過去
何か違う。
そんな事を思い出したのは、何歳の時だっただろうか。
自分は周りとは違う。
それは強さとか特別さとかじゃ無くて、心の在り方と言うべきか、自分に対する嫌悪感と言うのか、よくわからないけど
自分の存在が、この世界に不必要なのでは無いか?と、思い出した。
いや、そんな事を思い始めた時点で、俺は壊れていたのかもしれない。
今日も昨日も明日も、年相応の子供なら楽しいと思う事に何も感じず、只々無価値に生きてゆく。
人並みの幸福を感じる事が出来ず、不幸も感じる事が出来ない。
例えるならば、生まれる前から心が死んでいた。
そんな感じ。
だから、
突然起きた地震によって、
瓦礫の下敷きになり、
右手と両足が潰れて、
死にかけているのに、
この心は何も感じなかった。
流れる涙も、零れ落ちる声も、誰にも届かずに消え去った。
先程まで聞こえていた誰かの悲鳴も聞こえなくなった。
自分が死にかけているからなのか、
それともその誰かが死んだのか、
後者だ。
だって俺は、今でも潰された痛みに耐えているのだから。
痛みにより感情は暴走寸前。
そんな状況だったから、死んだはずの心は再起動した。
しかし、再起動してももう遅い。
再起動した心、暴走しゆく感情を総動員しても、目の前の絶望は変わらない。
唯一無事な左手を動かし、周囲を探る。
あるのはやはり瓦礫のみ。
何かドロっとしたものに触れたが、気にしない。
ああ、気にする必要はない。
触れたものが血である筈がない。
それが、親だったものから流れ出した物の筈がない。
痛む。
傷口ではない。
感情が、心が痛む。
涙が溢れる。
ドンッ、と余震が響く。
大きく縦に揺れた反動により、止まっていた瓦礫は、再び波となり被災者を呑み込む。
もはや残された時間は少ない。
呑み込まれ、生きていたとしても出血多量で死ぬだろう。
「………死ぬのか」
やっと始まったというのに、足りていなかった歯車が、やっと見つかったと言うのに、
「………これで終わるのか」
やり残した事しかない。
文字通り、今まで俺は死んでいたのだから。
闇が迫る。
全てを呑み込まんとする波が、皆の淡い希望を食い潰しながら迫る。
「………ああ、もっと生きたかったな」
叶わない願いを口にする。
ほら、もう波は俺を呑み込む寸前だ。
決めたくないけど覚悟を決め、目を閉じる。
数秒後には波に呑まれている筈だ。
「………あれ?」
波が来ない。
音もしない。
目に映るのは闇ではなく、白髪の女性。
その姿があまりにも綺麗で、まるで女神を見ているかの様だった。
いや、そんな事よりも……….何故俺は生きているんだ?
「………え?」
「生きたいのだろう?なら、泥を啜ってでも生き延びるんだ」
女性は俺に近づきながら言葉をかける。
「右手と両足はもう手遅れだな。どうする少年?助けてやっても良いぞ?」
「………は?」
「は?じゃない。お前は生きたいのだろう?なら断る必要はないじゃないか」
「………」
確かにそうだ。
断る必要はない。
だから口にする。
その言葉を壊れかけの喉から紡ぎ出す。
「 」
その言葉を聞き、女性は微笑む。
「了解した。でも、ギブアンドテイクだからな」
そして俺は、意識を手放した。
ちょりーっす、やたらと作品投稿しては削除している作者です。
この作品は、まぁいつも通りの自己満足作品です。
内容意味不とか、文章力足りなさすぎとか、そういう批判上等っす。
いやまぁ全部自覚してますから。
あ、ポケモンの方もちゃんと考えてますんで待っててください。
それでは再び、よろしくお願いします。