「アリスちゃんらしい、容赦ない戦いを期待してます!」
期待の眼差しでオレを見つめてくる美奈さん。……彼女は、戦い方にもアリスを求めてくるようだ。
とりあえず、2枚ドローする。……このカードは!
オレは引いたカードを見て思考を巡らせる。
この2枚のカード、両方使うことによって強力な効果を発揮出来そうだ。相手の動き次第でもあるが、決まれば大きなリターンを得られるかも知れない。
そして何よりも、美奈さんの期待する容赦ない戦いが出来そうだ。
「どうしたんですか、アリスちゃん?」
なかなか動かないオレに対して、美奈さんが声をかけてくる。
「待たせてしまってごめんなさい。私はターンを終了するわ」
「アリスちゃん、パスするの!?」
美奈さんはオレの言葉に、驚いた様子を見せる。
確かに、パスしたらエネはたまらないし盤面も強くならない。
……だが、大丈夫だ。このコンボを決めることが出来れば問題ない。
美奈さん
手札0
エネ2
オレ
手札2
エネ0
「私のターンです! カードを1枚エネルギーに送り、『見習い魔法少女マナ』を召喚。ターン終了」
見習い魔法少女マナ
コスト2 パワー2000 光 魔法少女
召喚時と自身のターン終了時、スペル使用回数を+1する
美奈さんは、可愛らしい衣装を着た魔法少女を召喚した。
……召喚した地点でスペル使用回数+2が確定し、生き残る度に更にスペル使用回数が増やされてしまう。
できる限り早めに倒したいが……
「オレ……じゃない、私のターンドロー。エネルギーに1枚送り『死神派遣隊長』を召喚」
死神派遣隊長
コスト1 パワー3000 闇 死神
自身のターン終了後、自分のデッキから死神カードを一枚選び相手の場に召喚する。出来なかった場合、自分の手札、もしくはエネルギーゾーンのカードを1枚墓地へ送る
「私はこれでターン終了。その瞬間、『死神派遣隊長』の効果を発動する。デッキから『死神突撃部隊隊長』を相手の場に召喚」
死神突撃部隊隊長
コスト2 パワー4000 与ダメージ-4000 闇 死神
このカードは、自分のターンに必ず攻撃しなければならない。
召喚時&攻撃時、望むなら山札の上から3枚を確認し、その中の死神カードの数×1000のダメージを相手の場に好きなように与える
オレは、相手の場に突撃部隊隊長を召喚する。
彼ならば効果ダメージ以外の攻撃手段を持たないため、相手の場にいてもどうということはない。
美奈さん
手札0
エネ3
スペル使用数3
見習い魔法少女マナ
パワー2000 光
死神突撃部隊隊長
パワー4000 闇 与ダメージ-4000
オレ
手札2
エネ1
死神派遣隊長
パワー3000 闇 死神
「凄いよ、アリスちゃん! 1コストでパワー3000のモンスターを召喚するなんて」
美奈さんは、興奮した様子でオレに話しかける。楽しそうで何よりだ。
「いくよ、アリスちゃん! ドロー。カードを1枚エネルギーに送り、スペル『モノマネ魔法』を発動」
モノマネ魔法
コスト4 光
手札、もしくは山札から1枚スペルを選択し、手札に複製する。
「これでキーカードを手札に加えるよ! ……そして、見習い魔法少女と死神突撃部隊隊長で死神派遣隊長に攻撃! ターン終了だよ」
美奈さんの指示に従い、魔法少女と死神が派遣隊長に襲いかかってくる。
見習い魔法少女マナ
パワー2000→0
死神派遣隊長
パワー3000→1000
死神突撃部隊隊長パワー4000→1000
……なんと、魔法少女で派遣隊長を攻撃するとは。隊長のパワーを下げられるとはいえ、魔法少女は自滅してしまった。
まあ、どちらにしろ、こちらにとって好都合だ。どうせ次のターンに隊長で魔法少女に攻撃するつもりだったし。
「お、私のターン、ドロー。……2枚ともエネルギーに送る。3コストで『王の守護者』を召喚」
王の守護者
コスト3 パワー5000 闇 死神 ガード
与ダメージ-5000 受けるダメージ-2000
フィールド・墓地にいる限り2枚分のカードとして扱われる
「死神派遣隊長で直接攻撃。これで私のターンは終了。そして、派遣隊長の効果で『あわてんぼうのドジっ娘死神』を相手の場に召喚」
美奈さん
ライフ20000→19000
あわてんぼうのドジっ娘死神
コスト0 パワー3000 闇 死神
即時攻撃(召喚したターンに攻撃出来る)
攻撃時、相手は山札から1枚をエネルギーに送る
自身のターン開始時、相手は山札から1枚引く
「おお、雨宮君。今度は反撃しない壁を出してからのドジっ娘戦術だね。大量アドバンテージが狙えそうだよ」
「流石アリスちゃん!」
姉川姉妹がオレを見て盛り上がる。……本当に楽しそうだな。
美奈さん
手札1
エネ4
スペル使用数4
死神突撃部隊隊長
パワー1000 闇 与ダメージ-4000
あわてんぼうのドジっ娘死神 パワー3000 闇
オレ
手札1
エネ3
死神派遣隊長
パワー1000 闇 死神
王の守護者
コスト3 パワー5000 闇 受けるダメージ-2000 与ダメージ-5000
「私のターン!」
「その瞬間ドジっ娘死神の効果で1枚ドロー」
美奈さんのターン開始宣言と共に、オレはカードを引く
オレ
手札1→2枚
「これ以上アドバンテージを稼がれる訳にはいかないよ! カードを2枚ドロー。0コストで『プレミアエクスプロージョン』を発動!」
プレミアエクスプロージョン
コスト5 光
場のすべてのモンスターに3000のダメージ。
このカードの使用でスペル発動回数が5、もしくは7の倍数になる時、このスペル発動に必要なコストは0になる
「これで隊長二人とドジっ娘を倒したよ。残るはパワー4000になった王の守護者のみ」
美奈さんはそう言って、嬉しそうに笑う。
……これは一本取られたな。まさか全体攻撃を使ってくるなんて。たいしてアドを稼げないままドジっ娘がやられてしまった。
「そして次はこれだよ。スペル『初級魔法使いの証』を発動」
初級魔法使いの証
コスト1 光
ゲーム中に一度だけ、自身のスペル発動回数が5回以上の時使える。山札の上から3枚のカードを引き、その内の一枚を墓地に送る
「山札から3枚引いて、その中の1枚を捨てるよ」
美奈さんは意気揚々と山札をめくる。
……これは不味いぞ。一方的にアドバンテージを取られてる。
「さらに、残りの3コストで『マジックコール』を発動」
マジックコール
コスト3 光
手札のスペルを1枚選び、山札から選んだスペルと同じスペルを全て手札に加える。
「マジックコールの効果で、山札から2枚のスペルを手札に加えるよ」
姉崎さんはさらにカードを手札に加えていく。
2枚引けたということは、恐らく前のターンに複製したカードだろう。同じカードはデッキに2枚までしか入れられないからな。
「……これでターン終了だよ」
美奈さんは、このターンで手札を整えてきた。そろそろ強い動きが来るかも知れない。
……そろそろ動かなければ。
「私のターン、ドロー。エネルギーゾーンに1枚送るわ。そして、3コストで死神軍部隊長を召喚」
死神軍部隊長
コスト3 パワー1000 闇 死神 2回攻撃
1ターンに1度ダメージを無効化する
攻撃時と被ダメージ時、山札の上から2枚確認する。その中の死神カードの数×1000パワー上昇する。
「さらに、残りのコストで死神派遣隊長を召喚」
死神派遣隊長
コスト1 パワー3000 闇 死神
自身のターン終了後、自分のデッキから死神カードを一枚選び相手の場に召喚する。出来なかった場合、自分の手札、もしくはエネルギーゾーンのカードを1枚墓地へ送る」
「これでターン終了。終了時効果によって『死神姫ミザリー・ス―』を相手の場に召喚」
死神姫ミザリー・ス―
コスト30 パワー3000 闇 死神
このカードはお互いの墓地の死神カード全ての効果を持つ。(一部の効果は重複する)
自分フィールド上に特殊召喚することが出来ない
「アリスちゃん、やるね!」
美奈さんはオレを見据え、そう呟いた。
「……これで、私のターンが終わりあなたのターンが来る。そこで、死神姫の効果発動。墓地のドジっ娘の効果で私はカードを1枚引く」
オレは死神姫の効果を起動して、デッキからカードを一枚引く。
美奈さん
手札4
エネ4
スペル使用数6
死神姫ミザリー・ス―
パワー3000 闇 即時攻撃 与ダメージ-4000
オレ
手札2
エネ4
死神軍部隊長
パワー1000 闇 死神 2回攻撃
王の守護者
パワー5000 闇 受けるダメージ-2000 与ダメージ-5000
死神派遣隊長
パワー3000 闇
防御効果を持つ王の守護者を墓地に送れなかったため、自分モンスターを対象に出来る攻撃スペルによって死神姫は倒されてしまう。彼女が生き残ってくれるかは相手の引き次第だ。
3000以上のダメージを与えてくるスペル、特にプレミアエクスプロージョンを使われてしまったら一気に不利になってしまう。なので、そういったカードを引いてないことを祈る。
「私のターン。1枚をエネルギーにチャージ。そして、3コストで『マジカルアロー』を発動。対象は……死神派遣隊長だよ」
マジカルアロー
コスト3 光
フィールド上に存在する本来のコストが3以下のモンスターを1体破壊する。
美奈さんの宣言と共に、魔法で作られた矢が隊長を襲い、破壊する。
単体除去でパワー3000の隊長を破壊した。ということはつまり3000以上の全体攻撃スペルを握っていないということ。……ワンチャンあるか?
「さらに、残りの2コストでスペル『魔法の効率化』発動」
魔法の効率化
コスト2 光
①手札のスペルを1枚選び、コストを-1する。
選んだスペルと同名のカードがあれば①の効果を発動する代わりにそれらのカードのコストを同名カードの数だけ-1する。
「スペルの効果により、手札の3つのスペルのコストを3減少させるよ」
「……それは、ヤバいわね」
全体破壊が無いことに安心したのも束の間、発動されたカードの効果を見て警戒心を高める。
合計9のコストをたった2コストのスペル1枚で削減した。……これは、強力な動きの前触れと行っても過言ではない。一筋縄ではいかなそうだ。
「これで私のターンは終了!」
「……それは不可能だわ」
……美奈さんの場には、死神姫が残っている。
今回の話はよかったですか?
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