新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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105ゴッデスファイト決勝戦

 G.C.2021年5月30日 日曜日。

 

ゴッデスファイト決勝トーナメント。

 

レイヴンズネスト本部。

 

 

「どういうことでしょうか?」

 

 

 エフーシャが不満気に、机の上座に居る太った男に問いかける。

 

 

「二度も言わせるな」

 

 

 不満そうに返す男に、「準決勝を中止し、決勝はライラックプレッジ様とネリネプレッジ様のチームにするのは、まだわかります」とエフーシャが言うと、「何故対するのが、ホワイトハート様とブラックハート様のチームなのですか? 元々彼女達はチームを組んでいません」とエフーシャが続けて言う。

 

 

「ゴッデスファイトは只の余興だ。この後大きな戦争が起こる。そうすれば我々レイヴンの仕事も増えるし、武器も売れる」

 

 

 男が言うと、「もう少し踏み込んで言おう。このゴッデスファイトでラステイションとルウィーは同盟を組み。他の国と次元に戦争を仕掛ける。これは女神本人から聞いた確実な情報だ」と男が続けて言う。

 

 

「バカな!? 今の時世で戦争なんて!」

 

 

 エフーシャが驚きの声を上げると、「ラステイションとルウィーの女神本人からの申し出だ。更に莫大な裏金も貰っている」と男が言う。

 

 

「貴様っ!?」

 

 

 怒りに肩を震わせるエフーシャだが、「もう少し利口になれ、エフーシャ。元々我らは戦争を生業にしていた筈だ。戦争は殺し合いだ。それに対して裏金など些細なことだろう?」と男が言う。

 

 

「戦争で何人の人間が犠牲になると思っているんだ!!」

 

 

 声を張り上げるエフーシャに、「しかし、この平和の世が続けば我らも先細りだ。儲けられる時に儲けるべきじゃないかね?」と男が言う。

 

 

(安全な場所で指示するだけの豚が何を言う……)

 

 

 エフーシャは心の中で毒づくと、「わかりました。しかし、ライラックプレッジ様とネリネプレッジ様のチームが勝った際にはどうするつもりですか?」とエフーシャが質問する。

 

 

「安心しろ。それは万に一つもない、お前はただサプライズでブラックハートとホワイトハートがチームを組んだことを世間に納得させるだけでいい」

 

 

 そう言うと、男は話は終わりだと言わんがばかりにエフーシャに背を向ける。

 

 

「わかりました。他には?」

 

 

 エフーシャがそう言うと、「ない。お前に一存する」と男が言いながら煙草に火を付ける。

 

 

「了解しました」

 

 

 エフーシャはそう言うと、部屋を出て行く。

 

部屋を出たエフーシャは誰も居ない部屋に入ると辺りを確認して、「ステマックス」と名前を呼ぶ。

 

 

「はっ!」

 

 

 その声を聞いたと同時にロボット型の忍者が天井から一瞬で降りて来る。

 

 

「話は聞いていたな。超次元だけじゃない、ゲイムギョウ界全土の一大事だ。今すぐラステイションとルウィーの軍備状況を確認しろ」

 

 

 エフーシャがそう言うと、「了解しました。エフーシャ殿は?」とステマックスと呼ばれた忍者が問いかける。

 

 

「私は私の出来ることをする。今のゲイムギョウ界に戦争などあってはならない。先のプラネテューヌとシスティーナとの戦いだけで何人の人間が犠牲になったと思っているんだ……」

 

 

 エフーシャが怒りを込めた声で言うと、「将軍には伝えますか?」とステマックスが言うと、「ああ、可能な限り早くだ。急げ、時間がない」とエフーシャが言う。

 

 

「承知!」

 

 

 ステマックスはそう言うと、来たとき同様に一瞬で姿を消す。

 

 

***

 

 

 場所は変わりネプギア達の控室。

 

 

「え? ブランさん達が棄権?」

 

 

 驚きの声を上げるネプギアに、「お姉ちゃんどうしたんだろう(おろおろ)」とロムが言うと、「きっとお腹でも壊したのよ」とラムが言う。

 

 

「ラムじゃないんだから、そんなことある訳ないでしょ……」

 

 

 ユニが呆れた声で言うと、「でも、本当にどうしたんだろうね?」とプラエも心配そうな声で言う。

 

 

コンコンコン!!!

 

 

 その時ドアが激しくノックされる。

 

 

「なんだ? 誰だよ。こんな時に?」

 

 

 うずめがそう言いながら、ドアを開けるとルウィー教祖の西沢ミナが居た。

 

 

「あ、ミナさ……」

 

 

 ネプギアがそこまで言うと、「恥を忍んでお願いがあります! ブラン様と文子様をお救い下さいっ!! どうかっ! どうかお願いします!」とミナが思いっきり頭を下げる。

 

 

「どういうことですか?」

 

 

 ネプギアが質問すると、「あれ? 隣に居るの蝶子様……だっけ?」とラムが首を傾げると、「音子様もいるよ?」とロムが言う。

 

ミナの隣には傷だらけの蝶子に抱えられた音子も居た。

 

 

「何だか嫌な予感がするぜ」

 

 

 うずめがそこまで言うと、【ドサッ】と廊下で何かが倒れる音がする。

 

 

「今の音は?」

 

 

 スナイパーのユニは目が良く音にも敏感だ。

 

その彼女が音のした方に向かうと、ラステイション教祖の神宮寺ケイがうつぶせに倒れていた。

 

 

「ケイっ!」

 

 

 ユニが驚きの声を上げると彼女の右腕があらぬ方向に曲がっているのに気付く。

 

 

「アンタ、腕が!」

 

 

 心配そうに駆け寄るユニに、「よかった……何とか辿り着けた……頼む。ノワールをノワールを救ってやってくれ……僕のことはいい彼女を……」、ケイはそれだけ言うと気を失ってしまう。

 

 

「ロムっ! 急いで来て回復魔法が必要なの!」

 

 

 ユニがそう言うと、「うんっ!」とロムが急いでケイに回復魔法をかける。

 

 

***

 

 

 ネプギア達はケイとミナに今まであったことを全て聞いていた。

 

カオスエナジーに侵食されたブランとノワール。

 

ネプギアに対するする異常なまでの憎しみ。

 

そして今しがたロキに文子がさらわれ、ブランとノワールがニャルラトホテプとロキ姦計に掛かり完全に侵食されてしまったこと。

 

 

「汚ねぇ! ぜってぇ許せねえ!!」

 

 

 話を聞いた、うずめが右手の握りこぶしで左手の手のひらを思いっ切り叩き憤りを露わにする。

 

 

「……お姉ちゃんがそんなに苦しんでいたなんて……」

 

 

 ユニがそう言うと、「お姉ちゃん、ちょっとかわいそう(うるうる)」とロムが目を潤ませ、「で、でも、お姉ちゃんだって悪いのよ。後継機を作らないって言うから……」とラムもいつもより元気がない。

 

 

「君達は悪くないよ。大人の都合に君達を巻き込んでしまって、本当にすまないと思っている」

 

 

 ケイがそう言うと、「確かにそうです……私達は自分達の都合であなた達を追いやろうとしていました」とミナが言う。

 

 

「でも、どうやって二人を正気に戻せば……」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「それはクリスに任せましょう。アタシたちはお姉ちゃん達をどう止めるかを考えましょう」とユニが言う。

 

 

コンコン……

 

 

 その時再びドアがノックされる。

 

 

「はい、どうぞ」

 

 

 ネプギアがそう言うと、エフーシャが部屋に入って来る。

 

 

「エフーシャさん?」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「決勝戦の組み合わせだ。ネプギアとプラエのチーム対ノワールとブランのチームだ」とエフーシャが事務的な声で言う。

 

 

「えっ!? 何で……」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「と、建前はここまでだ。お前達は絶対に勝たなければならない」とエフーシャがいつもの声で言う。

 

 

「今のノワールとブランは、カオスエナジーに完全に侵食されたイクスの操り人形だ」

 

 

 エフーシャがそう言うと、「何でそれを!?」と驚きの声を上げるネプギア。

 

 

「ステマックスとアフィモウジャスだ。彼等が短時間で調べ上げてくれた」

 

 

 エフーシャの言葉に、「ステマックス達は今何をしてるの?」とユニが質問をすると、「彼等にはラステイションとルウィーの軍の監視をしてもらっている」とエフーシャが答える。

 

 

「軍? 何で軍が?」

 

 

 ネプギアの質問に、「奴等のシナリオはこうだ。まずはノワールとブランが優勝と同時に宣戦布告をする。同時に国境沿いの軍が一挙に動き出す。新興国のシスティーナや前の戦いで弱っているプラネテューヌ等はひとたまりもないだろう」とエフーシャが説明をする。

 

 

「奴等?」

 

 

 首を傾げるプラエに、「イクスにロキとニャルラトホテプ、それにレイヴンズネストの腐った上層部の連中だ」とエフーシャが吐き捨てるように言う。

 

 

「もしかして、軍の中にレイヴンが?」

 

 

 ユニがそう言うと、「ああ、金と戦いと殺しにしか興味の無い最底辺の奴等だが実力は確かだ」と再びエフーシャが吐き捨てるように言う。

 

 

「お前達は必ず勝たなくてはならない。出なければゲイムギョウ界は破滅するだろう」

 

 

 エフーシャがそう言うと、「これがオワールさんの言っていた、この世界の終わり……」とネプギアが呟く。

 

その時、「合ってるけど、ちがーーーーーーう!!」と少女の声が聞こえて来る。

 

 

「この声はオワールさ……」

 

 

 ネプギアがそこまで言うと、「ちっがーーーう!」とネプギアの頭に何かが当たる音がする。

 

ネプギアが振り返ると、そこには以前に会ったオワールこと桧月彩花が居た。

 

 

「あっ、オワールさ……」

 

 

 ネプギアがそう言うと、オワールが巨大なハリセンでネプギアの頭を叩く。

 

 

スパーーーーン!

 

 

「な、なにするんですか!?」

 

 

 抗議するネプギアだが、オワールこと桧月彩花は非常に不機嫌な顔をして、そっぽを向いていた。

 

 

「えーと……あっ!」

 

 

 何かを思いついたネプギアは、「えっと、ごめんね。彩ちゃん」と申し訳なさそうに謝る。

 

 

「うんうん♪ わかればいいのよ」

 

 

 彩花は一転して花の咲くような笑顔を見せると、ネプギアに笑いかける。

 

 

「えっと……何の話だっけ?」

 

 

 ネプギアと彩花のやりとりについて行けなかったユニが質問すると、「そうそう! こんなことしてる場合じゃないのよ!」と彩花が言うと、「やり始めたのは彩ちゃんのような……」とネプギアが言うと、「何か言った? ギアちゃん?」と彩花が笑顔で圧を加えてくる。

 

 

「な、なんでもないよ……」

 

 

 短い付き合いだが、この手のやり取りで絶対に彩花に勝てないと悟ったネプギアが早々に白旗を上げる。

 

 

「とにかく。この危機を乗り越えないと、この世界は終わっちゃうよ」

 

 

 彩花の言葉に、一同が息を呑むが、「それ以前に、あなた誰?」とラムがストレートに質問をする。

 

 

「よくぞ聞いてくれました! 私こそメモリーズオフの真のヒロイン桧月彩花でーす! 呼ぶなら彩花とか彩ちゃ……」

 

 

 笑顔で自己紹介する彩花に、「彩ちゃん、それ長いから後回しでいいかな?」とネプギアが申し訳なさそうに言うと、「えー? なんで?」と彩花が不満そうに言うが、「さっき彩ちゃん時間が無いって……」とネプギアが言うが、「言ってない。言ったとしても私の自己紹介の方が大事」と彩花が物怖じせずにキッパリと言う。

 

 

(あーん、どうしよう真剣な話してるはずなのに全然話が進まないよぉ~)

 

 

 心の中で泣き言を言うネプギアだが彩花には絶対に口では勝てないと確信してるので困り果ててしまう。

 

そこに、「あ、Ⅴちゃんから連絡だ。ごめん、ちょっと巻きで行くね」と彩花が言う。

 

 

「ほっ……」

 

 

 思わず安堵の溜息を吐くネプギア。

 

 

「今回、ギアちゃん達が勝たないと、超次元、神次元、零次元の全てが滅ぶって『おわりのーと』に書いてあるの。おわりのーとの予言は絶対だから負けちゃダメだからね? それじゃまた」

 

 

 彩花はそれだけ言うと、以前のように白い羽根だけ残して去っていてしまう。

 

 

「なんて言うか嵐みたいな子ね……」

 

 

 ユニがそう言うと、「わたし結構好きかもー!」とラムが左手を上げる。

 

 

「そりゃ同族みたいなものだからね……」

 

 

 ユニが呆れ顔で言うと、「それより、聞き捨てならないことがあった。零次元も滅ぶってどういうことだ?」とうずめが真剣な声で言う。

 

 

「恐らくイクスだろう。ステマックスとアフィモウジャスの調べでは奴は異常なまでにネプギアを憎んでいる。彼女に関わる全てを破壊するつもりだ」

 

 

 エフーシャがそう言うと、「ご、ごめんなさい、うずめさん」とネプギアが謝るが、「気にするな。ぎあっちの敵の時点でそいつは俺の敵でもある」とうずめが言う。

 

 

「いいか、決勝戦は戦争だ。全員準備しておけ」

 

 

 エフーシャがそう言うと、「全員? 戦うのはネプギアとプラエだけじゃ……」とラムが言うと、「それは後で分かる。今は戦う準備だけしておけ」とエフーシャがそう言うと部屋を出て行く。

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