新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
消耗しきったネプギア達はカオスビーストに苦戦を強いられていた。
「おおおおおおおおおおお!」
カオスビーストの巨大な口から光線が放たれる。
「みんな、下がって!!」
ネプギアはそう言うと、一歩前に出て仲間達を守るように立ちはだかる。
「アメジストの力よ!!」
ネプギアはそう言うと左手の防御の魔方陣を突き出す。
カオスビーストの放った光線が防御の魔方陣に命中する。
「くうううううううう!」
必死に耐えるネプギア。
暫くしてカオスビーストの光線の照射が終わる。
ネプギアは、4352のダメージを受けてHPゲージが四割近く減少するが、他の仲間達は無事である。
「くっ……」
ネプギアが辛そうに片膝を付く。
先程からの連戦がかなり堪えているようだ。
見れば背中の昂翼も消えかけていた。
「ネプギア!?」
心配そうな声でネプギアに声を掛けるユニ。
「だ、大丈夫まだ行けるよ……」
苦しそうに言いながら立ち上がるネプギア。
続けて、「ハイヒール!」と自分に回復魔法を使ってHPを回復する。
「う~……戦い戦い戦いって、休む暇がないわ」
ラムがそう文句を言うと、「くじけちゃダメだよ。ラムちゃん、ネプギアちゃんはもっと辛いんだから」とロムが言う。
「頑張ろう、ラムさん」
プラエが続けてそう言うと、「そうね。弱気になってごめんね。わたしらしくないわよね」と元気を取り戻すラム。
「おおおおおお!?」
カオスビーストは、今度は巨大な右手で殴り掛かってくる。
「今度は、わたしに任せろ!」
そう言いながら戦斧を盾に突っ込む神次元のブラン。
カオスビーストのパンチを戦斧で受け止めたブランは、3524のダメージを受けてHPゲージが三割減るが、「おらあっ!」と言って戦斧を使ってパンチを押し返す。
「どうしたら、プルルートを元に戻してあげられるの?」
神次元のノワールがそう言うと、「戻せねぇって言っただろ? コイツは死ぬまでこのままだし、コイツを殺せばプルルートちゃんも死んじゃうよ~ん」とイクスが馬鹿にするように言う。
「くっ……!」
唇を噛み締めながら、イクスに向けて大剣を振る神次元のノワール。
avoid。イクスは素早い横移動でノワールの大剣を避けると、「おっとっと!? お前等の相手はあっちだろ?」とカオスビーストを見る。
「このままアイツが暴れ続ければ、ゲイムギョウ界は滅茶苦茶になっちまうぜ~」
イクスはそう言うと、悠々とカオスビーストの後ろに隠れてしまう。
「一体どうしたらいいの?」
ユニが焦りの声を出す。
ネプギアも首を左右に振って、「わからないよ。ただ倒しただけじゃプルルートさんが死んじゃう……」とネプギアが悲しそうな声で言う。
「でも、このまま放っておいたら、ゲイムギョウ界が滅茶苦茶にされちゃうわ!」
ラムの言葉に、「それだけは止めなきゃ」とロムが言う。
「でも、それにはプルルートを……」
神次元のノワールが顔を俯かせながら言うと、「わたしがやるわ」とネプテューヌが一歩前に出る。
「ネプテューヌさん?」
不思議そうな顔でネプテューヌを見るプラエ。
「何か策があるのかよ?」
ブランが尋ねると、「そんなものはないわ。全ての責任は私が負うわ」とネプテューヌが言う。
「なんですって! あなたプルルートを殺そうって言うの?」
神次元のノワールが怒りの表情でネプテューヌの胸倉を掴む。
「誹りも罰もいくらでも受けるわ。でも、何の罪のないゲイムギョウ界の人々が巻き込まれて行くのを黙ってみているわけには行かない。わたしは守護女神だもの」
ネプテューヌが力強くハッキリした声でそう言うと、ノワールは力なくネプテューヌの胸倉から手を放す。
「だからって……だからって……ねぇ! 何とか! 何とかならないの?! プルルートを助けてあげてよ!!」
神次元のノワールが絶叫する。
神次元のブランも、「くそっ……何でこんなことに……」と悔しそうに右の拳を握りしめる。
「ごめんなさい。ノワール」
ネプテューヌはそう言うとノワールの横を通り抜けネクストフォームに変身する。
「がああああああああ!!!」
カオスビーストが再び咆哮を上げながらネプギア達に襲い掛かってくる。
「はい、時間切れ~~! コイツに潰されるか、プルルートちゃんを殺すか選びな!」
イクスが意地の悪い声でそう言うと、ネプテューヌは更に一歩前に出て、「ごめんなさい。ぷるるん、せめて苦しまずに一撃で倒してあげるわ」と次元一閃の構えを取る。
「お姉ちゃん! やっぱりダメだよ!!」
ネプギアが叫ぶ。
しかし、ネプテューヌは止まらない。
「この一刀……ゲイムギョウ界の為に!!」
ネプテューヌの次元一閃がカオスビーストに迫る。
「いやあああああああああああ!!!」
絶叫する神次元のノワール。
「……っ!?」
次の瞬間、ネプテューヌの動きが止まる。
「なに!?」
驚きの声を上げるネプテューヌの前に一人の女性が立っていた。
女性は右手一本で、ネプテューヌの太刀を掴んで止めていた。
「わたしの次元一閃を止めた!? しかも片手で?」
ネプテューヌは力を籠めて太刀を動かそうとするが、押しても引いても太刀は動かなかった。
「諦めてはいけません」
女性がネプテューヌに向けて話しかける。
ネプテューヌが、「どういうこと?」と聞き返すと、「プルルートさんを救う手立てはあります。だから、諦めないで下さい」と女性が言った。
「ねぇ、ネプギア……あの人って……」
ユニがネプテューヌの前にいる女性を指差す。
そこにはゲムドラジルで出会ったVが居た。
「Vさん!?」
思わず声を掛けるネプギア。
「知り合いなの?」
ネプテューヌが不思議そうにネプギアに問いかけると、「うん、私達、九花の先輩のVさんだよ」とネプギアがVのことを簡潔に紹介する。
「はじめまして、Vです」
Vが丁寧に自己紹介すると、「え、ええ……はじめまして……」とネプテューヌが素直に挨拶を返す。
「それよりあなた! ぷるるんを救う方法があるって!」
ネプテューヌの言葉に、「はい、あります。私に任せてくれませんか」とVが言った。
「おいおい、軍服のおねーちゃん。今いいところなんだから邪魔しないでくれる~?」
イクスが迷惑そうにVに呼びかけると、「イクス、あなたの思い通りにはさせません」とVが強気な声で言う。
「およ? あたしのこと知ってるの? あたしってば有名人~~!」
イクスがそう言った瞬間、【ヒュンッ】とイクスの横を何かが横切る。
同時に、「うぎゃああああああああ!?」と悲鳴を上げるイクス。
イクスは、12億の大ダメージを受けると、【オーバーキルMAX】の文字と共に戦闘不能になる。
「あなたの戯言に耳を貸す気はありません」
Vは地面に落下するイクスに向けて冷静に言い放った。
(今の攻撃、まるで見えなかった。その上に信じられない程の威力、一体何者なの?)
ネプテューヌはそんなVを見て戦慄をしていた。
「なに? どういうことなの?」
状況の飲み込めない神次元のノワールがネプテューヌに質問をする。
「彼女がぷるるんを助ける方法を知ってるいるらしいわ」
ネプテューヌがそう答えると、「本当なんだろうな?」とブランがVに確認をする。
「本当です。私がプルルートさんとカオスビーストを切り離します」
Vがそう答えると、「でも、どうやって? プルルートさんとカオスビーストは完全に融合してるってイクスが……」とネプギアが尋ねる。
すると、Vは自分の髪の毛を一本抜いて、「これでです」と答えた。
「そんな細い髪の毛で、何が出来るって言うんですか?」
ユニが驚きの声を上げると、「大丈夫。私に任せて下さい」とVはカオスビーストに向かって行く。
「おおおおおおおおおおお!!」
イクスが戦闘不能になっても雄叫びを上げて、暴れまわるカオスビースト。
「がああああああああ!!!」
Vの姿を確認すると、カオスビーストはVに向けて巨大な口から光線を放つ。
avoid。Vは最小限の動きでそれを避けると、カオスビーストに向けて大きく跳躍する。
「うおおおおおおおおお!!!」
跳躍してきたVに向けて、カオスビーストは巨大な四本の腕を使って襲い掛かる。
avoid。Vは、空中なのにスラスターを吹かしたような平行移動で、カオスビーストの攻撃を次々避けて行く。
「すごーーーい! プロセッサユニットを付けてないのに空中であんな動きが出来るの!?」
驚きの声を上げるラムに、「しかも、あの俊敏な機動……私達のプロセッサユニットより上かもしれない」とネプギアも驚きの声を上げた。
「おおっ……おおっ……おおっ……」
Vを攻撃していたカオスビーストの動きが鈍くなる。
まるで息を切らしているかのようだった。
「アイツのスタミナ切れまで一度も被弾無しなんて、何て回避率なの!?」
神次元のノワールもVの実力に驚いていた。
「見えたっ!!!」
突然、Vが叫ぶ。
するとVは猛然とカオスビーストに突撃していく。
「がああああああああ!!!」
カオスビーストは、慌てて右手でパンチを放つが当然のようにVには当たらない。
「はあああああああっ!!」
Vが叫ぶ。
同時にVの両手が目に見えない速度で振り回される。
カオスビーストは、20億のダメージを受ける。
しかし、Vの手の動きは止まらない。
23億ダメージ。
22億ダメージ。
25億ダメージ。
次々と大ダメージを繰り出すV。
ついには、【オーバーキルMAX】の文字が表示される。
「プルルート!?」
プルルートを心配するあまり声を上げる神次元のノワール。
「本当に大丈夫なんだろうな!?」
焦りながら質問する神次元のブラン。
そんな二人に向けて、「大丈夫な筈です。信じましょうVさんを!」とネプギアは言った。
「あっあああああああ!?」
カオスビーストは痙攣すると共に戦闘不能になると、輪切りになって消滅する。
次の瞬間、何かを両手に抱えたVが着地してくる。
「あれは!!」
ロムが明るい声を出す。
続いてプラエが、「プルルートさん!」と言う。
二人の言う通り、プルルートはVの両手に抱えられていた。
「プルルート! プルルート!!」
走り寄る神次元のノワール。
「大丈夫か? プルルート!」
神次元のブランも走り寄る。
「無事です。気を失っていますが、命に別状はありません」
Vはそう言うと、プルルートを地面に寝かせる。
続けて、「後は、カオスエナジーを吸収すれば浄化完了です」とVが言うと、「それは、あたいに任せろ」と別の方向から声がする。
ネプテューヌが声のした方を向いて、「誰?」と言うと、そこにはマホと一緒に、ぴーし大陸から来たクリスが居た。
「なによ、アンタ! イクスの仲間!?」
神次元のノワールが大剣を構えると、「やーん、違うってば。ネプギアちゃん達の協力者で、クリスって言うんだ。よろしく~」とクリスが自己紹介をする。
「本当なのか?」
神次元のブランの質問に、「はい……そう言えばクリスさんはマホちゃん達のカオス化を治したって言ってましたね」とネプギアが答える。
「そーそー、あたいにはカオスエナジーを吸収する力があるんだ。だから、あたいに任せておけ」
クリスは自信満々にそう言うと、地面に寝ているプルルートに近づく。
「そんじゃ、いただきまーす」
クリスが嬉しそうに言うと、黒紫色のオーラのようなものが、プルルートから出て来てクリスに吸収されていく。
「アレがカオスエナジー……」
ネプギアがその光景をまじまじと見つめる。
「そんなの吸収してクリスさんは大丈夫なの?」
プラエがそう尋ねると、「大丈夫大丈夫。うまうま~、プルルートちゃんのカオスエナジーは濃厚で美味しいな~。この舌ざわり最高だね」とクリスは嬉しそうに言う。
「ちょっと! プルルートに対していかがわしいこと言わないでくれる!」
神次元のノワールが怒鳴ると、「今はクリスをさん信じましょう」とネプギアが止める。
暫くするとプルルートからカオスエナジーが出なくなる。
「吸収完了~。次はネプテューヌちゃんの番だよー」
クリスがそう言うと、「わたしも?」とネプテューヌが首を傾げる。
「念の為、全て吸収しておこうよ。カオスビーストになるかもしれないじゃん」
クリスは今度はネプテューヌに近づくと、カオスエナジーを吸収する。
先程のプルルートと同じように、カオスエナジーがネプテューヌからクリスに流れ込む。
「うおっ……これはまた素晴らしい味だ。プルルートちゃんとは違う刺激的な味~! もっとよく味わって……」
クリスの感想に、「お、お姉ちゃんに変なことしないで下さい!」とネプギアが言うと、「ネプテューヌさんが対象になると態度変えるのは相変わらずね」とユニが呆れた声を出す。
「吸収完了~。ごっそさん」
クリスは満足気に言うと、「そう言えば、イクスの奴はほっといていいのか? もしかしたらISクリスタルの持ってるかもだぜ」と続けて言う。
「そうだ! イクス!」
ネプギアがイクスが倒れた方を向くが既にそこには誰も居なかった。
「あれ? いないわ?」
ラムが首を傾げながら言うと、「本当だ……!」とロムも驚きの声を上げる。
「いつの間にか逃げたのね……まったく下っ端達と同じで逃げ足の速いヤツね」
ユニはそう言うと、腕組みをしながら憤慨した。
「んっ……」
そしている間に、プルルートがうっすらと目を開ける。
「プルルート! 気が付いたのね!」
嬉しそうに駆け寄る神次元のノワールだが、「……っ!?」とプルルートは警戒するように後ろに飛び退く。
「プルルート? どうしたの? 私よ。ノワールよ」
神次元のノワールの言葉に、「あたしをどうするつもり!?」とプルルートは警戒心丸出して神次元のノワール睨む。
「どうするって……」
困惑の表情を浮かべるノワール。
「どうせ、みんなあたしのこと【ズルい女】、【ヒドイ女】とか思っているんでしょ!」
プルルートが噛みつかんがばかりの勢いでそう言うと、「そんなこと思ってないわ。あなたはカオスアニマに操られていたのよ。仕方がないわ」と神次元のノワールが説得するように言う。
しかし、「嘘よ。そんなふうに騙して、仕返しするつもりね!」とプルルートは警戒を緩めない。
「どうしたんだよ? プルルート。お前らしくない、しっかりしろよ」
神次元のブランも説得に加わろうとするが、プルルートは更に後ろに飛び退くと、「騙されないわ。ねぷちゃんだって、あたしのこと裏切ったんだもの。もう誰も信じられないわ!」と神次元のブランを警戒する。
「ぷるるん……落ち着いて話を聞いて。誰もあなたのことを憎んだりしていないわ」
ネプテューヌが優しく語り掛けるが、「嘘よ嘘よ、嘘よ!! みんな心の中ではあたしを軽蔑してるのよ!!」とプルルートは激しく首を左右に振るとプロセッサユニットのブースタを噴射してプラネテューヌの方向に逃げてしまう。
「追いかけて下さい、ネプテューヌさん!」
Vが叫ぶ。
思わす、「え?」と返すネプテューヌ。
「私はプルルートさんを救ってあげることが出来ませんでした。でも、あなたなら……あなたが生きているこの世界なら彼女を救ってあげられます!」
Vが真剣な声でそう言うと、「あなたは……一体……」とネプテューヌが不思議そうな目でVを見る。
「追って下さい。早く! 手遅れになる前に!」
更にネプテューヌを急かすV。
ネプテューヌは、「わかったわ。ありがとう」とお礼を言う。
「お姉ちゃん! 私も……」
ネプギアがそう言いかけるが、「大丈夫、ぷるるんはわたしが必ず連れ戻すわ。あなた達はもう休んでいなさい、疲れたでしょう」とネプテューヌが言う。
「うん……頑張ってね。お姉ちゃん」
ネプギアが素直にネプテューヌの言うことを聞き入れると、ネプテューヌは、「ええ、任せてちょうだい」と言って急いでプルルートを追った
そんなネプテューヌを見送ったVは、「私の役目は終わりました。後はあなた達次第です」と言う。
「待って下さい」
そんなVを呼び止めるネプギア。
「ごめんなさい。これ以上この世界に干渉してはいけないんです」
寂しそうに言うVに、「わかりました。Vさん、ありがとうございます」とネプギアは言うと、「また……会えるでしょうか?」と続けて言う。
「あなたが、私とは別の形で世界を救う役目を担った特異点になるならば、また会うこともあるでしょう。では、さようなら」
Vはそう言うと、クロワールの次元移動のようにゲートを出すとその中に消えて行った。