プロローグは続きます
「………………………んっ」
布団?の上で目を覚ます。
(あれ?俺は確か瓦礫の山に…)
そんな事を考えながら、右手で身体を起こす。
「あれ?確か右手は………」
「お目覚めですか」
「………っ⁉︎」
布団から、両足を使って飛び退く。
「………あんた誰だ?」
「誰、とは失礼ですね。一応貴方の世話をしていたのですが」
布団の直ぐ側に正座していた声の主は、同い年くらいの少女だった。
黒の長髪で、眼鏡をかけている。
その少女はこっちを少し見つめた後、
「どうやら、右手と両足はちゃんと動くみたいですね。今から貴方がどういう状態なのか説明しますので、どうぞ座ってください」
こんな事を言ってきた。
「え?あ、はい………」
そう促されて布団の上に座る。
俺だって今どんな事になっているのか知りたいのだ。
「先ずはここが何処なのかの説明です。ここは貴方を助けた人の家で、この国の首都がある地域の端の方にある山地の奥地に建っています」
「………………つまりめちゃくちゃ田舎って事?」
「間違いではありません。しかもここは山頂付近、学校は山の麓にある為、片道1時間半程かかります」
「マジかよ………」
「マジです。次に貴方の怪我の事です。
右手と両足は、完璧に潰れていました。まさに治療不可でした」
「………じゃあこの右手と両足は何なんだ?」
目の前の少女は一呼吸開けてから話し始める。
「そこら辺に居た死体の中で、割と綺麗に残っていたのを引っ付けたらしいです」
「………は⁉︎」
「通常なら色んな意味で無理らしいですが、そこは師匠が何とかしたらしいです」
「いやいやいやいや、おかしい。それはおかしい」
「私もそう思います。しかし、師匠は色々とぶっ飛んでいますので気にしない方が良いと思います。
全く赤の他人の身体を移植して、副作用は髪の毛だけならまだマシだと思いますが」
「えっ?」
「ここに来た時は黒かったのですが、徐々に色が変わっていって、今は薄い青になっています」
そういって何処からか鏡を取り出して俺に手渡す。
薄い青というよりほぼ水色に髪が変色した俺がいた。
あと、何か顔が中性的になってる気がする。
「移植した手と足は、女性の物だったらしいです。もしかしたら、ホルモンバランスが崩れたのかもしれません。
ですが、命があるのだからその程度の事は目をつぶるのが懸命です」
「………そだね」
まぁ、それを言われたら何も返せない。
生きているだけでも幸せ、それに動かないと思っていた右手と両足まで動く。
こんなに嬉しいことはない。
「言い忘れていましたが、貴方が被災した大震災による生き残りは100人ぐらい見つかっていますが、その中に貴方は勿論含まれていません」
「………」
「つまり、今の貴方は戸籍上死んでいます。
だから、貴方には新しい名前が必要です」
「………名前か」
「はい、ですがいきなり名前と言われてもピンとこないと思います。なので貴方には、これから師匠の元へと行ってもらいます」
「………師…匠?」
「貴方を助けた人です。本名は私も知りませんが、本人が師匠と呼べと言っていますので」
いや、どんな変人だよそれ。
「因みに、私も貴方と同じように師匠に助けられた人間です」
「えっ?」
「両親に虐待されていました。そして全身を包丁で滅多刺しにされて、この山の麓に棄てられた所を助けてもらいました」
「………なんか、俺よりえげつない過去だな」
少し信じ難いが、目の前にいる少女が嘘を言っているとは思えない。
「勿論私も戸籍上は死んでいます。ですので、新しい名前と戸籍が必要となりました」
「で、それも師匠が準備してくれたのか?」
「はい。流石に名前は自分で決めましたが、戸籍は師匠が準備してくれました」
簡単に言っているが、戸籍を準備するのってそんなに簡単だったか?
「で、それが師匠の元へと行くのとどう繋がるんだ?」
「先程申しました通り、いきなり名前と言ってもピンとこないでしょう?だから師匠から弟子としての名前を付けてもらって下さい」
「つまり、弟子としての名前をヒントにして戸籍上の名前を考えろって事か」
「理解が早くて助かります。師匠の元まで案内しますので、着いてきて下さい」
そう言って少女は立ち上がり、扉の方へと歩いてゆく。
俺は、それに着いて行く。
勿論、断る理由がないからだ。
はい、ISが原作ですがISの単語自体まだ出ていません。
出ますからね‼︎
ちゃんとISしますから!