新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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049女神化再び

 神次元でネープギアが発売されてから約一ヶ月。

 

G.C.2020年1月24日 金曜日。

 

先週に超次元でもネープギアが発売され、超次元でも世界中ネープギアの話題で持ち切りだった。

 

内容は勿論、初期不良に対する対応や、十分な生産数を確保する等した転売対策に、良心的な価格。

 

どれも比の打ち所のない対応で、誰も彼もネープギアと女神候補生を称賛していた。

 

 

「くっそぉ……ネプギアの野郎……」

 

 

 薄暗い部屋で下っ端が悔しそうに唸る。

 

隣にいた太り気味の体型の男が、「ネープギアの転売対策は完璧ネ。このままでは我々転売ヤーは全滅あるヨ」と困った声を出す。

 

彼の名は10バイヤー。名前の通り転売を生業にする男で、その男もネープギアの転売対策に舌を巻いていた。

 

 

「あーゆーいい子ちゃんが幅をきかせると、オイラ達、悪い奴等が生きにくくなるっちゅ」

 

 

 側に居たワレチューもそう言って肩を落とす。

 

すると、「ふん、どういつもこいつもシケた顔をしやがって」とロキが呆れた声を出す。

 

 

「んなこと言ったって、ロキの旦那。あたい達ネープギアの転売で一儲けしようとしたら、対策が完璧で手も足もでなかったんだよ」

 

 

 下っ端がそう言い訳すると、「それにどういつもこいつも、ネープギアに夢中で転売品に目もくれないネ」と10バイヤーが続けて言う。

 

更に、「このままじゃ、オイラ達、おまんま食い上げちゅ」とワレチューが悲壮感を漂わせて言う。

 

 

「転売などセコイ真似をしなくて済むように、俺様がダークドラゴンを復活させようとしているのだろう」

 

 

 ロキが尊大な態度で言うと、「その復活も一向に進んでないみたいちゅけどね」と言ってワレチューが嫌味を言う。

 

 

「ふん、ならばコイツ等を連れてルートビルド計画を妨害してこい」

 

 

 ロキがそう言うと、灰色のリザードマンが大量に現れる。

 

 

「コイツは?」

 

 

 下っ端が質問すると、「ダークドラゴンの眷属だ。これもダークドラゴンの復活が近づいている証拠だ」とロキが答えた。

 

 

 

***

 

 

 

 ところ変わって、ここはルートビルド計画の工事現場。

 

ルートビルド計画は元々居たゲイムギョウ界四国の作業員の他に、ネプギア達の人柄に惚れ込んで力を貸してくれた様々なデミヒューマンが適材適所で活躍をして、予想以上の進捗の捗りを見せていた。

 

ネプギア達は午前中のクエストを済ませると、以前のように作業員の人々に食事を配っていた。

 

食事のバリエーションは日々増えており、更にはホビットと巨人族のサイズに合わせたものも作られていた。

 

様々な種族がネプギア達の料理に舌鼓を打ち、仲良く食事中の会話を楽しんでいた。

 

 

ドカーーーン!

 

 

 その最中、大きな爆発音が響く。

 

食事を配り終えてテントの中で休憩したいたネプギアが、「なに? 何が起きたの?」と慌てると、「こわい(びくびく)」とロムが震えながらネプギアに抱き着く。

 

 

「もしかして敵襲!?」

 

 

 ユニがそう言いながら銃を持つと、「どんな奴等がこようと、わたしがやっつけてあげるわ」とラムが息巻く。

 

すると、イストワールがテントに入って来て、「みなさん、先程の爆発音は聞きましたね? 急いで原因を調査しましょう」と言う。

 

 

「了解です」

 

 

 ネプギアがそう言った後、暫くすると爆発調査の為にギャザリング城のメンバーが集められた。

 

ネプギアンダムのRタイプで上空から調査したが、特に異常は認められず。

 

念のためギャザリング城のメンバーがいつものように部隊を三つに分けて各方面から直接爆発の調査を始めた。

 

 

【第一部隊】

ネプギア(前衛:タンク)

ユニ(後衛:スナイパー)

ロム(後衛:ヒーラー)

ラム(後衛:アタッカー)

初音ミク(後衛:サポーター)

大ネプテューヌ(前衛:アタッカー)

 

 

【第二部隊】

ファルコム(前衛:タンク)

イストワール(後衛:アタッカー&ヒーラー)

アイエフ(前衛:アタッカー)

コンパ(後衛:ヒーラー)

ゴッドイーター(前衛:タンク)

ニトロプラス(前衛:アタッカー)

 

 

【第三部隊】

シーシャ(前衛:アタッカー)

エスーシャ(前衛:タンク)

ビーシャ(後衛:アタッカー)

日本一(前衛:アタッカー)

がすと(後衛:ヒーラー)

ファミ通(前衛:タンク)

 

 

 

 第三部隊の日本一が、「まーた、下っ端達の仕業じゃないの」と言うと、「今日こそはワレチューを連れ戻さないと」とビーシャが息巻く。

 

それを聞いた、がすとが、「あんな悪者ネズミほっとくですの」と呆れながら言う。

 

 

「ネズミ界ナンバースリーのアイドルに向かって、その言葉は聞き捨てならないちゅね」

 

 

 その言葉と共にワレチューが現れる。

 

すると、「おや、コソコソと悪さをするつもりだと思ったんだが、思ったよりアッサリ出て来たね」とシーシャが驚く。

 

 

「ふっふっふ……理由を知りたいちゅか」

 

 

 ワレチューがそう言ってもったいつけるが、「興味ないね」とエスーシャがあっさり切り捨てる。

 

 

「がーん」

 

 

 エスーシャの塩対応にショックを受けるワレチュー。

 

更に、「そんな理由なんて記事にならないし、私も興味無いかな」とファミ通が追い打ちしてくる。

 

 

「くぅ~~! ゴブリンどもやっつけてしまうちゅ!」

 

 

 怒ったワレチューがそう言うと、ゴブリンやオークが現れて第三部隊に襲い掛かる。

 

 

 

***

 

 

 

「あっと、言う間だったね」

 

 

 シーシャが手をパンパンと叩きながら、倒れている大量のゴブリンやオークを見下ろす。

 

ビーシャが、「ゴールドフォームになるまでもなかったね」と呆れると、「うん、疑似プロセッサユニットも必要なかったね」とファミ通が同意する。

 

 

「あっと言う間過ぎるちゅ。せめて戦闘シーンぐらい挟むちゅ!」

 

 

 ワレチューがそう言って抗議すると、「興味無いね」とエスーシャがまたも切り捨てる。

 

 

「こんな雑魚的、戦闘シーンを挟むだけ無駄ですの」

 

 

 がすとがそう言って呆れると、「メインの戦いは怪人戦だから、戦闘員との戦闘は巻きでお願いしたいよね」と日本一がそれに続く。

 

 

「くっくっく……それなら、お望み通りメインディッシュを出してやるっちゅ」

 

 

 ワレチューがそう言うと、「おっと、まだ来るのかい?」とシーシャが構えを取った。

 

 

「来るっちゅ! ダークドラゴンの眷属!」

 

 

 ワレチューの叫びと共に、先程ロキが呼び出した灰色のリザードマンが現れる。

 

 

「コイツは手強いぞ。気をつけろ!」

 

 

 エスーシャが仲間達に注意を飛ばす。

 

 

「シャーーーーー!」

 

 

ダークドラゴンの眷属が先頭にいたタンクのファミ通を手に持った剣で斬りつけくる。

 

 

「くっ!」

 

 

 両手に持ったエビで何とかガードするファミ通。

 

しかし、1002のダメージを受けて、あっと言う間にHPゲージが残り一割になってしまう。

 

 

「ファミ通!?」

 

 

 ファミ通を心配する声を上げる日本一だが、「だ、大丈夫……でも、本当に思った以上に手強いね」とファミ通が苦笑いしながら答える。

 

 

「これは変身した方がいいですの」

 

 

 がすとの言葉に他の第三部隊の面々が頷くと、ゴールドサァド達はゴールドフォームに変身し、他のメンバーは疑似プロセッサユニットを装着する。

 

 

「これなら、互角以上に戦えるね」

 

 

 ビーシャはそう言うと、バズーカ砲を構えてダークドラゴンの眷属に向けて弾を発射する。

 

弾はダークドラゴンの眷属に見事に当たり、28315のダメージを出すが、ダークドラゴンの眷属は何事も無かったように再びファミ通に斬りかかる。

 

 

「効いてないの!?」

 

 

 驚きながら攻撃をガードするファミ通。

 

ファミ通は841のダメージを受け、HPゲージが四割減ってしまう。

 

変身でHPが全回復していなかったら戦闘不能だっただろう。

 

 

「回復しますの! グラスビーンズ」

 

 

 慌てて、がすとが錬金術のアイテムでファミ通のHPを満タンまで回復させる。

 

 

「行くよ、エスーシャ」

 

 

 シーシャがそう言って攻撃の構えを取ると、「ああ」とエスーシャもそれに続く。

 

二人が同時に攻撃をすると、合計で5万近いダメージが当たるが、それでもダークドラゴンの眷属は平然としている。

 

 

「シャーーーーー!」

 

 

 ダークドラゴンの眷属が反撃に尻尾を振り回すと、攻撃後で周囲に居たシーシャとエスーシャが、その攻撃で吹き飛ばされ、二人とも900近いダメージを受けつつ吹き飛ばされる。

 

 

「マズいよこれ、押されてる!」

 

 

 ビーシャの言葉に、がすとが、「援軍を要請するですの」と言って「こちら、第三部隊。現在強敵と遭遇中、至急援護を願いますの」と通信機に向かって呼びかける。

 

 

「たいへん! 早く助けに行かなきゃ!」

 

 

 がすとの通信を聞いた、ラムが慌てながらそう言うと、「うん、今場所を調べてる」とネプギアが言う。

 

しかし、それと同時に、「こちら第二部隊~! 強い敵さんと戦ってますー! 助けて下さい~」とコンパの泣きそうな声が通信機から響いてくる。

 

 

「くっ……どっちを助けに行ったらいいの?」

 

 

 ユニが唇を噛んで言うと、「二つに分かれる?」とロムが質問してくる。

 

 

「それだと戦力不足になる可能性があるな」

 

 

 クロワールがそう言うと、「でも、どっちも放っておけないよ」と大きいネプテューヌが力説する。

 

 

「へっへっへ~~。そうは行かねぇぜ!」

 

 

 その言葉と共に下っ端が現れる。

 

 

「下っ端? アンタ達の仕業なの?」

 

 

 ユニの言葉に、下っ端は満足そうに頷くと、「その通りだ。今日こそはってヤツだ」と笑う。

 

 

「でも、おかしいわ。下っ端達が相手なら、第二部隊も第三部隊も苦戦しない筈なのに」

 

 

 ラムがそう言うと、「いちいちカンに障るガキだな」と下っ端が不機嫌そうに言うが、「直ぐにその答えを見せてやるぜ」と言ってニヤリと笑う。

 

 

「来い! ダークドラゴンの眷属!」

 

 

 下っ端がそう叫ぶと、今第三部隊が戦っているものと似ている灰色のリザードマンが現れる。

 

 

「新しい敵(おろおろ)」

 

 

 ロムがそう言って慌てると、「コイツはちょっとマズい感じがするぜ」とクロワールが言う。

 

 

「シャーーーーー!」

 

 

 いきり立つた、ダークドラゴンの眷属が先頭のネプギアに襲い掛かる。

 

 

「きゃああああ!」

 

 

 ダークドラゴンの眷属のシールドバッシュで弾き飛ばされたネプギアは、ぐってり倒れてしまう。

 

 

「おいおい、もう終わりかよ? ダセェな。戦闘シーンぐらい挟んで下さいよ。女神サマ」

 

 

 下っ端がネプギアをからかうように言うと、ネプギアはよろよろと立ち上がり、「くっ……強い」と呟く。

 

 

「ネプギアちゃん、なおしてあげる」

 

 

 素早くネプギアの傷を癒すロム。

 

 

「これは疑似プロセッサユニットを装着しないと厳しいね」

 

 

 大きいネプテューヌの言葉に、「お? 中途半端な変身する気か? ハハッ、女神化出来なくなった女神なんて相手じゃねぇよ」と下っ端が疑似プロセッサユニットを馬鹿にするように言う。

 

 

「その疑似プロセッサユニットに今までやられてたヤツの言う事じゃないわね」

 

 

 ユニがそう言うと、下っ端は額に青筋を立てて、「今日はそうは行かねぇって言ってんだろ!」と叫ぶ。

 

ダゴン戦後も下っ端との戦いは何度も続いており、少々手強い敵には疑似プロセッサユニットを使ったりしていた。

 

そのお陰でネプギア達が今変身出来なことは知られてしまっているのだ。

 

 

「疑似プロセッサユニット装着!」

 

 

 ネプギアが疑似プロセッサユニットを装着すると他のメンバーも同じく疑似プロセッサユニットを装着する。

 

 

「やっちまえ!」

 

 

 下っ端の言葉に応じて、ネプギアに襲い掛かる。ダークドラゴンの眷属。

 

ネプギアは左手の防御の魔方陣で攻撃を受け止めるが、781のダメージを受けてHPゲージが三割減少してしまう。

 

 

「やっぱり手強い!」

 

 

 ネプギアはそう言いながら右手のビームソードを使って、ダークドラゴンの眷属に反撃する。

 

ダークドラゴンの眷属に23581のダメージが当たるが、ダークドラゴンの眷属は平然としている。

 

 

「「マルチプライドアイスバレット」」

 

 

 そこにユニとラムが氷属性の合体技で追撃する。

 

ダークドラゴンの眷属に63512のダメージが当たる。

 

 

「グルルルル……」

 

 

 ダークドラゴンの眷属は唸り声を上げるが、それほど効いているようには見えなかった。

 

 

「へー、眷属でコレか。じゃあ、ダークドラゴンが復活したらマジでヤバいことになるかもな」

 

 

 クロワールが楽しそうにそう言うと、「笑い事じゃないよ、クロちゃん」と言って大きいネプテューヌがクロワールを注意しながら、ダークドラゴンの眷属に拳銃で攻撃を仕掛けながら、双剣で切り裂く。

 

ダークドラゴンの眷属に25124のダメージが当たる。

 

しかし、ダークドラゴンの眷属は大きいネプテューヌの攻撃後の隙を狙いシールドバッシュを仕掛けてくる。

 

 

「あうっ!」

 

 

 901のダメージを受けて吹き飛ばされる大きいネプテューヌ。

 

HPゲージも半分以上減ってしまう。

 

 

「お姉ちゃん!」

 

 

 心配の声を上げるネプギアに、「大丈夫大丈夫。まだ戦えるよ」と大きいネプテューヌがVサインをする。

 

ミクが、「HP回復の歌を歌うね」と歌を歌うと、大きいネプテューヌのHPが徐々に回復してくる。

 

 

「くっ、タンクとして敵を引きつけなきゃ……」

 

 

 ネプギアが唇を噛みながら、タンクの役割を果たせなかった自分に対して悔しそうに言う。

 

 

「あははは! どうしたどうした? ノンビリしてると他の部隊もやられちまうぞ」

 

 

 下っ端がネプギアを挑発するように言うと、同時に、「こちら第三部隊、応答して欲しいですの~」とがすとの声が、「わわわ! ピンチです~」とコンパの声が通信機から聞こえてくる。

 

 

(このままじゃ、全滅しちゃう)

 

 

 ネプギアがそう思っていると、「ま、他人のことなんて考えてる余裕はないだろうがな!」と下っ端が言う。

 

同時にダークドラゴンの眷属が尻尾を振り回し、その尻尾がネプギアの横腹に当たりめり込んでしまう。

 

 

「うぐぅ!?」

 

 

 879のダメージを受けて吹き飛ばされるネプギア。

 

HPゲージも半分を切ってしまう。

 

 

「ハイヒール!」

 

 

 慌ててHPを回復するネプギア。

 

ネプギアのHPゲージが満タンまで回復する。

 

 

 

***

 

 

 

 その後もダークドラゴンの眷属との戦いは続き、ネプギア達が終始不利を強いられていた。

 

 

「はあっ……はあっ……」

 

 

 荒い呼吸をするネプギア。

 

回復と防御を繰り返し、タンクとしての役割をこなしていたが、流石に限界が近くなり、MPもスタミナも大分減少していた。

 

他のメンバーも息もかなり上がっており、タンクをしているネプギアに至っては疑似プロセッサユニットもボロボロであった。

 

 

「もー! しつこいわねー。早く倒れなさいよ」

 

 

 ラムが不満そうに頬を膨らませるが、ネプギアの耳には、「エネミーの最大HP約2000万。現在のダメージ1021万2519です」というNギアからの絶望的な解析結果が知らされていた。

 

 

「よーし! いいぞ。勝てるぞ! やっちまえ!」

 

 

 喜び勇んでダークドラゴンの眷属に指示を出す下っ端。

 

ダークドラゴンの眷属が、「シャーーーーーァ!」という叫びと共に何度もネプギアを斬りつけてくる。

 

状況不利を悟りながら必死に抵抗するネプギアだが、HPゲージがみるみる内に減少していく。

 

 

「ネプギアちゃん、回復するよ」

 

 

 ロムがそう言って回復魔法の準備をするが、「させねぇよ!」と下っ端が言いながら、ダークドラゴンの眷属に加勢する。

 

 

「くっ……」

 

 

 下っ端の鉄パイプの攻撃を受けて、458のダメージを受けるネプギア。

 

ダメージ量は多くは無いが、ダークドラゴンの眷属の攻撃と合わせると深刻な被害になっていた。

 

 

「回復が間に合わないわ」

 

 

 ユニが焦りながら言い、「ロムちゃん早く!」とラムが急かす。

 

 

「ま、待って……」

 

 

 必死に詠唱をするロムだが、それを嘲笑うかのように下っ端が、「おりゃあ! トドメだ!」と叫びながらネプギアの頭に鉄パイプを振り下ろす。

 

鉄パイプが当たると同時にネプギアは、「あぐっ!」と声を上げて倒れてしまう。

 

 

「よっしゃ! やったぜ、ついに生意気な女神を仕留めてやったぜ!」

 

 

 下っ端が嬉しそうに左腕でガッツポーズをすると、「そんな! ネプギア!」と大きいネプテューヌが悲鳴を上げる。

 

 

「あーあー、これで終わりかよ。だらしねぇな」

 

 

 クロワールがつまらなそうに言うと、「やったぜ! 昂次元ゲイムネプギア完!」と下っ端が調子に乗って言う。

 

 

(くっ……変身できれば……)

 

 

 ネプギアが心の中で呟く。

 

 

「さーて、残りの奴等も片付けるとするか」

 

 

 下っ端が首をコキコキ鳴らしながら、ユニ達に近づく。

 

ユニが身構えると、「ここは、わたしに任せて」と大きいネプテューヌが前に出る。

 

 

「うおおおおおお!!!」

 

 

 その間に何者かが割って入る。

 

 

「やらせんわい!」

 

 

 割って入って来たのは工事現場に居たホルランドであった。

 

ホルランドは斧を振り回し、下っ端を弾き飛ばす。

 

 

「ホルランドさん!?」

 

 

 ユニがそう言って驚くと、「「おじーちゃん」」とロムとラムも驚く。

 

 

「遅いから心配して見に来たんじゃ」

 

 

 ホルランドは手短にそう言うと、ダークドラゴンの眷属に立ち向かって行く。

 

 

「目を覚ませ、嬢ちゃん。嬢ちゃん達はとっくに変身出来ていいはずじゃ」

 

 

 ホルランドが戦いながらネプギアに呼びかける。

 

 

「ワシらデミヒューマン達の仲介をしてくれたこと、ギアメタルを作ってくれたこと、そしてネープギアが作ってくれたこと、多くのゲイムギョウ界の人々が嬢ちゃん達に感謝している!」

 

 

 ダークドラゴンの眷属と刃を交えながら、ホルランドはなおも話し続ける。

 

 

「後は、嬢ちゃんが自信を持つことじゃ、謙虚なのもいいが、嬢ちゃんはもう少し自信を持った方がいい!」

 

 

 更にネプギアに語り掛けるホルランド。

 

それを聞いたネプギアは、(私、変身出来るの? 変身出来ていいの?)と心の中で自分に問いかける。

 

すると、ネプギアの周囲に薄紫色の光の粒子が集まる。

 

 

「嬢ちゃんには守りたいものがあるんじゃろ? その為に変身するんじゃ!」

 

 

 ホルランドがそう締めくくると、「余計なこと吹き込んでるんじゃねぇよ、ジジイ」と下っ端が言い、「やっちまえ! ダークドラゴンの眷属!」とダークドラゴンの眷属に呼びかける。

 

 

「ぬおっ!?」

 

 

 ダークドラゴンの眷属のシールドバッシュで吹き飛ばされるホルランド。

 

 

「トドメを刺しちまえ!」

 

 

 吹き飛ばされて倒れているホルランドにダークドラゴンの眷属が迫る。

 

ダークドラゴンの眷属の剣がホルランドの首に振り下ろされた。

 

 

ドカッ!

 

 

「やらせません!」

 

 

 ネプギアの凛とした声が響く。

 

ネプギアのギアナックルがダークドラゴンの眷属の顔に当たり、ダークドラゴンの眷属は大きく吹き飛ばされる。

 

 

「私、自信がなかった。再び女神化できるようになる自信が……プラエちゃんのお姉さんを、プロテノールさんを殺してしまった自分に女神の資格があるのかと悩んでた……でも、ホルランドさんの言うように誰かを守る為なら……」

 

 

 ネプギアはそう言いながら右手を上げて女神化のポーズを取ると、「私、誰よりも強くなる!」と叫ぶ。

 

すると、ネプギアは光に包まれる。

 

 

「ネプギア!」

 

 

 ユニが心配そうにネプギアの名前を呼ぶと、「ネプギアちゃん!」とロムが、「ネプギア!」とラムがそれぞれ期待を込めた眼差しでネプギアを見つめる。

 

 

「プロセッサユニット装着完了!」

 

 

光が収まると、女神化したネプギアがそこに居た。

 

 

「やったわ!」

 

 

 喜びの声を上げるラム。

 

ユニも、「やるじゃない」とネプギアを称賛すると、「流石はネプギアちゃん」とロムもネプギアを褒める。

 

 

「みんな、私の力を受け取って」

 

 

 ネプギアがそう言うと、ユニとロムとラムも光に包まれる。

 

 

「この力……いけるわ!」

 

 

 ユニがそう言うと、「変身しちゃうわよー!」とラムが言い、「へーんしん!」とロムが言う。

 

 

「げえっ……四人とも女神になりやがった」

 

 

 下っ端が驚きの声を上げる。

 

彼女の言う通り、ユニ達も変身して女神候補生全員が女神化したのだ。

 

 

「久しぶりだね、M.P.B.L。また一緒に頑張ろうね」

 

 

 ネプギアがそう言ってM.P.B.Lに語り掛けると、「行くよ! M.P.B.L!」と言ってダークドラゴンの眷属にビームを連射する。

 

 

「ギャワーーーー!」

 

 

 連射したビームは全て命中すると、合計で、98214のダメージが当たり、ダークドラゴンの眷属は悲鳴を上げる。

 

 

「エクスマルチブラスター、シュート!!」

 

 

 ユニのエクスマルチブラスターから巨大なビームの奔流が放たれ、ダークドラゴンの眷属に襲い掛かる。

 

ダークドラゴンの眷属は、「ウギャーーー!」と再び悲鳴を上げると、10万3215のダメージ当たる。

 

 

「ロムちゃん、やっちゃうわよ!」

 

 

 ラムがそう言うと、「うん、一緒に」とロムが応える。

 

ロムがラムのおでこに口づけをすると、ラムの体がピンクのオーラーに包まれる。

 

 

「盛大にぶっ飛ばすわよーーー!」

 

 

 以前にも使ったロムとラムの合体技【ろむちゃんらむちゃん】である。

 

ラムの杖で打ち出された巨大な玉が、ダークドラゴンの眷属に当たると大爆発を起こし、50万9514のダメージが当たる。

 

 

「おおー! みんな強ーい!」

 

 

 大きいネプテューヌが嬉しそうにネプギア達を称賛すると、「これならいけるね」とミクがそれに続く。

 

 

「ちっ、ちくしょー! いきなり強くなり過ぎじゃねぇか?」

 

 

 慌てながら後ずさる下っ端。

 

 

「今まで以上の力を感じる。これが、女神化と誓約花を掛け合わせた本当の力!」

 

 

 ネプギアが左手で小さくガッツポーズをしながら言うと、「力が溢れてくるわ」とユニがそれに続く。

 

 

「元気モリモリ! これなら誰にも負けないわ」

 

 

 ラムが元気よく両手でガッツポーズをすると、「うん、負けないね」とロムが続いて言う。

 

 

「さーて! トドメよ! ウィークネスバレット!」

 

 

 ユニがそう言ってウィークネスバレットを放つと、ダークドラゴンの眷属の胸にウィークネスバレットの赤い模様が付く。

 

それと同時にネプギアが、「当てる!」と言いながらM.P.B.Lのビームを連射して、ダークドラゴンの眷属の懐に潜り込む。

 

 

「シルヴァーティル!!」

 

 

 高速の連続突きがダークドラゴンの眷属の胸に突き刺さる。

 

牽制で放ったビームも命中し、合計で30万9824の大ダメージが当たる。

 

 

「「……雷光よ……我が声に応えその眩い輝きを解き放て……ドロン!!」」

 

 

 続けてロムとラムが雷属性の合体魔法を放つと巨大な電撃が、ダークドラゴンの眷属の胸に当たり、89万4815の大ダメージが当たる。

 

 

「みんな! 決めるよ! コード・スペリオルアンジェラス!!」

 

「「「了解!!!」」」

 

 

 ネプギア達の高速の合体攻撃が命中すると、835万以上のダメージが当たる。

 

 

「ガアアアアアア!」

 

 

 悲鳴を上げながら消滅するダークドラゴンの眷属。

 

 

「くそぉ! 有利な筈だったのにー!」

 

 

 そう言いながら一目散に逃げていく下っ端。

 

 

「相変わらず逃げ足だけは速いわね」

 

 

 ユニが呆れながら言う。

 

 

「それより、他のみんなを助けに行こう!」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「そういう時は、わたしにお任せ! ワープ!」と大きいネプテューヌがワープゲートを開く。

 

 

「流石ネプテューヌさん」

 

 

 ロムがそう言って大きいネプテューヌを褒めると、「ネプテューヌさん便利!」とラムがそれに続く。

 

 

***

 

 

 女神化と誓約花を掛け合わせたネプギア達女神候補生と、大きいネプテューヌの活躍で第二部隊と第三部隊を危機から救い出した。

 

ちなみにワレチューも一目散に逃げだしたので捕まえることは出来なかった。

 

その後、ネプギア達は救出した第二部隊、第三部隊と共に工事現場の休憩所で休憩をしていた。

 

 

「助かりましたの~」

 

 

 がすとが一息つきながらそう言うと、「ネプギア達の新しい女神化めちゃくちゃ強かったね」と日本一がネプギア達を褒める。

 

 

「これが、誓約花の本当の力ですか……」

 

 

 イストワールが驚きを隠せないと言った表情でネプギア達を見る。

 

 

「はい、自分でも驚いています」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「これならお姉ちゃん達とも互角に戦えるかも」とユニが嬉しそうにそれに続く。

 

更に、「わたし達さいきょー!」とラムが言うと、「うん、最強だね(ぶいっ)」とロムが言う。

 

 

「これで、女神様達の言っていた条件を満たせましたね」

 

 

 イストワールの言葉に、「はい、私達の九花の女神化と、マジェコンヌクリスタルの生成、これでプラエちゃんを救うことができます」とネプギアが嬉しそうに言う。

 

すると、「ようやくお姉ちゃん達に認めてもらえるのね」とユニも嬉しそうに言う。

 

 

「やったわ! それじゃあ早速お姉ちゃん達に知らせましょう」

 

 

 ラムが喜び勇んでそう言うと、「急ご急ご(いそいそ)」とロムも待ちきれないふうに言う。

 

 

「そうですね。直ぐに手配します」

 

 

 

***

 

 

 

 それから三日後……。

 

G.C.2020年1月27日 月曜日。

 

イストワールが書いた書状に、四女神は再び会議を開くことになった。

 

会場は前回と同じプラネタワーの会議室で、参加するのは超次元の八人の女神とイストワールとサンジェルマンが参加していた。

 

 

「あなた達、再び女神化が出来たようね」

 

 

 ノワールが感心するかのように言うと、「うん、お姉ちゃん」とユニが誇らしげに答えた。

 

 

「それは良かったわ……」

 

 

 ブランが落ち着いた声でそう言うと、「えー! お姉ちゃん、もっと盛大にお祝いしてよー!」とラムが不満そうに頬を膨らませる。

 

更にロムも、「頑張ったのに(しくしく)」と残念そうな顔をする。

 

 

「手放しで喜べない理由があるのよ……」

 

 

 ブランがそう言うと、「ネープギアが好評過ぎて、わたくし達のシェアが伸び悩んでますの」と言ってベールが溜息を吐く。

 

ネプギア達の作ったネープギアは超次元でもかなり好評で、そのお陰か他のゲーム機の売り上げがイマイチなのだ。

 

 

「あっ……ごめんなさい」

 

 

 ネプギアが思わず謝ると、「謝らないでくれるかしら、余計惨めになるわ」とノワールが不機嫌そうに言う。

 

 

「これで、私の首も繋がったと言うことですかな」

 

 

 サンジェルマンがそう言うと、「悔しいけど、認めざるを得ないわね」とブランが言う。

 

 

「えーと、何の話だったけコレ?」

 

 

 ネプテューヌが空気を読まずにそう質問すると、「あなたねぇ、鳥頭にも程があるわよ!」とノワールが怒りをあらわにした。

 

 

「プラエちゃんを救う為に、ネプギアちゃん達が新しいゲーム機。正確には周辺機器であるネープギアで、わたくし達に勝負を挑むというお話ですわ」

 

 

 ベールがそう説明すると、「えー? わたし達負けちゃったのー? もー! ノワールの所為だよ」とネプテューヌが不満そうにノワールを見る。

 

すると、ノワールは机を【バン】と両手で叩き、「何で私の所為になるのよ! そもそも、あなた何もしてないでしょ!」と激昂する。

 

 

「今回は素直に負けを認めるけど、次はそうはいかないわ」

 

 

 ブランがネプギアを厳し目の視線で見ながら言う。

 

ネプギアはそのブランの迫力に気圧されながらも、「はい、わかっています」と凛とした声で答えた。

 

 

「それじゃあ、早速プラエにマジェコンヌクリスタルを使いましょう」

 

 

 ラムが明るい声で言うと、「ようやくプラエちゃんが元気になる(うきうき)」とロムも嬉しそうに言う。

 

 

「ところで、彼女に姉のことはどう説明するつもりなの?」

 

 

 ノワールがそう言ってネプギアを見ると、「いつか……あんみつさんの許可が得られ次第、正直に全部話すつもりです」とネプギアが真剣な声で答える。

 

ベールが心配そうに、「大丈夫ですの?」と質問すると、「それは……わかりません」とネプギアは正直に答えた。

 

 

 

***

 

 

 

 その日の夜、ネプギア達女神候補生はマジェコンヌクリスタルを持ってプラエの部屋を訪れていた。

 

 

「これがプラエのお薬なの? 少し怖いよ」

 

 

 プラエが少し困った顔でマジェコンヌクリスタルを見る。

 

プラエの言うように、真っ黒なマジェコンヌクリスタルは禍々しい雰囲気を醸し出していた。

 

 

「大丈夫です。このクリスタルの力がプラエ様の病気を治してくれます」

 

 

 あんみつがそう言うと、「そうだね。ネプギアお姉さん達が一生懸命になって用意してくれたんだもんね。プラエが怖がっちゃダメだよね」とプラエが理解を示す。

 

 

「それじゃあ、使うね」

 

 

 ネプギアの言葉に、「うん」と頷くプラエ。

 

それを確認したネプギアは、プラエの胸にマジェコンヌクリスタルを当てる。

 

 

「……っ……」

 

 

 少し苦しそうな顔をするプラエ。

 

ユニが心配そうに、「大丈夫?」と尋ねると、「うん、大丈夫。ちょっとビックリしただけ」とプラエが微笑む。

 

 

「怖いなら手を繋いであげるわ」

 

 

 そう言ってラムがプラエの右手を握ると、「わたしも握る(にぎにぎ)」とロムがプラエの左手を握った。

 

 

「ロムさん、ラムさん、ありがとう」

 

 

 プラエが嬉しそうに両脇のロムとラムにお礼を言う。

 

それと同時にマジェコンヌクリスタルがプラエの体内に入って行く。

 

 

「どうかな?」

 

 

 ネプギアがプラエに尋ねると、「何だか少し楽になった気がする」とプラエが感想を言う。

 

 

「とりあえず、一晩様子をみましょう」

 

 

 あんみつがそう言うと、「そうね。そうしましょ」とユニが同意し、「じゃあ、明日遊ぼうね」とラムが言い、「うん、遊ぼう」とロムがそれに続く。

 

 

 

***

 

 

 

 翌日。

 

G.C.2020年1月28日 火曜日。

 

ギャザリング城の橋の前で、朝のジョギングをしようとしたネプギアの後ろから何者かが抱き着いてくる。

 

ネプギアが、「きゃっ!?」と驚いた声を上げると、「わーい!」と嬉しそうにプラエが微笑んでいた。

 

 

「プラエちゃん? もういいの?」

 

 

 ネプギアが意外そうな声を出して驚くと、「うん、プラエ、自分でも驚くぐらい元気いっぱいなんだ!」とプラエは小さくガッツポーズをする。

 

 

「もう治ったの?」

 

 

 ネプギアと一緒にジョギングに行こうとしたユニも驚きの目でプラエを見る。

 

 

「プラエ、元気になったの?」

 

 

 同じくジョギングに行こうとしたラムがそう言うと、「やった(にこにこ)」とロムが嬉しそうに微笑む。

 

 

「うん、これも全部ネプギアお姉さん達のお陰だよ!」

 

 

 プラエがそう言って小さく飛び跳ねると、「プラエ様、もう暫く大人しくしていて下さい!」とあんみつが慌ててプラエを止めようとする。

 

 

「やーだもん。プラエ、元気になったんだからー!」

 

 

 プラエはそう言って追いかけてくる、あんみつの手から逃げるように飛び回っていた。

 

それを見たラムは、「追いかけっこなら、わたしもやるー!」と名乗り出て、「わたしもやりたい。あんみつさんが鬼だね」とロムも名乗り出る。

 

 

「うふふ……あんなにはしゃいじゃって、可愛いなー」

 

 

 ネプギアが嬉しそうにプラエを見つめると、「そうね、ようやく一件落着ね」とユニが答えた。

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