新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2   作:ゆーじ(女神候補生推し)

96 / 96
095七人目の九花

 G.C.2021年6月30日 日曜日。

 

ネプギアが無名都市からバイアキーで超次元のゲイムギョウ界に戻って来た時には朝の8時頃だった。

 

 

「ただいま」

 

 

 ネプギアがギャザリング城に着くと、「……おかえり」と不機嫌そうにユニが待っていた。

 

 

「あれ? ユニちゃん、もしかして機嫌悪い? 久しぶりに会ったのに……」

 

 

 ネプギアが寂しそうに言うと、「久しぶりなのはアンタだけでしょ! 修行するなら誘ってくれてもいいじゃない!」とユニが腕組みしながら、そっぽを向いてしまう。

 

 

「あっ! ごめんね。あの時は焦ってて……」

 

 

 ネプギアが慌てて言い訳をしようとすると、「ユニ様は、今日の朝からずっと待っていたのですよ」とサンジェルマンが髭をいじりながら楽しそう言う。

 

 

「ちょっと! サンジェルマン! それは秘密だって言ったでしょ!」

 

 

 ユニがそう言ってサンジェルマンを睨むと、「ほっほっほ……そうでしたな」とサンジェルマンが変わらず髭をいじりながら楽しそう言う。

 

 

「それでどうなの? 何か成果はあったの?」

 

 

 ユニが気まずそうに話を変えると、「うん、あんみつさんに奥義を伝授して貰って、それを自分流に昇華できたよ」とネプギアが小さくガッツポーズしながら言う。

 

 

「いいわ。その奥義、試合で見せてもらうわよ」

 

 

 ユニがそう言って不敵に笑うと、「うん、期待しててね」とネプギアも微笑む。

 

 

「それでは広間にどうぞ。オーディン様とゼウス様がお待ちです」

 

 

 サンジェルマンがそう言うと、「オーディンさんとゼウスさんが? 何かあるんですか?」とネプギアが首を傾げる。

 

 

「新しいアーティファクトとか持って来てくれたらしいわ」

 

 

 ユニの言葉に、「わ! そうなんだ。決勝トーナメント不安だったから助かるね」とネプギアが嬉しそうに言う。

 

広間に行くと、オーディン達デミヒューマンの長と、ゼウスとヘラが居た。

 

 

「来たかの、ネプギアちゃん」

 

 

 オーディンがそう言うと、「あはは……ひ、久しぶり……」とゼウスがヘラに睨まれながら返事をする。

 

 

「ヘラさんも一緒でしたか?」

 

 

 ネプギアの言葉に、「私が居ては迷惑かしら?」とヘラが目を吊り上げながら言う。

 

「い、いえ! そんなことないですよ。ヘラさんもゲイムギョウ界に興味を持ってくれて嬉しいです」

 

 

 慌ててながらもヘラを歓迎するネプギア。

 

 

「ゲイムギョウ界も悪い物ではないわね。経営ゲームとか国盗りゲームは楽しませて貰っているわ」

 

 

 ヘラが少し柔らかい口調で言うと、「ヘラさんはシミュレーションゲームが好きなんですね」とネプギアが言う。

 

 

「ですが! 今回のような女性を闘技場で戦わせて見世物にするのは看破できませんわ!」

 

 

 ヘラが厳しめの声で言うと、「ご、誤解だってば~……」とゼウスが情けない声を上げる。

 

 

「黙らっしゃい!! スポーツ観戦と言いながら、この娘達にまで貢物を用意して、主神として恥ずかしくないの!?」

 

 

 ヘラが怒りながら言うと、「ひぃ~……ごめんごめんってば~」と小さくなるゼウス。

 

 

「時間もあまりないから、手短に説明をさせてもらうぞ」

 

 

 オーディンがゼウス夫妻を無視して話を進めると、「オーディン? 助けてくれんかのぉ~?」とゼウスが懇願の眼差しで観て来るが、「無理じゃ。お前の嫁さん怖すぎじゃ」と即答で断って来る。

 

 

「まずはネプギアちゃんじゃ。新しい剣のグラムを用意した」

 

 

 オーディンがそう言うと、金色のギアメタル製の指輪をネプギアに渡す。

 

 

「念じてみるんじゃ」

 

 

 オーディンの言葉に、「出でよ、グラム」とネプギアが言うと一振りの立派な黒い剣がネプギアの手に現れる。

 

 

「これがグラムですか? 凄い立派な剣ですね」

 

 

 ネプギアの誉め言葉に、「そうじゃ、切れ味は勿論、グラムは古ノルド語で怒りを意味する。この剣を掲げると敵のヘイトが上がりやすくなるのじゃ」とオーディンが説明を加える。

 

 

「わ!? それは凄く役に立ちます、ありがとうございます。オーディンさん」

 

 

 ネプギアが丁寧に一礼してお礼をすると、「次はワシじゃワシー!」とゼウスが手を上げる。

 

 

「ワシはペルセウスの奴の因子を持ってきた使ってみてくれい」

 

 

 ゼウスがそう言って珠を差し出すと、「ありがとうございます。使ってみますね」とネプギアがNギアの召喚アプリを立ち上げる。

 

するとNギアに『タラリア』と『アイドス・キュネエ』の表示が現れる。

 

 

「タラリアとアイドス・キュネエって技を覚えました」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「タラリアは高速移動で、アイドス・キュネエは姿を消せる魔法じゃ。前に渡したアイギスの盾と合わせて英雄ペルセウスの三神器じゃ」

 

 

 ゼウスが説明すると、「ありがとうございます。役に立ちそうです」とネプギアがお礼を言う。

 

 

「次はユニちゃんじゃ。ユニちゃんにはフルンティングを用意した」

 

 

 オーディンはそう言うと、ネプギアに渡したものと同じ金色の指輪をユニに手渡す。

 

 

「来い、フルンティング」

 

 

 ユニの言葉に赤黒い剣が現れる。

 

 

「ちょっと不気味だけど、良さそうな剣ね」

 

 

 ユニがそう言うと、「そうじゃろ? 略してフルチ……ぐほっ!?」と何かを言おうとしたオーディンの顔面にユニの靴がめり込む。

 

 

「じょ、冗談じゃよ~……ユニちゃんは相変わらずキツイのぉ。そこがまたいいんじゃが……」

 

 

 オーディンがそう言うと、「次、ふざけたら撃つからね。それで、この剣ってどんな効果があるの?」とユニが説明を求める。

 

 

「その剣は持ってるだけで、状態異常の効果を上げてくれるんじゃ。ユニちゃんのポイズンショットやパラライズショットにも効果があるぞい」

 

 

 オーディンの説明に、「へー、使えそうじゃない」とユニが嬉しそうに言う。

 

 

「今度はワシの番じゃな。ワシのは威力重視じゃ」

 

 

 ゼウスがそう言うと、一つの珠をユニに手渡す。

 

ユニはその珠をU.N.Iに読み込ませると、『内臓破壊弾トロイ』の文字が現れる。

 

 

「ひゅー! 内臓破壊弾の強化? イイじゃない」

 

 

 ユニが嬉しそうに言うと、「オリュンポスの知将オデュッセウスの力じゃ気に入ったかの?」とゼウスが言うと、「ええ、ありがとう。たまには役に立つのね」とユニが嬉しそうに言う。

 

 

「たまにはいらんのじゃがなぁ……」

 

 

 ゼウスはそう言うと、落ち込んでしまう。

 

 

「次はロムちゃんじゃ」

 

 

 オーディンがそう言うと、ロムに金色の指輪を渡す。

 

 

「わたしもあるの?」

 

 

 ロムの言葉に、「試合の方は残念じゃったが、今後の戦いに役立ててくれ」とオーディンが言う。

 

 

「ロムちゃんはスヴェルの盾じゃ。出してみい」

 

 

 オーディンの言葉に、「スヴェルの盾」とロムが呟くと少し大きめの盾が呼び出される。

 

 

「凄く堅そう(かちこち)」

 

 

 ロムの言葉に、「別のシチュエーションで言って欲しいのぉ、そのセリ……ぎゃべしっ!?」とオーディンが何かを言おうとしたところで、ユニのかかと落としが綺麗に入る。

 

 

「アホなこと言ってないで説明してちょうだい」

 

 

 ユニがそう言うと、「この盾は高い防御力だけじゃなく、グラムとは逆にヘイトを下げる効果があるじゃ。ネプギアちゃんと上手く連携して戦いを有利に進めてくれい」

 

 

 オーディンの説明に、「狙われなくなるの嬉しい(わくわく)」とロムが微笑む。

 

 

「次はワシじゃな。ラムちゃんも一緒に来てくれ」

 

 

 ゼウスの言葉に、「なになに? 浮気おじさん」とラムが楽しそうに近づく。

 

 

「その浮気おじさんは止めてくれんか?」

 

 

 ゼウスのお願いに、「やだー! だって浮気おじさんだもん」とラムがストレートに拒否する。

 

 

「トホホ……とりあえず二人にはこの因子をやろう」

 

 

 ゼウスはそう言うと、二つの珠を取り出す。

 

 

「こっちがロムちゃんで、こっちがラムちゃんじゃ」

 

 

 ゼウスが珠を渡すと、「じゃあ、ロムちゃん読み込むわよ」とラムが言う。

 

 

「どんなのだろう(わくわく)」

 

 

 二人が2RMの召喚アプリに珠を読み込ませると、『ディオスクーロイ』の名前が出て来る。

 

 

「なにこれ?」

 

 

 ラムが首を傾げると、「オリュンポスの双子の英雄カストールとポリュデウケースの力じゃ。ロムちゃんがカストール。ラムちゃんがポリュデウケース」とゼウスが答える。

 

 

「へー? どんな効果なの?」

 

 

 ラムが興味津々に聞くと、「火と風と光の極大魔法じゃ」とゼウスが答える。

 

 

「面白そー! 試したーい!」

 

「わたしも試したい(うずうず)」

 

 

 ラムが楽しそうに言うとロムもそれに続くが、「後にしなさい」とユニが厳しめに言うと、「「はぁ~い」」と声を揃えて諦める。

 

 

「ワシからのラムちゃんへのプレゼントはこれじゃ」

 

 

 オーディンがそう言いながら、金色の指輪をラムに手渡す。

 

 

「なになにー? どんなの?」

 

 

 ラムが嬉しそうに受け取ると、「高速の船。スキーズブラズニルじゃ」とオーディンが言うが、「なにそれ? 覚えにくいわ。もう少し短くして」とラムが注文を入れると、「仕方ないのぉ……どんな感じがよい?」とオーディンが質問する。

 

 

「そうねー、船よね。なら、サーフィン・ラムがいいわ」

 

 

 ラムがそう言うと、オーディンが、「よし、わかった」と言って何か小声で呪文を唱える。

 

 

「できたぞ。呼んでみい」

 

 

 オーディンがそう言うと、「出ろー、サーフィン・ラム!」とラムが元気よく言う。

 

すると、やや大きめのサーフボードが現れる。

 

 

「なにこれ! 楽しそー!」

 

 

 ラムがそう言うと、「乗ってみるといい。ちょっと乗り方にコツがいる……」とオーディンが言い終わる前に、「きゃっほー!」とラムが飛び乗って、「いけー! サーフィン・ラム!!」と叫ぶともの凄い速度で外に出て行く!!

 

 

「きゃー! 楽しーーーーっ!!」

 

 

 遠くからラムの楽しそうな声が聞こえてくる。

 

 

「あっさりと乗りこなしたわね」

 

 

 ユニがそう言うと、「ラムちゃんは天才肌なところあるからね」とネプギアがそれに続く。

 

 

「……ごほん、お次はプラエちゃんじゃ」

 

 

 オーディンがそう言うと、「プラエにもあるの?」とプラエが質問すると、「勿論じゃ」とオーディンが笑顔で答える。

 

 

「プラエちゃんにはアンドヴァラナウトじゃ」

 

 

 オーディンがそう言いながら、金色の指輪をプラエに手渡す。

 

 

「アンドヴァラナウト?」

 

 

 プラエが首を傾げると、「そうじゃ元は金を発見する指輪じゃが、プラエちゃんの超能力を強化してくれる」とオーディンが答える。

 

 

「どんなふうに?」

 

 

 プラエの質問に、「時を速くする能力が更に強力になるじゃろう」とオーディンが答えた。

 

 

「うれしい! ありがとう、おじいちゃん」

 

 

 プラエが素直にお礼を言うと、「よいよい」とオーディンが嬉しそうに笑う。

 

 

「ワシからもあるぞ」

 

 

 ゼウスがそう言いながら、珠をプラエに渡す。

 

 

「なにかな?」

 

 

 プラエが首を傾げながらNギアの召喚アプリで珠を読み込むと、『ヒュギエイアの杯』と言う文字が現れる。

 

 

「これは?」

 

 

 プラエの質問に、「オリュンポスの英雄ヒュギエイアの力を宿した回復魔法じゃ。ロムちゃんだけじゃ苦しい場面もあるじゃろう」とゼウスが答える。

 

 

「わーい! ネプギアお姉さん、プラエも回復魔法覚えたよ」

 

 

 プラエが万歳して喜ぶと、「よかったね。プラエちゃん」と言ってネプギアがプラエの頭を優しく撫でる。

 

 

「ところで、うずめの嬢ちゃんはおらんのか?」

 

 

 ドワーフの長のホルランドがそう言うと、「そう言えば居ないわね? 寝坊でもしてるのかしら?」とユニが腕組みしながら言う。

 

 

「うずめさんなら、今はゲムドラジルにいます。ネプギアさんが修行と言うので自分も何かしたいと言って……」

 

 

 イストワールがそこまで言うと、「あっ! 今終わったと通信が届きました」とイストワール言う。

 

同時に次元移動のゲートが開き、うずめと海男が出て来る。

 

 

「待たせたな! 今日から俺も九花だ!」

 

 

 うずめが元気よく言うと、「うずめ、それでは皆に通じないよ」と海男が冷静な声で言う。

 

 

「そうか? じゃ、どう言えばいいんだ?」

 

 

 うずめがそう言って腕組みして首を傾げると、「じゃあ、俺から説明しよう」と海男が言う。

 

 

「おう、頼むぜ」

 

 

 うずめがそう言うと、「うずめはね。予選でゆにっちに活躍を取られたのをひどく気に病んでいてね……」と海男が言うと、「ストップ! 海男! そこは端折ってくれよ!」とうずめが慌てながら言う。

 

 

「何かごめん。そんな気にしてるなんて思わなかったわ」

 

 

 ユニが少し申し訳なさそうに謝ると、「いいっていいって! そんな気にしてねーし!」とうずめが明るい声で言うが、「おや? 俺の前では……」と海男が言いかけると、「あーあーあーあ!!!」とうずめが大声を上げる。

 

 

「とにかくっ! 色々あった俺はゲムドラジルで自分を鍛え直すことにしたんだ!」

 

 

 うずめがそう言うと、「そして手に入れたんだ! この義の珠を!!」とうずめが親指を人差し指で義の文字が入った珠を全員に見せる。

 

 

「だから、うずめも九花なの?」

 

 

 ユニが納得すると、「誓約花は何にしたんですか?」とネプギアが続けて質問をする。

 

 

「オレンジだ!」

 

 

 うずめが堂々と言うと、「花言葉はなんですか?」とネプギアが再度質問すると、「えーと? なんだったか? 海男憶えてるか?」と海男に質問をする。

 

 

「花嫁の喜び、純粋、寛大、気前の良さ、愛らしさ。だよ」

 

 

 海男が少し微笑みながら言うと、「そうそう、それだそれ!」とうずめが頷きながら言うと、「凄いですね。うずめさんにピッタリです!」とネプギアが言うと、「そうだろ? そうだろ。いやー、我ながら上手く行ったぜ!」とうずめが嬉しそうにサムズアップをする。

 

 

「そうか。それなら丁度よかったわい」

 

 

 ホルランドの言葉に、「どういうことだ?」とうずめが首をかしげる。

 

 

「お前さんにピッタリな宝石があったんで、オーギュメントにしてきたぞ」

 

 

 ホルランドがそう言うと、オレンジ色の宝石がはめ込まれた銀色のギアメタル製の首飾りを手渡る。

 

 

「いいのか? こんなイイもん貰っちまって」

 

 

 うずめが遠慮気味に言うと、「気にするな。お前さんの為に作ったモンじゃ」とホルランド言うと、「そっか! じゃあ遠慮なくいただくぜ。サンキューな」とうずめが微笑む。

 

 

「うずめのオーギュメントは何なの?」

 

 

 ユニの質問に、「オレンジガーネットじゃ」とホルランドが答えると、「生命力を高め、肉体と精神の両面に対して、強くエネルギーを与えてくれるものじゃ」と続けて言う。

 

 

「おおう! 何か燃えてきたぜ!」

 

 

 うずめがそう言ってガッツポーズを決めると、「ネプギアちゃんの仲間ならワシからも贈り物じゃ」とオーディンが言う。

 

 

「今度は何だ?」

 

 

 うずめがそう言うと、「これじゃ」とオーディンがうずめに指輪を二つ渡す。

 

 

「こりゃなんだ?」

 

 

 うずめが首を傾げると、「ギャラルホルンとエルドフリームニルじゃ」とオーディンが答える。

 

 

「なんだそりゃ?」

 

 

 うずめが更に首を傾げると、「ギャラルホルンはうずめちゃんの音波の強化。エルドフリームニルはこの鍋を使って、料理しても夕方には元に戻るものでゲイムギョウ界ではリジェネレイトの効果がある筈じゃ」とオーディンが答える。

 

 

「おお! そりゃスゲェな! いいのか? じーさん」

 

 

 うずめがそう言うと、「ああ、有効に使ってくれ」とオーディンが微笑む。

 

 

「ワシもー! ワシも、うずめちゃんにプレゼントじゃ」

 

 

 ゼウスがそう言うと、「オッサンもか?」とうずめが言う。

 

 

「そうじゃ、この珠とこの珠じゃ」

 

 

 ゼウスがそう言うと、「この珠がなんなんだ?」とうずめが首を傾げる。

 

 

「あ、そう言えば、うずめさんのヴィジアルラジオには召喚アプリが入ってないですよね。ちょっとヴィジアルラジオ貸してもらえますか?」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「いいぜ」とうずめがヴィジアルラジオを外して差し出す。

 

ネプギアが馴れた手つきで操作すると二三分で、「出来ました。これで因子を読み込めます」とネプギアがうずめにヴィジアルラジオを返す。

 

 

「それじゃあ、早速読み込んでみましょ」

 

 

 ユニがそう言うと、ヴィジアルラジオの画面に。『海王拳』と『アキレウスの盾』と言う文字が浮かび上がる。

 

 

「アキレウスの盾は読めるが、こっちは何て読むんだ?」

 

 

 うずめがそう言うと、「かいお……」とネプギアが言いかけると、「ネプギア、それ以上はいけないわ!」とユニがストップをかける。

 

 

「でも、どう見ても……」

 

 

 ネプギアが首を傾げると、「わかったぞ! 【うみおうけん】だ!!」とうずめがドヤ顔で腕組みをする。

 

 

「ま、まあ、そうも読めるわよね」

 

 

 ユニがそう言って納得すると、「オッサン。これはどんな効果があるんだ?」とうずめがゼウスに質問をする。

 

 

「かい……じゃなくて、海王拳はワシの兄弟海神ポセイドンの力を得た自己バフ能力じゃ」

 

 

 ゼウスの説明に、「効果も同じだったわ。危ない危ない」とユニが呟く。

 

 

「アキレウスの盾は強力なダメージカットじゃ」

 

 

 ゼウスの説明に、「何か地味だなー」とうずめが不満気な顔をするが、「そんなことないですよ。Vさんはともかく、九花って私以外前衛が居ないんで、うずめさんがこの力で一緒に前衛に立ってくれるなら心強いです!」とネプギアが力強く嬉しそうな声で言う。

 

 

「そ、そうか? ぎあっちがそう言うなら悪くねぇのかもな……」

 

 

 うずめが右手で後頭部を掻きながら嬉しそうに言う。

 

 

「あの……ここから一枚カードを引いて下さい」

 

 

 今度はホビットのラーがうずめに話かける。

 

 

「なんだ? ボウズ? 迷子か?」

 

 

 うずめがそう言うと、「違うわ。この子のタロットカードを引くと不思議な力に目覚めるのよ」とユニが説明をしてくれる。

 

 

「そうなのか? じゃあ、引くぜ」

 

 

 うずめがそう言いながら一枚引くと、「星(スター)ですね」とラーが言う。

 

 

「おおっ! 何か必殺技のイメージが来たぞー! 具体的にはオラオラオラァな感じだ」

 

 

 うずめがそう言うと、「あ、何となくわかったわ……」とユニが答える。

 

 

「ところで、うずめさん、服が泥だらけですよ」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「そう言えばそうだな。誓約花探すので必死だったからな」とうずめが笑いながら答える。

 

 

「私の予備のがありますから着替えて下さい」

 

 

 ネプギアがそう言うと、「悪ぃな、ぎあっち。頼むわ」と言いながらうずめが嬉しそうに言う。

 

 

 

***

 

 

 同じ頃。

 

ゲムドラジルではVが怒りの形相で伏姫に詰め寄っていた。

 

 

「なぜ……何故、彼女を九花にしたのですか!?」

 

 

 Vの言葉には怒りの他に悲しみが入り混じっていた。

 

 

「彼女が望んだことじゃ。わらわは何もしておらん」

 

 

 涼し気に答える伏姫に、「また同じことを繰り返すつもりですか!?」とVが更に詰め寄る。

 

 

「同じになるか、違う結果になるかは、そなたとネプギア達次第じゃないかえ?」

 

 

 伏姫がそう言うと、「そうだよ、Vちゃん。まだ結果は分からないよ」と近くに浮いていた彩花が言う。

 

 

「私は二度も彼女を手にかけたのですよ!」

 

 

 Vが彩花に向かって言うと、「三度目の正直って言うじゃない?」と彩花は笑顔で答える。

 

 

「そんな楽観的な……」

 

 

 Vがそこまで言うと、「可能性が残ってるだけでもいいと思うよ? 私はゼロだったから、何度思っても何度願っても、私の想いは、もう智也に届かないんだって……」と彩花が悲しそうな声で言う。

 

 

「すみません。言葉が過ぎました」

 

 

 Vが落ち着きを取り戻して言うと、「彼女のことは、わらわも良く見ておく、だから、もう一度信じてはくれんかの?」と伏姫が言うと、「わかりました。先程は失礼しました」とVが答える。

 

 

「あっ! オワールちゃんレーダーに反応あり。サービス終了のゲームがあるよ! Vちゃん行ける?」

 

 

 彩花がそう言うと、「わかりました。行きましょう」とVが答える。

 

次元ゲートに入って行くVと彩花を見送る伏姫。

 

 

「頼むぞ……三度目のオレンジプレッジ。天王星うずめよ。今度こそVを……いや、ネプギアを悲しみの環から救ってやってくれ……」

 

 

 伏姫はそう言うと、涙を流した。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。