私
ライフ16000
手札2
エネ8
スペル発動数7
魔力の霧
マジックゴーレム
パワー3000 被ダメージー1000
ガードゴーレム×2
パワー1000 被ダメージー1000
有栖川さん
ライフ20000
手札3
エネ3
エレガント・ストーン
パワー1000 被ダメージー3000
アースウィッチ
パワー1500 被ダメージー2000
「その程度の力で私に勝てると思われては困りますわ! 私のターン! 引いた2枚のカードをエネにチャージします」
有栖川さん
エネ3→5
有栖川さんは、余裕そうな笑みを見せながらカードを動かす。
「0コストで『採掘チャンス』発動ですわ」
有栖川さんが、スペルを発動する。……採掘チャンスは、強力な手札補給カード。いいカードを引かれてしまうかもしれない。
「先ほどと違い今度は手札がありますのでどれか1枚捨てなければなりませんわ。墓地へ送る対象に『土の小妖精』を選択。そして、『土の小妖精』の効果発動」
土の小妖精
コスト3 パワー1000 土 被ダメージー2000
①このモンスターが召喚に成功したとき、山札の上から3枚確認し好きな順番に入れ替えてから戻す
②このモンスターが手札から墓地に捨てられるとき、代わりにコストを支払わずに召喚することが出来る
③このモンスターを1コスト支払って手札から場に出してもよい。そうした場合、自分の場のモンスターを1体選択し、パワーを1000増加させる。その後このモンスターを手札に戻す。③の効果は1ターンに2回まで発動できる
「土の小妖精は、手札から墓地に送られる対象に選ばれた時、コストを支払わずに召喚することができますの。よって、ノーコストで土の小妖精を召喚ですわ」
有栖川さん
エレガント・ストーン
パワー500 被ダメージー3000
アースウィッチ
パワー2000 被ダメージー2000
土の小妖精
パワー1000 被ダメージー2000
「さらに、土の小妖精の召喚時効果発動。山札の上から3枚確認して、好きな順番に入れ替えますわ」
有栖川さんは、コストを踏み倒して召喚した土の小妖精の効果でデッキトップを操作する。
「『剥ぎ取りチャンス』の効果で、デッキの上から1枚引いて場に出しますわ。3コストで『アングリーゴリラ』召喚ですわ」
アングリーゴリラ
コスト3 パワー1000 被ダメージー3000
①召喚時、全てのモンスターに1000ダメージを与える
②ダメージの無効化が発生した自分ターンこのモンスターは激突と自分ターン終了時被ダメージ+1000を得る
③フィールド上でダメージの無効化が4回発生する度に自身のパワーを3000上昇させ、被ダメージ+1000を付与する(最大2回まで)
④このモンスターの攻撃は、このターンダメージを無効化した敵モンスター全てにダメージを与える
「アングリーゴリラの召喚時効果発動ですわ。全てのモンスターに1000のダメージ」
有栖川さんは、自身の場のアングリーゴリラの効果を発動し、それぞれの場にダメージを与えようとした。……だけど。
「それは効かないよ。私の場のモンスターは3体とも被ダメージ軽減1000を持つからね」
そう、私の場のモンスターは全て1000ダメージ軽減を持つ。それにガードゴーレムはそもそも全体攻撃を無効化する。
「攻撃が効かないのは残念ですわ。……ですが、それはチャンスでもあります」
有栖川さんは不適な笑みを浮かべ、カート効果の処理を行う。
「あなたの場のモンスター3体はダメージを無効化しました。そして、私の場のモンスター4体も被ダメージー軽減を持つためダメージを無効化します。……これで、ダメージの無効化が7回発生しましたわ。4回以上ダメージの無効化が行われた事によりアングリーゴリラの効果発動。被ダメージを1000、パワーを3000アップ。さらに、ダメージの無効化が発生したのでアングリーゴリラは激突を獲得ですわ」
アングリーゴリラ
パワー 1000→4000
被ダメージー3000→ー2000
激突獲得
なるほど、アングリーゴリラはダメージを無効化される事でパワーアップするモンスターか。こちらへの1000ダメージが通ってもよし、無効化されてもよし。どちらに転んでも強力なモンスターだね。
「さらに、エレガントストーンの効果発動。ダメージを無効化した時、山札から1枚引くことが出来ますわ」
有栖川さん
手札1→2
「そして、剥ぎ取りチャンスの効果発動ですわ。召喚したモンスターのコストの分だけそのモンスターに2000のダメージ。アングリーゴリラのコストは3なので3回この効果を発動ですわ」
今のアングリーゴリラは被ダメージ軽減2000を持つ。それに対し、スペルのダメージは2000。……ということはつまり。
「アングリーゴリラに3回2000ダメージですわ」
アングリーゴリラ
パワー4000→4000
アングリーゴリラ
パワー4000→4000
アングリーゴリラ
パワー4000→4000
「3回ダメージ効果発動したため、山札から3枚ドローします」
有栖川さん
手札2→手札5枚
「さらに、この効果で3回のダメージの無効化が発生しました。それにより、このターン中のダメージ無効化回数が10回になりましたわ。8回以上のダメージ無効化により、アングリーゴリラの効果発動。被ダメージを1000、パワーを3000アップですわ」
アングリーゴリラ
パワー 4000→7000
被ダメージー2000→ー1000
「採掘チャンスの効果で手札を3枚ドローしたことにより効果発動。このターン中使用可能エネルギーを1増やしますわ」
使用可能エネルギー
2→3
「これで舞台は整いましたわ。3コストで『ブリリアントゴーレム』召喚!」
ブリリアントゴーレム
コスト3 パワー1000 被ダメージー2000
①各ターンに1度だけ発動可能。このターンのダメージ無効化回数に応じた下記の効果を全て発動する
2回以上
このモンスターのパワーを1000上昇させる
4回以上
自分の場のモンスター全てに相手の効果で破壊されないを付与する
5回以上
自分の場のモンスター全てのパワーを1000上昇させる
6回以上
山札の上から2枚引き、望むなら手札のカードを1枚エネチャージする(チャージされたエネはこのターン中使用不可能)
8回以上
自分の場のモンスター全てに貫通を付与する
10回以上
自分の場のモンスター全てのパワーをさらに2000上昇させ、被ダメージー1000を付与する
②このモンスターが場にいる限り、全てのモンスターは1ターンに2回以上同じモンスターに攻撃できなくなる。また、それをしたターンはこのモンスターを召喚できない。
「このターン中10回以上のダメージ無効化したことにより、ブリリアントゴーレムは全ての効果を発動。まずは場のモンスターのパワーをアップですわ」
エレガント・ストーン
パワー500→3500
アースウィッチ
パワー2000→5000
土の小妖精
パワー1000→4000
アングリーゴリラ
パワー7000→10000
ブリリアントゴーレム
パワー1000→5000
「さらに、全てのモンスターに被ダメージ軽減を附与します」
アングリーゴリラ
被ダメージ軽減無し→被ダメージー1000
それ以外
被ダメージ軽減ー2000→ー3000
「山札から2枚引き、手札から1枚エネへ」
手札4→6→5
最大エネ5→6
「そして、味方モンスター全てに破壊耐性と貫通を付与しますわ」
姉崎さんは、ブリリアントゴーレムの効果で多くの効果を得て、確実に勝利を狙ってきた。……ダメージ無効化がトリガーとなるデッキか。まさか私のモンスターの被ダメージ軽減が利用されてしまうなんて。……油断ならないね。
「パワーが10000となったアングリーゴリラでガードゴーレムに攻撃。アングリーゴリラの攻撃はこのターン中ダメージ無効化をした敵モンスター全てにダメージを与えますわ」
マジックゴーレム
パワー3000→0(余剰ダメージ6000)
ガードゴーレム
パワー1000→0(余剰ダメージ8000)
ガードゴーレム
パワー1000→0(余剰ダメージ8000)
「これで、モンスターを一掃ですわ。さらに、アングリーゴリラはブリリアントゴーレムの効果で貫通を持っていますの。3体のモンスターの余剰ダメージ合計22000ダメージのライフダメージを与えますわ」
22000のライフダメージ!?
アングリーゴリラから受けるダメージに私は驚いた。
これが、有栖川さんの苛烈な責め。あまりにも理不尽で、無慈悲。これが、トップクラスのカード使いの実力か……。
……でも、私だって成長しているんだ。たとえ相手がトップクラスだとしても、簡単には負けられない。
「私は『防御態勢』の効果を発動するよ。5000以上のダメージを受けるとき1度だけそのダメージを5000に抑える」
私
ライフ16000→11000
「まだまだ負けないよ」
「やりますわね。それでは、パワーアップしたアースウィッチとエレガントストーンで直接攻撃ですわ。これで私はターン終了ですわ」
私
ライフ11000→2500
アングリーゴリラ
被ダメージー1000→被ダメージー0
私
ライフ2500
手札2
エネ8
スペル発動数7
魔力の霧
モンスター無し
……何とか耐えることが出来た。でも、私のライフはもう少なく相手の場には強いモンスターがたくさん。……早急に勝ちを掴む必要がありそう。
「私のターンドロー。引いた2枚のカードを全てエネチャージ」
最大エネ8→10
「3エネ使用して『魔力覚醒』を発動」
魔力覚醒
コスト6 光
①この試合中、スペル発動後山札から1枚エネルギーに送る。(そのターン使用可能)
②この試合中スペル使用回数3回以上の時このスペルに必要なコストを3減らす。
「これでこの試合中スペル使用時にエネを+1するようになったよ。……スペルを使用したから、魔力共鳴と魔力の霧の効果発動。山札から1枚引いて、エレガントストーンのパワーをー1000」
手札
2→1→2
使用可能エネ
10→7
エレガントストーン
パワー3500→2500
「……よしきた。2コストで『スペルブースト』発動」
スペルブースト
コスト2 光
この試合中、スペル発動に必要なエネルギーを1少なくする。
「これでスペルが使いやすくなったよ。……スペルを使用したから、魔力共鳴と魔力の霧と魔力覚醒の効果発動。山札から1枚引いて、エレガントストーンのパワーをー500、そして山札から1枚エネにチャージ」
手札
2→1→2
最大エネ
10→11
使用可能エネ
7→5→6
エレガントストーン
パワー2500→2000
「まだまだいくよ。今度は0コストで『立ちはだかる雑兵』発動」
立ちはだかる雑兵
コスト1 光
①ライフポイントが相手より低いときにしかこのスペルを使用できない
②山札の上から1枚引いて手札に加える
③次の相手のターンに相手がモンスターに攻撃する場合、パワー1000のモンスターがいるならそれを攻撃対象に指定しなければならない
④自分ターン終了時、自分フィールド上のパワー1000のモンスターすべての『攻撃を受けたとき』『破壊されたとき』に発動する効果を全て無効化する
「立ちはだかる雑兵の効果で山札から1枚引くよ。……よし、もう1枚の立ちはだかる雑兵を引けた。それも使用するね。山札からもう1枚引くよ」
私
手札2
使用可能エネ6
「……2回スペルを使用したから、魔力共鳴と魔力の霧と魔力覚醒の効果を2回発動。山札から2枚引いて、エレガントストーンのパワーをー1000、そして山札から2枚エネにチャージ」
私
手札2→4
最大エネ11→13
使用可能エネ6→8
エレガントストーン
パワー2000→1000
「今度は0コストで『マジックバインド』を2枚発動」
私
手札4→2
マジックバインド
コスト3 光
①自身のスペル発動回数以下のコストを持つ相手モンスターを1体選び、選んだモンスターに、『攻撃時その攻撃を中止する』を一度だけ付与する。
②自身のスペル発動回数が5回以上の時、このスペル発動に必要なコストを-2する。
「『マジックバインド』は、相手モンスターの動きを止めるスペルだよ。対象に『アースウィッチ』と『ブリリアントゴーレム』を選択。次の攻撃を1回だけキャンセル。そして、2回スペルを使用したから、魔力共鳴と魔力の霧と魔力覚醒の効果を2回発動。山札から2枚引いて、土の小妖精のパワーをー2000、そして山札から2枚エネにチャージ」
私
手札 2→4
使用可能エネ8→10
最大エネ13→15
土の小妖精
パワー4000→2000
「さらに、場に設置してある『魔力の霧』の②の効果を発動。次のターン『アングリーゴリラ』の攻撃を封じる」
魔力の霧
コスト3 オブジェクト 水
①自身がスペルを発動する度相手モンスター1体のパワーをー500する。使用したスペルの元々のコストが3以上の場合パワーをー500するかわりにー1000する
②合計5000以上①の効果で相手モンスターのパワーを減少させている時にこの効果を発動できる。自身のスペル発動回数以下のコストを持つ相手モンスターを指定して、『このモンスターは次のターン攻撃できない』を付与する。この効果はこの試合中1回だけ発動できる。
③このオブジェクトを設置したとき、自身が後攻ならデッキから1枚カードを引く
「これで高いパワーを持つ3体のモンスターが次のターン攻撃できなくなったよ」
次のターンに動ける相手モンスターは、パワー1000とパワー2000のモンスターのみ。私の切り札である『ホムンクルス錬成』を使えば簡単に封じる事が出来る。
このターン中に後2回スペルを使用してから『ホムンクルス錬成』を発動して、最大である5体のホムンクルスを召喚すれば逆転可能。
パワー10000のホムンクルスが5体で合計50000パワー。出してしまえば殆ど勝ちが確定する。
ライフが少ないのが少し心配だけれど、ホムンクルス達はガードを持っているし、いま手札にある『防御態勢』を使えばライフが3000回復するので、万が一バーンダメージが飛んできてもても大丈夫なはず。
『ホムンクルス錬成』を使用してから『防御態勢』を使おう。場に出せるモンスターは5体までだからね。『防御態勢』によるガードゴーレムが出ている状態で『ホムンクルス錬成』を使ったら2体分のホムンクルスが出せなくなってしまう。
パワー1000とパワー10000なら後者の方が断然強い。だから、ガードゴーレムが場を埋める前に 『ホムンクルス錬成』を先に使ってから『防御態勢』を使わなければいけない。
「私はスペル『浄化の光』を発……」
私は使用回数を稼ぐためのスペルを唱えようとしたが、途中で辞めた。
パワー10000のホムンクルスを5体出す動きが、本当に最適解なのか。
普通の対戦相手ならそれで充分かも知れない。合計50000のパワーを前に、なすすべも無くやられるだろう。
だけど、相手は有栖川さん。最上級のカード使いである。……5体のホムンクルスを出しても対処されてしまうかも知れない。
今私に必要なのは強い動きではない。勝てる動きをしなきゃいけないんだ。
だから、私はもう一度考えた。……『ホムンクルスを5体出すよりも最善の動きがあるのではないかと。
漆黒君に、雨宮君。私は強い相手になかなか勝てないでいた。……その理由は今になってようやく分かった。……それは、私が自分の動きに夢中になって、相手の動きを見ていなかったから。
ホムンクルスさえ出せれば雨宮君が相手でも簡単に勝てる、そう思っていた。……だから雨宮君に負けた。
あのバトルでは雨宮君は情報を提示していたんだ。出すモンスターと放つスペルによって。
彼は盤面処理のカードをほとんど使わず、特殊な効果のモンスターや特殊なドロースペルを使用していた。
それは、強力な動きの前触れだったんだ。ホムンクルスを上から倒す事が出来るほどの強力な動き。
強力な動きを持つ雨宮君に対して、早いターンからお互いのスペルを補助するカードを使うべきではなかった。
ホムンクルスを出すターンギリギリにスペル補助を使っていれば、雨宮君のミザリーちゃんを間に合わせずにホムンクルスを通せていたかもしれない。
……強い相手に勝つためには、相手の動きを、見極めないと。
有栖川さんのデッキの主軸、それは先ほどのダメージ無効化で間違いないはず。多くのダメージ無効化を発動してアングリーゴリラを強化しての全体攻撃。これが、彼女の狙いのはずだ。
……ということは、もしかしたら相手モンスターに被ダメージ軽減を与えるモンスターがいてもおかしくない。また、強力なドローソースである『剥ぎ取りチャンス』を何回でも使えるように墓地のスペルを再利用出来るカードがあるかもしれない。
そして、強力な効果を持つ『アングリーゴリラ』や『ブリリアントゴーレム』はまだ1回しか出てきていない。もう1回出てくる可能性だって十分にある。
ホムンクルスを5体出しても、対処されてしまってもおかしくは無い。
再利用した『採掘チャンス』で沢山ドローされ、解決策を持ってこられてしまうかもしれない。
『採掘チャンス』はリスクがある代わりに強力なドロー効果をもつ。
有栖川さんはそのリスクをダメージ軽減を持つモンスターでデッキを固めることによって回避しているんだ。……だから、『採掘チャンス』のリスクを気にせず使える。
……あっ!
そうだ、有栖川さんは『採掘チャンス』のリスクを極限まで抑えるようにデッキを作っている。
コスト3以下のダメージ軽減持ちモンスター。デッキのほとんどをそれらで構成する事により、『採掘チャンス』を最大限活用している。
……つまり、デッキ内のスペルが少ない、もしくはほとんど無い可能性がある。
実際に、今まで有栖川さんは『採掘チャンス』以外のスペルを使用しておらず、エネゾーンのカードも全てモンスターだ。
つまり、有栖川さんのデッキはモンスター効果を主軸としている。
有栖川さんが今私にして欲しいこと、それはパワーの高いモンスターを召喚する事に違いない。
動ける2体のモンスターが自滅すれば、場に2つの空きが出来る。そこからモンスターを召喚する事が出来れば有栖川さんのデッキの強さが発揮される。
彼女は私の『ホムンクルス錬成』を知っている。だけど、笑みを崩していない。……彼女は確信しているのだ。私の場にホムンクルス5体が並ぶことを。そしてその上で勝利を確信している。
……その想定を崩すためにも、私は有栖川さんがして欲しくない事をしなければいけない。
「私は2コストで『防御態勢』を発動!」
防御態勢
コスト3 スペル 地
①スペル発動数4回以上の時、自身のライフを3000プラスする
②次のターン自身が5000以上のダメージを受ける時、1度だけそのダメージを5000に抑える
③ガードゴーレムを1体デッキ外から特殊召喚する。自身が後攻かつスペル発動数が4回以上の時、追加でもう1体召喚する
「まずは①の効果でライフを3000回復する」
私
ライフ2500→5500
「そして次に『ガードゴーレム』を召喚。条件を満たしているため2体召喚だよ」
ガードゴーレム
コスト3 パワー1000 被ダメージー1000
ガード 地
このモンスターは、複数を対象にするスペルやモンスターの効果を受けない
「魔力共鳴と魔力の霧と魔力覚醒の効果を発動。山札から1枚引いて、土の小妖精のパワーをー1000、そして山札から1枚エネにチャージ」
……よし、今が好機だ。
「……私は、8コスト支払って『ホムンクルス錬成』を発動」
ホムンクルス錬成
コスト8 闇
①このスペル発動に必要なコストは軽減できない
②ホムンクルスを1体自分の場に生成する。
③このターンに発動したスペル2枚につき、追加でホムンクルスを1体生成する
ホムンクルス
コスト8 パワー10000 闇 ガード 貫通
「ホムンクルスを3体召喚。そして魔力共鳴などの効果を発動。私はこれでターンエンド」
私
ライフ5500
ガードゴーレム×2
パワー1000 ガード
ホムンクルス×3
パワー10000 ガード 貫通
私はあえてガードゴーレムを出してからホムンクルスを召喚することにした。……すると、有栖川さんの表情が真剣になった。
「……ドロー。カードを1枚エネにチャージですわ」
有栖川さんは、2枚のカードをエネゾーンに置いた。
「『ブリリアントゴーレム』と『アングリーゴリラ』で攻撃宣言。『マジックバインド』の効果で中断されますが、これでバインド状態は解除されますわ」
有栖川さんは早速『マジックバインド』を解除するために攻撃宣言してきた。これで2体の攻撃権は失われる。
「アースウィッチはこのターン中攻撃出来ませんので『土の小妖精』と『エレガントストーン』で『ガードゴーレム』を攻撃」
土の小妖精
パワー1000→パワー1000
エレガントストーン
パワー1000→パワー1000
ガードゴーレム
パワー1000→パワー1000
「合計4回のダメージ無効化が発生したため、『ブリリアントゴーレム』の効果を発動。『ブリリアントゴーレム』のパワーを1000アップしますわ。
ブリリアントゴーレム
パワー5000→6000
「……ターン終了ですわ。終了時効果で『アングリーゴリラ』の被ダメージが+1000されますわ」
アングリーゴリラ
被ダメージ+1000追加
有栖川さんは、ターンの終了を宣言した。……ということは、つまり?
「私のターン。エネを2枚チャージ。そして、ホムンクルスで土の小妖精に攻撃」
有栖川さん
ライフ20000→0
有栖川さんのライフが0になり、私の勝利が確定した。
……彼女がカードを出さずターンを終えた理由、それは既に場に5体のモンスターがいたから。
彼女がモンスターを召喚する為には、攻撃可能な『土の小妖精』か『エレガントストーン』でホムンクルスを攻撃して自滅させる必要があった。
……だけど、スペル『立ちはだかる雑兵』の効果があるため有栖川さんは攻撃力1000のガードゴーレムを優先して攻撃しなければいけなかった。
自滅できない2体のモンスターと、このターン中動けない3体のモンスター。それらが邪魔で有栖川さんは何も出来なかった。
スペルでどうにかされる可能性もあったけれど、彼女のデッキは低コストモンスターを主軸にして『剥ぎ取りチャンス』を早い段階で少ないリスクで放つデッキ。モンスターのスペックが高く必要性が薄いこともあってスペルはほとんど入っていないと推測できたのだ。