駄文すよ
「……………ここか」
「ここだね」
「何だこの粉は…………きな…こ?」
「確か大豆をすり潰して作ったものだよ」
「ふむ、流石極東だ。ドイツでは見た事の無い食べ物ばかりだ」
「……………」
「どうかしたのか?」
「…軍人さん、ちょっとだけ離れるから何が食べたいか選んでて」
「…了解した」
和菓子屋の前に軍人さんを待たせ、鼬は人混みの方へと歩いていく。
鼬の目の前にはカメラを構えた数人の男性がいた。
「……………(ガシッ)」
そのうち一人の手を鼬は掴み、カメラを取り上げる。
「……………困るんだよね。コスプレイベントとかじゃないんだよこれは」
メキョッ、という感じの音と共にカメラは鼬の手の中で粉砕され、カメラの持ち主の男性は投げ飛ばされる。
「……………俺さぁ、写真とかカメラとか嫌いなんだよね」
周りにいた男性達が怯む。
いや、本能的に恐怖する。
言うならば蛇に睨まれた蛙。
圧倒的強者に対する恐怖が、男性達を襲っていた。
「あと、盗撮だよね、これ。
警察まで一緒に行ってもらうからね」
反論は無い。
盗撮、ダメ絶対。
数分後…
「事情聴取で遅れてしまった。さて、軍人さんは……………と」
和菓子屋の前まで帰ってくるのに時間が掛かってしまった。
また盗撮魔が湧いてないと良いのだが。
「……………良かった、大丈夫だ」
軍人さんは今も何を食べようか悩んでいる。
いや、悩みすぎじゃないですか?
変なオーラ出てますよ⁉︎
「……………軍人さん?」
「………やっと来たか、悩んだ結果端から端まで一つずつ買う事にしたのだが」
「たくさん食べるんだね。てかお金は大丈夫かな……………」
「ちゃんとお金は空港で両替してきた。今ここに300万程あるが、足りるか?」
「余裕で足りるよ」
「そうか、では買ってくる。その場で待機していて貰いたい」
「ん、分かったよ」
そういうと軍人さんは店員の所へと行く。
あっ、店員驚いてる。
まぁ、それが普通だよね。
「あっ、すいません。俺もわらび餅ください」
「……………(じ〜)」
「軍人さん?どうかしましたか?」
「………………………………………俺?」
「あっ」
駅前広場にて
「騙すつもりはなかったんだけどね」
「モグ確かに、気付かなかった私にもモグモグ問題はあるな」
「軍人さん、食べ終わってからで良いよ」
「モグモグ……………」
軍人の横には大量の箱が積まれていた。
因みにもうほとんど空である。
「まぁ、俺もこんな格好したくてしてる訳じゃないんだけどねー。でも、着せてくれた皆に申し訳ないからね」
「…………………………」
「………軍人さんはこれからどうするの?」
「……………ホテルに帰る。明日は朝早いからな」
「そっか。俺も明日は学校だから、そろそろ帰るね」
「…そういえば名前を聞いていなかったな。お前、何と言う名前だ」
軍人はきな粉や餡子塗れの口を開き、問いかける。
「……………四道鼬」
「……鼬、今日は世話になったな。ありがとう」
「どう致しまして、あとこれ」
鼬は懐からハンカチを取り出し、軍人に手渡す。
「返すのはまたいつか会った時でいいよ。次は、ケーキでも食べに行こう」
「ああ、そうだな」
軍人は笑みを浮かべる。
それを見た鼬も笑顔を見せる。
「それじゃ、俺は帰るね。バイバイ、軍人さん」
「ああ、また会おう鼬」
駅の方へと鼬は駆け出す。
それを軍人は見送り
「……………またいつか、か」
そんな事を夕焼け空へと呟いた。
「……………はぁ、はぁ」
鼬は走っていた。
理由としては電車が出るのが2分後、コレに乗らなければ次は一時間待たなければいけないからだ。
「急げ!もう時間が無い‼︎」
スピードをどんどん上げて行く鼬。
と、その時…
(ドンッ)
「……………あっ、ごめんなさい」
ぶつかってしまった。
ぶつかった相手は、転けている。
……………ふくらはぎの辺りから血が出ている。
転けた時に怪我をしたのだろう。
(コレに乗らなければ一時間待ち、でもそれじゃ…)
ぶつかった金髪の女性は痛そうに傷口を抑えている。
(……………自業自得、だよね)
「すみません、ちょっと染みますが我慢してください!」
「えっ⁉︎あ、はい」
鼬は何処からか消毒液と包帯を取り出す。
その後金髪の女性に深くお詫び申し上げ、駅のホームで一時間待った。
数日後
「鼬よ、私はケーキが食べたい。食べに行こう」
「待って……………待って‼︎」
誤字脱字報告、又は感想待ってます。
シャルもヒロインにはなりませんよ。
ただ、ぶつかってきた相手が悪かっただけです。