには、警邏を増やすだけでは解決しない。 根本の時点で歯止め、止められる内に止めねば後がない。
対策としては、此方も人を多く住まわせて世間様の目を構築。 自警団の様にして不良どもを萎縮させ自浄作用剤としつつ、土地所有権をアピールだ。
自然と最低限の地価が確保され、ある程度の効果は見込めるだろう。
更に我々カイザー以外の、何かしらの企業の支社や建物、商品の関わりがある事を示すのが有効かと判断した。
カイザー以外もいる土地となれば、住むハードルは下がる筈。
ここで最初の話、他社の存在に戻る訳だ。
悪名高いウチらと手を組むなんて事はしたくないだろうが、別に吸収合併でもなし、土地を優先的に格安にしたり、補助金を出すなどして誘致すれば来てくれる可能性はある。
「こういう時、我々が悪徳企業というのを実感できるな……有名税は辛いな?」
カイザーだけだと嫌悪感を出されて、オラオラしたり忌避する奴もいるからな。
だがここで何とか他の企業や個人店を程よく迎えよう。 そうすれば雇用の幅が増え、人も増え、治安も維持できる。
セコい考えになるが、他所もいる土地に迷惑かけられへんし……とカイザーアンチも躊躇してくれる。
ハイランダーは契約上、運行は続けてくれるだろうが、赤字路線となれば運送サービスは悪化し、物資運搬費の高騰による物価上昇、本数も減らされる事が容易に想像がつく。
後に残る不良達も生きている以上、商人が売り買いする食糧は必要だ。
だがバイト先もなく金もなく、挙句に物価高騰で何も買えません、すると生きる為だ仕方ないと強盗が蔓延って更なる撤退を招き、いよいよ飯を扱う店まで消えたとなれば、世紀末な共食い(比喩)をして、超スピード的に衰退は加速。
そしてアビドスは元の砂地、いやそれ以下に。
これではネフティス以下の結末よ。
ホシノ個人による治安維持なんて焼け石に水。 土地は広大だし、そもそも人は飢えや縄張り争いといった本能には抗えん。
ユメは争いは良くないと簡単に言うばかりで、マトモな解決策を打ち出さないだろう。
本当は治安維持云々はコイツら生徒の領分なのだがな、ワシの利益の都合、そこまでしてやっているのだ感謝しろよ。
とにかく飢餓感によるヒャッハー世紀末を防ぐ為、カイザー以外の新たな雇用を生み出し、人の流入を加速、逆に流出を防いで治安維持の為の肉壁となって貰う。
そして有り余る空き家を1軒でも埋めて生活圏を拡充、コ↓コ↑はウチらアビドスの土地だってハッキリワカンだねと言えるようにする。
それらはカイザー理事長協賛、アビドス高校の仲介によるものとして売名行為も並行、信頼と収入の獲得に努める。
砂漠地帯を理由とした低家賃や格安ローンを組ませてアビドスの僅かな収入源としつつ、企業ではなくあくまで自治区の学校の収入だとしてマネーロンダリング、連邦生徒会のケチも回避だ。
堂々巡りだが、大切な事だからな。
そう簡単には問屋が卸さないだろうが。
「しかし砂嵐は……対策研究を急がせねば」
だが最大ともいえる問題があるのも事実。
何をするにもネックとなる砂嵐だ。 自然災害なだけにどうにもならない。
……いや、どうにかするのが知恵ある者よ。 障壁に当たるからこそ、それを乗り越えようと足掻き、技術は進歩したのだ。
というわけなので、部下や手に職がある元ミレニアム生らしき者達に投げておく!
いや、だって、ねぇ……ワシ個人には荷が重いというか、直ぐに対策が思い浮かばないし……ビナーが暴れ散らす事で舞った砂塵だというのなら、奴を倒せるように部隊を編成、輜重を増やすとか書類面で努力するけど。
「あぁ、ビナーの問題もあったわ。 アレ本当に何なのだ……ふざけおって、あの蛇が」
被害を出すだけ出していく巨大白蛇ロボめ。
捕縛や討伐は無理かと諦観、追い払う事ばかり考えておったが、そろそろ狩るか?
「兵器開発部門の予算を増額、ワシ自らも何かしら兵器コンセプトの提案をするか……」
金、金がかかる……。
夢の発掘の為ならと、本社に要請すればプレジデントが予算を回してくれるだろうが、市街地にまで金を回しているとなれば「ハァ?」と腕を組まれて威圧感マシマシに責め立てられ、理事の座から外されていくかも知れん。
黒服の時みたいに詭弁に答弁、のらりくらりと誤魔化す事も考えたがリスクが高すぎる。
アビドスでチマチマと足が付かない金を作って、それを上手くやりくりしていかねばな。
「いやそれってアビドス高校がする事ではないか本当に。 ワシ、なんでガキ共の世話してるの?」
ついボヤくも、いかんいかんと首を振る。
これもワシの為に仕方ない事なのだ。
……ポンコツなユメに任せたら危なっかしいし。
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「ラグジュアリーな化粧品メーカー、サミュエラがアビドス限定品を販売! 眩い日差しから柔肌を守りつつ、白い砂漠でも映えるBBクリームが期間限定で、お試し版を無料配布中!」
「モモフレンズの人気キャラクター、ペロロのアビドス限定版を販売中! 赤いバンダナを巻き、木製ストックの小銃ストラップを肩に担いだゲリラ的なデザイン!」
街中に目立つように建てられた広告板。
学校や発掘現場、掲示板に貼られたポスター。
広報車が明るく活気のある宣伝を砂漠の地に響かせ、生徒や市民は釣られるように視線を送り、爪先を向けていく。
「アビドス……昔は栄えたというが。 砂漠に呑まれて衰退の一途を辿り、後は消えゆくばかりかと」
「また聞くなんて。 息を吹き返した?」
「資源でも見つかって景気が良いのかしら?」
「知りませんが、限定品販売ですって!」
「田舎ですが、幸い鉄道が走っていますわ」
今、アビドスは人口流入が加速、それに伴い様々な需要が発生。
これに応えるべく個人経営者から大企業まで、業種を問わず参入している。
カイザーPMC理事の謎の誘致により、土地や建物は格安で借りられ、新規参入のハードルが非常に低いのも後押しした。
砂嵐と砂漠の侵食という問題はあるが、このピンチを何とかチャンスに変えられないかと、企業や技術者が腕の見せ所だと振るってもいる。
同時に活気の良さに一部不良の肩身が狭くなり、ここいらで心機一転だと、真面目生徒に転身する者も出始めた。
それを手助けするように、参入してきた経営者がバイトを募集、カイザーの穴掘り以外の仕事が発生。 現地雇用で金の巡りが加速した。
同時に赤字続きだったアビドス高校の財政が回復。 僅かながら黒字、新規生徒の為に備品を買うくらいの余力が生まれる事となる。
ホシノは環境の変化に疲労困憊続きだったが、ユメはアビドスの好転に手放しで喜ぶ事となった。
「凄いよホシノちゃん! 久し振りに黒い数字で書けたよ! 見てみて、頭にマイナスってついてもないよ!」
「わかりましたから……少し寝させてくださいよ。 大勢いる不良をとっちめるのに1日中動いていて疲れたんです……」
ホルスは睡眠不足で死んだ目になっている……。
どうやらカイザーPMC理事の思惑通りに事が進んでいるらしかった。
……そう。 今のところは。
後書き
解釈違い、ガバガバ理論などの中……。
当作、どこまで書けるか……。
それでも楽しんでくれる方がいれば幸いです。