新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
プルルートを救い出したことを確認したVは、次元移動をしてネプギア達の超次元とは別の世界に戻ってきていた。
「ただいま、私の世界」
Vはそう言うと街らしき建物が並ぶ地帯に飛んでいく。
その街はどことなくネプギア達のプラネテューヌに似ていたが、建物の数々が一回り以上立派になっているように見える。
「あー、女神様だー」
街を歩いたいた少年が上を向くとVに向かって元気よく手を振る。
Vはマスク越しではあるが優しく微笑むと小さく手を振り返す。
それに気づいた他の街の人々も次々と、女神様とVを称えながら手を振る。
Vはその全ての手に応えるつもりで手を振り続けると、街の中心部にある塔に入って行った。
その塔もどこかネプギア達の世界のプラネタワーに似ていたが、大きさが段違いで高さも非常に高い。
この辺り一帯がプラネテューヌを一段も二段も発展した街のようだった。
Vが塔に入ると、出迎えに来ているであろう女性達が、「おかえりなさいませ」とVに頭をさげる。
「ただいま」
Vが女性達に返事をすると、「お休みの準備は出来ております」と一人の女性がVを招くように手のひらで通路にある一室を示す。
「いえ、少し事務仕事を片付けます。後で軽い食事を持ってきて下さい」
Vがそう言いながら首を横に振ると、女性は困ったように、「ですが、教祖様がお休みになるようにと」と小声で言う。
「私から伝えておきます。ご苦労様、下がっていいですよ」
Vは柔らかな笑顔で女性達を労うように言うと、女性達は丁寧に一礼して下がって行く。
Vは塔の中の一室に入る。
飾り気のない無機質な部屋に大きな机と椅子、そして机の上にはディスクトップのパソコン一式と数枚の書類が置いてあった。
Vは椅子に座るとパソコンを起動させる。
パソコンが起動すると同時に、画面に【call】と赤い文字が映る。
Vがマウスを持ち赤い文字をクリックすると、「おかえりなさい。まだ休まないのですか?」とスピーカーから優しげな声が聞こえてくる。
「ごめんなさい。せめて送られてきたメールだけでも目を通させて下さい」
Vがそう言うと、「あまりお母さんを困らせないで下さい」と今度は困った声が聞こえてくる
「一人一人が想いを籠めて書いてくれた手紙です。想いが冷めない内に読んであげたいんです」
Vが落ち着いた声で答えると、「今日も世界は平和でしたよ。これも全て女神様のおかげだと人々は感謝をしています」と嬉しそうな声が聞こえてくる。
「はい……」
Vが少し元気が無さそうに答えると、「どうかしましたか?」と心配そうな声が聞こえてくる
「この世界は平和です」
Vがそう言うと、「はい、あなたが唯一神として完璧な治世をしてくれているおかげです」と誇らしげな声が聞こえてくる。
「ギアシステム……ゲーム・エンドレス・アブソリュート・レエイン・システム【Game Endless Absolute Reign system】……ゲイムギョウ界の終わりのない絶対的統治システム。確かにギアシステムの予測は正しいです。現にギアシステムの助けを得た私のゲイムギョウ界は発展を続けています」
Vの言葉に、「はい、先人の女神様がこのような事態に備えて作られたものです。あの剣を使って残された女神が一人でゲイムギョウ界を統治する為のシステム。予想以上の効果が出ています」とスピーカーから声が聞こえた。
「ですが、争いも競争もなく、全ての人が私の作った物に満足して享受してくれます。これが本当に正しいのでしょうか。時々不安になります」
Vはそこまで言うと一息付いて、「今日は別世界のカオスビースト化したプルルートさんを救うことができました。そこには多くの女神が居て、協力しながら世界を守っていました」と少し羨ましそうな声で言う。
「そうですか。ご苦労様です」
スピーカーから労いの言葉が聞こえてくると、「お怪我はありませんか?」と続けて心配そうな声が聞こえてくる。
すると、「大丈夫です。あの程度の相手に傷を負う程弱くはありません。私の敵はもっと強大なのですから」とVが答える。
「すみません。弱気になっている暇なんか無いですよね。私は全ての世界の悪を滅ぼす抑止力になると決めたのに……それに私には彼女達を羨ましがる権利などありません」
Vが落ち着いた声で言うと、「疲れているのでしょう。今日はお母さんが一緒に寝てあげます。心ゆくまで甘えていいですよ」と、スピーカーからとても優しい声が聞こえてくる。
「ありがとう、お母さん」
Vがそう言うと、「お母さんはどんなことが起ころうともずっとあなたの味方です。お母さんだけでは心許ないかもしれませんが、我慢して下さい」とスピーカーから優しい声が続く。
「そんなことありません。お母さんがいなければ、とっくに私の心は壊れていました」
Vが心から感謝の気持ちを伝えると、「それでは寝室でお待ちしています。あまりお母さんを待たせないで下さいね」と優しい声が聞こえてくる。
「はい」
Vが嬉しそうに返事をすると、通信画面が閉じて部屋が静寂に包まれる。
「そう、私に立ち止まっている暇は無いんです。私は全ての悪を滅ぼす最強の悪になると決めたのだから」
Vはそう言うと、パソコンを操作して、メールソフトを起動すると受信メールのフォルダを開く。
そこには様々な題名の感謝状が無数に並んでいた。
Vはそのメールを物凄いスピードで一字一句逃さず読んで行った。
全て読み終わると、Vの頭に【ピピピピピピピピ】という音が響き渡る。
「ギアシステム? そう……あなたも、もう休めと言うんですね。分かりましたそうしましょう」
Vはそう言うと、用意された軽食を食べて寝室に向かった。