新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
神次元のアイエフの率いる部隊を打ち破ったシスティーナ軍は勢いに乗り、戦局をひっくり返していた。
「マルチプルビームランチャー!!」
ネプギアのM.P.B.Lから放たれたビームが、次々と神次元の戦車を破壊する。
同じように、「エクスマルチブラスター!」とユニの放つビームも神次元の戦車を破壊していた。
「なおしてあげる!」
ロムの使う回復魔法がシスティーナ兵を癒し、「ハイエロファント・テンペスト!」とラムの放つ攻撃魔法が神次元の混合軍を吹き飛ばす。
更に、「スロウ・ムーン!」と神次元の混合軍はプラエの超能力で動きを遅くされる。
「行ける! 行けるよ! このままガンガン行っちゃおう!」
大きいネプテューヌが右手を上げてそう言うと、「よーし! あとひと踏ん張りだ!」と日本一もそれに続く。
ギャザリング城の仲間とシスティーナ兵達は次々と神次元の混合軍を蹴散らせて行く。
バシュン!!
「「「うわああああああ!!」」」
しかし、激しい風切り音と共に大量のシスティーナ兵が吹き飛ばされる。
「なにごと!?」
驚くニトロプラス。
その視線の先には女神化したプルルートことアイリスハートが浮かんでいた。
そして、その隣には女神化したネプテューヌ、パープルハートが浮かんでいる。
この二人がシスティーナ兵達を吹き飛ばしたのだ。
「ついにボスが出て来たね」
【ごくり】と唾を飲むビーシャ。
「ここが正念場だよ」
ファルコムはそう言うと、ドラゴンスレイヤーを構える。
続いて、「システィーナの為、ここで負ける訳にはいかない!」とゴッドイーターも神機を構える。
「…………」
緊張の面持ちで、ネプテューヌとプルルートを眺めるネプギア。
(ノワールさんもブランさんもベールさんも頼れない……私達がなんとかしなきゃ)
そう思っているネプギアの左手がそっと握られる。
「ユニちゃん……」
握っていたのはユニであった。
ユニも緊張した顔をしているが、ネプギアの顔を見ると軽く微笑んで、「大丈夫。アタシ達ならやれるわ」と言う。
「うん!」
ユニに対して力強く頷くネプギア。
「あたしのアイエフちゃんをイジメるなんて、やってくれるじゃないの?」
プルルートがもの凄く低い声で脅すように言う。
同時に周囲にプレッシャーが発生する。
「くっ……凄いプレッシャーだ!」
プルルートの迫力に、恐れ慄くシーシャ。
エスーシャも体を震わせて、「この私が、震えが止まらないなんて……」と言う。
しかし、ネプギアはプルルートのプレッシャーを跳ね除けるように強く睨み返すと、「今日こそは、あなたとお姉ちゃんを元に戻してみせます!」と叫ぶ。
そんなネプギアの態度にプルルートは眉を吊り上げる。
「随分と言うようになったじゃない。でも、頭の方は残念なままみたいね。今のが本当のあたしとねぷちゃんだって、何度言えば分かるのかしら? 本当に馬鹿な子ね」
プルルートはそう言うと、「アイエフちゃんをイジメた報い。キッチリと受けてもらうわ!」と続けて言い、蛇腹剣を鞭のように伸ばして来る。
「くっ!?」
カキンッ!
ネプギアはM.P.B.Lのブレード部分でプルルートの蛇腹剣を受け止める。
それと同時に、「皆さん、行きましょう!」とネプギアは言うが、仲間やシスティーナ兵達は動かない。
「く、くぅ~! このプレッシャー……体が動かないよ……」
日本一が震えた声で言う。
がすとも、「恐ろしいですの……」とガタガタ震えている。
「この人……怖い……」
プラエまでもが、ガタガタと震えていた。
それを見たプルルートは、「うふっ、かわいいわね~。そうよ、ぎあちゃんの言う事なんて聞いちゃダメ。あたしにひれ伏しなさい」と満足そうに言う。
(くっ……プルルートさんのプレッシャーは強烈な初見殺し。免疫の無い人達には……)
ネプギアはそう思うと悔しそうに唇を嚙む。
【初見殺し】とは予備知識が無い状態で対峙するとほぼ確実に負けるというようなもののことを指す。
(私だって慣れるのに時間かかったし……)
ネプギアはそこまで思うと、激しく首を左右に振る。
(そんなふうに考えること自体プルルートさんに呑まれてる証拠。私も女神なら女神らしくみんなを導かなきゃ!!)
ネプギアはそう決めると、プロセッサユニットのブースターを全開にして、一人でプルルートに立ち向かって行く。
それを見たプルルートは、「真正面から一人で向かってくるなんて、本当に馬鹿な子ねぇ~」と言うと、蛇腹剣を鞭のように伸ばしてネプギアを攻撃する。
ヒュンッ! ヒュンッ!
avoid。プロセッサユニットのスラスターを吹かして、蛇腹剣を避けるネプギア。
ネプギアは避けながら、「皆さん、敵を恐れないで下さい! 恐れては敵の思う壺です!」と仲間達に呼びかける。
「……ネプギアお姉さん」
一人で果敢に戦うネプギアを見上げるプラエ。
「確かに敵は強く、恐ろしいかもしれません。ですが、私が守護女神として、みなさんのことを必ず護ります! だから立ち上がって下さい!」
必死に仲間に呼びかけるネプギア。
「ごちゃごちゃと、うるさいわねぇ~!」
そんなネプギアの態度が癪に障ったのか、プルルートは蛇腹剣を振る速度を速める。
ヒュンッ! ヒュンッ! ヒュンッ!
「あうっ!?」
速度の上がった蛇腹剣がネプギアを切り裂く。
ネプギアは、1658のダメージを受けるとHPゲージが二割減少する。
「お願いです! 敵に立ち向かう勇気を持って下さい! 道は必ず開かれます!」
傷つきながらも仲間に呼びかけるネプギア。
「戦いの最中おしゃべりなんて、随分と余裕ね」
そんなネプギアに対して、ネプテューヌが刀を持って迫って来る。
ズキューーーーン! ズキューーーーン!
迫るネプテューヌに対して、ビーム射撃が向けられる。
ネプテューヌはそれを避けるが、そのお陰でネプギアへの攻撃は中断される。
「ネプギアはやらせないわ!!」
ビームを放ったのはユニであった。
更に、「エターナルフォースブリザード!」とラムが攻撃魔法でネプテューヌを狙う。
「くっ!」
avoid。ネプテューヌはプロセッサユニットのスラスターを吹かしてラムの魔法を避ける。
しかし、「ネプギアちゃんはやらせない、アイスコフィン!」とロムが攻撃魔法を放つと、「ぐっ!?」とネプテューヌに命中し、25万のダメージを与える。
たまらず引き下がるネプテューヌ。
「みんな! ネプギアの言う通りよ。恐れはいては何も始まらないわ! アタシ達は必ず勝つ!」
ユニがそう言うと、「そうよ。わたし達が護ってあげるわ!」とラムが元気よく言う。
更にロムが、「うん、だから、勇気出して!」と言う。
それと同時に暖かな光がアイエフ達やシスティーナ兵を包む。
「この光は……」
驚きの声を上げるアイエフ。
「とっても暖かいです~」
安らぎの表情を浮かべるコンパ。
「それだけじゃない。なんだか勇気が湧いてくる!」
力強くガッツポーズをするファミ通。
「うん、体の震えが止まったよ」
そう言ってドラゴンスレイヤーを構えるファルコム。
「これは、プルルートとは真逆の力……」
ニトロプラスもそう言いながら刀を構える。
「これが、女神候補生の力なんだね!」
生き生きした表情の日本一。
「これなら、行けるですの!」
がすとはバッグの中に手を入れると大量のフラムを取り出す。
「生きて帰る! 必ず!」
ゴッドイーターも力強く神機を構える。
「よーし! 調子出て来たよー!」
大きいネプテューヌも元気よく双剣を振り回す。
「声が出る……ネギちゃんのおかげで歌えるよ」
ミクが嬉しそうに歌い始める。
「これこそ正に王の器。見違えたぞネプギア」
ミリオンアーサーが剣を構えて戦闘態勢を取る。
「この力、絶対に記事にして伝えてみせますよ」
デンゲキコも立ち上がり武器を構える。
「これがネプギア殿の力……やはり、あの方の判断は間違っていなかった」
あんみつが立ち上がり刀を構える。
「行くよ、ビーシャ、エスーシャ!」
シーシャがそう言うと、「了解だ」とエスーシャが言い、「負けないよ!」とビーシャが言う。
「戦う! 戦うよ! プラエも勇気を出して戦う!」
明るい表情でネプギアを見上げるプラエ。
その瞳には先程の恐れはもう無かった。
「俺達も戦うぞーーーーー!!!」
システィーナ兵達も力強い声を上げていた。
プルルートを恐れる者はもう誰一人としていなかった。
「みんな……ありがとう」
自分の想いを受け入れてくれた仲間達に感謝の気持ちでいっぱいになるネプギア。
「ぷるるんのプレッシャーが破られた!?」
驚きの声を上げるネプテューヌ。
「生意気な子達ねぇ……本格的におしおきが必要かしら~」
プルルートがもの凄く不機嫌そうに睨む。
同時にプレッシャーが発生するが、そのプレッシャーは女神候補生の発した暖かい光にかき消される。
「撃てーーーーー!!!」
ビーシャがバズーカを放つと、同時に、「当たれ当たれ!」とゴッドイーターも神機の銃を放つ。
更に、システィーナ兵達の射撃も加わる。
大量の銃弾が、ネプテューヌとプルルートに襲い掛かる。
「くっ……この程度!」
avoid。プロセッサユニットのバーニアを全開にして銃弾を避けるネプテューヌとプルルート。
「こんなの避けるの余裕よ」
プルルートがそう言った瞬間、【ズキューーーーン!】という音と共に巨大なビームが飛んでくる。
「なっ!?」
巨大なビームに直撃したプルルートは、63万のダメージを受ける。
「ぷるるん!?」
驚きの声を上げるネプテューヌだが、更に【ズキューーーーン!】と巨大なビームが飛んでくる。
「あうっ!」
ネプテューヌも巨大なビームに直撃し、61万のダメージを受ける。
「みんな、ナイス牽制よ!」
ユニが叫ぶ。
最初の大量の銃弾はネプテューヌとプルルートを動かす為の牽制で、牽制を避けて動きを止めたところをユニが撃ち抜く作戦だったのだ。
「これぐらいで、調子に乗らないでくれる! 行くわよ、ねぷちゃん!」
プルルートがそう言うと、「OKよ、ぷるるん!」と二人同時に迫って来る。
「お姉ちゃんが相手だって!」
「やらせないよ!」
立ち向かうネプギアとファルコム。
ネプギアがネプテューヌの刀をM.P.B.Lのブレード部分で受け止めると、ファルコムはプルルートの蛇腹剣をドラゴンスレイヤーで受け止める。
互いに鍔迫り合い状態になる。
「……ネプギアッ!」
力を籠めるネプテューヌ。
「くぅっ……」
苦しそうな表情のネプギア。
しかし、「考の力よ!」と仁義八行の珠と同調するとネプテューヌを押し返し始める。
「この力!?」
驚きの声を上げるネプテューヌ。
「はあっ!!」
ネプギアの気合の声と共にネプテューヌを弾き飛ばす。
「マルチプルビームランチャー!!」
同時に三点バーストでM.P.B.Lのビームを発射する。
「ぐうっ!?」
吹き飛ばされて身動きの取れないネプテューヌは三発とも命中し、38万のダメージを受ける。
「ねぷちゃん!」
ネプテューヌがやられて、驚きの声を上げるプルルート。
そこに、「人の心配をしてる余裕があるのかな!」とファルコムが力を入れる。
押し込まれるプルルート。
「このあたしが!?」
驚愕するプルルート。
「あたしだって伊達に修羅場は潜ってないんだ! 相手が神って言われても怯んだりしないよ!」
ファルコムが更に力を入れると、プルルートは蛇腹剣ごと吹き飛ばされる。
「剣魔法ソーサリアン!」
ファルコムがプルルートに向けて剣を振り下ろす。
剣は輝きを放ち、剣から無数の光の矢が撃ち出される。
「ぐうっ!」
光の矢はプルルートに命中し、15万のダメージが当たる。
「やった! 行ける! 行けるよコレ!」
優勢に戦いを進めるネプギア達に喜びの声を上げる日本一。
そんな日本一に、「油断しないで、攻め続けるわよ!」と言って場を引き締めるアイエフ。
「ちょっと面倒ねぇ……こっちも援軍を呼ぼうかしら?」
プルルートがそう言うと、「援軍?」とネプギアが警戒する。
しかし、「そんなハッタリに引っかからないよ!」とシーシャがプルルートに向かって行ってしまう。
「……っ!? シーシャさん危ない!」
ネプギアの叫びと同時に黄色い影がシーシャを襲う。
「うぐっ!?」
1535のダメージと共に吹き飛ばされるシーシャ。
HPゲージが半分以上減ってしまう。
「ねぷてぬとぷるるとの邪魔すると許さないよ!」
元気な声と共に現れたのはピーシェだった。
「ピーシェちゃん!」
驚きの声を上げるネプギア。
更にラムも、「ピーシェ!? なんで?」と言い、「ピーシェちゃん敵なの?」とロムが悲しそうな顔で言う。
するとピーシェは、「ねぷぎあも、ろむもらむも好きだけど、ねぷてぬとぷるるとの方が好きっ!」と言う。
「うふふ~~、いい子ねぇ、ピーシェちゃん」
満足気に微笑むプルルート。
続けてネプギアを見つめると、「どう? あたし達との歴然な差を見せつけられた気分はぁ? 今、どんな気持ち? ねぇ、どんな気持ち~? 残念ねぇ、散々面倒を見てあげても、超えられない壁って言うのはあるの。所詮ぎあちゃんなんて小間使いなのよ」と笑う。
「そんなつもりで、ピーシェちゃん達の面倒を見ていた訳じゃありません!」
ネプギアはハッキリそう言うと、「例えピーシェちゃんと言えども邪魔をすると言うなら戦います」と言う。
「あら? 勇ましいわね~。でも、ピーシェちゃんだけじゃないのよ」
同時に赤黒い巨大な魔法の弾がネプギア向けて飛んでくる。
「……っ!?」
avoid。ネプギアはプロセッサユニットのスラスターを吹かして、その弾を回避する。
「今の弾はまさか……」
ネプギアが弾の飛んできた方向を見ると、そこには変身したキセイジョウ・レイが居た。
「ごめんなさいごめんなさい、勝手に攻撃してごめんなさい!」
キセイジョウ・レイは突然早口で謝ると、「私だって悩んだんです。ネプギアさんには恩はあるし……でもでも、この子がプルルートさん達の味方をするって言うから~! だからごめんなさい~」と立て続けに謝る。
「くっ……ピーシェに続いてタリの女神まで……」
悔しそうな表情をするユニ。
「残念だったわね~。主人公は勝つって決まってるのよ。ねぇ、ねぷちゃん」
状況有利になって勝ち誇るプルルート。
ネプテューヌも余裕の表情で、「ええ、その通りよ、ぷるるん。わたし達に負けはないわ」とプルルートに答える。
「ふふっ……いいこと思いついた~」
プルルートはそう言うと、キセイジョウ・レイを見て、「レイさんは、ぎあちゃんの相手してくれるかしら~?」と言う。
すると、「私一人だけですか?」とキセイジョウ・レイが焦りの声を上げる。
「そうよ、時間稼ぎだけすればいいわ。寧ろ、時間稼ぎだけしなさい」
プルルートがキセイジョウ・レイにそう命令すると、「一体何を考えて……」とネプギアがプルルートを睨む。
「ぎあちゃんみたいな優し~い子は、本人を痛めつけるより、目の前で大切な人を痛めつける方が効くのよねぇ~」
プルルートがそう言うと、「まさか……」とネプギアが青い顔をする。
「そのまさかよ。ぎあちゃんが時間稼ぎされている間に、あたしがぎあちゃんの大事な仲間やシスティーナ兵を、た~っぷりかわいがってあげるわ~」
プルルートは心底楽しそうに笑うと、「そう言えば、さっき何て言ったかしらぁ? 【私が守護女神として、みなさんのことを必ず護ります】だったかしら? ふふふふふっ!」と続けて言う。
「そんなことさせません!」
プルルートに向かって飛び掛かろうとするネプギアだが、直ぐ横から、「お前の相手は私だ~!」とキセイジョウ・レイが赤黒い魔法の弾を飛ばしてくる。
「きゃああああああ!」
赤黒い魔法の弾の直撃を受けたネプギアは、4254のダメージを受けてHPゲージが六割も減った上に吹き飛ばされてしまう。
それを見たプルルートは、「あははははは!」と満足そうに高笑いすると、「さあ、ショータイムよ」と獲物を見るような目でユニ達やシスティーナ兵を見る。
***
キセイジョウ・レイに吹き飛ばされたネプギアは仲間達から大きく分断されていた。
「どいて! どいて下さい!」
ネプギアは必死の表情でキセイジョウ・レイにM.P.B.Lのブレード部分で斬りかかる。
「ごめんなさいごめんなさい!! 私にはプルルートさんの言うことを聞くしか……」
キセイジョウ・レイは手に持った杖でネプギアの攻撃を捌いて時間を稼ぐだけだった。
(こうしてる間にも、みんなは危険な目に……!)
ネプギアがそう思ってると、「はぁい! ネプギアちゃん元気~~」とネプギアを嘲笑うかのような声が聞こえてくる。
ネプギアが声のした方を向くと、そこには空中に巨大な映像が浮かんでいた。
「あれは?」
ネプギアが驚きの声を上げると、映像にイクスが映る。
どうやらさっきの声はイクスのようだ。
イクスはニヤリと笑うと、「これから、プルルートちゃんのお楽しみタイムを全国生放送してやるから、その様子をネプギアちゃんにもお届けして、あ・げ・る」と言ってウインクする。
同時に画面が切り替わると、「「「きゃああああああ!」」」と仲間達の悲鳴が聞こえて来る。
「みんな!」
声を上げるネプギア。
画面にはプルルートの蛇腹剣で嬲られている仲間達が映る。
次に、ネプテューヌの剣技に圧倒されるユニ。
更にピーシェに吹き飛ばされるロムとラム。
ピーシェが加わった上に、ネプギアを欠いたシスティーナ軍は、ネプテューヌ達にいいようにやられていた。
「くっ……」
ネプギアは唇を噛み締めると、再びキセイジョウ・レイに向かって行く。
「どいて下さい! みんなが危ないんです!」
必死の形相でM.P.B.Lのビームを撃つネプギア。
するとキセイジョウ・レイは突然形相を変えると、「私だってやりたくてやってる訳じゃないのよーーーーー!」と赤黒い弾を撃つ。
攻撃する時だけ凶暴な性格になるのは相変わらずのようだ。
M.P.B.Lのビームと赤黒い弾はぶつかり合って相殺される。
「時間が無いのに……!」
焦りを募らせるネプギア。
***
その頃、ユニ達は。
「脆いわね。ネプギアが居なくなっただけで、これ?」
ネプテューヌの横にはユニが倒れていた。
「残念だけど、わたしとあなたじゃ、格も年季も違うのよ」
ネプテューヌがそう言うと、「まだ……まだよ……」と言ってユニが立ち上がる。
ユニのHPは残り二割を切っている上に、足元はフラついていた。
「かったー! ぴぃの勝ち~!」
ピーシェの横にはロムとラムが倒れている。
「ろむもらむも、よわーい。ぴぃの方が強いっ!」
ピーシェの言葉に、「まだ終わってないわ……」とラムが立ち上がり、「まだ……戦えるよ……」とロムも立ち上がる。
二人のHPも残り二割を切っていた。
「もう終わり? だらしがないわね」
プルルートの前にはアイエフ達に大量のシスティーナ兵が倒れていた。
「起きて、もっとあたしを楽しませなさいよ」
プルルートはそう言うと、倒れているアイエフに得意の電撃魔法を放つ。
「うぐっ!?」
あまりの痛みに声を上げるアイエフ。
「良い声で鳴くのねぇ、こっちのアイエフちゃん、ゾクゾクしちゃうわ。それそれそれっ!」
立て続けて電撃でアイエフをいたぶるプルルート。
「ぐうっ! うぐっ! あああああ!?」
苦しそうに悶えるアイエフ。
「いいわぁ~。ぎあちゃん、見てるかしら? これがぎあちゃんが【必ず護ります】って約束した人達のなれの果てよぉ~」
プルルートが楽しそうにそう言うと、「いいね、いいね。プルルートちゃん最高の煽りだよ」とイクスが笑う。
続けてカメラを構えたボークが、「流石はプルルート様です!」と褒め称える。
同じくカメラを構えた下っ端が、「ダセェな。ネプギアに味方したヤツなんてこんなモンだぜ」と言ってファルコムの頭を踏みつける。
更に同じくカメラを構えたワレチューが、「こ、コンパちゃんには乱暴しちゃダメちゅ」と倒れているコンパの前に立ち塞がる。
「後は、女神のガキ共達か」
下っ端はそう言いながら、カメラをユニとネプテューヌに向ける。
「これで、終わりよ。クロス……」
ネプテューヌがそこまで言うと、ネプテューヌ向けて、黒い魔法の弾が飛んでくる。
「……っ!」
avoid。ネプテューヌは素早く魔法の弾を回避する。
「誰!?」
ネプテューヌが弾の飛んで来た場所を見ると、「ちっ……避けたか」と悔しそうに呟くマジェコンヌがいた。
「マジェコンヌ!?」
驚きの声を上げるユニ。
「おい、手助けしてやる。援護しろ」
驚くユニを無視して命令するマジェコンヌ。
「助けてくれるの? アタシ達を?」
ユニが不思議そうに呟くと、「敵の敵は味方と言う言葉を知らんのか?」とマジェコンヌが言う。
「それは知ってるけど……」
ユニは未だに動揺を隠せないが、「そういうことだから手を貸せ!」とマジェコンヌは変身してネプテューヌに向かって行く。
「わ、わかったわ!」
そんなマジェコンヌを射撃で援護するユニ。
「ねぷてぬ!?」
ネプテューヌに加勢しようとするピーシェだが、「ぴぃっちの相手は、うずめだよーーー!」と突然うずめが割り込んで来る。
「うずめ!」
「うずめちゃん!」
突然のうずめの登場に驚くロムとラム。
「天王星うずめ、ただいま参上だよ。ぶいっ!」
うずめはVサインをすると、「ろむっちもらむっちも怪我してるね。うずめが治してあげる。ヒール!」と言ってロムとラムのHPを回復する。
「ふうん……少しは楽しめそうじゃない」
その光景を見ていたプルルートはそう言うと、ネプテューヌの側に行き、「加勢するわ。ねぷちゃん」と言う。
***
「うずめさん……マジェコンヌさん……」
ネプギアは巨大な映像で、うずめとマジェコンヌ救援に来たところを見ていた。
「私もやらなきゃ……焦ってるだけじゃダメ!」
ネプギアはそう言うと、キセイジョウ・レイの方を向き、「レイさん、あなたを倒してみんなを助けに行きます」と言い切る。
「マルチプルビームランチャー!!」
ネプギアがM.P.B.Lのビームを三連射する。
ビームはキセイジョウ・レイに当たり、32万のダメージが当たる。
「仁義八行の珠よ!」
ネプギアは更に仁義八行の珠の珠と同調すると、キセイジョウ・レイ向けてプロセッサユニットのブースターを全開にして接近する。
「考っ!!」
気合一閃。ネプギアのM.P.B.Lのブレード部分による袈裟斬りがキセイジョウ・レイに当たると、62万のダメージを与える。
「ぐうっ!?」
苦悶の表情を見せる、キセイジョウ・レイ。
「くそっ! よくもやったわね!」
キセイジョウ・レイは怒りの形相で、手に持った杖でネプギアに殴り掛かる。
「なんのっ!」
ネプギアはM.P.B.Lのブレード部分でそれを受け止める。
鍔迫り合い状態になる、ネプギアとキセイジョウ・レイ。
「ぐうううう!」
力を籠めてネプギアを圧すキセイジョウ・レイ。
「流石、タリの女神凄いパワー……」
徐々に圧されていくネプギア。
しかし、「だけどっ!」と叫ぶと、キセイジョウ・レイの杖を華麗にいなす。
「なにっ!?」
思わずバランスを崩すキセイジョウ・レイ。
「もらった! ギアナックル!!」
ネプギアの左のストレートパンチがキセイジョウ・レイの胸部に当たると、36万のダメージが当たり、キセイジョウ・レイは吹き飛ばされ地面に激突する。
「はあああああ!!」
ネプギアは雄叫びを上げながら、地面に激突したキセイジョウ・レイに向けて、M.P.B.Lのビームを連射する。
追撃で、252万のダメージを受けるキセイジョウ・レイ。
ビームによって発生した砂埃が晴れると、ダメージを負ったが未だ健在のキセイジョウ・レイがネプギアに立ちはだかるように浮き上がって来る。
「……本気……なんですね。ネプギアさん」
キセイジョウ・レイが悲しそうな声でネプギアに話しかける。
相変わらず攻撃していない時は大人しい性格だ。
「レイさんこそ、どうしてどいてくれないんですか!」
ネプギアが強気な瞳でキセイジョウ・レイの言葉に答える。
その瞳には先程のような焦りはなかった。
「私は、あの子の味方だから……あの子が、ピーシェちゃんがプルルートさんに味方すると言うなら、プルルートさんの言うことを聞きます」
キセイジョウ・レイが苦しそうにそう言うと、「それが例え間違っていたとしてもですか?」とネプギア真剣な顔で問いかける。
「仕方ないじゃないですか! プルルートさんは怖いし、逆らったら何をされるか……」
そう言って、自分の身体を両腕で抱きしめるようにして、ガタガタと震えるキセイジョウ・レイ。
その姿は変身したプルルートを本気で恐れているようだった。
「……私もプルルートさんの事が怖くて、必要以上に刺激しないようにしていました……」
ネプギアはキセイジョウ・レイに同情するように少し声のトーンを落とし、俯きながらながら言う。
しかし、そこまで言うと、「でも、今は違います!」と顔を上げる。
「私がプルルートさんに必要以上に気を使ったことにより、カオスアニマを放置することになってしまいました。……私は二度とこのような過ちを繰り返さないように、相手がプルルートさんでも間違っているモノは間違っているって言うようにするつもりです!」
ネプギアがそう言いきると、「……ネプギアさんは強いんですね」とキセイジョウ・レイが呟く。
しかし、続けて、「でも、私は……」と言って杖を構えると戦闘態勢を取る。
それに対してネプギアは、「……わかりました。レイさんを倒して、みんなを助けにいきます」と言うと、M.P.B.Lを構えて戦闘態勢を取る。
(ユニちゃん、ロムちゃん、ラムちゃん……それにうずめさんもマジェコンヌさんも、もう少しだけ頑張って……必ず助けに行くから)
ネプギアは祈るような思いでそう思うと、キセイジョウ・レイに立ち向かって行った。
***
その頃、ユニ達は。
「「はあああああ!!」」
激しい金属音と共に、マジェコンヌの両剣とネプテューヌの太刀がぶつかり合う。
ちなみに、両剣とは柄の両端に刃が付いている武器のことである。
「ネプテューヌ! 私はこの時を待ち焦がれていた!!」
マジェコンヌは両剣を回転させて勢いをつけると、縦斬りにネプテューヌを斬りつける。
「……悪いけど、あなたの相手なんてしてる暇はないの」
ネプテューヌはそう言い返すと、太刀でマジェコンヌの両剣を受け止めた。
鍔迫り合い状態になる、ネプテューヌとマジェコンヌ。
「うふっ、マジェコンヌさんってば、あれだけ調教してあげたのに、まだ、あたし達に逆らっちゃうんだ~」
プルルートは愉しそうに笑いながら、マジェコンヌの背後を取ると、蛇腹剣を構える。
「やらせないわ! 仁義八行の珠よ!」
ユニが礼の珠と同調しながら、エクスマルチブラスターを構えてプルルートを狙う。
ユニが気合を入れて、「礼っ!」と叫ぶと、【ズキューーーーン】と巨大なビームがプルルート向けて飛んでいく。
「ちっ……」
avoid。プルルートは舌打ちをすると、プロセッサユニットのブースターを全開にしてユニの射撃を避ける。
「逃がさないわ! ハイエロファント・テンペスト!!」
ラムが攻撃魔法を使うと、プルルートの避けた先に強烈な緑色の竜巻が飛んでいく。
「ぐうっ!?」
プルルートに、652万のダメージが当たる。
プルルートは目を吊り上げて、「いけない子ねぇ、おしおきよ!!」とラムに向けて蛇腹剣を鞭のように伸ばす。
「悌の珠!」
ロムが祈るような声で叫ぶ。
続けて、「いけ、ドラウプニル!!」とロムが言うと、八つのバリアビットがラムを守るように浮遊する。
プルルートの伸ばした蛇腹剣は執拗にラムに攻撃を仕掛けるが、八つのバリアビットに阻まれてダメージが与えられない。
「へへーんだ! ロムちゃんのドラウプニルがあれば当たらないわよ」
ラムが自信満々に言いながら、再び、「ハイエロファント・テンペスト!!」と攻撃を仕掛ける。
更に、ユニも、「今度は当てる!」とエクスマルチブラスターのビームを放ってくる。
ラムの魔法とユニのビームがプルルートに直撃する。
合計で、781万のダメージを受けるプルルート。
「ふん、やるじゃないの」
しかし、プルルートは余裕の表情を見せる。
「ぷるるん! その子達に連携させては厄介よ!」
ネプテューヌがマジェコンヌと打ち合いながら、プルルートに忠告すると、「そうみたいね……ピーシェちゃんはまだかしら?」と、一対一で戦っている、ピーシェとうずめの方を見る。
「ほにゃ~~~!」
「あはははは! てりゃ~!」
うずめとピーシェは激しい殴り合いを繰り広げていた。
「楽しいーーーー! うずめ。もっとやろうよーー!」
殴り合いをしながら、ピーシェが楽しそうに笑う。
「ぴぃっちってばタフ過ぎ~!」
うずめはそう言うと、一歩下がって、「ヒール!」と回復魔法を唱える。
「あー! またズルしたー!」
ピーシェがうずめを指差して避難する。
「ズルじゃないよー。回復だよー!」
うずめはそう言ってウインクをする。
すると、ピーシェは、「むぅ~!」と言って頬を膨らませる。
「いいもん! そんなことしても、最後に勝つのはぴぃなんだから!」
そう言いながら、うずめとの間合いを一瞬で詰めるピーシェ。
再び、うずめとピーシェの激しい殴り合いが始まる。