呪術結社鷹の爪   作:わさびにんにく

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第四話 呪霊製造マシン

 

 

『前略母さんお元気ですか。組織は初心に立ち直ることにして僕も呪霊製造主任としての業務に日々邁進しています。日夜様々な恐怖の念から強力な呪霊を製造し世界征服に向けて頑張っております。』

 

 吉田はレオナルド博士が開発した呪霊製造マシンを使い、鷹の爪団の戦力になり得る呪霊を作っていた。その結果、鷹の爪団の秘密基地の一室はたくさんの呪霊であふれている。完成した呪霊達を見て総統は呆れた顔をして一言ぼやく。

 

「むう吉田くんに呪霊製造を任せてはいるがどれもこれも使えそうにないじゃないか」

 

 完成した呪霊たちを眺め眉をひそめる。呪霊製造マシンの前では吉田とレオナルド博士が一緒に作る呪霊について話し合っていた。

 

「博士やはりここは投手と野手の恐れを合成して『呪霊二刀流』何て良いんじゃないでしょうか?」

「馬鹿言ってんじゃねえよ。栓抜きとコルク抜きを合成して便利、便利。これでいいよ」

「それ百均に売ってますよ」

「吉田くん!」

「あっ総統。ちゃん命令通りにたくさん呪霊を製造してるんですよ」

「うむ確かに命令したがこいつらは全然呪霊っぽくないではないか。なんだね、この『呪霊単眼猫』と言うのは?さっきから登場人物がたくさん死ぬ漫画を描いているだけじゃぞ」

 

 総統は近くにいた毛むくじゃらの呪霊を指差して叫ぶ。その呪霊は机に向かいラジオを聴きながら漫画を黙々と描いていた。とても世界征服をするのに役に立つようには見えない。

 

「まあ確かにそう言った失敗作も有りますけどそれだけじゃありません」

「そうかじゃあ見せてくれないかね」

 

 吉田が最初に連れてきたのは胸に数字の書かれた銀色の身体をした人型の呪霊。

 

「まずはこれです。『呪霊ハイブリッド男』。ハイブリッド車から生み出した呪霊で、低呪力で長時間闘うことの出来る呪霊を作りました」

「うむ。見た目は強そうじゃ」

 

 第一印象はそれなりに良いため総統は高評価をする。

 

「ではハイブリッド男お前は世界征服に何が必要だと思う?」

「(・・・  ・・・・・ ・・・・・)」

「何じゃね。良く聞こえんぞ?」

「(・・ ・・・・・・・ ・・・)」

 

 思考力がどれだけの物なのかを確かめるべくハイブリッド男に総統は話を聞くが、声が小さすぎて何を言っているのか全く分からない。

 

「吉田くん。こいつ何を言ってるのか分からんのじゃが」

「ハイブリッド車ですからね。静かな活動を実現したんです」

「生き物として退化してるじゃないか」

「もっとこう・・少年漫画にも出てきそうな、恐ろしい見た目の呪霊は居ないのかね?」

「じゃあこれ何てどうですか?チェーンソーと人間から合成した『呪霊デンノコ男』」

「そんな作品のテーマが揺らぎそうなのは却下じゃ。そうでは無くコンセプトがしっかりとした骨太な呪霊はいないのかね?」

 

 吉田は頭と両腕がチェーンソーになってる呪霊を見せるが総統は即却下し、世界征服にはどの様な呪霊が必要かを提示する。

 

「なるほど。それならピッタリのがいます」

 

 総統の指示に従い吉田は一人の呪霊を連れて来た。身長が180cm程あり、ガッシリとした肉付きの男。そしてその顔は晴れやかであり爽やかさがにじみ出ている。呪霊のはずだが傍からは普通の人間にしか見えない。

 

「何じゃねこのでっかい夢を抱えてそうな呪霊は?」

「こちら『呪霊大空男』です」

「大空男?」

「良いですか総統。これまでの呪霊と言うとどれも目先の欲望に忠実で場当たり的。計画性が欠如しているのが相場でした」

「まあ出所が負の感情じゃからな」

「おかげで行動や言動が常に『ぶっ殺す』とか『破壊する』と言ったネガティブになりがちで、行動パターンは直情的で短絡的、おまけに了見が狭いと来てます。もっと志の高い物事を俯瞰でとらえる改革的意識の呪霊であれば大きな仕事を成し遂げられると思ったんです」

「なるほど見事な分析じゃ」

「そこで僕の作った大空男を見て下さい。ほら何か大きな夢を胸の内に秘めていそうでしょ?」

 

 そう言われた大空男は情熱的な瞳をして語り出した。

 

「俺は日本一・・・。いや、世界一の呪霊になってやるぜ」

「おおっ凄いぞ。何て高い志じゃ」

 

「俺が必ずこのねじ曲がった世界を変えてやるぜ・・・」

「良いね。リベラルな考え方じゃないか」

 

「待ってろよ。俺のでっけえ世界・・・」

「グローバルな視点も持ってるぞ。今の時代に必要な人材じゃ」

 

「気に入っていただけましたか。総統」

「うむ吉田くん。早速大空男の能力を見るために出発するぞ」

「了解しました」

 




やっぱりギャグは筆が進みます。
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