新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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133V軍日本代表

 G.C.2021年7月3日 土曜日。

 

システィーナ学園の建物は建築中の為、授業はギャザリング城の空き部屋か広間、または課外授業がメインだった。

 

今日は土日を利用した一泊二日のサバイバル実習兼キャンプに来ていた。

 

ネプギア達は数日前にVが派遣してくれた、悪役の軍と自称するV軍の日本代表とその配下達とVから譲って貰った妖聖に乗り彼等と現地に向かっていたのだが……。

 

 

「待って~! 待って下さい。信長さーん」

 

 

 ネプギアがユニコーンに乗りながら必死に追うのは黒い馬に乗る男性。

 

自らを第六天魔王と名乗った魔王とも英傑とも呼ばれる、あの織田信長だ。

 

 

「遅い遅いぞ。おギア。そのような駿馬に乗りながら、慶次どころかこの信長にすら追いつけぬとは……」

 

 

 信長が心底落胆したふうに言うと、「そんなこと言われても、私、馬に乗るようになって、ひと月ちょっとしか……」とネプギアが答える。

 

 

「言い訳は聞かん。慶次、早駆けぞ」

 

 

 信長の言葉に遥か先頭を灰色の馬で走っていた大男が、「御意にぃ! 行くぜ、ラム。もっと速度を上げるぞ!」と答える。

 

 

「きゃー! 楽しー! イケイケ! ゴーゴー! うずめもとネプテューヌさんももっと全開バリバリよ!」

 

 

 慶次の後ろに乗ったラムが楽しそうに声を上げる。

 

すると隣でバイクで並走していた、うずめが、「よっしゃー! 任せろー!」とバイクのスピードを上げ、「待ってたよー! この時をよぉ!」と言って大きいネプテューヌもバイクのスピードを上げる。

 

 

「ほっといていいの? アレ」

 

 

 そう言うユニが跨っているのは巨大なキマイラ。

 

妖聖になったブレイブが戦闘や移動の際にはこの形態になる。

 

 

「信長様には深いお考えがあるのです。それに彼女はVと同じシンギュラリティ。この程度で音を上げられては困ります」

 

 

 ユニに答えるは白馬に乗った長髪の武将。

 

 

「様とか付けてるけど、アンタ裏切ったのよね? 信長のこと?」

 

 

 ユニがジト目で見るのは織田信長に謀反を起こしたと有名な明智光秀だ。

 

 

「光秀、おユニ。お主らも加われい。この信長を抜いてみせよ」

 

 

 信長がそう言うと、「ははっ!」と光秀が馬の速度を一気に上げる。

 

 

「ちょ!? アタシも!?」

 

 

 驚きの声を上げるユニに、「ユニも彼に認められているのだ。行くぞユニ」とブレイブが言うが、「あんな無抵抗の人を虐殺した人に認められても嬉しくないわ」と不満そうにユニが答える。

 

 

「ユニよ。妲己の時の失敗をもう忘れたのか?」

 

 

 ブレイブの少し厳しい声に、「うっ……」とユニが言葉に詰まる。

 

 

「わかったなら、行くぞ。しっかり掴まっていろ」

 

 

 ブレイブがそう言うと、「わかったわよ! 行くわよ、ブレイブ!」とユニが手綱を握る。

 

 

「やれやれ……信長殿の病気が始まった。気に入った相手をしごきたがる。儂も人質だったころ苦労したわ。我々はゆっくりと行くぞ忠勝」

 

 

 そう言いながら、ロムの乗った巨大な霊亀と並走するのは信長の同盟者でもあり後の天下人の徳川家康。

 

その家康の言葉に、「ははっ!」と答えるのは彼の家臣の本多忠勝。

 

 

「……忠勝さん、ネプギアお姉さん大丈夫なの?」

 

 

 不安そうに尋ねるプラエに、「信長様の試練に耐えられねば、この先生きて行くことはできん。だが彼女がVと同じシンギュラリティなら乗り越えられるだろう」と忠勝が答える。

 

 

「頑張って、ネプギアお姉さん……」

 

 

 真剣に祈るプラエに、「家康さん達はわたし達と一緒でいいの?」とロムが霊亀に乗りながら質問にする。

 

この霊亀もブレイブと同じく移動や戦闘の際は大きくなるが、亀なのでそんなに早くない。

 

 

「信長殿の指示だ。君達を守るように言われている。適材適所だよ」

 

 

 家康がノンビリと答えると、「私と殿がお守りする以上、かすり傷一つ負わせない」と忠勝が真剣な声で言う。

 

 

「適材適所とは異なことを! 何故ワシがこんな色気のない男を乗せにゃならんのじゃ!?」

 

 

 不満そうに言うのは信長の配下で、信長、家康と共に三英傑とも言われる羽柴秀吉。

 

後の豊臣秀吉だ。

 

彼の後ろには、青い顔したフォルセティが乗っていた。

 

亀並みに遅い速度の筈だが、それでもフォルセティは乗り物酔いしていた。

 

本当に勉学と魔法以外は全然ダメなのである。

 

フォルセティも何か言い言い返したのだが、乗り物酔いが酷くて一言も話せない。

 

 

「黙れサル。お前のような女好きに客人を任せられるか」

 

 

 秀吉を叱るのは同じ信長の配下の柴田勝家。

 

 

「しかも柴田殿の監視付きとは~……殿も酷なことをなさる」

 

 

 そう言いながらも、ちゃんとフォルセティを乗せてゆっくりと進む秀吉。

 

 

***

 

 

 その頃、ネプギアとユニは信長の課題を何とかクリアしてキャンプ地に辿り着いていた。

 

 

「おギア。おユニ。よくぞ信長の課題を乗り越えた。褒めてつかわす」

 

 

 信長がそう言うが、ネプギアもユニも疲れ切って言葉を発することが出来ない。

 

 

「褒美をとらす。何でも言うがよい」

 

 

 信長の言葉に、「ちょ、ちょっと待って下さい……」と息もたえだえに言うネプギア。

 

 

「ちょ? そうか。信長の寵愛が欲しいか。よかろう」

 

 

 信長がそう言うと、「誰がいるか!! アンタみたいな、ホ●はお断りよっ!!」とユニが大声で言いながら、ネプギアと信長の間に入る。

 

 

「ホ●? ホ●とはなんだ? 光秀」

 

 

 信長の質問に、「男色のことです。殿」と光秀が丁寧に一礼して答える。

 

 

「なんじゃ、おユニ。お蘭に焼いておるのか? ういやつ、ういやつ」

 

 

 信長がそう言うと、「誰が焼くかっ!! 何でそんな解釈なるのよ!!」とユニが怒鳴る。

 

すると、信長の側に居た美少年が、「恐れながら、信長様」と言うと、「なんじゃ、お蘭も焼いておるか? 本当にういのぉ、お蘭は」と信長が言いながら、お蘭と呼んだ美少年の顎を上げる。

 

彼は信長が寵愛した小姓の森蘭丸だ。

 

 

「ぎゃーー!! キモイ!! 止めなさい変態オヤジ!!」

 

 

 ユニが頭を抱えながら言うと、「お蘭は良いぞ、美しいし、賢いし、腕も立つ。どうじゃ、おユニもお蘭を試してみるか? そのまま愛でるも良し、女方するものありぞ」と信長が言うと。「誰が試すかっ!! 少しは人の話を聞きなさいよ! この変態魔王!!」とユニが怒鳴る。

 

 

「しかし、ここ最近の、『ソーシャルゲーム』とやらでは大勢の男が信長を女方にして愛でていると聞くが?」

 

 

 信長の質問に、「そうじゃない、そうじゃないのよ。女方と女体化って言うのは違うわ……って言うかキモくないの?」とユニが言い返す。

 

 

「キモくなし! それだけ信長が美しく、愛でるに値することの証明である!」

 

 

 堂々と答える信長に、「……はぁ……これがVさんの言ってたBLの正体……予想の斜め上かつ更に質が悪いわ」とユニがそう言いながら頭を抱える。

 

すると、「ふむ。では、おユニに問う。おユニがおギアを愛でるのは良くて、信長がお蘭を愛でるのが何故いかんのだ?」と信長が真面目な声でユニに質問する。

 

 

「な、何言ってるのよ!? アタシは別にネプギアを愛でてなんて……」

 

 

 ユニがそう言うと、「え……? ユニちゃん、私の事キライ?」とネプギアが寂しそうな顔をする。

 

 

「何で二人してそう極端なのよ! とにかく男同士なんて、キモイし汚いし臭いし、生理的に無理なのよっっ!!」

 

 

 ユニがそう言ってまくし立てると、「では、おユニは男の全てが汚く臭いと言うのか? そして女は全て綺麗で臭くないと? それは、この時代では女尊男卑と言っていると記憶しているが?」と信長が静かに言い返す。

 

 

「……っ!? なに、このプレッシャー……アタシが震えてる……」

 

 

 震えながら言うユニに、「答えよ。おユニ」と信長が答えを急かす。

 

そこに、「答えるのだ、ユニ。答えねば死ぬぞ。お前の思っていることを正直に言うのだ」とブレイブがユニに忠告すると、「……わかったわ」とユニが言う。

 

 

「アタシ、FPSやってるんだけど男って言葉遣いは乱暴だし、すぐキレるし、相手が女だと分かると見下したり口説いて来たりで、本当に頭に来るんです。でも、中にはブレイブみたいに子供達の為に戦ってたり、ステマックスみたいにちょっと変だけど根はイイ奴もいます」

 

 

 ユニの言葉に、「それは女も同じである。おユニは男の良いところを知らな過ぎる」と信長が答えると、「そうですね……少し言い過ぎました。ごめんなさい」とユニが素直に謝る。

 

 

「よかろう、許す。代わりに、おギアを愛でて信長を楽しませよ」

 

 

 信長がそう言うと、「ちょ!? 趣味悪くないですか!」とユニが抗議するが、「言い訳は聞かん。おユニのおギアへの想い見せて見よ」と信長が言う。

 

 

「信長様の真似をするだけで良いのです。さあ」

 

 

 光秀の言葉に、「ホントに真似するだけだからね……」とユニがネプギアに近づくと、「ユニちゃん……」と嬉しそうなネプギアが居た。

 

 

「何で嬉しそうなのよアンタは……」

 

 

 ユニが頭を抱えながら言うと、「だって、ユニちゃんに愛でてもらえるなんて嬉しいなって」とネプギアが更に嬉しそうな声で言う。

 

 

「……ちょっと猫を可愛がるのと同じ要領よ」

 

 

 ユニがそう自分の言い聞かせ恥ずかしそうにネプギアから目線を反らすと、「そうかそうか! おユニはタチか! よいぞよいぞ。信長が許す」と信長が大声で笑う。

 

 

「あー!? うるさい! 変態魔王!! 余計なチャチャ入れないで!」

 

 

 ユニが信長に向かって文句を言うと、「ユニちゃーん。まだー?」とネプギアが期待に目を輝かせている。

 

その姿は猫と言うより犬が飼い主に遊んで欲しくて、ぶんぶん尻尾を振っているようだった。

 

 

「アンタも犬なのか猫なのかハッキリしなさい!」

 

 

 ユニがそう言うと、「ユニちゃん、どっちが好き?」とネプギアが尋ねると、「どっちも好きだけど、どっちかって言えば猫ね」とユニが答える。

 

 

「それじゃあ、猫ちゃんになるね? にゃお~ん♪」

 

 

 ノリノリなネプギアに対して、「……じゃ、行くわよ」とユニがやや慎重に右手でネプギアの顎を撫でる。

 

 

「ごろにゃん♪ ごろにゃん♪」

 

 

 嬉しそうなネプギア。

 

口も微妙に猫口である。

 

 

「あーもー。何でアンタはそんなにノリノリなのよ……」

 

 

 呆れ顔のユニに、「ユニちゃんに愛でられるの気持ちいい~♪」と満足気なネプギアと、「よいぞよいぞ。おユニ。その調子ぞ」と同じく満足気な信長。

 

 

(くぅ……何か気持ち的に負けっぱなしで悔しいわね。こういう時こそ心を落ち着けて、そう、アタシは一流のスナイパー。ユニゴ13、ユニゴ13、ユニゴ13)

 

 

 ユニが自分に言い聞かす。

 

ちなみに、ユニゴ13とは凄腕のスナイパーが主人公の長寿漫画だ。

 

 

「用件を聞くわ」

 

 

 ユニの顔から恥じらいが消え、キリリとなる。

 

何故か右手には葉巻チョコを持っている。

 

 

「わ!? ユニちゃんがユニゴ13みたいになってる!?」

 

 

 ネプギアが驚きの顔になると、「10%の才能と30%の臆病さ。 残る60%は努力よ」とユニが続けて言う。

 

 

「ユニゴ13とちょっと違うけど、これはこれでユニちゃんっぽいよ」

 

 

 ネプギアが感心すると、「アタシに仕事を依頼するのに大義名分はいらないわ……依頼する本当の理由を聞かせなさい」とユニが言う。

 

 

「えっと……ユニちゃんが大好きだから、これを機に可愛がって貰ったらいいなーって」

 

 

 ユニのノリに素直に答えるネプギア。

 

 

「わかったわ。報酬はスイス銀行の口座に入れなさい」

 

 

 ユニがそう言うと、「えっ!? お金取るの?」と驚くネプギア。

 

 

「善意に甘えるほど危険なものはないわ」

 

 

 ユニがクールに決めると、「じゃあ、今度、カレーパンと牛乳おごってあげるね」とネプギアが提案する。

 

 

「わかったわ。報酬はスイス銀行の……」

 

 

 ユニがそこまで言いかけると、「えっと、ユニちゃん。それだと振込手数料の方が高いから直接でいいよね?」と真面目に言うネプギア。

 

 

 「華麗に決めるわ!」

 

 

 ネプギアのツッコミを決め台詞で誤魔化して、ネプギアの顎をくすぐるユニ。

 

 

「わっ!? ユニちゃん、くすぐったいくすぐったいよ~」

 

 

 慌てるネプギアに、「人を殺すときには、つまらんおしゃべりをしてるヒマに、引き金を引くことよ」と言いながら更に激しく、くすぐるユニ。

 

 

「も、もう……もう我慢できない!」

 

 

 ネプギアがどこかのシリアルのCMのゴリラみたいな叫びを上げて、ユニに抱き着く。

 

 

「ちょ!? 今はアタシのターンでしょ!?」

 

 

 慌てるユニに、「だって、我慢できないんだもん! ユニちゃ~ん」と言いながら、軽くユニの頬に口づけするネプギア。

 

 

「こ、こらっ!?」

 

 

 慌てながらも、もの凄く嬉しそうなユニ。

 

 

「あーーーー!? ズルイわよーー! 二人してなにイチャイチャしてるのーーー!!」

 

 

 そこに大声でラムが割り込んで来る。

 

虫アミと虫カゴを持った完全装備、隣の慶次も同じ完全装備である。

 

まるで昭和の小学生だ。

 

 

「ネプギアーー! わたしにもー! わたしにもー!」

 

 

 そう言いながら、ネプギアに抱き着くラム。

 

 

「えっと、じゃあ、行くよ」

 

 

 ネプギアはそう言いながらラムのおでこに口づけする。

 

 

「わーーい! ロムちゃーん。ネプギアがチューしてくれたよ」

 

 

 ラムが今しがた到着したロムに自慢すると、「ネプギアちゃん、わたしには(うるうる)」とロムが上目遣いに、「プラエも欲しいな……」とプラエもモジモジしながらネプギアに要求する。

 

 

「じゃあ、順番ね。まずはロムちゃんから」

 

 

 そう言いながらロムのおでこに口づけするネプギア。

 

 

「嬉しい……(めろめろ)」

 

 

 嬉しそうに頬を赤く染めるロムに、「次はプラエちゃんね」とプラエのおでこに口づけするネプギア。

 

 

「ネプギアお姉さん素敵……」

 

 

 両手を頬に当てながら嬉しそうに身をくねらせるプラエ。

 

 

「相変わらず、ぎあっちはお子様に人気だな」

 

 

 うずめがからかうように言うと、「あはは……嬉しいですけど、ちょっと恥ずかしいですね」とネプギアが照れくさそうに言う。

 

 

「うずめさん。バイクの調子はどうですか?」

 

 

 ネプギアが尋ねると、「絶好調だぜ! コイツのお陰で通学もバッチリだ。サンキュー! ぎあっち」とうずめが答える。

 

 

「はいっ! うずめさんの為に頑張って作りました。何か注文があったら何でも言って下さいね」

 

 

 ネプギアが笑顔で言うと、「あ、ああ……」とうずめが照れて俯いてしまう。

 

 

【なんだよ……手ぐらい握れよ。このヘタレ。もっと攻めてみろよ】

 

 

 うずめの中でくろめが囁くと、(うるせぇよ。俺には俺のケジメってモンがあるんだ)とうずめが断言する。

 

 

(そんなに言うなら、お前がやってみろよ)

 

 

 うずめがそう言うと、【なにっ!? ちょっと待て準備が……】とくろめが慌てる。

 

そう言っている間に、うずめはくろめと入れ替わる。

 

 

「おい、髪をセットぐらいさせろ!」

 

 

 くろめがそう言うと、「あれ? もしかして、くろめさんですか? お久しぶりです。くろめさん」とネプギアが屈託のない笑顔で言う。

 

 

「す、すまない! うずめが急に変わるから髪型もキメてないんだ!」

 

 

 現れたくろめは髪を解いて一生懸命セットしていた。

 

 

「あっ、手伝います」

 

 

 ネプギアはそう言うと櫛を取り出し、くろめの髪型を整えるとヘアゴムでいつもの髪型に戻す。

 

 

「出来ましたよ。可愛いですよ、くろめさん」

 

 

 笑顔で言うネプギアに、「ありがとう、ぎあっち。いや、プリンセス」とくろめが言う。

 

 

「くろめさんってそういうの好きなんですか? 私もちょっと憧れちゃいます。お姉ちゃんに頼んでもやってくれないし、ユニちゃんもダメって言うし」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「プリンセスが喜んでくれるなら、オレもやりがいがある」とくろめが嬉しそうに言う。

 

 

「くろめさんと話したいこともありますし、この辺りを走りながら話しませんか?」

 

 

 ネプギアの提案に、「プリンセスの仰せのままに」とくろめ答えると、ネプギアはユニコーンに跨り、くろめはうずめのバイクに乗って行く。

 

 

(うまくやれよ?)

 

 

 くろめの中で、うずめが言うと、【礼は言わないぞ。お前の所為でプリンセスに失態を見せてしまった】とくろめが答える。

 

 

(礼が欲しくてやったんじゃねぇよ。俺とお前は、ぎあっちを守る運命共同体だ。上手く折り合い付けてこうぜ?)

 

 

 うずめの言葉に、【フン。プリンセスのナイトはオレだけだ。それは譲らないぞ】とくろめが素っ気なく答える。

 

その間にも、ネプギアのユニコーンとくろめのバイクは並走していく。

 

 

「くろめさん。風が気持ちいいですね」

 

「ああ……ゲイムギョウ界の風が心地よくて空がこんなに青いなんて……これもぎあっちがオレを監獄から解放してくれたおかげだ」

 

 

 ネプギアの言葉に嬉しそうに答えるくろめ。

 

 

「うずめとくろめ。あれで上手くやれればいいね」

 

 

 大きいネプテューヌがそう言うと、「さあ、どうだろうな」とクロワールが答える。

 

そこにバイクのエンジン音が鳴り響く。

 

 

「いやっほー。ねぷねぷミラクルジェットスクリュー!!」

 

 

「負けませんわ。べるべるエレガントスタイリッシュダッシュ!!」

 

 

 元気よく現れたのは、ネプテューヌとベールだ。

 

続いて反対側からもバイクのエンジン音が鳴り響く。

 

 

「何人たりとも、わたしの前は走らせねぇーーー!!」

 

 

「それはこっちの台詞よ!!」

 

 

 猛スピードでバイクを運転するのはブランとノワール。

 

四女神のバイクが同時にキャンプ地に停車する。

 

 

「わたくしが一位のようですわね」

 

 

 ベールが自信満々に言うと、「そう言うセリフはタイムを見てから言ってくれるかしら?」とノワールが腕組みしながら口を挟む。

 

 

「そうね。わたしの一位は揺るがないけど」

 

 

 ブランの言葉に、「じゃあ、みんな。『せーの』でタイム見せあいするよー」とネプテューヌが言う。

 

 

「「「「せーの」」」」

 

 

 四女神が同時にバイクに付けた時計を見せあう。

 

 

「……同タイム?」

 

 

ノワールが首をかしげると、「……何の冗談?」とブランが不満そうな顔をする。

 

 

「0コンマ一秒まで同タイムですわね」

 

 

 ベールが呆れた声で言うと、「あーはっはっはー♪ 何これー。みんつぶにアップしようよ!」とネプテューヌが大声で笑う。

 

 

「お姉ちゃん、今度は何の競争してるの?」

 

 

 ラムが興味深々に尋ねると、「バイクの競争よ。みんなほぼ同条件の同時刻にスタートして誰が一番タイムが速いかを競争してたのよ」とブランが答える。

 

 

「それが全部同じなの?」

 

 

 ロムの質問に、「そうなのですわ。困りましたわね。ビリの人は全員に焼きそばパンを買う約束でしたのに」とベールが答える。

 

 

「何で焼きそばパン!? もうちょっと高級って言うか、オシャレな物に出来なかったんですか?」

 

 

 驚くユニに、「全員の意見をすり合わせた結果よ。みんなが焼きそばパンの気分だったのよ」とノワールが冷静に答える。

 

 

「そんなところまで同じなんて、どれだけ仲がいいのかな?」

 

 

 四女神を見ながらプラエが呟くと、「ですが、思考が合い過ぎて争いが起きるのでは? 例えばパン屋に焼きそばパンが一個しかなかったら、彼女達は熾烈な争いをするかもしれません」とあんみつが答えると、「女神様が争う理由が焼きそばパンってどうなんだろう……」とプラエが頭を抱える。

 

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