新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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074神次元の秘密とネプテューヌの危機

 ネプギア達はネプテューヌの言う通り、システィーナ軍の駐屯地の天幕の中で休んでいた。

 

ネプテューヌとプルルートの敗北で戦争も終わり、プラネテューヌ軍もプラネテューヌまで引き返していた。

 

 

「ママー!」

 

 

 ピーシェがキセイジョウ・レイに抱き着く。

 

駐屯地に帰る途中で力尽きて動けないキセイジョウ・レイを回収したのだ。

 

他の女神達も座ったり横になるなどして休憩をしたいた。

 

ネプギア達、女神候補生とプラエは自分のプロセッサユニットの応急修理をしていた。

 

 

「……プルルート、大丈夫かしら?」

 

 

 休憩しながらもプルルートのことを心配する神次元のノワール。

 

 

「ネプテューヌがまた失敗しなければいいけど……」

 

 

 同じくプルルートの心配をする神次元のブラン。

 

 

「大丈夫ですよ。お姉ちゃんならやってくれますよ。なんてったって、主人公なんですから」

 

 

 ネプギアがそんな二人を励ますように明るく言う。

 

しかし、「「ヘタレ主人公だけどね」」と神次元のノワールとブランのダブルツッコミを受ける。

 

 

「お姉ちゃんはヘタレじゃないです!」

 

 

 必死に反論するネプギアだが、「ですけど、ネプテューヌがもっと上手くプルルートの心をケアしていればこのような事態にならなかったのではなくて?」と神次元のベールが言う。

 

すると、「選択肢をミスりましたわね」とベールが言う。

 

 

「別にプルルートのことなんてどーでもいいじゃねぇか?」

 

 

 クロワールが呆れた声で口を挟む。

 

すると、「なんですって!」と神次元のノワールが激昂し、「もういっぺん言って見ろ羽虫!」と神次元のブランがキレる。

 

更にネプギアが、「そんなこと言わないで下さい。プルルートさんも同じ女神の仲間ですし、それにプルルートさんは強くて頼もしいじゃないですか」とフォローする。

 

 

「もう強くなんかねぇぜ」

 

 

 クロワールがネプギアのフォローにそう言い返す。

 

続けて、「プルルートの自己愛が強すぎるって言っても、最初からあんなスゲェ力が出るわけねーだろ。アイツは最初は強いが、成長力は殆どねぇんだよ。成長性Eってところだな」と言うクロワール。

 

 

「成長性って……女神にそんなものあるんですか?」

 

 

 ネプギアの質問に、「あるぜ。女神メモリーには個々に個性が設定されているんだ」とクロワールが事も無げに答える。

 

 

「プルルート場合は、シミュレーションRPGとかで最初に居るお助けキャラのジジイとか病人みたいなモンだよ。用が済めば二軍どころかゴミ箱行きさ」

 

 

 クロワールがプルルートのことをそう例えると、「テメェ!」と神次元のブランがクロワールに殴り掛かろうとする。

 

しかし、クロワールは上昇して安全な場所に移動すると、「本当は最初の圧倒的な強さで大量のシェアを獲得して、シェアの多さで僅かな成長力を補うってコンセプトの女神だったのにな。自分を磨く努力もシェアを上げる努力もしてねーんじゃ手の施しようがねーよ。所詮は惑星から降格された冥王星の名の女神だったってことだな」とクロワールが冷たく言い放つ。

 

 

「あなたねぇ! いい加減にしなさいよ!!」

 

 

 神次元のノワールはそう言うと、ポーチから片手剣を呼び出す。

 

だが、「止しなさいな、ノワール」と神次元のベールが神次元のノワールの手を制する。

 

 

「それにしても、あなた女神メモリーに詳しいのですね」

 

 

 ベールが話題を変えようとクロワールに質問する。

 

すると、「そう言えば、ツインドライブのこともクロワールさんが教えてくれたんです」とネプギアが言う。

 

 

「そりゃそうさ。俺はメモリーコアを作る手伝いをしていたんだからな」

 

 

 クロワールが自慢気に言う。

 

すると、「メモリーコアを作ったですって!」と驚きの声を上げる神次元のノワール。

 

 

「めもりーこあ?」

 

 

 プラエが首を傾げる。

 

すると、「メモリーコアはね、神次元で女神になる為に必要な女神メモリーを生み出すモノなんだよ」とネプギアがプラエに説明をする。

 

 

「どういうことかしら? あなたがメモリーコアを作っただなんて」

 

 

 ブランの質問に、「俺は手伝いをしただけさ。作ったのはエルデだよ」とクロワールが答える。

 

 

「エルデって確か、SG三姉妹の……」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「それは超次元のプラネテューヌの話でしょ」とユニが口を挟む。

 

過去のプラネテューヌにはSG三姉妹という女神が居て、その末妹がエルデと言う名前なのだ。

 

 

「そのエルデで合ってるぜ」

 

 

 クロワールがそう言うと、「どういうことですの? 神次元にあるメモリーコアが超次元で作られたなんて」と神次元のベールが不思議そうに首を傾げる。

 

 

「女神メモリーは、元々は犯罪神に対抗するのに女神にツインドライブをさせる為のパーツとして作られたんだよ」

 

 

 クロワールが説明を始める。

 

 

「じゃあ、今のネプギアのが正しい使い方なの?」

 

 

 ユニの質問に、「ああ、その通りだ」とクロワールが答える。

 

 

「でも、あんなの誰でもできる訳じゃないわ」

 

 

 神次元のブランがそう言うと、「だから作ったエルデも途方に暮れていたが、そこで女神メモリーに人間を女神にするのは予定外の副産物が見つかったんだ」とクロワールが答える。

 

 

「当時は犯罪神が猛威を振るっていて、ゲイムギョウ界は滅茶苦茶、しかも唯一の対抗策のゲハバーンはリスクが大きすぎるときた。お前達ならどうする?」

 

 

 クロワールの質問に、「どうするって……?」とプラエが首を傾げるが、「そんなのみんなの力を合わせて犯罪神を倒すに決まってるじゃない!」とラムが答える。

 

ラムの答えに、「さすがラムちゃん(ぱちぱち)」とロムがラムに向けて拍手をした。

 

そんなラム達に対して、「けっ……これだからお子様は……」とクロワールが不機嫌そうにソッポを向く。

 

 

「……まさか」

 

 

 ネプギアが顔を青くして小さく震える。

 

クロワールはそんなネプギアのリアクションに満足すると、「ははっ、よくやく気付いたか。一部の連中は女神メモリーで作った女神をゲハバーンの生贄にしようと考えたんだよ」と楽しそうに言う。

 

 

「そんなこと許されません!」

 

 

 ネプギアが叫ぶ。

 

更にゲハバーンの研究でエルデのことを少なからず知っていたネプギアは、「エルデさんだって認めない筈です!!」と続けて叫んだ。

 

 

「ああ、甘ちゃんのエルデは認めなかったな。只でさえ、醜い魔物に変わる可能性が高い女神メモリー、その中で僅かに生まれた女神をゲハバーンの生贄にするなんて認める筈がなかった」

 

 

 クロワールがそう言うと、「じゃあ、どうなったのよ?」とユニが質問をする。

 

 

「エルデは秘密裏にメモリーコアを全て破壊することに決めたんだ」

 

 

 クロワールの答えに、「だったら、何で神次元のメモリーコアがあるのよ?」と神次元のノワールが問いかける。

 

 

「エルデが、いざメモリーコアを破壊しようとした時に新しい次元が発見されたんだ。それが神次元。その神次元は女神の存在が無く、人間どもがモンスターに怯えて暮らすだけの次元だった」

 

 

 クロワールはそう答えると、「そこでエルデは思いついたんだ。この次元を救う為にメモリーコアと女神メモリーを送り込もうってな」と話を続ける。

 

 

「それで、神次元にメモリーコアがあるわけね」

 

 

 神次元のブランがそう言って納得をすると、「ああ、俺はその時にエルデに頼まれて、誕生した女神を導くようにと女神メモリーの一つに宿ったんだ。色々と面白そうだったしな」と笑いながら言うが、「まさか、あんな冴えない女に当たるとは夢にも思わなかったが」と付け加える。

 

 

「うぅっ……冴えない女でごめんなさい」

 

 

 クロワールの言葉に申し訳なさそうに謝るキセイジョウ・レイ。

 

 

「待って下さい。それじゃあ、私も?」

 

 

 神次元のイストワールがクロワールに向けてそう言うと、「ああ、お前も俺と同じだ。早熟女神を上手いとこ導いてやるのがお前の使命だったんだが、見事に失敗したなお前」とクロワールが意地悪そうに言う。

 

 

「ううっ……」

 

 

 クロワールの言葉に肩を落とす神次元のイストワール。

 

 

「神次元にそんな秘密があったなんて……」

 

 

 驚く神次元のベール。

 

 

「それにしても、遅いわね。ネプテューヌ」

 

 

 今まで静かに話を聞いていたノワールが時計を確認しながら呟く。

 

 

「もう二時間以上経つわ」

 

 

 ブランも同じく時計を確認しながら呟いた。

 

休憩を始めてから、クロワールの話を聞いていつの間にか時間が過ぎていたようだ。

 

その間にネプテューヌは戻って来ないし、システィーナ兵からも何の報告もなかった。

 

 

 神次元のノワールが突然立ち上がり、「私行くわ。ネプテューヌにだけに任せたのは間違いだったのよ」と言う。

 

神次元のブランも立ち上がり、「わたしも行くわ」と言う。

 

 

「行くと言っても心当たりはありますの? 闇雲に探しても見つかりませんわよ」

 

 

 神次元のベールがそう言うと、「心当たりならあるわ」と神次元のノワールが答えた。

 

 

「私もお手伝いします」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「大丈夫なのアンタ?」とユニがネプギアを心配する。

 

ユニはこの戦いで一番の激戦をしたネプギアには、もう少し休息が必要だと思っていた。

 

 

「行かせて、ユニちゃん。何だか嫌な胸騒ぎがしてきたの」

 

 

 ネプギアが両手で胸を押さえながらそう言うと、「アンタの胸騒ぎって当たるのよね……」とユニが難しい顔をする。

 

しかし、「わかったわ。ならアタシも行く」とユニが頷く。

 

すると、ラムが左手を上げながら、「わたし達も行くわよ。ね? ロムちゃん、プラエ」と言うと、「「うん」」とロムとプラエが頷いた。

 

 

「ありがとう。じゃあ、あなた達はここのプラネテューヌを探してちょうだい。私達は神次元を探すわ」

 

 

 神次元のノワールがそう言うと、「神次元ですの?」と神次元のベールが首を傾げる。

 

すると、「ええ、心当たりがあるのよ」と神次元のノワールが言った。

 

準備をすると、超次元の女神達はプラネテューヌへ、神次元の女神達は神次元へ、ネプテューヌとプルルートを探しに行った。

 

 

***

 

 

 プルルートを追ってプラネタワーに戻ってきたネプテューヌ。

 

時間は夕方を過ぎ夜になろうとしていた。

 

 

(ぷるるん、どこにいるの? 姿をみせて!)

 

 

 ネプテューヌはそう思いながら足早で廊下を歩く。

 

 

「おおっ! パープルハート様ご無事で!!」

 

 

 そこに大袈裟なリアクションと共にボークが現れる。

 

ボークは片膝を付くと、「今回の敗戦は誠に残念でした。しかし、我々の掲げる正義の旗はまだ折れてはいません」と自信満々に言い放つ。

 

しかし、ネプテューヌは、「もうあなたのことに興味はないわ。下がってちょうだい」鬱陶しそうに言う。

 

 

「お待ちください。ネプテューヌ様とプルルート様が崇高なる女神のお力を示せば、他の下級な女神など、たちどころに平伏するのですよ」

 

 

 ボークは熱く力説するが、「もうそういうことに興味がないのよ。今急いでるの」と言うとボークから離れる。

 

 

「そうはいきませんぞ~~!」

 

 

 ボークがそう言うと、ボークの影から緑色をした触手が伸びる。

 

 

「なっ!?」

 

 

 触手に右足首を絡めとられるネプテューヌ。

 

続けて、ボークの影から二本目三本目と次々と触手が伸びて来て、ネプテューヌの四肢を拘束する。

 

 

「くっ!? 離しなさい! どういうつもりなの!?」

 

 

 ボークを睨みつけるネプテューヌ。

 

 

「ネプテューヌ様が私の話を聞いてくれないからですよ……くっくっくっ……」

 

 

 ボークはそう言うと、「ネプテューヌ様には、わたしとの婚礼の儀を行ってもらいます!」と続けて言う。

 

 

「なっ!? 婚礼ですって!? フザケないで!!」

 

 

 ネプテューヌはそう怒鳴ると、「これも国の戦意高揚の為です。それに愛し合う女神と教祖が結ばれるなど美しいと思いませんか?」とボークがウットリした表情で言う。

 

 

「あなたの勝手な価値観を押し付けないでちょうだい。わたしは、あなたみたいな陰気で無能な男なんてイヤよ!」

 

 

 ネプテューヌは必死に抵抗するが、緑色の触手は外れる気配は無い。

 

 

「なら、私の愛でネプテューヌ様の御心を溶かしてあげましょう!」

 

 

 ボークがそう言うと、四肢を拘束されたネプテューヌは少しづつボークに引き寄せられる。

 

同時に、ボークの隣に白い髪をして白いスーツを纏った美青年が現れる。

 

 

「どうだい? ニョグタの力。気に入ったくれたかな?」

 

 

 白い髪の美青年が涼し気な声でボークに尋ねると、「とても素晴らしいです。これこそ神の力!!」とボークが高揚しながら答える。

 

同時にボークの影から、どろどろとした緑色のスライムがあふれ出る。

 

 

「きゃっ!?」

 

 

 その異様な光景に思わず小さな悲鳴を上げるネプテューヌ。

 

緑色のスライムはうねうねと不気味に動いている。

 

 

「あなたなの? ボークにこんな力を与えたのは!」

 

 

 ネプテューヌが白い髪の美青年を睨みながら問い詰める。

 

 

「そうだよ。僕の名前はニャルラトホテプ。これからよろしくね」

 

 

 白い髪の美青年はそう言うと、ネプテューヌに向かってニコリと微笑んだ。

 

続けて、「君は、ニョグタの苗床になってもらうよ。君のように強い母体なら丈夫なニョグタが生まれるよ」と冷静に言い放つ。

 

 

「じょ、冗談は止めて!」

 

 

 ネプテューヌは顔を青くして抵抗の言葉を叫ぶ。

 

 

「くふふふふ……ニャラルトホテプ殿、初夜と言って欲しいですなぁ……今日は私とネプテューヌ様が神聖なる契りを結ぶ日なので」

 

 

 ボークがいやらしい顔を浮かべながら言う。

 

 

「何を言ってるの!? 婚礼もせずにそんなこと許されないわ!!」

 

 

 ネプテューヌはそう言いながら必死に抵抗するが四肢の拘束は外れない。

 

 

「ネプテューヌ様が悪いのですぞ~~……そんな美しい姿で、私を誘惑するから~」

 

 

 舌をなめずるボーク。

 

その時、偶然にもネプテューヌ視界にボークの股間が映る。

 

そこにはズボンの下でパンパンに膨れ上がった陰茎があった。

 

 

「いや……いやあああああああああああ!!!」

 

 

 ネプテューヌの絶叫が周囲に響き渡る。

 

 

***

 

 

 その頃、プルルートは神次元まで戻って来ていた。

 

ネプテューヌが追ってくるのを振り切り、いつの間にか次元移動のゲートをくぐっていたのだ。

 

 

「もう誰もいない街……みんなぎあちゃんを追って出て行ってしまった」

 

 

 プルルートはそう呟くと公園のブランコを撫でる。

 

今の神次元のネプテューヌは住人のエクソダスにより住人が極端に減少していた。

 

プルルートがブランコを撫でていると、ガラの悪い男が三人ほどプルルートに近づいて来た。

 

 

「おいおい、ねーちゃん、スゲー恰好してるじゃねぇか? 俺達と遊ばなない」

 

 

 残った住人はこのような信仰とは縁のないガラの悪い人物だけだ。

 

 

「ふん……」

 

 

 プルルートは鼻で笑って迷惑そうな顔をすると、「イヤよ。そんな暇じゃないの」とその場を去ろうとする。

 

しかし、【ガシッ】と左手首を掴まれると動けなくなってしまう。

 

 

(くっ……女神化してるのに、この程度のことで……)

 

 

 プルルートはそう思うと、右手に蛇腹剣を呼び出して、「暇じゃないって言ってるでしょ。この駄犬がっ!!」と言って蛇腹剣でガラの悪い男たちを何度も打ち据える。

 

 

「「「ぎゃああああ!?」」」

 

 

 悲鳴を上げながら逃げて行く三人の男。

 

 

「はあっ……はあっ……この程度のことで息切れなんて……シェアエネルギーが無い証拠ね」

 

 

 プルルートが自虐気味に呟く。

 

そしてプルルートはブランコに座ると、ゆっくりとそれを漕ぐ。

 

プルルートは暫くの間、一人でブランコ遊びをしていた。

 

 

「……っ!」

 

 

 そんな中プルルートは人の気配を感じた。

 

気付けば十数人の男たちが、プルルートを囲んでいた。

 

 

「この女だ! 俺達を叩いたのは!!」

 

 

 先程の三人組が仲間を連れて来たのだ。

 

目的は恐らく報復だろう。

 

 

「いっひっひっひ……いい女じゃねぇか……」

 

 

 男の一人が舌をなめずる。

 

別の男も、「こりゃ、愉しいパーティになりそうだぜぇ~」と楽しそうに笑った。

 

 

「下種な視線で、あたしを見ないでくれるかしら?」

 

 

 プルルートはそう言うと右手に蛇腹剣を構える。

 

 

「いいねぇ~、その強気の態度。ヒーヒー言わしてやるぜ」

 

 

 男はそう言うと鉄パイプを持って、プルルートに殴り掛かる。

 

 

「ふん……」

 

 

 プルルートは蛇腹剣で鉄パイプの男を吹き飛ばす。

 

 

「てめぇ、やりやがったな!!」

 

 

 別の男がナイフを取り出す。

 

しかし、次の瞬間その男も蛇腹剣で弾き飛ばされた。

 

 

「一斉にかかれっっ!!」

 

 

 男の一人がそう言うと、凶器を持った男たちが一斉にプルルートに襲い掛かる。

 

 

「舐めないでよ!!」

 

 

 プルルートは蛇腹剣と電撃の魔法で次々と男たちを蹴散らした。

 

 

「ひぃ~~!? こいつ強いぞ~」

 

 

 慌てふためく男達。

 

 

「サオヤク様、お助け下さい~!」

 

 

 男の一人がそう言いながら逃げ出す。

 

 

「おうおう……元気のいい子じゃなのぉ……ワシの兵隊をこんなにも可愛がってくれて」

 

 

 その言葉と共に、太った中年男性が現れる。

 

全身脂ぎって不潔そうで、いかにも女性が嫌悪しそうな男だ。

 

 

「なによ、醜いオヤジね」

 

 

 プルルートも同じように感じたようで嫌悪感丸出しの目で、サオヤクと呼ばれた男を見る。

 

 

「ふひひひひ……イイ女じゃ。これは可愛がりがいがあるのぉ~」

 

 

 サオヤクが両手をワキワキと動かしながらプルルートに近づくが、「それ以上近づいたらただじゃおかないわよ」とプルルートが蛇腹剣を鞭のように伸ばしてサオヤクの足元を叩く。

 

 

「イヒヒヒヒ……お前では、絶対にワシには勝てん!」

 

 

 サオヤクはそう言うと、青龍刀を構えてプルルートに飛び掛かる。

 

 

「触るのもイヤだけど、仕方ないわね」

 

 

 プルルートは蛇腹剣を構えて戦闘態勢に入る。

 

 

***

 

 

「この程度? 何が【絶対にワシには勝てん】よ」

 

 

 プルルートが倒れたサオヤクの頭を踏みつける。

 

戦いはプルルート圧勝で、サオヤクはプルルートに指一本触れられなかった。

 

 

「まだまだ……ここからがワシの本領じゃ~~」

 

 

 サオヤクはそう言うと倒れながらも右手を上げて、「ドエロージン空間!!」と叫ぶ。

 

すると周囲の空気がぐにゃりと歪む。

 

 

「……くっ……なに? 力が……抜ける」

 

 

 苦しそうな表情のプルルート。

 

それに対して、サオヤクは元気よく立ち上がると、「このドエロージン空間では、美しいものはパワーダウンし、醜いものはパワーアップするのだ」と勝ち誇ったように言う。

 

 

「さあ、お楽しみタイムだよ~。準備はいいかな~~!」

 

 

 サオヤクはそう言うと、両手をワキワキと動かしながらプルルートに近づく。

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