新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
G.C.2021年5月30日 日曜日。
ゴッデスファイト決勝トーナメント。
準決勝の第一試合。
現時点で唯一無墜ちチームで百発百中スナイパーのユニと鉄壁の守りを持つうずめのチームVS強力なネクストフォームがカオス化したと噂のノワールと彼女を支える神宮寺ケイのチーム。
「今回は元ラステイションの女神候補生である、グラジオラスプレッジ様とラステイションの女神であるブラックハート様の姉妹対決です」
デンゲキコの実況に、「今回はどんな戦いになるでしょうか?」とファミ通がイストワール質問をする。
「そうですね。ユニさんもうずめさんも今のところ無墜ちですし、攻守射程のバランスがとても良いですが、ノワールさんは先の戦いでベールさんを二墜ちさせた実績があります。正直なところノワールさんの実力が未知数過ぎてどうにも言えない状態です」
イストワールの解説に、「そうですね。確かにノワール様の実力は計り知れないですね」とファミ通が納得する。
、「それではそれでは、ゴッデスファイトぉーー!」
審判のエフーシャが右手を大きく上げる。
「「「「レディィィィ……ゴォォォォ!!!」」」」
ユニのチームとノワールのチームのメンバーの声が重なり会い、試合が開始される。
バトルフィールド中央に向かう両チーム。
「ノワール。うずめさんを頼む、僕がユニを倒す」
ケイがそうに言うと、「わかったわ」とノワールが答える。
「行かせないよー!」
うずめがケイの前に立ち塞がるが、「それはこっちの台詞よ」とノワールがうずめに接近する。
「くっ……ごめん。ゆにっち抜かれた」
うずめの言葉に、「問題ないわ。自衛ぐらいできるわ」とユニが答える。
「さあ、来なさいケイ! アタシの実力を見せてあげるわ!」
ユニがそうに言うと、「ユニ! 戻ってくるんだ」とケイが武器をポーチにしまってしまう。
「なんのつもり? 試合中よ!」
ユニが不機嫌そうに言うと、「ノワールはもう限界なんだ! 彼女は君が思うほど強くない!」とケイが続けて言う。
「試合中って言ってるでしょ!」
ユニがそう居ながらエクスマルチブラスターからビームを撃つがケイは避けずにダメージを受ける。
「なに!? バカにしてるの?」
ユニはケイが明らかな牽制弾も避けなかったことに憤りを覚える。
「頼む! ノワールが背負っている物は想像以上に重いんだ。君の助けがいる!」
ケイの言葉に、「ふざけないで! U.N.Iの後継機を出さないって言ったのはお姉ちゃんとケイでしょ!」とユニがエクスマルチブラスターからビームを連射する。
「その事はすまないと思っている! 本部の決定だし時代の流れなんだ!」
ビームに耐えながらユニの説得を続けるケイ。
「そんな一言で諦められないのよ! アタシの夢は!」
ユニは更にエクスマルチブラスターからビームを連射する。
ケイはそのビームにも耐える。
「わかってる……わかってるよ。だが、ノワールの気持ちも考えてくれ! 彼女も時代の流れに翻弄されている悲しい女神……いや、一人の女の子なんだ!」
ケイが必死に訴える。
HPゲージは既に半分以下だ。
「初代様と二代目様の頃は、まだ時代が良かった。好景気の名残がまだあったんだ! だがノワールの時代になって経済は冷え込み需要は減り、サードパーティー倒産によるソフトの減少、技術の発達、携帯電話の普及、ルウィーの復帰、犯罪組織マジェコンヌの台頭、様々な条件が重なりラステイションは伸び悩んだ! その責任を全てノワールが背負うことになってしまったんだ!」
ケイが更に必死に訴える。
その目には涙が浮かんでいた。
「ケイ……アンタ、泣いてるの? 何でアンタがそんなに必死に……」
困惑の表情を浮かべ、エクスマルチブラスターを収め射撃を止めてしまうユニ。
「どうしてだろうね? 僕も不思議なんだ。君達とはただのビジネスパートナーの筈なのに、今の僕はノワールをほっておけないんだ」
ケイが自嘲気味に言うと、「まさか、アンタ……お姉ちゃんのこと……」とユニが言いかけると、「そうかもしれない。僕は彼女の事を愛してしまったかもしれない。孤独の中で必死に戦う彼女の支えになりたいと! 教祖でありながら女神を愛してしまったんだ!」とケイが言い放つ。
「でも! アタシも譲れない物があるのよ!」
そう言ってエクスマルチブラスターを構えるユニ。
「分かっている! それを承知で僕の言葉を飲み込んで欲しい! 僕だけじゃ今のノワールを支えきれないんだ!」
ケイはそう言って、頭を下げる。
「言ったでしょ! アタシにも夢があるって! 約束したのよ! 友達とネプギアと約束したのよ! みんなで一人前の女神になるって!」
ユニが大声で言うと、「ダメだ! 今のノワールに彼女の名前を聞かせては!」とケイが大声を上げる。
「ユニィィィィィィィィィィィィィ!!!」
ノワールがもの凄い勢いでユニに向かって来る。
「ごめん! ゆにっち! のわっちが強すぎて……」
謝りながらノワールの後を追う、うずめだがスピード差は歴然だった。
「きゃああーーー!!?」
ノワールに吹き飛ばされるユニ。
「あなたは! ケイがあそこまで! あそこまで言っているのに、まだあの子名前を出すの!? 私やケイの気持ちを考えてくれないの!? そんなにあの子の隣が心地いいの!!!!」
ノワールはカオス化して生えた尻尾でユニの首を絞める。
「くあっ!? あぐぐぐぐぐぐ……」
苦しそうに悶えるユニ。
「止めるんだ! ノワール!! ユニが死んでしまう!!」
必死に訴えるケイ。
「そう! そうよ……この子が居るから私が苦しむのよ。ユニがあの子のことばかり見るからっっ!! だったら!!」
更に尻尾に力を籠めるノワール。
「止めろ! ノワール! 取り返しのつかないことになるぞ!!」
ケイはノワールの尻尾を掴み懸命に外そうとする。
そこにうずめが駆けつける。
「すまない! うずめさん! 手伝ってくれ!!」
「わ、わかったよ! のわっち! 止めてよ! これじゃあ、ゆにっちが死んじゃう!」
うずめも加わりノワールの尻尾を掴むがノワールの力が強すぎて外れない。
「なんでよ! 姉だからってだけで何で私は苦しんで、あなたは自由に好きな子の隣にいるのよ!! 憎いっ!! 憎いっっ!! ユニが! ネプギアが憎いっっ!!!」
更に尻尾に力を籠めるノワール。
「紫昂ぉぉぉぉ剣っ!! 一文字斬りっっっ!!」
その言葉と同時に突如としてバトルフィールドとノワールの尻尾が斬り刻まれる。
「ユニちゃんっっっ!!!!」
変身したネプギアが斬り裂かれたバトルフィールドの中に入ると、ロムとラムとプラエもそれに続く。
「止めて下さい! ノワールさんっ!!」
苦しそうに咳をするユニの前にネプギアとロムとラムとプラエが立ち塞がる。
「くうっ!!! またなの!! また貴女が邪魔するの! 何人も女をはべらせて意地汚い!! みんなまとめて吹き飛ばしてあげるわ!」
ノワールが悔しそうにネプギアを罵るが、「止めるんだ! ノワール!!」とケイが怒鳴る。
「ユニチームの反則負けだ!」
エフーシャが右手を上げて大声で言う。
「えっ? うずめ達の負けなの?」
驚きの声を上げるうずめに、「すまない。本当にすまない!」と真剣に頭を下げるケイ。
「なんで? なんで謝るのケイ? 悪いのはあの子で、私達は……」
そこまで言うノワールの視界に四人の仲間に守られて苦しそうに咳をするユニが映る。
「あっ……ああああ……」
頭を押さえてうずくまるノワール。
「私じゃない……私じゃない……私はそんなつもりじゃ……」
うわ言のように呟くノワール。
そこに何者かの声が聞こえてくる。
「そうだ……お前は悪くない。悪いのはネプギアだ。あいつが諸悪の根源だ……」
声の主はイクスだった。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
苦しそうな絶叫を上げるノワール。
「貴様っっっ!!!!」
ケイがイクスに殺意を向けて剣を振るが、「ちょっと遅かったなぁ、ナイト様、完堕ち。フォーリン・ゴッデスだ」とイクスが言って笑いながら消えてしまう。
「はぁはぁはぁ……」
そこには更に禍々しいカオス化の鎧を纏ったノワールが居た。
「待ってなさい、ネプギア。決勝でバラバラに殺してあげるわ」
ノワールがそう言うと、「ノワール! 正気に戻れ!!」とケイが言うが、「行くわよケイ」とケイの手を強引に引っ張ってバトルフィールドを出て行く。
「……お姉ちゃん……」
切なそうに呟くユニ。
「ごめん、ユニちゃん。私にはああするしか……」
ネプギアがそう言って謝ると、「いいのよ。アンタが来なければアタシは死んでたわ。ありがとうネプギア」とユニがお礼を言う。