新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
G.C.2021年5月30日 日曜日。
ゴッデスファイト決勝トーナメント。
ネプテューヌと達がアンデッド化したノワールと戦っている頃、ネプギア達は暗黒竜メジュースを追い詰めていた。
「くそっ! ニャルラトホテプもロキも逃げたな! ワシを見捨てるつもりか!」
メジュースが悔しそうに呟くと、「もう終わりよ。観念しなさい!」とラムが大声で言う。
「それなら、ワシも引き上げるとするか」
メジュースの言葉に、「そんなバカでかい図体で何処に逃げようって言うのよ?」とユニが馬鹿にしたように言う。
「くっくっくっ……貴様等はワシに手出しできん。これを見ろ」
メジュースがそう言うと、メジュースの胸の部分が開いて盛り上がる。
「なに? 白い和服を着た人が居るわ」
目の良いスナイパーのユニが気付くと、「もしや、文子様では!!」とルウィーの教祖の西沢ミナが焦りの声を上げる。
文子とはゲイムギョウ界の始祖とも言われるルウィーの二代目の守護女神でブランも尊敬する大先輩だ。
彼女の言う通り、メジュースの胸の部分に四肢を鎖で繋がれ気を失っている文子が居た。
「ふっふっふっ……そうじゃ、ロキから生贄として貰っておったが、喰らわないで良かったわ。よもやこんなところで役に立とうとはな」
メジュースが言うと、「人質なんて汚いよ」とロムが言うと、「構わず倒してしまった方がいい。あの手の悪党は用が済めば人質を殺すぞ」とくろめが言うが、「何とかなりませんか、くろめさん」とネプギアが悲しそうに言うと、「よし、何としても助けるぞ」とくろめが言う。
「速攻で意見変えるなよ……」
お手上げのポーズで飽きれるクロワールに、「ナイトのオレにとってプリンセスの言葉は絶対だ」といけしゃあしゃあと言う、くろめ。
「妄想癖もここまでくると立派だな。で、どうする? あの文子って奴を捕まえてる鎖は只の鎖じゃねーぞ」
クロワールの言葉に、「あれは生縛の鎖。メジュースにダメージを与えると、代わりに文子とやらがダメージを受けてしまう」とくろめが言う。
「そんな……じゃあ、攻撃したら……」
プラエが顔を青くして言うと、「ああ、確実にメジュースの前に文子が死ぬ」とくろめがキッパリと答える。
「……それなら、攻撃せずに救い出せばいいんだよな……」
そこに現れたのはネプギア達に倒されて気を失って筈のネクストホワイト・カオスことカオス化したブランだった。
「ブラン様!! いつからそこに!?」
驚くミナに、「たった今だ……倒された時のショックかどうか分からねぇけど、イクスの支配が弱まっている。今のわたしは正常だ……それより、わたしが文子様を助けに行く。お前等はわたしが文子様をお助けするまで絶対に動くな。動いたら殺すぞ」
ブランはそう言うと全員を睨むが、「助けるって何か策でもあるんですか?」とユニが質問をする。
「策なんてねぇ。さっき言った通り、攻撃せずに文子様をお救いする!」
ブランの言葉に、「近寄ったら文子様が……」とロムが言いかけると、「奴もそこまで馬鹿じゃねぇだろ。人質を殺せばタコ殴りに遭う事ぐらい理解してるだろ」とブランが答える。
「でも……」
ラムがそこまで言うと、「デモもストもねぇ! 奴を逃がしたら文子様が絶対に殺される! 時間がねぇんだ!! 絶対に手を出すなよ!!」とブランが怒鳴る。
「S-MAXホワイトパワー・最大出力!!」
ブランが叫び声を上げると、白いオーラに包まれて流星になって、メジュースに突っ込んで行く。
それを見たメジュースが、「なんだ!? この女がどうなってもいいのかっっ!!」と焦りの声を上げる。
「そのお方に手を上げて見ろ!! ぶっ殺すぞ!!」
ブランが凄むと、「くそっ! くらえ!!」とメジュースが口から黒い炎を吐く。
ブランはそれを避けずに戦斧を盾にして正面から、文子の元に直進していく。
黒い炎がブランを包み込む。
「「お姉ちゃん!!」」
悲鳴を上げるロムとラム。
「ぬりぃよ!! こんな攻撃でわたしが倒せると思うなよ!!」
ブランはそう言うと、戦斧で黒い炎をかき分けて進んでいく。
「わたしはゲイムギョウ界最硬のホワイトハートだ!!! こんなモン屁でもねぇよ!」
ブランは叫びながら進んでいく。
「むうっ!! ならこれならどうじゃ!!」
メジュースがブランを腕で何度も殴り掛かるが、ブランはそれを無視して直進していく。
「コイツ!! このまま人質を!」
ブランの意図に気付いたメジュースだが、「気付くのが遅ぇ!!」とブランが言うと、ブランはメジュースの胸に張り付いて、文子の元に辿り着く。
しかし、度重なるメジュースの攻撃でブランの戦斧は壊れ、プロセッサユニットも羽もボロボロだった。
「このクソドラゴンめ!! 文子様にこのような辱しめを!! ぜってぇぶっ殺す!!」
四肢を拘束された文子を見たブランがメジュースを見上げながら叫ぶと、「うぅぅ……」とうめき声を上げて目を覚ます文子。
「文子様っっ!! 今お助けします!!」
ブランの声に目を見開く文子。
「ブラン??? わらわは確か暗黒竜の生贄に!? それにその傷は!?」
傷だらけのブランを見た文子が驚きの声を上げると、「もう少しご辛抱です!! 必ずお助けしますので、今しばらくお待ちください!!!」と変身後にも関わらず文子に対しては敬語になるブラン。
「このおっ!!」
ブランが気合の叫びを共に鎖を両手で鎖を引きちぎろうとする。
「やらせるかあっ!!!」
メジュースが腕でブランを何度も殴る。
「止めよ! ブラン! 逃げるのじゃ、わらわのことは良い!! 早う逃げよ!!」
捕らわれた自分をブランが救いに来たのを察した文子がブランに逃げるよう叫ぶ。
「このクソ鎖がああああああああああ!!!」
バキーーーン!!!
ブランの叫びと共に鎖が一本引きちぎれる。
「よっしゃ!! 次だ!! あと暫く! もう暫くお待ちください!」
必死に言うブランに、「逃げよと言っておるじゃろう!! わらわのような老人の為にお主のような若者が命を落とすことはない!!」と文子が泣きながら必死にブランを説得する。
その間にもメジュースのブランに対してのパンチは続いている。
ブランはその全て耐えて次々と鎖を引きちぎる。
「ぬううううん!!!! ぶっ飛べーーーーーーーーー!!」
ブランが叫ぶと最後の鎖が引きちぎれる。
「ブラン! 何故そこまでして! 死ぬかもしれんのじゃぞ!! 守護女神の使命はどうした!!」
文子がそう怒鳴ると、「自分の命より、守護女神の使命より、わたしにとってはあなたが! 文子様の命が一番尊いのです!!!」とブランが断言する。
「ブラン、おぬし……」
ブランの断言に、「苦しい時も悲しい時も、あなたはわたしをいつも励ましてくれた!! その励みがあって今のわたしがいるのです!! さあ、早くお逃げを!!」とブランが言うと、「くそっ! こうなったら人質諸共殺してやるわ!!」とメジュースが両手でブランと文子に殴り掛かる。
ブランは文子を守り何度も殴られる。
ブランは帽子も取れ、プロセッサユニットも原型を留めていなかった。
「ネプギアーーーーー!! 文子様は助け出したーーーーーー!! やれーーーーーーー!!」
ブランが大声で叫ぶ。
「ネプギア!!」
ユニの言葉に、「うんっ!! みんな力を貸して!!」とネプギアがシャルシオンの魂を吸収したゲハバーンを高く掲げる。
仲間達全てがゲハバーンに利き腕を突き出し力を送ると同時にファイターエムブレムの歌を歌い始める。
ネプギアと彼女の昂翼が虹色の光を発し、ファイターエムブレムの盾を吸収し、【星のオーブ】、【光のオーブ】【大地のオーブ】の三つのオーブがはめ込まれたアイギスの盾も虹色に輝く。
「ゲハバーン、起動率5897% OVERLOAD WARNING! OVERLOAD WARNING!」
ネプギアと同化しているNギアの機会音声がカオス化したネプテューヌとの一騎打ちの時よりも遥かに高いゲハバーンの起動率を示す。
ネプギア自身のスターロードへの進化や仲間達のパワーアップがネプギアやゲハバーンに以前以上の力を与えてくれた。
「これがスターロードになった私の全力全開っっ!!! はああああああああ!!! 紫昂ぉぉぉぉぉぉぉぉ剣、一文字斬りぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
クリティカルヒットで78億のダメージ当たると、【オーバーキル×8】の文字と共にメジュースの首が斬り飛ばされる。
「よっしゃ!! でかしたネプギア!!」
喜びの声を上げるブランに、「そうか……彼女がスターロードだったのか……」と文子が驚きの声を上げる。
「ぐっ……」
メジュースに受けたダメージで膝を付くブラン。
「ブラン!!」
心配そうな声を上げる文子に、「申し訳ございません。お見苦しいところを……」とブランが言うが、「馬鹿者!! そんなことを気にしてる場合か!!」と文子が真剣な顔でブランを抱き上げる。
「いけません。お召し物が!」
慌てて言うブランに、「気にするでない。最早ボロボロじゃ」と文子が言う。
いくらブランが庇ったとは言え文子も無傷とはいかない。
着物のところどころが破れていた。
「申し訳ございません。わたしがお守り出来なかったばかりに!」
心底申し訳なさそうな声を上げるブランに、「本当にお主は、たわけじゃな」と文子が涙を流し微笑む。
「お褒めにあずかり光栄です」
ブランがそう言うと、「何を言っておる。たわけと言ったのじゃ」と文子が言う。
「あなた様のその笑顔を見れるだけで、わたしは幸せなのです。駆け出し女神の頃、何度その笑顔に救われたことか」
ブランはそう言うと、「本当に本当に、ご無事でよかった……文子様」と言って嬉し涙を流す。
「そうか……わらわもブランが喜ぶ顔を見るのが嬉しかった。お互い様じゃな」
文子はそう言うと、微笑んだ。
ブランもまたその笑顔を見て微笑んだ。