呪術結社鷹の爪   作:わさびにんにく

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第七話 悪のノウハウ技巧編

 

 

 乙骨が社会科見学をすることになり、先ず鷹の爪団は秘密基地内の案内をすることになった。吉田は鷹の爪団の代表として秘密基地の説明をする様にと総統から指示を受け自信満々に乙骨を先導していた。

 

 そして乙骨が最初に連れて来られた場所は呪霊開発をしている研究室。吉田は意気揚々と目の前の呪霊製造マシンについての説明を開始した。

 

 

「と言うわけで乙骨。これが俺等、鷹の爪団の主戦力を生み出す呪霊製造マシンだ。これを使うことで今まで多くの労力と時間を有してた呪霊作りが誰にでもお手軽に尚且つ安価で出来る様になったのだ」

「誰にでもお手軽に作れる必要があるんですか?」

「まさにクリエイティブにしてフレキシブルそしてドメスティックバイオレンスな呪具と言うことが出来るな」

「あのドメスティックバイオレンスの意味分かって使ってます?」

 

 

 本来目の前にある機械は文句なしで特級に認定される危険な物。しかし乙骨は吉田のあまりにも軽い説明でそのことに気がついていない。それどころか端々にツッコミを入れてしまう。総統はそんな困った顔をする乙骨を見てあまり関心を向けていないことに気がつく。

 

「よし。吉田くんせっかくじゃから今まで作った呪霊を何か披露してあげなさい」

「了解しました」

 

 総統の指示を受け吉田が足早にその場を去る。そして数分後吉田が連れてきた呪霊はハードカバーの本に手足と頭が生えた見た目をしている。そして本の表紙には「卒業」と印字されていた。

 

「ご紹介しよう。こちら我ら鷹の爪団の新作にして自信作。その名も『呪霊卒業アルバム』!!!」

 

「呪霊・・・・これが・・・」

 

 乙骨の目の前にいる呪霊は今まで見てきた呪霊全てを合わせても圧倒的に弱そうな見た目をしている。お世辞にも自信作とは思えない。乙骨の顔は苦くなりついには鷹の爪団に哀れみを含んだ目を向ける。

 

「よ、吉田くん。何じゃねあの呪霊は?こう言っちゃなんだかとても強そうには見えないぞ」

 

 乙骨とは違い自信にあふれる吉田に総統は耳打ちをする。

 

「見くびらないで下さい総統。これは誰もが持つ心理的な好奇心の穴を着くことで攻撃をしてくる恐ろしい呪霊なんですよ」

「何、どう言うことじゃね?」

「いいですか・・・・」

 

 

 

 

 

****イメージ映像****

 

(※敵はデラックスファイターでお楽しみ下さい)

 

「なあデラックスファイター。この卒業アルバムに載ってる女の子で誰が一番可愛いと思うか、せーので指さそうぜ」

「ちょっ、良いけどよ。お前等もやれよ////」

 

 デラックスファイターは照れくさそうにしてはいるが満更でも無い顔をして吉田の誘いに乗る。

 

「それじゃあ行くぞ「せーの!!!」」

 

 

 ピッ

 

 

 しかし写真に指を差しのはデラックスファイターのみ。

 

「今だ!!」

 

    バシンッ!!!

 

 吉田のかけ声と共に呪霊卒業アルバムは物凄い勢いでアルバムを閉じる。それによりデラックスファイターの人差し指は挟まり激痛が走る。

 

**************

 

 

 

 

 

「おお!まさに現代版のトラバサミと言うわけかね」

「ええ。おまけに催眠に近い術式を持ってるので相手は誘いを断ること何て絶対に出来ません」

 

 普通であればこの説明を聞いてもたいして怖くない呪霊だと判断するのだが、この二人は頭が残念な為そんなことは思わない。吉田は鷹の爪団の威厳と恐ろしさを教えるために乙骨に話しかける。

 

「おい乙骨。その顔、さてはこの呪霊卒業アルバムを見て拍子抜けしてるな」

「いえ。そ、そんなことは・・・」

 

 図星を突かれた乙骨は思わず視線を吉田から外す。

 

「まあいいや。なあ乙骨、このアルバムに載ってる女の子で誰が一番可愛いと思うか、せーので指さそうぜ」

「えっ?ちょっとそれは・・・」

「良いじゃねえかよ。俺たちも指すからさ」

「わッ分かりましたよ/////」

 

 呪霊卒業アルバムの術式によって乙骨はまんまと吉田の誘いに乗ってしまう。

 

「それじゃあ行くぞ「「せーの!!!」」」

 

 

 ピッ

 

 

「今じゃ!」

 

 乙骨が指をさした瞬間、総統は呪霊卒業アルバムに攻撃の指示を下す。しかし、呪霊卒業アルバムが乙骨の指を挟むことはしなかった。

 

 

 

 ドドドドドドドドッ!!

 

 

 

「!!!!!」

 

 

 

 

 指をさした瞬間、乙骨から禍々しい呪力が一気に吹き出したのだ。乙骨が触れていた呪霊卒業アルバムは壁へと吹っ飛び部屋全体は激しく揺れる。そして鷹の爪団の目の前に恐ろしい形相をした呪霊が暗闇から顕現した。

 

「ハッ!しまった!!」

 

 乙骨は術式にかかってしまっていたとは言え自分がとんでもない行動をしたことに今気付いた。顔を青くして顕現した呪霊の顔を見る。

 

 

『ゆうううううううううたあああああああああ!!!!!!!』

 

 

「里香ちゃん、落ち着いて!!」

 

 

 現れた呪霊は乙骨に取り憑いた特級過呪怨霊の折本里香であった。折本里香と乙骨憂太は恋人同士。最愛の人物が目の前で自分以外の人間を可愛いと言うなど重い彼女には地雷でしか無い。彼女は怒りという感情が全面にあふれ出し、巨大な腕を振り回す。

 

 

 

 

「「「「うわああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」」」

 

 

 

 

 秘密基地に鷹の爪団の菩薩峠以外の四人の叫び声が木霊した。

 

 

 




呪霊【卒業アルバム】
元ネタは鷹の爪.jp53話にて登場しました。
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