第三次スーパーロボット大戦Z 呪われし放浪者に憑依してしまった者 作:幻龍
主人公はタグ通り自分の幸せが最優先です(要するに自己中な所があります)。アサキムに憑依して更に悪化しているかもしれませんが。
スランプなので次の更新日は不明です。
(シュロウガ……僕を〇〇〇した物。自らの行いを悔いるのなら、僕と一体となりシンカするしかない)
完全復活する前に、自分の愛機であるシュロウガと話し合うことで更なるパワーアップを目論んでいます。何故こんなことをしているかというと、源の力を受けたことで自分(アサキム)の正体に気付いてしまったからです。
それを知った時はさすがにショックを受けてしまい、虚しくなってしまい自暴自棄になりそうだった。何せ今の自分はアサキムである。アサキムの気持ち等は当然ダイレイクトに心に伝わってくるので、精神的ダメージは凄まじかった。
そして、自我崩壊を起こしかけたが、自分が憑依したことにより生命体として昇華したことでそれを乗り越えることができた。
(俺という存在が中に入ったことにより、全ての条件はクリアーされた。あとは突き進むだけだ!)
真実を知っている存在として、御使いを滅するのに躊躇いはない。彼らを倒さなければ本当の意味で自由に行動することもできない。奴らを確実に始末する準備は
(意識がクリアになっていく……目覚めの時は近いか……。それまでにシンカを体得してみせる!)
自らの復活が近いことを悟り、その時を静かに待つことになった。
アクシズが蒼の地球の間近に接近している頃、ある場所で俺は覚醒を果たした。
「ここは……現実世界に引き戻されたか」
アドヴェントのアクスプレスの真の姿・ヘリオースの攻撃で撃墜されるという計画が、予定通りに進んだことを思い出しながらシュロウガの中で目覚める。
「状況確認の為にクィーンに連絡を入れようか」
クロノのクィーンに連絡を入れる。
しかし、通信が繋がらなかったので、とりあえず復活したことだけを伝言しておきシュロウガを飛びたたせる。
「シュロウガも完璧だ。シンにいつでも進化させることができる」
何よりの収穫は主人公達が至ったシンカも可能になったことだ。最もシュロウガをシュロウガ・シンにしてからではないとできないという制約もあったけど。
「今から宇宙に行っても間に合わないな……ラース・バビロン付近で待ち伏せるとしよう」
いがみ合う双子の奪取は今回諦めて、サイデリアルのスフィアを狙うことにした。
「すぐに身を隠すとしよう……幸い今なら奴らも探しに来ないだろう」
呪われし放浪者はシュロウガと共に、その時が来るまで身を潜めるのであった。
その頃、宇宙ではジェミニスとZ-BLUEの決戦が行われていた。
その戦いは凄まじかったがZ-BLUEが数と連携で押していき、ジェミニスが追い詰められる。しかし、ジェミニスの隊長であるガドライトは、スフィア搭載機であるジェミニアの力で抵抗を試みた。
Z-BLUEの面々はアドヴェントからいがみあう双子を無力化するには、嘘を司るスフィアが必要だと聞き、ジェミニアに止めを刺すことができないことを理解して内心焦り始める。
しかし、アドヴェントがリアクターであるガドライトの相反する感情を、捨て身の特攻により崩すことに成功したが、その代償して彼は乗機ごと爆散してしまった。
それを見たジェニオンのパイロットであるヒビキが激昂してガドライトを追い詰めるも、無茶をしたツケによって機体が停止してまったが、その瞬間彼の中の相反する感情がジェミニアから動力であるスフィアを奪取、機体は再稼働してジェミニアを撃破することに成功し、ジェミニスとの戦いに終止符を打つのであった。
「そう。彼らはサイデリアルの刺客を退けたんだ」
『ええ。何でもジェミニスの隊長機からスフィアまで奪取したとか。彼らは今束の間の休息を楽しんでるわ』
現在クロノのクィーンと会話中だ。原作通りに状況が進んでいるかどうか確認する為だ。
無論話題はZ-BLUE関連。彼らが現在何をしているのか把握して対処する為にも情報が必要だからな。
「キングはどうしている?」
『絶望と憤りを口にしていたわ。何せ今までやってきたことが全て水泡に帰したのだから』
クィーンはキングの考え等如何にもどうでもいいという感じだ。
(彼女にとってはこの多元世界は憎むべき物でしかないからな)
彼女は男なら思わず欲情してしまう扇情的な衣装を着ているから一見不真面目に見えるが、本質は職務にまじめな軍人だ。しかし、この多元世界が生まれる切っ掛けを作った現場に居合わせた結果、部下を全員失うことになった。その為、原因を作った同じ特異点である桂木とオルソンを快く思っていない。
(でも、トライア博士に協力してサイデリアル打倒に協力しているから、結局軍人としての自分を捨てきれなかった……そんな真面目なところはかわいいよね。彼女)
彼女は全てが終わったら次元ゲートの管理委員を引き受ける。結局この多次元世界で縁を捨てきれないのだろう。尤も自分は異世界に旅立つつもりなので、彼女がどういう道を選ぼうがどうでもいいけど。
「じゃあ、また何か聞きたいことがあれば連絡するよ」
『やっぱり、やめるつもりはないのね……』
「それだけは譲れない。僕が僕であるために」
御使いをすでに始末する計画は始動している。計画を止めれば、今までアサキムとしてやってきたこと全てが無意味になってしまう。問題はあいつらを始末した後だけど。
『あなたが本懐を成すことを祈っているわ』
「君も君が思うがままに人生を歩むことを願っているよ」
アサキムらしい言葉を送った後彼女との通信を切った。
「さてと……アドヴェントが一時消えたということは、僕も移動を開始するか」
御使いである彼に自分の位置を把握されるのはあまりいいことではない。何せ自分を吸収するつもりでいる変態に、自由を奪われるのはごめんだ。
「時の牢獄が破壊された以上、サイデリアルの侵攻が始まるだろう。今の内に敵の懐に潜り込んでおく準備をしつつ、遊ぶとしようかな」
潜伏する場所は無論ラース・バビロンの周辺だ。この場所でひたすら暇をつぶして動くときを待つ。
潜伏している間は本を読んだり、ゲームをしたりして自堕落に過ごすつもりだ。無論アドヴェントに見つからないように注意しなければならないが、それまで束の間の休憩を楽しむことにする。
何せサイデリアルが本格的に侵略を開始したら、物価上昇は勿論嗜好品も入手しづらくなるし、娯楽施設等も閉鎖されるかもしれない。更に全てが終わったらこの世界から去るつもりだから、今の内にこの世界で遊ぶのも悪くないだろう。
「はぁ~。単純にこの世界の住人に生まれ変わったのなら、少しは気楽に生きられたのにな……。敵に転生なんてするもんじゃないな」
悪役に憑依するなんて最も最悪な状況に置かれているが、その境遇を嘆いて引き籠ることもできない。
アサキムの境遇ってほんと辛すぎる……。好きな事しつつスフィア集めないとやってられない。