新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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第3章
132システィーナ学園


 ゴッデスファイトから約一ヶ月。

 

G.C.2021年6月30日 水曜日。

 

ゴッデスファイトに優勝したシスティーナは優勝賞金を使って一つの建造物を建てていた。

 

システィーナの学校、『国立・システィーナ学園』だ。

 

幼稚園から大学までの超一貫性の学園であり、女神や人間だけでなくデミヒューマンも、更にシスティーナ国外からも広く生徒を募っていた。

 

まだ建設中ではあるが、授業はギャザリング城の空き部屋で行われていた。

 

かなりの大規模な計画だが、きっかけはネプギアがフォルセティに言った些細な疑問であった。

 

 

「お父さんって無職なんですか?」

 

 

 ネプギアにまったく悪気は無いし、毎日部屋で読書と研究にふけるフォルセティの生活習慣にも問題があった。

 

しかし、フォルセティはショックを受けた上に真剣に悩んだ。

 

色々な就職雑誌を読み漁った上に、ネプギアにバレないようにイストワールに相談に行ったのだ。

 

 

「と、言う事で愛娘に無職と思われるのは避けたい。何か良い就職先はないだろうか?」

 

 

 真剣な顔でイストワールに相談するフォルセティだが、イストワールもその発言に困り果てていた。

 

フォルセティは魔力、学問は他の追随を許さない程素晴らしいが、逆に運動神経は壊滅的で社交性もお世辞にも高いと言えない。

 

 

「あのー……セティ様は研究者向けなので、今のまま自室で研究をしていただけないでしょうか?」

 

 

 控えめに言うイストワール。

 

実際にフォルセティの研究成果はシスティーナに多大な利益をもたらしていた。

 

正直、他の事で大惨事を起こすより、今の生活で大人しくしてて欲しいのがイストワールの本音だ。

 

 

「しかし、片親かつ父親が無職なんてギアが肩身の狭い思いをしないだろうか?」

 

 

 相変わらず真剣な顔のフォルセティ。

 

イストワールは頭を抱えながら、「セティ様、変な本を読まれましたか? そもそもゲイムギョウ界の女神様に親はいませんし、ネプギアさんが特別です」と言う。

 

どうやら就職雑誌の中の感想やらコラムにそういう事が書いてあったのだろう。

 

 

「しかし、私も父親としての責務を果たしたい。できれば、朝は『お父さんいってらっしゃい』と見送られ、夜は『お父さん、おかえりなさい。今日もお仕事ご苦労様』と労われたい」

 

 

 力説をするフォルセティに、「それが本音ですか……」とため息を吐いて肩を落とすイストワール。

 

フォルセティの親バカぶりはかなり度を越している。

 

イストワールには、フォルセティの何としても娘の尊敬の眼差しを受けたいと言う下心が見え見えであった。

 

 

「……ネプギアさんには、セティ様のご研究がどれだけシスティーナに貢献しているかよく説明しておきます。ですから、大人し……いえ、今までどおり研究を続けて下さい」

 

 

 思わず本音がポロッと漏れながらもフォルセティを説得するイストワール。

 

 

「だが、父親として稼ぎを得なければ……」

 

 

 尚も食い下がるフォルセティにイストワールは呆れ半分で、「でしたら、先生などはいかかでしょう?」と投げやりに言う。

 

 

「先生だと? システィーナに学校は無いと思うが?」

 

 

 フォルセティの疑問に、「学校で教えるだけが教師でありません。ギャザリング城内でネプギアさん達に勉強を教えればネプギアさんの尊敬も得られますし、他の方に教えれば謝礼もあるでしょう」とイストワールが言う。

 

 

「ふむふむ」

 

 

 フォルセティはそう言って満足そうに頷く。

 

彼の頭の中には、『お父さんって頭いいんですね』と尊敬の眼差しを送ってくれるネプギアが居た。

 

 

「うんうん。悪くない」

 

 

 そう言いながら感涙までするフォルセティ。

 

イストワールは、「そこまでして、ネプギアさんの尊敬の眼差しをが欲しいんですか……」心底呆れたように溜息を吐く。

 

 

「君に相談して正解だったよ。ありがとう、イストワール」

 

 

 満足そうに帰って行くフォルセティに、「必要な経費はこちらで賄いますから、ギャザリング城から出ないで下さいね」と付け足すイストワールだが、この発言が良くなかった。

 

 

***

 

 

 フォルセティは早速次の日からネプギア達システィーナの女神に学問や魔法を教えることになる。

 

ネプギア達はフォルセティを心の底から尊敬し、フォルセティも満足気であった。

 

そこはイストワールの計算通りだったが、イストワールの思っていた以上にネプギア達システィーナの女神は知識の吸収が早く、フォルセティもまた知識の探求に貪欲であった。

 

僅か数週間でフォルセティも教えることが無くなり、彼女達に色々教える為にフォルセティは色々な本を読み色々な人物に教えを請うた。

 

クロワールから様々な歴史を聞き、がすとの錬金術、大きいネプテューヌやファルコムの冒険話、コンパの医療、アイエフやケイブの諜報員の話、日本一の無限に潜れる迷宮の話、5pb.の歌の話や、シーシャの格闘論議、ケーシャの潜入術や銃器の話、ビーシャのオモチャ談義、エスーシャの召喚術やクリスタルの話、ニトロプラスの魔導書等の話、ミリオンアーサーの祖国の話やゴッドイーターの神機の話もフォルセティは興味津々に聞いて、アンリやマホのぴーしー大陸やその技術の話など色々聞いてネプギア達に教えた。

 

人付き合いの苦手なフォルセティだが、ギャザリング城の人づてにシスティーナ国内のデミヒューマンを含む多数の人は勿論、国外の多くの人がフォルセティの噂を聞きつけ彼の元を訪れた。

 

 

***

 

 

 数日後にイストワールの元に訪れたフォルセティは爆弾発言をする。

 

 

「学校が必要になった。イストワール、経費をくれ」

 

「は?」

 

 

 フォルセティの発言に目を点にするイストワール。

 

イストワールが気付いた頃には全てが手遅れであった。

 

 

「これ以上ギア達に教えるには学校が必要だ。ギア達には勉学、魔法の他にも色々な指導が必要になる。私以外にも大量の教師がいる」

 

 

 真剣な顔で言うフォルセティに、「それは分かりますが、ものには順序が……」とイストワールが困った声を出す。

 

 

「心配はいらない。がすとのコネで、ざーるぶるく。日本一のコネで、ローゼンクイーン商会。ファルコムのコネでラインフォルト社から超一流の人材を派遣して貰う事と援助も約束されている。他にもシスティーナ国内の様々な種族や他四国の守護女神や教祖からも許可は受けている」

 

 

 悪気ゼロで言うフォルセティに、「そういう順番じゃないんです! システィーナにはまだ固有のハードがありませんし、生産工場も少なく他国に頼りがちですし、軍備、インフラ、外交、やることは山積みなんですっ!!」とイストワールが怒りの声を上げる。

 

 

「しかし教育は大切だぞ? それに必要な経費は賄うと言ったのは君だぞイストワール」

 

 

 フォルセティの言葉に、「限度があります! 限度がっ!!」とイストワールが怒鳴る。

 

 

「今更そんなことを言われても困るのぉ~」

 

 

 クスクスと笑いながら入って来たのは、ルウィーの二代目守護女神にしてゲイムギョウ界の基礎を築いたと言われる女神の文子だった。

 

 

「文子様!? どうしてここに?」

 

 

 ルウィーで隠居してる筈の文子がココに居ることに驚きの声を上げるイストワールに、「わらわが理事長だからじゃ。そして、ブラン達四女神も理事じゃ」と文子が答える。

 

 

「何故そんなに話が進んで……」

 

 

 そう言いながら、困惑の表情を浮かべるイストワールに、「皆が望んでいたことだったからじゃ」と文子が答える。

 

 

「元はフォルセティが娘の為に始めた授業じゃったが思いのほか好評でな。わらわも実際に受けてみたが、なかなか面白い」

 

 

 文子がそう言うと、「文子様にまで授業を? ギャザリング城から出ないようお願いしたではありませんか」とイストワールがフォルセティに注意する。

 

 

「私は出ていないぞ? 次々に私のところに人が来たんだ」

 

 

 フォルセティの答えに、「ほっほっほっ。何故でしょうな」とサンジェルマンが笑うと、「……そうですか、あなたの仕業でしたか」とイストワールがサンジェルマンを恨めし気に見る。

 

 

「貴女には悪いとは思いましたが、我が主様達の願いゆえ。あしからず」

 

 

 サンジェルマンがそう言って丁寧に一礼すると、「主様達? ネプギアさん達もですか?」とイストワールが言う。

 

すると、「ごめんなさい、いーすんさん。こんな大事になるなんて思ってなくって」とネプギアを先頭にシスティーナの女神達が申し訳なさそうに部屋に入ってくる。

 

 

「いえ! ネプギアさん達は悪くないです。知識を得て成長したいと思う気持ちは大変すばらしいですよ」

 

 

 イストワールがそう言うと、「私の時とは大分対応が違う気がするのは気のせいだろうか?」とフォルセティの言葉に、「お主の日頃の行いと愛娘の願いじゃ。差が出るのは当然であろう」と文子が呆れた声で言う。

 

 

「順番的には間違っているのは分かってます。だけど、私達もっと勉強したいんです」

 

 

 ネプギアがそう言って両手を組んでお願いすると、「アタシからもお願いします。フォルセティ先生の授業凄く分かり易いんです」とユニも両手を組んでお願いする。

 

 

「セティ先生の授業凄く楽しい(うるうる)」

 

「お願いよ。イストワール!」

 

 

 ロムが上目遣いの涙目でお願いするとラムも元気よく真剣にお願いをする。

 

双子ならではの息の合ったコンビネーションだ。

 

 

「お願いします……イストワールさん」

 

 

 更にプラエが加わって五人全員でイストワールを拝むようにお願いする。

 

 

「皆さんの気持ちは分かります。しかし、しかしですね……」

 

 

 イストワールが真剣な顔で腕組みして困ってしまう。

 

 

「システィーナにとっても悪い話ではないぞ。ゲイムギョウ界全土からの生徒を募り優秀な人材を育てれば、システィーナは小国ながらも大きな影響力と発言力を得ることができるじゃろう」

 

 

 文子がそう言うと、「名所の無いシスティーナにも人が集まるでしょうな」とサンジェルマンが言い、「人材の育成は早ければ早い程いいと思わないかい? イストワール」とフォルセティも続けて言う。

 

 

「うむぅ……」

 

 

 そう唸ってイストワールは更に考え込んでしまう。

 

 

「システィーナはゲイムギョウ界の中央に位置し、立地的にも最高じゃ」

 

 

 文子の言葉に、「四女神様の快諾も受けております。これもシスティーナならではです」とサンジェルマンが言い、「これを受ければ他国からの侵攻の可能性は、ほぼゼロと言っていいだろう」とフォルセティも加わる。

 

 

「しかし、システィーナは小国で土地も限られいますし……」

 

 

 考え込むイストワールに、「もう一押しじゃ。ほれ、頑張れお主達」と文子がネプギアの背中を押す。

 

 

「いーすさん、お願いします。私達、真剣に勉強しますから!」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「お願いします、イストワールさん。アタシもネプギアに負けないぐらい勉強します!」とユニが言う。

 

 

「遊園地とかプールとかも我慢するから、お願いよ。イストワール!」

 

 

「わたしもラムちゃんと一緒に我慢するし、一緒に勉強するよ(きりっ)」

 

 

 ラムとロムが真剣な顔で言うと、「プラエも我慢するし、頑張る」とプラエも真剣な声で言う。

 

 

「みんなでいーすんさんコールだよ!」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「「「「いーすん。いーすん。いーすん。いーすん」」」とシスティーナの女神全員で声を揃えてコールする。

 

 

「ほら、わらわ達もじゃ! いーすん、いーすん」

 

 

 文子がコールを始めると、「「「いーすん。いーすん。いーすん。いーすん」」」とサンジェルマンとフォルセティもコールに加わる。

 

 

「わかりました! 色々問題はありますが何とかしましょうっ!!」

 

 

 イストワールがそう言うと、「やったー! 流石はイストワールね!」とラムと飛び跳ね、「ありがとう、イストワールちゃん!」とロムも飛び跳ねると、「ほら、プラエも万歳よ」とラムが言うと、「ば、万歳ー!」とプラエも恥ずかしそうに両手を上げる。

 

 

「ただし、ちゃんとお勉強して下さいね?」

 

 

 イストワールの言葉に、「はいっ! 一生懸命頑張ります」とネプギアが、「アタシも全力で取り組みます」とユニが言う。

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