手毬って妹属性だよな?じゃあ兄ちゃんがいたっていいよなぁ!!   作:AFGYT

4 / 4
今更ですがVEILのMV見ましたでしょうか?
相変わらず邪悪で良かったですよね


それだけです


4話 始(はじめ)

広が回復するのを待ってから私達は自己紹介をする事にした

 

「あなた達にレッスンにつけることになった賀陽燐羽よ。優しくするつもりはないから。」

「私は花海佑芽、よろしくね!燐羽ちゃん!」

「倉本千奈です、よろしくお願いしますわ!」

「篠澤広…厳しいレッスン期待してる、ね。」

「この1時間で2回倒れてる人が何言ってるのよ。」

 

プロデューサーのせいでこの落ちこぼれ達を鍛える事になったのだけど、肝心のプロデューサーは書類を取りに行くと言ってレッスン室から出ていった。面倒事だけ押し付けて…勝手な人。

プロデューサーといると手毬を思い出して気分が悪い…そんなことを思っていると佑芽がモジモジしながら近づいて来た

 

「ねぇ燐羽ちゃん!燐羽ちゃんはプロデューサーさんとどんな関係なの!?」

「ほぼ初対面よ…あなたが想像してる程仲良くも、お互いの事を知ってる訳ではないわ。」

「ええぇぇ!!??じゃあプロデューサーさんのさっきの退学の話って…」

「あの人が勝手に言ってるだけ。」

「えええぇぇぇ!?!?!?」

 

うるさいわねこの子。

 

「じ、じゃあ初対面の人にアイドル人生握られてますの!?」

「おぉ…燐羽のプロデューサー鬼畜すぎる、ね。ふふ、好き…かも。」

 

確かに、他人から見れば異常なんてものじゃない。あくまで私がアイドルを辞める気でいるからこその脅し文句。そう考えると、私を思いどうりに操られてるようで気持ち悪い。

 

「まあ、いいわ。とりあえずレッスンを始めるわよ。あなた達の今の実力を見せてちょうだい。」

「うん!」「分かりましたわ!」「わかった…」

 

数分後

 

「想像以上ね…」

「え〜燐羽ちゃんそんな褒めたって何も出ないよ?」

「褒めてないわ、想像以上にあなた達が下手で絶望してるのよ。」

 

私が甘かった、出来損ないとはいえここは初星学園。最底辺でもそこそこの実力を持っているものと思っていたけど…彼女達は甘く見積もっても素人以下、小学生の方がよっぽど上手くやれるレベルだった。

 

「え゛え゛ぇ゛ぇ゛!?!?」

「うぅ…なかなか上手くできませんわ。」

「ゼェ…ゼェ……燐羽……凄くハッキリ言う…好き。」

 

これは退学を考えた方がよっぽど楽な仕事だわ……

 

 

ーーーーーー

 

「失礼します。皆さん調子はどうです……か…」

 

書類を作成した後、レッスン室に様子を見に来た…のだが。

 

「佑芽、さっきも言ったでしょ。そこのターンのタイミングが少し早いわよ、ちゃんとリズムを意識しないさい。千奈、まだ動きがぎこちないわ。あなたはアイドルなのだから恥を捨てて踊りなさい。広は……休憩してなさい。」

「「はい!」」「…はい。」

 

燐羽さんは一瞬トレーナーと見紛う程に効率よく3人を指導していた。3人のミスや問題点を的確に理解して教える…並の人じゃ1人でも難しいというのに。改めていいアイドルの担当になれた事を実感する。

 

「何ニヤついてるの…気持ち悪いわよプロデューサー。」

「失礼、燐羽さんはいいアイドルだと思っただけですよ。」

「当たり前よ…ところで、書類はどうなったのかしら?」

 

俺はそこで右手に持ってきた書類の存在を思い出した。すぐにファイルから出し燐羽さんに手渡す。

 

「こっちが契約書ですね、ここにサインをして、明日先生に持って行ってください。そしてこっちが教室の使用許可証です。明日からプロデューサー科の教室が私達の事務所になります。レッスンに行く際はここに来てから行くようにしてください。」

「…わかったわ。一応言っておく、私約束を破る人が1番嫌いなの。契約する以上私の望みは最大限叶えて貰うわよ。」

「分かってます。俺にできることならなんでもする事を約束しましょう。」

「ならいいわ。さて、3人とも。もう時間もギリギリだし今日はここまでにしといてあげるわ。」

「ふぇ〜やっと休憩だ。」

「つ、疲れましたわ。」

「…キツい。四肢がもげそう…」

 

床に座り込む3人(篠澤さんは最初から床に転がっているが)を見る。3人とも落ちこぼれとは言われてるが、磨けば光る物が無数に垣間見える。将来的に素晴らしいアイドルになる事だろう。俺がちゃんとしたプロデューサーなら、彼女達をプロデュースする事も視野に入れていたかもしれない。

しかし、一応は彼女達にとって俺はただの他人、このレッスンも自主練習という事になっている。燐羽さんならそんな事はないだろうが。身体を壊されて責任を取るはめになるのはごめんだ。

…特に倉本さん、社会的に消されそうでこわい。

 

 

一通り書類を読み終え、燐羽さんがペンを持ちサインをする直前に手を止めた

 

「私から言うのもなんだけど。本当に、私でいいの?」

 

唐突に問いを投げかけられて思考が一瞬止まりかける。しかし、口は自然に言葉を発した

 

「あなたじゃないとダメなんです。」

 

俺がそう返すと彼女は静かに微笑んでサインを書く。書き終えると書類をこちらに渡しながら言った

 

「これからよろしくね、プロデューサー。」

「ええ、こちらこそ。」

 

一週間も経たずにこの日から俺は賀陽燐羽の正式なプロデューサーとなった。これから俺たちには様々な苦難と喜びが待っている。けれど、結末はきっと…喜びの方が大きいと不思議な確信があった。

 

 

 

月村が賀陽燐羽と契約を結んだ夜の事。

とあるビルの、豪華に飾られた一室。その中心に置かれた立派な木目が写った机と、黒い皮を纏った1人用の椅子。その椅子に腰掛けながらある書類に目を通す男がいた

 

「賀陽燐羽にプロデューサーが…名前は『月村陽向』か、まさかこの名をもう一度見ることになるとは。ふふ、楽しめそうだ…今年の初星学園は。」

 

 




次回は10日の18時に出します
GW中に出せずに申し訳ない…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

女装男子でも世界はとれますか?(作者:如月トッポ)(原作:学園アイドルマスター)

あるところにいた一般男子学生こと如月トア君がたまたまそこにいた学Pに見つかりスカウトされる▼だがトアはそもそも男であり?


総合評価:76/評価:4.67/連載:10話/更新日時:2026年05月10日(日) 14:59 小説情報

プロデューサー科の兎くん(作者:月ノ兎。)(原作:学園アイドルマスター)

▼家から近いという理由で初星学園を編入先に選んだ主人公。2度目の高三は目立たず真面目にと思っていた矢先に遅刻し、更には遅刻仲間である佑芽と共に途中参加で早速目立ってしまう。▼これ以上は問題を起こすまいと決心していた所を、担任と名乗るあさり先生に連れられて高等部とは別の授業棟へと連れて来られる。▼「月野くん。学園長からお話は聞いているとは思いますが、今日から君…


総合評価:20/評価:-.--/連載:1話/更新日時:2025年12月27日(土) 18:00 小説情報

余命一年なのでグレたアイドルの終活プロデュースして死にます(作者:はつぼし たろう)(原作:アイドルマスター)

ついこの間余命一年を宣告されたプロデューサーくんが、アイドル引退したいらしい賀陽燐羽さんの終活を全力でプロデュースしてから死ぬ話です。▼※賀陽燐羽さんの育成ストーリー的なやつです▼※学園アイドルマスターのストーリーの一部ネタバレを含みます▼※よくわかんないことが多いので作者の妄想で補完してたりします


総合評価:1530/評価:8.91/連載:7話/更新日時:2026年05月19日(火) 17:00 小説情報

諦めたPと篠澤広(作者:ラ メ ル テ オ ン)(原作:学園アイドルマスター)

上手くいかない事を求めてるアイドルと人生上手くいってない事ばかりのプロデューサーが送るシリアス多めなコメディ。夢を諦めかけていたプロデューサー科2年生の主人公が篠澤広に出会って変わっていく…みたいな話です。▼話のベースが初星コミュと篠澤広の親愛度コミュを混ぜて改変した感じなのでネタバレ注意!▼面白かったら感想と高評価をもらえると嬉しいです!(モチベになります…


総合評価:682/評価:8.04/連載:50話/更新日時:2026年05月17日(日) 18:35 小説情報

学マス世界にTS転生した一般人のアイドル奮闘記(作者:おすとろもふ)(原作:学園アイドルマスター)

ーーーーーこの世界で輝け。▼学園アイドルマスターの世界にTS転生した一般人の男性が、学マスキャラを間近で見たいが為に奮闘する。▼しかし、そんな夢を叶え続けるには努力は当然!才能も当然!▼主人公の莉種は、そんな過酷な初星学園の中で全てを呑み込み輝く。▼そんな莉種に、脳を焼かれるアイドルやP。そして、無自覚な為全く気付かない莉種。▼初星学園は原作から掛け離れ、混…


総合評価:3414/評価:8.24/連載:14話/更新日時:2026年02月25日(水) 12:16 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>