IS 鼬   作:クロノ9696

34 / 45
誰も待ってないだろうけどお待たせ


家族がために

駆ける、駆ける、駆ける。

 

音を置き去りにし、渦巻く突風の中心となり、狐は走る。

 

100m5秒フラットなんてレベルじゃないスピードで走る。

 

こんな事が何故可能なのか。

 

 

それも彼女が鼬と同じ、ISと同化した人間だからだ。

だが、鼬とは決定的に違うところがある。

 

それは、『人としての自我が残っているかどうか』だ。

 

鼬があんな事になってしまったのは、眠っていた人としての自我が起きたことだ。

起きたことで、四道鼬という人格と皇煌という人格が同じ体に存在してしまった。

 

ドッペルゲンガーという存在の話がある。

自分の分身が現れ、見てしまうと数日以内に死んでしまう。

そんな話だ。

 

同じ存在が二つ以上存在してはならない。

量産品でも、ほんの少しは差が存在する。

 

どうして差がないといけないのか。

 

答えは前述したとおり、同じものが二つ以上存在してはいけないからだ。

 

その世界に二つとして同じものは存在してはならない。

存在してしまったその時は、その両方が崩壊する。

 

それが神の意志なのか、自然界の摂理なのかは分からない。

 

だが、確実に壊れる。

それを知ってか知らずか、二人は崩壊する前に精神の死を選んだ。

 

 

だが狐は違う。

人としての自我など、狐の人格が出来た時には既に消えていた。

 

身体は人間だが、心は完全にIS。

心が体を蝕み、体は鉄を超える強度となり、はっきり言って最強の体となった。

 

体が、心に適応した。

 

 

 

 

完全に人から逸脱した存在、それが狐だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

狐がIS学園に渡る唯一の手段がある駅に着いた時、駅構内は騒々しかった。

狐は知らなかったが、IS学園の関係者が病院に多数搬送?された事とIS学園の生徒が乗ったバスが転落したことをマスコミがどこからか嗅ぎ付け、IS学園上層部に直接聞きに行こうとしていたのだ。

 

だが、肝心の電車が止まっており、行く事が出来ないから取りあえず駅構内を陣取って電車が動くのを待っていたのだ。

 

「これは・・・・」

 

電車で向かうことは困難と判断した狐は次の手段を探す。

 

(電車はこちら側に停車している、前から来る事は無い。だとすれば・・)

 

勢いをつけて跳躍する。

着地地点はIS学園へと向かう電車の線路だ。

 

普通なら警察に捕まってもおかしくないかもしれないが、今は急がなければならない。

 

 

 

普通の人なら、手すりも何もない線路の上を走るなど不可能に近い。

ましてやそこそこの高さで、足元は海だ。

普通なら足が竦む。

 

 

次の瞬間風景は一変する。

線路の上にいたのは、10秒にも満たないごく僅かな時間。

 

狐はIS学園へと到着する。

 

時間的には一夏達が車に乗り出発したほぼ同時刻。

 

謎の男とマドカの想定外の存在が、IS学園に足を踏み入れる。

 

生徒もいなくなり、静寂に包まれた場所へ。

 

目的はただ一つ。

 

 

 

 

鼬の安全を確保するため。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

因みに、線路上を駆け抜けていった狐はTVカメラにばっちり撮られており、生放送されていた。





ステータスだけ見たら千冬よりも強いですよ。
狐は。
でも、鞘のがよっぽど強いです。

え?黒乃?
あいつは世界閉じれるから誰も勝てないよ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。