新・昂次元ゲイム ネプギア SISTERS GENERATION 2 作:ゆーじ(女神候補生推し)
G.C.2021年5月30日 日曜日。
ゴッデスファイト決勝トーナメント。
第二試合はベールチームVSノワールチームの四女神同士の対決。
観客達も、この試合を楽しみにしていたが、勝負は一瞬だった。
「審判。ベールの二墜ちよ」
ノワールの冷たい声が審判のエフーシャに掛けられる。
ノワール姿はネクストフォームだが細部が違っており、特徴的なのは尻尾が生えていることだった。
「あ、ああ……勝者ノワールチーム」
エフーシャが戸惑いつつも右手を上げてノワールチームの勝利を宣言する。
僅か三分でノワールがベールを二墜ちさせたのだ。
「アッハハハハハハハ! ゲイムギョウ界最速の称号は私が頂いていくわ」
ノワールが腕組みしながら大笑いをする。
「……くうっ……ノワール、その力……まさかカオス化?」
苦しそうに息をしながら、ノワールに話しかけるベール。
「だったら何よ? 反則とでも言いたいの?」
ノワールが不満気に腕組みして言うと、「その力は危険ですわ……ゲイムギョウ界の平和を乱す悪魔の力……」とベールが苦しそうに話し続ける。
「アッハッハッハ!! 負け犬の遠吠えね。ネプテューヌやプルルートはこの力に振り回されてたみたいだけど、私は違う。この力を使いこなしているわ。この力で再びラステイションの天下を目指すのよ」
ノワールはそう言うと、バトルフィールドから去って行く。
「神宮寺!! どういうことなの!?」
リーンボックスの教祖、箱崎チカがラステイションの教祖の神宮寺ケイに厳しい視線を向ける。
「すまない……僕の方でも何とかしようとしているのだが、カオスエナジーの浸食が想像以上に早過ぎて……」
ケイが心の底から申し訳なさそうに言うと、「何をしてるのケイ!! 行くわよ」とノワールの怒号が聞こえてくる。
「本当にすまない。僕はノワールから離れる訳にはいかないんだ」
ケイはそう言って深々と頭を下げると、ノワールの後を小走りに追いかける。
「くっ! お姉様、大丈夫ですか?」
チカは悔しそうな顔をしながらも、慌ててベールを抱き起す。
「わたくし以上のスピードに信じられない程のパワー……これは難敵ですわ。チカ、わたくしをシスティーナの控室まで運んで下さいな」
ベールの言葉に、「何をしに?」とチカが質問すると、「勿論、妹達に慰めてもらう為ですわ!」とベールが力説する。
「控室に帰りますよ。お姉様」
チカがジト目でそう言うと、「じょ、冗談ですわ! あのカオス化したノワールを止められるのは、あの子達しかいませんわ」とベールが真面目な声で言う。
「しかし、お姉様とあたくしのコンビでも惨敗でしたのに、あの子達にできるんですの?」
チカの言葉に、「やって貰わなくてはなりませんわ。カオスエナジーがゲイムギョウ界全土を侵食する前に……」とベールが呟く。
***
システィーナの控室。
「しくしく……ネプギアちゃーん、ベールお姉ちゃん負けてしまいましたー! 慰めて下しまし~!」
ベールがそう言って泣き真似をしながらネプギアに飛びつこうとするベールだが、ガシッと髪の毛をチカに掴まれる。
「おぐっ!?」
首を曲げながら淑女には相応しくない悲鳴を上げるベール。
「ひ、ひどいですわ。チカ」
抗議の視線をチカに向けるベールだが、「用件が違いますわよ。お姉様」とチカが冷たい声で言う。
「わかってますけど、少しぐらいお目こぼし……」
ベールが懇願の目でチカを見るが、「ダメです。あたくし、お姉様とネプギアがイチャイチャしてる見るの我慢できません!!」とチカが不機嫌そうに言う。
「相変わらずチカさんに嫌われるわねアンタ」
同情の目でネプギアを見るユニ。
「私は何もしてないんだけどな……」
ちょっと切なそうに言うネプギア。
そんなネプギアの右袖が【くいっくいっ】と引っ張られる。
「プラエがいるよ? プラエはネプギアお姉さんの事大好き」
プラエがそう言うと、今度はネプギアの左袖が引っ張られる。
「……わたしもネプギアちゃんの事好き(ぽっ)」
ロムが頬を赤くして恥ずかしそうに言うと、今度はネプギアの背中に何かがおぶさってくる。
「わたしもネプギアことだーいすきーーー!」
ラムがネプギアにおぶさりながら元気よく宣言する。
「ありがとう、みんなー」
嬉しそうに三人に笑顔を向けるネプギア。
「ユニちゃんとうずめさんは?」
口元に指を当てながら物欲しそうな視線を、ユニとうずめに向けるネプギア。
「おう! 俺もぎあっちのこと大好きだぜ!!」
うずめが力強くサムズアップしながら言うと、「ち、ちょっと! うずめ軽すぎない!?」とユニが戸惑いの声を上げる。
「なんでだ? 俺はウソは言ってねーぞ」
うずめが不思議そうに腕組みしながら言うと、「ありがとうございます。うずめさん。嬉しいです」とネプギアが笑顔を浮かべる。
「ああんもう!! またこのパターン。いいわよもう! 好きって言えばいいんでしょ!」
ユニがそう言うが、「えー? ユニちゃん、もう少し心込めてー?」とネプギアが寂しそうに言う。
「もっと、ガッンと行けよ! ゆにっち!」
「がんばれ、ユニちゃん(ふれーふれー)」
「イケイケ! ユニちゃん、ゴーゴー!」
「ユニお姉さん頑張って……」
うずめとシスティーナの女神達が応援してくる。
「余計恥ずかしいから、止めてちょうだい!」
ユニがそう言うと、「あなた達何をやってますの……」とチカがジト目で観て来る。
「ああん! 止めてはダメですわ、チカ。シャッターチャンスを逃してしまいますわ」
ベールがスマホを構えながら文句を言うが、「真面目な話をしにきたんじゃ……」とチカが頭を抱える。
「そうですよ! それですよ! 一体何があったんですか? ベールさんが手を抜いた訳じゃないですよね?」
ユニが大声で話を変えると、ベールは露骨に表情を歪めて、「ちっ……」と舌打ちをする。
「ベールさん、今、【ちっ……】って舌打ちしませんでした?」
ユニの指摘に、「何でもありませんわ。残念ながら、わたくしは全力で挑んでノワールに惨敗したのですわ」と悲し気に言うベール。
「ベールさんとあんなに力の差があるんなんて、スピードもベールさんより速かったですよね?」
ネプギアの質問に、「ええ、完全にスピードも負けていましたわ」とベールが答える。
「一体何でそんな差が出ちまったんだ?」
うずめが腕組みしながら首を傾げと、「恐らくカオス化よ。更にカオス化のパワーアップでS-MAXの反動を誤魔化してるわ」とチカが言う。
「カオス化って!? やっぱりあの時の」
ネプギアがそう言うと、「抽選会の時ね。あの時もおかしかったわ」とユニも納得する。
「……その話、アタシ達も加わっていいかい……」
そこにはボロボロになったシーシャとケーシャが居た。
「カオス化ならブランちゃんもだ……理由を問いただそうとしたが瞬殺されちまった……」
シーシャ苦しそうに言うと、「凄いパワーと防御力でした。攻撃が全然通用しません」とケーシャが続けて言う。
「一体、イクスも居ないのに何でカオス化が?」
ネプギアがそう言うと、「そんなのどうでもいいじゃない。前のネプテューヌちゃんやプルルートちゃんみたいに、倒してカオスエナジー吸収すればいいのよ」とラムが言う。
「そうね。クリスを呼んでおきましょう」
ユニはそう言うと、U.N.Iで通話を始める。
「問題はどう倒すかだわ。お姉様が手も足も出なかったんだし、大会を中止して総掛かりで倒します?」
チカがそう言うと、「いえ、ゴッデスファイトは皆さん楽しみにしてくれてますし、試合で勝って……」とネプギアが言いかけるが。
「お姉様に出来なくて、あなたに出来るって言うの?」
チカが不満気な目でネプギアを見るが、「ここまで来て棄権なんて嫌だし、アタシもやるわ」と通話を終えたユニが話に加わってくる。
「確かに、皆さんならやってくれるかもしれませんわね」
ベールが落ち着いた声で言うと、「お姉様!?」とチカが不満気な声を出す。
「ダメならダメだったで、わたくしとネプテューヌが何とかしますわ。だから全力で試合に臨んでくださいませ」
ベールの言葉に、「「はいっ! ありがとうございます!」」とネプギアとユニが声を揃えて言った。