教会
神様仏様。
忌み畏み申し上げますは、楽園とはどのような所存でしょうか。
そりゃそうでしょう。分かっていましたとも。全く。
答えてくれやしないんです。ハイハイ。もぉー
困ってる人一人助けられずしてどの面で神を名を名乗っているんでしょうかねぇ。それとも、常日頃から神を信じていないからでしょうか?それならば仕方ありませんかね?神様も全員を救えるほどの腕を持ってはいないんでしょう。それならばいつも信仰してくれる人のみ助けたほうが効率的ですからね。
いや、でもこれで答えが返ってきたら返ってきたで怖いですけど
はてさて、この後はどうしましょうか。あー、生憎予定は入ってな──いや、入ってるほうが珍しいですけど。まあまあ、そこらを彷徨きましょうか。
「あれ?ツムグさんじゃないですか」
おーどうも伊落さん。今日も麗しゅう御座いますね。
「珍しいですね。聖堂に来るなんて」
そうですね。逃げ出して来るにもここは少し人が多いですから。
前にきたのは、ああ、聖典を貸してもらうために来ましたか。
あのときはほんっとーにありがとう御座いました。とても役に立ちましたよ。
「お元気そうで何よりです」
ええ、それはもちろん。
元気に見える事だけが取り柄なんです。すみません、だけではないですね。なんなら初対面の人には一度具合が悪いかを聞かれるぐらいですから。
ふむ、私ってそんなに血色悪く見えますかね。やはり肌の手入れとかをしっかりとしたほうが良いのでしょうか。ですが、うーん。面倒くささが勝ちますね。時間は有限ですので、特段気にしているわけでもないですし、まあ、まあ。大丈夫でしょう。これからも言われ続けるようだったら真剣に検討したりしなかったりします。
──ところで、触れてほしくなかったのなら申し訳ないんですけども、なんか、その。服にすすが付いていません?ほら、こことか、こことか。せっかくのかわいい洋服が台無しとまではいきませんがこう、ちょっと残念です。なんかあったんですか?
「?何を指して、あ。汚れのことですか?」
ナイスコミュニケーションですね伊落さん。私たちテレパシーでつながっているかもしれませんね
「こ、これは少し巻き込まれまして。」
巻き込まれた、というのは?
「えーと、ツムグさんは補習授業部という部活をご存じですか?」
補習授業部。そんな部活が認められているんですか。はて、いや。待ってください。どこかで聞いたような、はー。そういえば百合園さんが言ってましたね。はいはい。舞台、ステージ。そんなような表現でしたが、それですか、なるほど。つまり伊落さんはステージに上がってきたんですか。お疲れ様です。とでも声をかけておきましょうか。
「私はその部活に所属する白洲アズサさんという方に会うために別館に行ったのですが」
「そこで罠にかかってしまいましてね。その時に少し汚れてしまいました」
なぜ罠がそこに?と、いうのは野暮な話でしょうか。仕方ありませんよね罠があったなら。
私も靴に画鋲が仕込まれていたことがありますし、きっとそれと似たような感じでしょう。どんまい。といったところでしょうか。まあ、無事で何よりですね。
では、私はこの後放浪の予定が入りましたので、ここらでお暇させていただきたいのですけども
「あ、用事がありますか。それではさようなら」
ええ、さようなら。