新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

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085ユニチームVSケイブチーム

 G.C.2021年5月29日 土曜日の午後

 

ゴッデスファイトの予選は次々と消化され残るは僅かな強者達になっていた。

 

予選第二グループでは注目のカードが行われようとしていた。

 

今までの試合の全ての攻撃を避けて来た回避の鬼のケイブとその援護をしてきた5pb.のチーム。

 

対するは百発百中スナイパーのユニと鉄壁の守りを持つうずめのチーム。

 

能力的にはユニのチームが圧倒的に高いが、先程のファルコムとミリオンアーサーのチームのジャイアントキリングの例もあるので、会場全体がこの勝負に注目をしていた。

 

 

「第二グループの注目の一戦。グラジオラスプレッジ様チーム対ケイブさんチームがそろそろ始まります」

 

 

 デンゲキコが試合開始前を伝えるアナウンスをすると、「イストワール様。この戦いはどう見ますか?」とファミ通が解説者のイストワールに質問する。

 

 

「能力的に言えば圧倒的にユニさん達が有利ですが、コスト1500とは言えケイブさんの回避率の高さは侮れません。5pb.さんの歌の援護と合わせて上手く翻弄すれば勝機は見えてくるでしょう」

 

 

 イストワールは落ち着いた声で解説をする。

 

その間に試合が始まろうとしていた。

 

 

「それでは両者、配置に着いて」

 

 

 レイヴンの審判の言葉に、ユニのチームもケイブのチームもバトルフィールドの端に配置する。

 

 

「それでは、ゴッデスファイトぉーー!」

 

 

 審判が右手を大きく上げる。

 

 

「「「「レディィィィ……ゴォォォォ!!!」」」」

 

 

 ユニのチームとケイブのチームのメンバーの声が重なり会い、試合が開始される。

 

 

「いっくよー! ほにゃーー!」

 

 

 うずめが元気よくバトルフィールド中央に向かう。

 

 

「零次元の女神の力、見せてもらうわ」

 

 

 ケイブもバトルフィールドの中央に向かって行く。

 

 

「先制攻撃っ! はにゃぁぁぁーー!!」

 

 

 うずめがケイブに向けて拡声機を使った音波攻撃を仕掛ける。

 

射程は短いが範囲の広い攻撃だ。

 

 

「いい攻撃ね。だけど!」

 

 

 avoid。ケイブは疑似プロセッサユニットのスラスター噴射し最小限の動きでうずめの音波を避ける。

 

 

「うそっ! あれが当たらないの!?」

 

 

 驚きの声を上げるうずめに、「もらったわ」と回避を終えたケイブが手に持った羽毛の扇から攻撃を放とうとする。

 

 

ズキューン!

 

 

「っ!?」

 

 

 しかし、同時に後方からビーム狙撃が飛んでくると、ケイブは攻撃モーションをキャンセルしてスラスター全開に吹かした横移動で回避する。

 

 

「迂闊よ、うずめ! ケイブさんは今までの相手と格が違うわ」

 

 

 ユニがうずめに向かって叫ぶ。

 

ビーム狙撃をしたのはユニであった。

 

 

「5pb.。回避率アップの歌をお願い。私だけの力で回避し続けるのは厳しいわ」

 

 

 ケイブが5pb.に指示をすると、「了解。ケイブさん」と5pb.が歌を歌い始める。

 

 

「仕切り直しだよー! はにゃ! はにゃ! ほにゃ!」

 

 

 うずめは今度は小刻みに叫ぶと、拡声機から先程より小さな音波が無数に飛んでいく。

 

 

「……っ!? やるわね!」

 

 

 avoid。ケイブはスラスターを巧みに噴射させて、うずめの音波を全て回避する。

 

 

ズキューン!

 

 

 回避終了直後に、ユニの狙撃がケイブを襲う。

 

 

「うくっ!」

 

 

 avoid。体を強引に捻ってビーム狙撃を避けるケイブ。

 

 

「あれを避けた!?」

 

 

 驚きの声を上げるユニ。

 

 

「チャンス!」

 

 

 回避を終えたケイブが羽毛の扇子から、うずめに向けてビームを放つ。

 

 

「おっと!」

 

 

 guard。うずめは落ち着いて左手の円形の盾を構えると、ケイブの攻撃を悠々と受け止める。

 

 

「回避とスピードは凄いけど、攻撃は大したことないね」

 

 

 うずめが余裕の表情で言うと、「くっ! やはり一筋縄ではいかないか……」とケイブが悔しそうに言う。

 

 

「両者、互いに一歩も譲らない! 今までとは違う高度な攻防が繰り広げられています!」

 

 

 デンゲキコがそう言うと、「膠着状態ですね。イストワール様、この展開をどう見ますか?」とファミ通がイストワールに質問する。

 

 

「5pb.さんの援護効果があるとは言え、ユニさんとうずめさんの攻撃をあそこまで回避し続けられるケイブさんの回避率は流石ですね。この戦いは読み合いに勝つか、又は別の方法でケイブさんの回避を崩さない限り、ユニさん達は苦しい戦いを強いられるでしょう」

 

 

 イストワールがそう解説している間に戦闘の方は続いていた。

 

 

「いくら守護女神が強くても、動きを読めれば!」

 

 

 ケイブが、羽毛の扇からビームを放つ。

 

 

「よっと!」

 

 

 avoid。うずめはプロセッサユニットのスラスターを吹かした横移動で、悠々とそれを避ける。

 

 

「読み通り!」

 

 

 ケイブが叫ぶと同時に、うずめ回避した地点に続けて羽毛の扇からビーム二発放つ。

 

 

「えっ!? うそっ!」

 

 

 ビームの直撃を受けた、うずめは1320のダメージを受けてHPゲージが一割減ってしまう。

 

 

ズキューン!

 

 

 それと同時にユニ狙撃が飛んで来る。

 

 

「それも予測範囲内よ!」

 

 

 avoid。ケイブはブースターを全開にして急上昇すると狙撃を避けて見せた。

 

 

「この試合初ヒットです! ファーストヒットはケイブさんチーム!」

 

 

 デンゲキコがそう言うと、「やはり、回避の読み合いではケイブさんに一日の長がありますね」とイストワールが解説する。

 

 

「では、この試合も前回のようなジャイアントキリングが起こると?」

 

 

 ファミ通の質問に、「このまま行けばその可能性もありますが、ユニさんもうずめさんも歴戦の女神様です。このまま相手のペースにハマったまま終われないでしょう」とイストワールが答える。

 

 

「うずめ! 出来るだけ時間を稼いで! アタシが何とかするわ!」

 

 

 ユニがそう言うと、「りょーかい! ゆにっち!」とうずめ答えて、うずめはケイブと少し距離を取って牽制攻撃に徹するようになる。

 

 

「オーギュメント、チェンジ!」

 

 

 ユニがそう言うと、ユニの目の前に九つ宝石がセットされた画面が浮かび上がる。

 

オーギュメントは以前にホルランドからプレゼントされたギアメタル製の力を持つ首飾りだ。

 

セットする宝石によって能力が伸びるのだ。

 

ちなみに能力の伸び幅は宝石の質によって変わって来る。

 

 

「全部、ホークアイに変更よ!」

 

 

 ユニの言葉に反応するように真ん中のオニキス以外の宝石が全てホークアイに変更される。

 

同時に映っていた、ユニのステータスのRange【射程】の数値が一気に上昇する。

 

 

「ようこそ、アタシのテリトリーに!」

 

 

 ユニはそう言うと、エクスマルチブラスターを構える。

 

その頃、ユニとは正反対の位置に居る5pb.は回避率アップの歌を歌うことに集中していた。

 

 

ピピピ!!!

 

 

(えっ!? アラート?)

 

 

 5pb.がそう思った頃には既に手遅れだった。

 

超高速で飛来したビームが5pb.を貫いた。

 

 

「うわああああああ!?」

 

 

 1568のダメージを受けて吹き飛ばされる5pb.。

 

HPゲージは残り五割程度だ。

 

 

「なに!? 5pb.が狙撃されたの?」

 

 

 驚きの声を上げるケイブ。

 

 

「隙ありっ!! うずめ、ぐるぐるパーーーンチ!」

 

 

 その隙に腕を回しながらうずめが全力のパンチを放つ。

 

更にパンチが当たる瞬間にケイブに脆弱化弾の模様が浮かび上がる。

 

 

「しまっ!?」

 

 

 ケイブが回避しようとするが5pb.の歌が止まった状態では回避が間に合わなかった。

 

うずめのパンチがケイブの腹部に命中すると3321のダメージが当たりケイブは一発で戦闘不能になってしまう。

 

ユニのウィークネスバレット・エンプレスとの相乗効果で大ダメージを出したのだ。

 

 

「やったー! うずめ、ワンパンマン!!」

 

 

 そう言うと、うずめはVサインを決める。

 

 

「ケイブさん!!」

 

 

 吹き飛びから回復した5pb.が声を上げるが、同時に何発ものビーム狙撃が飛んで来る。

 

 

「うわっ!? この距離で当てられるの!!」

 

 

 必死にブーストダッシュで逃げる5pb.。

 

 

「ケイブさんが復帰するまで何とか逃げ切らないと!」

 

 

 バトルフィールドの端まで逃げる5pb.だが狙撃は止まらない。

 

 

「端まで逃げてもダメなの!? うわっ!!」

 

 

 ついにビームの直撃を受けた5pb.が1489のダメージを受けて戦闘不能になってしまう。

 

コスト1500のケイブと5pb.がお互いに1墜ちしたので、ケイブチームの残りコストは3000だ。

 

 

「おおっと!! あっという間に形勢逆転!! グラジオラスプレッジ様の超々ロングレンジの狙撃だ! バトルフィールドの端から端まで届くとんでもない射程ーー!」

 

 

 デンゲキコが大声で言うと、「前々からユニ様の狙撃の腕は凄いとは思ってますが、ここまで来ると正に神業ですね」とファミ通が続く。

 

 

「ユニさんのたゆまぬ努力の成果です。5pb.さんを狙撃した後に、素早く脆弱化弾をセットして、ケイブさんに照準を合わせる技能も流石です」

 

 

 イストワールがそう言うと同時にケイブが戦闘不能から回復してくる。

 

 

「くっ! 流れを持ってかれた……」

 

 

 ケイブが悔しそうに唇を噛む。

 

そのケイブの前にうずめが立ち塞がる。

 

 

「このまま、押し切らせてもらうよー!」

 

 

 うずめはそう言うと、拡声機による音波攻撃を連射する。

 

 

「完全に足止め! 相手の狙いは5pb.!」

 

 

 ケイブの言葉通り、うずめは決して攻め込まず、時間を稼ぐだけだった。

 

 

ズキューン

 

ズキューン

 

ズキューン

 

 

「うわわわっ!? 復帰後いきなり狙撃ってキツイよー! 敵はどこなの? ケイブさんは?」

 

 

 戦闘不能から復帰した5pb.にユニの狙撃が容赦なく降り注ぐ。

 

問答無用の攻撃にパニックを起こす5pb.。

 

 

「5pb.! 逃げに徹して! こっちは私が何とか……」

 

 

 ケイブがそこまで言うと、ケイブの目の前にうすめがもの凄いスピードで迫る。

 

 

「何とかなんてさせないよー! うずめキーーック!!」

 

 

 うずめの勢いに乗った飛び蹴りがケイブを吹き飛ばすと1954のダメージが当たる。

 

 

「ゆにっち、援護するよ!」

 

 

 うずめはそう言うと、5pb.に向かってブースターを全開にして向かって行く。

 

ユニの狙撃を避けた5pb.の目の前にうずめが現れる。

 

 

「……っ!?」

 

「うずめ、コーンボ!! ほにゃにゃにゃにゃにゃぁーーーー!」

 

 

 5pb.が驚く間もなく、うずめの連続パンチのコンボが決まり、5pb.に2154のダメージが当たる。

 

 

「燃えろ! レヴァテイン!!」

 

 

 立て続けにユニの火炎放射が5pb.に追撃で命中すると1854のダメージを受けて5pb.が戦闘不能になる。

 

 

「ここまでかっ!」

 

 

 悔しそうに言うケイブを、うずめとユニが十字砲火で挟み込む。

 

回避特化とは言え5pb.の援護も無く疑似プロセッサユニットのコスト1500のケイブが、コスト2500以上の女神二人を相手に挟まれて回避が続く訳もなく、5pb.が復帰する前にユニのビームの直撃を受けたケイブが戦闘不能になる。

 

 

ビーーーー!!

 

 

 ケイブが戦闘不能となると同時に1500コストの4墜ちで試合終了のブザー音が鳴る。

 

 

「完敗よ。当たらなければ何とかなるとは思ったけど、一芸で勝てる程女神様は甘くなかったわ」

 

 

 ケイブがそう言って握手を求めると、「うずめも最初はビックリしたけど、ゆにっちの狙撃が、ちょー凄かったんだよ」とうずめがケイブと握手する。

 

 

「恐ろしい狙撃だったよ。ボク達の負けだ」

 

 

 5pb.がそう言いながら右手を差し出すと、「アタシもオーギュメントが無ければ苦戦してたわ。対戦ありがとう」とユニが5pb.と握手をした。

 

 

「一時はジャイアントキリングかと思われてた展開でしたが、蓋を開けてみれば女神様の圧勝でした!! やはり女神様は強い!!」

 

 

 デンゲキコが大声で言うと、「最初はケイブさん達のペースでしたが、一瞬で流れが変わりましたね」とファミ通がイストワールに向けて言う。

 

 

「ケイブさんの高い回避率を5pb.さんの援護で上げる見事な超回避タンクの戦術でしたが、ユニさんの射程距離を甘くみていましたね。特化戦術はハマれば凄いですが崩されてしまうとそれまでです」

 

 

 イストワールの解説すると、「おおう! システィーナと零次元のシェアが少し上がりましたね」とファミ通が嬉しそうに言う。

 

 

「ユニとうずめさんのチーム、なかなか手強いみたいだね」

 

 

 別のブロックで待機していた神宮寺ケイが言うと、「まだまだよ。デミヒューマンの入れ知恵で妙な技を使うようになったけど、私の敵じゃないわ」とノワールが言う。

 

 

「がっはっはっはーー! ユニの嬢ちゃんの狙撃は見事だのぉ」

 

 

 観客席のドワーフの長のホルランドがビール片手に嬉しそうに言うと、「あれだけの上質のホークアイを良く揃えたわね」とエルフの長のビィトリットが関心する。

 

 

「うむ、気前よく買って行ったぞ」

 

 

 ホルランドがそう言うと、「買った? あなたがプレゼントしたんじゃないの?」とビィトリットが質問する。

 

 

「ワシとしても、そうしたかったんじゃが、どうしても金を払うと聞かなくてな。ネプギアの嬢ちゃん達も同じじゃ」

 

 

 ホルランドの答えに、「システィーナってそんなに資金あったかしら?」とビィトリットが言うと、「小遣いはたいて買ったらしい」とホルランドが答える。

 

 

「女神もお小遣いとかあるのね……」

 

 

 ビィトリットが少し気の毒そうに言った。

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