新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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072和解と拒絶

「う……」

 

 

 ネプテューヌが目を覚ますと、目の前には夕日に照らされたネプギアの顔があった。

 

 

「お姉ちゃん! 目が覚めたの!?」

 

 

 驚きと喜びの声を上げるネプギア。

 

 

「ネプギア……」

 

 

 ネプギアの名前を呼びながら起き上がろうとするネプテューヌ。

 

しかし、「まだ寝てなきゃダメだよ」とネプギアに手で制される。

 

 

むにゅ!

 

 

 ネプテューヌの後頭部に柔らかい感触がした。

 

ネプテューヌはそこでネプギアに膝枕されていることに気付いた。

 

 

「……わたし、死ねなかったのね」

 

 

 寂しそうに呟くネプテューヌ。

 

そこはあの世ではなく、先程ネプテューヌがネプギアに倒された超次元だった。

 

ネプテューヌの姿もカオス化が解けて、普通のパープルハートになっていた。

 

 

「……多分、ゲハバーンに宿ったウラヌスさんが止めてくれたんだと思う。あのままだったら、わたしお姉ちゃんのことを……」

 

 

 そう言うと、ネプギアは悲しそうに顔を俯かせる。

 

 

「……そう、ウラヌスに先を越されたわね」

 

 

 ネプテューヌが自虐気味にそう言うと、「一体どういうつもりなの? 洗いざらい話してもらうわよ」とアイエフがネプテューヌに顔を近づける。

 

すると、「あいちゃん、ねぷねぷは怪我人ですから~」とコンパが止めるが、「いいわ、話すわ。いえ、話させてちょうだい」とネプテューヌは言った。

 

 

「まずは、何であんな性格悪くなったのよ」

 

 

 アイエフがストレートに質問すると、「……ストレートね、あいちゃん」とネプテューヌが率直な感想を言う。

 

 

「……カオスアニマに魅せられたせい……と、言いたいところだけど、あれもわたしの心の一部なの」

 

 

 ネプテューヌがそう言うと、「ねぷねぷの一部だったんですか~? そうは見えませんでしたけど~」とコンパが不思議そうに首を傾げる。

 

 

「いえ、間違いなくわたしの一部よ。ネプギアやいーすんの忠告を煩わしく感じる心があなた達を遠ざけ、ボークのような佞臣を取り立ててしまったの」

 

 

 ネプテューヌが反省しているような面持ちで言うと、「そこまで分っておきながら、どうして止められなかったのよ?」とアイエフが尋ねた。

 

 

「逆らえなかったの。ダラダラ過ごす毎日の誘惑に、いーすんのお説教もなく、毎日遊び倒せる誘惑に!」

 

 

 ネプテューヌがそう力説すると、「その辺は、ねぷねぷですねぇ~」とコンパが納得し、「まったく、ネプテューヌさんは……」とイストワールが呆れる。

 

 

「だからって、ネプギアにあんな辛く当たることないでしょ? ネプギアがかわいそうじゃないの」

 

 

 続けてアイエフが質問する。

 

すると、ネプテューヌは顔を曇らせて、「あれもわたしの一部。優秀な妹を妬む愚姉そのものよ」と自虐ふうに言う。

 

 

「お姉ちゃん……」

 

 

 そんなネプテューヌを悲しそうな顔で見るネプギア。

 

それを見たネプテューヌは、「そんな悲しそうな顔しないでちょうだい。真面目でデキるあなたが褒められるのは当然だと思いつつも、心のどこかで妬ましいと思ってたの。そんな最低な姉なのよ、わたしは」と懺悔するように言った。

 

 

「そんなことない。ウラヌスさんだって言ってたよ、人間誰しも裏の面があるって、わたしだって、お姉ちゃんは美人でスタイルもよくて妬ましい~、とか思ったりしてるもん」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「……こんなわたしをまだフォローしてくれるのね。ありがとうネプギア」とネプテューヌが少し嬉しそうな顔をする。

 

 

「ネプテューヌさん、本当にそれだけですか?」

 

 

 イストワールがネプテューヌに顔を迫らせ質問する。

 

すると、「いーすんの目は誤魔化せないわね……」とネプテューヌが言う。

 

 

「ええ、それだけじゃないわ。ネプギアはわたしのことをこんなにも慕ってくれるのに、【とっくに一人前のクセに、いつまでも姉離れできない煩わしい妹】とひねくれた目で見てしまったの」

 

 

 ネプテューヌがそう言うと、「それは、わたしが悪いんだよ。わたしが姉離れできないのは本当のことだもん」とネプギアがフォローする。

 

 

「わたしも抵抗したけど、カオスアニマには逆らえなかった。そして取り返しのつかないところまで来てしまったわたしは、せめて最後はネプギアの成長の糧になって、ゲハバーンで討たれようと心に決めていたの」

 

 

 ネプテューヌがそう言うと、「だから、辛く当たりながらも、どこかネプギアさんの成長を促す物言いをしていたんですね」とイストワールが納得する。

 

 

「ネプギア……強く……なったわね……。そのライラックmk3とっても綺麗だわ」

 

 

 ネプテューヌがそう言って、ネプギアを褒めると、「あ、ありがとう、お姉ちゃん」と言ってネプギアは顔を赤くする。

 

 

「あなたは優しい子ね。カオスアニマに魅せられていたとは言え、あんなヒドイことをしたわたしのことを、まだ姉と呼んでくれるなんて」

 

 

 ネプテューヌの言葉に、「卒業したと言っても、お姉ちゃんは私のお姉ちゃんだよ。例え離れ離れになっても心はずっと一緒だよ」とネプギアが微笑む。

 

すると、ネプテューヌは、「ありがとう、ネプギア」と言いながらネプギアの手を握った。

 

 

「ネプ子がそんな感じだったってことはプル子も?」

 

 

 アイエフがそう言うと、「そうだ! ぷるるん!? ぷるるんは!?」とネプテューヌが慌てて飛び起きる。

 

しかし、直ぐに、「……っぅ!?」と言って体をくの字に折ってしまう。

 

ネプギアから受けたダメージがまだ残っているのだろう。

 

 

「お姉ちゃん、まだ寝てなきゃダメだよ」

 

 

 そう言ってネプギアは強引に再びネプテューヌを膝枕する。

 

 

「違うの。ぷるるんは違うの。あの子は前からネプギアのことを……こんなトコぷるるんに見られたら!?」

 

 

 ネプテューヌが錯乱したように言うと、「どうしたのよ? そんなに慌てて?」とアイエフが質問する。

 

 

「ねぷちゃん……ねぇ? どういうこと? どういうこと?」

 

 

 突然、冷たい声がネプテューヌに向けられる。

 

慌ててネプテューヌが声がした方向を向くと、そこにはプルルートが立ち尽くしていた。

 

変身が解かれ、無気力に立ち尽くすプルルートの姿はどこか不気味だった。

 

 

「ぷるるん!? いつからそこに!?」

 

 

 驚きの声を上げるネプテューヌ。

 

プルルートはそんなネプテューヌに向かって、「ずっと見てたよ~。随分仲良さそうだね~」と低い声で言う。

 

 

「ぷるるん、誤解なの!? これはね……」

 

 

 ネプテューヌがそこまで言いかけると、「そうやってぇ、またあたしを捨てて、妹の元に走るんだぁ~」とプルルートはネプテューヌを軽蔑するような声で言う。

 

 

「聞いて、ぷるるん!!」

 

 

 ネプテューヌが叫ぶ。

 

しかし、プルルートは両手で耳を塞ぎ、「聞きたくない! 聞きたくない!!」と言って走って逃げてしまう。

 

 

「ぷるるん……」

 

 

 プルルートを追うことも出来ず立ち尽くすネプテューヌ。

 

それと入れ替わりに、「ここにプルルート来なかった!?」と神次元のノワールが現れる。

 

更に、神次元のブランも現れると、「まだ怪我が良くなってないのに勝手に飛び出して行って」と続く。

 

 

「どういうことなの? ネプ子? さっきのプル子ただ事じゃなかったわよ。なんて言うか病んでるって感じで」

 

 

 アイエフが質問をすると、「……それは今から話すわ。ノワールとブランも聞いてちょうだい」とネプテューヌが言う。

 

 

「それより、プルルートを探さないと!」

 

 

 神次元のノワールの言葉に、「多分、無駄よ。今のぷるるんには誰の言葉も届かないわ」とネプテューヌが言う。

 

それを聞いた神次元のブランが、「どういうこと?」と質問すると、「それを今から話すわ」とネプテューヌが答えた。

 

 

「まず最初に謝っておくわ。全ての原因はわたしにあるの。ごめんなさい」

 

 

 ネプテューヌはそう言うと深々と頭を下げる。

 

 

「いきなり謝られても分からないよ、お姉ちゃん」

 

 

 ネプギアが困惑したように言い、「プルルートがおかしいのはカオスアニマってヤツのせいでしょ? ねぇ、そうなんでしょ?」と神次元のノワールがネプテューヌに喰って掛かる。

 

 

「言い訳をさせて貰えば、半分はカオスアニマせい、もう半分はわたしのせいなのよ……」

 

 

 切なそうに言うネプテューヌ。

 

そんなネプテューヌに、「いいわ。話してちょうだい」と神次元のブランが言った。

 

 

「神次元での一連の事件が終わった後、わたし達はそれぞれの次元に戻って行ったわよね」

 

 

 ネプテューヌがそう言うと、「それは分るわ。それぞれの国を護る為だもの」と神次元のノワールが言う。

 

続けて神次元のブランが、「プラネテューヌは国同士の交流が盛んだったみたいだけど」と言うが、「あれは、プルルートがネプギアに仕事押し付けてただでしょ」と神次元のノワールが呆れた声で言う。

 

それを聞いたネプギアは、「あははは……」と微妙に乾いた笑いをした。

 

 

「その後、起きた暗黒星くろめの事件に関しては知ってるかしら?」

 

 

 ネプテューヌの質問に、「報告書は読んだわ。大変だったみたいね」と神次元のノワールが少し同情するように言うと、「あなたは相変わらずトラブルメーカーなのね」と神次元のブランが呆れた声で言う。

 

 

「その戦いは辛く厳しいもので、わたし達守護女神と女神候補生が力を合わせて、ようやく乗り切れたものよ。そのお陰で、わたし達守護女神と女神候補生は更に親密になったわ」

 

 

 ネプテューヌの説明に、「親密なんて……そんなお姉ちゃん……」とネプギアが恥ずかしそうに両手で頬を押さえる。

 

 

「それがどうしたのよ?」 

 

 

 神次元のノワールが不満そうに腕を組む。

 

更に、「さっきから、プルルートがおかしくなった原因が全然みえないわ」と神次元のブランも不満そうに言った。

 

 

「ここからよ。ぷるるんがおかしくなったのは。わたし達が暗黒星くろめの事件を片付けて久しぶりに神次元に行くようになってから」

 

 

 ネプテューヌが声のトーンを落として言うと、「どういうことなの? お姉ちゃん」とネプギアが首を傾げる。

 

 

「わたしとぷるるんの仲はみんな知ってるわよね?」

 

 

 ネプテューヌの質問に、「ええ、嫌になる程ね。後から出て来たクセにプルルートの隣に居座って。煩わしいったらありゃしない」と神次元のノワールが言い、「右に同じく。プルルートを独占する邪魔者」と神次元のブランが言う。

 

二人の言葉に、「思いのほか、敵対心高いわね……」と困った顔をするネプテューヌ。

 

そんなネプテューヌを、「大丈夫だよ。私はお姉ちゃんの味方だから」とネプギアがフォローをしてくれる。

 

ネプテューヌは、「ありがとうネプギア。でも、そういうのが良くなかったのよ……」と悲しそうな声で言う。

 

ネプギアが首を傾げて、「どういうこと?」と尋ねると、「久しぶりに会った友達が、別の友達と仲良くしてたらどう思うかしら?」とネプテューヌが質問する。

 

 

「……それは、ちょっとヤキモチ焼いちゃうかも」

 

 

 ネプギアが少し考えた後にそう言うと、「ぷるるんもそうだったのよ。わたしとネプギアが更に仲良くなったから嫉妬してしまったの」と言って顔を俯かせる。

 

 

「そんな!? 私達姉妹だよ。姉妹が仲良いには別に普通で……」

 

 

 ネプギアがそこまで言いかけると、「アンタ達の場合は仲良すぎなのよ」と神次元ノワールがツッコミを入れて、「右に同じ」と神次元のブランがそれに続く。

 

 

「そ、そうかな……?」

 

 

 ネプギアは、神次元のノワールとブランにダブルツッコミを受けて落ち込んでしまう。

 

 

「ぷるるんの目にもそう映ったようね。元々、ネプギアのことを恋敵として敵対視してたけど、それが激しくなったのよ」

 

 

 ネプテューヌの言葉に、「元々って……私、プルルートさんに嫌われるようなことしたかな?」とネプギアが悲しそうに首を傾げる。

 

そんなネプギアに対して、「あなたもギアシステムで分析して知ったんでしょ。ぷるるんにソシオパスの症状があること」とネプテューヌが言った。

 

 

「うん……それはそうだけど……」

 

 

 そう言って辛そうに顔を俯かせるネプギア。

 

 

「ぷるるんには、子供の頃に精神的な傷があってね、その傷を癒してくれる人をずっと探してたのよ」

 

 

 ネプテューヌがそう言うと、「それがお姉ちゃん?」とネプギアが質問する。

 

 

「ええ、そうよ。ぷるるんも言ってたけど、ぷるるんはわたしと離れる気はなかったのよ。その障害となるものは、例えわたしの妹といえど看過できなかったの。しかも、シェアを稼ぎすぎて、超次元と神次元を繋いで問題を解決してしまったあなたには」

 

 

 ネプテューヌの説明に、「ネプギアがプルルートに恨まれてる理由は何となくわかったわ。それで、あなたはプルルートに何か言ったの?」とノワールが質問する。

 

するとネプテューヌは気まずそうに、「……何も言わなかったわ。ただゲームして遊んで昼寝して……」と答えた。

 

 

「はぁっ!? 何てヘタレなんだテメーーは!? ウソでも【ネプギアはただの妹だから】とでも言っとけば少しはプルルートも安心しただろうに!!」

 

 

 ネプテューヌの言動にキレるブラン。

 

 

「そんなこと言ったって、ネプギアは大切な妹だから悪口なんか言いたくないし、かと言ってぷるるんのご不興を買うのもつまらないでしょ。だからその話題は出来るだけ触れずにスルーしてたのよ」

 

 

 必死に言い訳をするネプテューヌだが、神次元のノワールとブランの視線は冷たい。

 

 

「ヘタレ」

 

 

 神次元のブランがそう言うと、「本当にヘタレ主人公ね」とノワールが腕組みしながら言う。

 

すると、ネプテューヌは突然変身を解くと、「わたしが悪いんじゃないよー! VⅡにぷるるん出さなかった人が悪いんだよ~。しかもVではぷるるんがヒロインだったをVⅡではネプギアがヒロインになってるから、ぷるるん激おこぷんぷん丸になっちゃって」と言い訳を言う。

 

 

 しかし、神次元のブランが、「その他人の所為にする態度、間違いなくヘタレ主人公だわ」と言うと、「ええ、ヘタレね」と神次元ノワールが追い打ちをかける。

 

 

「うわーーーん! ネプギア~~! ノワールとブランがイジメる~~」

 

 

 思わずネプギアに泣き付くネプテューヌ。

 

ネプギアはそんなネプテューヌを抱きしめると、「よーしよーし。お姉ちゃんはヘタレなんかじゃないよー」と慰める。

 

 

「そんなことしてるから、プルルートに誤解されるのよ……」

 

 

 お手上げのポーズで呆れるノワール。

 

 

「で、順当にネプギア憎しのヤンデレキャラにクラスチェンジしたぷるるんは、カオスアニマに出会ったんだよ」

 

 

 ネプテューヌが説明を続けると、「それで、ネプギアへの憎しみを更に増大させたのが、今のプルルートなのね」と神次元のブランが分析をする。

 

それを聞いたネプテューヌは辛そうに俯き、「そこからはもう、誰もぷるるんを止めれなかったみたいで……わたしもカオスアニマ魅せられちゃうし」と呟く。

 

 

「それで二人揃って仲良く、ネプギアをディスってたって訳ね」

 

 

 神次元のノワールはそう言うと、「はぁ……」盛大な溜息をついて呆れる。

 

 

「あの時のぷるるんは、【やっとネプギアからわたしを取り返した】って喜んでたけど、今しがたネプギアの膝枕されてるに見られちゃって……」

 

 

 ネプテューヌが申し訳なさそうにそう言うと、「……何やってるのよあなた……」とノワールは額に手を当てて、【あちゃ~】のポーズを取る。

 

神次元のブランも、「言い訳不可の浮気現場ね。流石ヘタレ主人公」と言ってネプテューヌを冷たい目で見る。

 

 

「ごめんなさい! お姉ちゃん怪我人だからって、私が勝手にやったんです!」

 

 

 ネプギアがもの凄い勢いで頭を下げると、「ネプギアは悪くないよ、悪いのはわたし。そろそろ、ぷるるんの頭も冷えただろうし、ぷるるんのこと探し行こう」とネプテューヌが言う。

 

 

「そうね。プルルートが心配だわ」

 

 

 神次元のノワールがそう言うと、「私、ユニちゃん達にも声かけてきます」とネプギアが仲間の元に向かう。

 

 

「ネプテューヌ……上手くやれよ。もし説得失敗なんてしたら、わかってるんだろうなぁ?」

 

 

 神次元のブランはそう言って、指をポキポキ鳴らしながらネプテューヌを睨むと、「だ、だだだ大丈夫だよ。わたしには主人公補正があるんだから!」ともの凄いビビりながらネプテューヌが言った。

 

 

「ヘタレ主人公補正じゃなきゃいいけど……」

 

 

 神次元のノワールは呆れながらツッコミをした。  

 

 

***

 

 

「ぷるるーーーん!」

 

 

 女神化したネプテューヌが空からプルルートの名前を呼ぶ。

 

 

「プルルートー! どこにいるの?」

 

 

 同じく女神化した神次元のブランが飛行しながらプルルートの名を呼ぶ。

 

更に、女神化した神次元のノワールも、「プルルートー! お願いだから、出て来てちょうだいー!」と飛びながらプルルートを呼び続ける。

 

 

「見つかった?」

 

 

 合流すると、ネプテューヌが神次元のノワールと神次元のブランに尋ねる。

 

しかし、二人とも力なく首を横に振るだけだった。

 

そんな三人の元に、「お姉ちゃーーん、見つかったよ。プルルートさん見つかったよー!」とネプギアの声が聞こえてくる。

 

ネプギアの後ろには、ロム、ラム、プラエが居た。

 

ネプギアと一緒にプルルートを探してくれたのだ。

 

 

「本当に!? どこにいるの?」

 

 

 ネプテューヌが慌てて問いかけると、「プラネテューヌの海岸沿い。今から案内するよ。今、ユニちゃんが見張ってくれてるから」とネプギアは南に向けて飛んでいく。

 

ネプテューヌ達はその後に付いて行く。

 

 

***

 

 

 ネプギアの案内でプラネテューヌの海岸沿いまで飛んで来たネプギア達。

 

そこには崖に座り込むプルルートがいた。

 

その姿は見ているだけでプルルートの傷心が伝わってくるようだった。

 

 

「ぷるるん……」

 

 

 そんな姿を切なそうな目で見るネプテューヌ。

 

しかし、その背中が【ドン】と押されると、「ほら、早く行きなさいよ」と神次元のノワールがネプテューヌを急かす。

 

さっさと説得に行ってこいと言う意味なのだろう。

 

 

「待って、心の準備が……」

 

 

 ネプテューヌがそう言い訳するが、「あんまトロトロしてると、蹴っ飛ばすぞ」と神次元のブランが凄む。

 

 

「わ、わかったわよ。乱暴ね……」

 

 

 仕方なくプルルートの方に歩き始めるネプテューヌ。

 

 

「……ねぷちゃん」

 

 

 ネプテューヌに気付いたプルルートが振り向く。

 

すると、「ぷるるん探したわよ」とネプテューヌが軽く微笑む。

 

 

「……」

 

 

 返事をせずに黙るプルルート。

 

 

「隣、いいかしら?」

 

 

 ネプテューヌがそう尋ねると、「うん……」とプルルートは小さく頷く。

 

許可を得たネプテューヌは、プルルートの隣に座ると、「良い風ね」と無難な話題から話に入る。

 

しかし、プルルートはそんなネプテューヌを無視すると、「ぎあちゃんと仲直りしたんだね……」と呟く。

 

 

「ええ……」

 

 

 プルルートの核心に迫る質問に、誤魔化しは効かないと思ったネプテューヌは素直にそう答える。

 

 

「なんで? どうしてなの? そんなにあたし魅力ない?」

 

 

 ネプテューヌを見ながら必死に訴えるプルルート。

 

そんなプルルートに対して、「そうじゃないわ。あの子はたった一人のわたしの妹。それにこんなわたしをあんなにも慕ってくれるんですもの。見捨てるなんてできないわ」とネプテューヌが答える。

 

 

「……どうして? ズルいよ。姉妹だからって……姉妹だからって仲良くしなきゃいけないって法律があるわけじゃないよね!?」

 

 

 尚も食い下がるプルルートを、「確かにそうだけど、姉妹が仲が良いのに越したことはないでしょ?」とネプテューヌが言い聞かせるように言う。

 

 

「イヤ。ねぷちゃんは、あたしのものなのに!」

 

 

 首を激しく左右に振って、ネプテューヌの言うことを拒絶するプルルート。 

 

そんなプルルートに対して、「安心して、ぷるるんも一緒よ。みんなで仲良くしましょ」と優しく語り掛けるネプテューヌ。

 

しかし、プルルートは更に激しく首を左右に振ると、「イヤ。イヤよ! あの子が一緒なんて、どうせ善人面して、またねぷちゃんのこと掠め取るに決まってるんだから!?」と明確に拒絶の意志を示した。

 

 

「あの子はそんなことしないわ。わたしが悪いの。ぷるるんの気持ちに気付かずネプギアのことばっかり構ってごめんなさいね」

 

 

 ネプテューヌがそう言って深々と頭を下げると、「謝らないで。謝るぐらいなら、またあたしと一緒に暮らそうよ。今度は女神なんて止めて、小さな白い一階建ての家で、二人っきりで暮らそうよ」とプルルートが訴えるように言う。

 

それを聞いたネプテューヌは顔を曇らせると、「ぷるるん、もう止めましょう。わたしはぷるるんと居る空間が心地良くて、ずっと一緒に居たいと思ってた……でも、わたし達は女神なの。女神としての役目を果たしましょう」と寂しそうに言う。

 

 

「いや……いやよ。あたしは好きで女神になったんじゃない。毎日楽しく暮らせればいいって……それだけなのよ……ねぷちゃんならわかってくれるでしょ?」

 

 

 ネプテューヌに縋りつくように抱きつくプルルート。

 

ネプテューヌはそんなプルルートの両手を優しく握ると、「ええ、わかるわ。わたしも毎日気楽に楽しくのんびり暮らしたいわ……でもね……」と言いかける。

 

 

「聞きたくない! 聞きたくない! 一人はイヤ一人はイヤ一人はイヤ! あたしを捨てないで!」

 

 

 プルルートはネプテューヌの手を振りほどき、耳を塞いで激しく首を左右に振る。

 

 

「ぷるるん、しっかりして!」

 

 

 慌ててプルルートに右手を伸ばすネプテューヌ。

 

しかし、その手はプルルートよってはたき落とされる。

 

同時にプルルートの周囲を黒紫色のオーラが包む。

 

すると、プルルートは、「あっああああああ~~!?」と苦しそうな声を上げた。

 

 

「この感じ、カオスアニマ!?」

 

 

 驚きの声を上げるネプテューヌ。

 

 

「おうおうおう、いい感じで暴走してるなぁ~!」

 

 

 いつの間にか姿を消していたイクスが現れると愉しそうに笑う。

 

 

「イクス!? あなたまだいたの?」

 

 

 驚きつつも太刀を構えて戦闘態勢を取るネプテューヌ。

 

 

「そりゃそうだよ~ん。貴重なカオスアニマくれてやったんだから、最後までキチンとリサイクルしねぇと、勿体ねーだろ?」

 

 

 イクスがそう言うと、「ぷるるんを物みたいに言わないでちょうだい!」と激昂してイクスに斬りかかるネプテューヌ。

 

しかし、イクスは余裕の動きでネプテューヌの攻撃を避ける。

 

 

「ノロイ、ノロイぜ。ネプギアにやられた傷が相当深いみてーだな」

 

 

 イクスは挑発するように言うと、「ダークネスアロー!」と闇属性の攻撃魔法を放ってくる。

 

 

「あうっ!?」

 

 

 魔法の直撃を受けて吹き飛ばされるネプテューヌ。

 

1957のダメージを受けると、元々減少していたHPと合わせてHPゲージの残りが二割になってしまう。

 

 

「お姉ちゃんっ!」

 

 

 慌てて飛び出すネプギア。

 

ネプギアは素早く回復魔法を唱えると、「ハイヒール」と言ってネプテューヌのHPを回復した。

 

HPゲージが満タンになったネプテューヌは、「ありがとう、ネプギア」と言って微笑んだ。

 

 

「ひゅーひゅー! 熱い熱いー!」

 

 

 その姿を茶化すように煽るイクス。

 

続けて苦しんでいるプルルートの方を見ると、「今の見たかい? プルルートちゃん。ネプテューヌはやっぱりネプギアの方が好きみたいだぜ~。お気の毒に~」と笑いながら言う。

 

 

「あなたっ!!」

 

 

 イクスのあまりの態度に激昂するネプテューヌ。

 

しかし、苦しんでいたプルルートが、「いやあああああああああああ!!!」と絶叫をすると、そちらに目を向けてしまう。

 

同時にプルルートの体から触手のようなものがもの凄い勢いで生えて来る。

 

触手はあっと言う間に増えると、プルルートを包む十メートル程の巨大な四足歩行の怪物になってしまう。

 

 

「これは……犯罪神の第一形態にソックリ……」

 

 

 ネプギアが呟く。

 

プルルートのその姿は以前に戦った犯罪神の第一形態に酷似していた。

 

違うところは、本体と思われる人間部分が変身したプルルートであることぐらいだ。

 

 

「おおおおおおおおおおお!?」

 

 

 プルルートを包む巨大な怪物が不快な声で雄叫びを上げる。

 

 

「なにやってるのよ? アンタは!」

 

 

 神次元のノワールがネプテューヌを りながら駆け付ける。

 

 

「失敗するなって、言っただろうが!」

 

 

 更に神次元のブランもネプテューヌを叱りながら駆け付けた。

 

 

「なにあれ……怖い……」

 

 

 プラエがプルルートを包む巨大な怪物を包みながら震える。

 

 

「プルルートさんが何で犯罪神に!?」

 

 

 驚きの声を上げるユニに、「わからない」とロムが答える。

 

続いて、「これ、元に戻せないの?」とラムが困った声を上げる。

 

 

「戻せねぇぜ。コイツの名前は【カオスビースト】。暴走したカオスアニマが宿主を取り込んだ姿さ。完全に融合してるから、死ぬまでこのままだよ~ん」

 

 

 イクスが笑いながら説明をすると、「そんな……プルルートさん」とネプギアが絶望的な顔をする。

 

 

「くっくっくっ……。他人の心配なんかしてる場合かな~。コイツは手強いぜ~。消耗しきったお前等で勝てるかな~」

 

 

 イクスはそう言うと、ニヤリと笑った。

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