「一夏、戦闘パターンは読めたか?」
「溜めて撃つの繰り返しだ!それ以外の攻撃は今のところない!」
「ねぇ、ちょっと…」
「分かった‼︎んじゃ、あの固定砲台を潰しにかかるぞ‼︎」
「了解!」
「私をスルーするな‼︎」
「溜め時間は!」
「だいたい20秒!シールドを簡単に壊す程の威力だ、お前も見ただろ!」
「ああ!観客席には撃たせないようにしないとな!」
「いや、観客席目掛けて撃つ時はシールドを破壊しない!威力を抑えているみたいだ!」
「……………何が目的なんだ。此処までやっていながら、誰も殺す気はないのか?」
「俺達の実力を測るため……………とか?」
「ありえるかもな!」
右手が動く、上空から狙うは地上の鼬達。
「……………鈴!狙われているぞ!」
「分かってるわよ!」
轟音の後、地面が焼け焦げる。
「左手はまだチャージ中。一度仕掛けてみるか」
鼬が上昇を開始する。
それと同時に、黒いISの左手が動く。
狙いは勿論鼬だ。
「鼬っ!」
「大丈夫だ!」
見たところチャージはまだ済んでいない。
更に加速する。
音はどんどん大きくなり、目の前に明確な死が迫るのを感じる。
発射数秒前といったところだ。
右手に持つ剣を強く握り締め、奴の左手の発射口に突き立てる。
「暴発しやがれ‼︎」
発射口には剣が刺さり、完全に発射口は塞がっているり。
それだけじゃない。
発射口に刺さった剣は発射口の奥にある配線を切り裂いて、配線の更に奥にあるエネルギーの増幅器まで届いていた。
そうすると何が起きるか。
言葉通り暴発する。
シールドを破壊する程の威力のエネルギーの塊が、発射されること無く爆発する。
そう、鼬の目の前で。
爆発音が轟き、大量の煙で視界が遮られる。
「……………っ⁉︎鈴、横に飛べ‼︎」
「えっ……?」
「早く‼︎」
「飛べばいいんでしょ飛べば!」
その直後、鈴のいた場所をレーザーが通り過ぎていった。
「嘘…………あの爆発を受けて無事なの⁉︎」
「…いや、無事ではなさそうだ」
煙が晴れる。
そこには左手を失い、左半身が所々壊れた黒いISがいた。
「……………鼬は何処だ⁉︎」
「…一夏、奴の足元を見なさい」
一夏は鈴に言われた方を向く。
鼬が居た。
煤にまみれてはいるが、何とか大丈夫そうだ。
だが、もう戦いに参加は出来ないだろう。
「鈴、行くぞ」
「ええ、あれだけダメージがあるなら負ける気しないわ(やっと出番が来たわ‼︎)」
敵の戦力は半減だ。
勝ち目は大いにあるだろう。
(……………いてぇな)
(音がするな、何だまだ動いてんのか)
(絶対防御が発動したのかな、SEも殆ど切れてる)
(あーやだやだ、頭痛が止まらない。このまま痛みが続いたら、ストレスで禿げるな)
(うん、それは嫌だ。だからさぁ…)
「ちょっとぐらい力貸そうか」
……………返事は無い。
「いや、そもそも誰にかりるっていうんだよ」
乾いた笑が出てくる。
「ほら、零落白夜が決まった。勝負ありだね」
ほら、落ちてくるぞ……落ちて…ん?
「ちょっと待て!俺潰れちゃう!」
降ってくる。
黒いISが、機能停止し落ちてくる。
「……………あ、死んだ」
自分でも驚いた。
あんなに死ぬのは嫌なのに、死ぬと分かればこんなにあっさり諦められるのか。
痛いのは、嫌だな。
意識がおちる。
それが死を覚悟してか、それとも頭痛のせいかは分からない。
少なくとも、鼬は真近に迫る死を感じていた。
鈴が落ちてくるISを衝撃砲で吹き飛ばした事など、知る由もない。
鈴の出番?
そんなの口調が合ってる自信がつくまで少ないさ
仕方ないさ
ハピハピしたいにぃ☆