流行らせたいので縛りプレイをしようと思います。 作:正体不明の筆者A
翌日、私はサリーとの相談通りに単独でメダルを集めて回っていました。単独と言う事で誰かを気遣う必要なくフィールドを駆け回る事が出来ます。
メイプルとサリーは今頃あの高い雪山に向かっている頃でしょう。露骨に何かありそうな場所ですから成果物に期待をしたいところです。私は私でしっかりと2人の期待に応えるとしますかね。
「【索敵結界】……これにイベントアイテムが引っかかるのかは甚だ疑問ですがね」
私はいつも通りスキルを張ってからフィールド探索を始めます。【索敵結界】はあまり仕様がはっきりしていないスキルでもあります。そもそもイベントアイテムを集めると言うイベントが初めてですので当たり前と言えばそうなのですが、この際にしっかりと仕様を理解しておく必要がありますね。
そこからいくつかの小ダンジョンを潰しつつ調べてみましたが、【索敵結界】はイベントアイテムまでは見つけ出してくれないらしいです。あくまで対人・対モンスター専用のスキルと言うわけです。それならば無理に起動する必要もありませんね。節約できるMPは節約しませんと。
「む、サリーから連絡ですね。なになに……山頂の上にボス部屋らしき場所あり……と」
概ね予想通りですね。果たしてそのボスの強さがどれくらいかは分かりませんが、再挑戦可能なら後で私も挑んでみましょうかね。さぁ根気強くメダル探しと参りましょう。
あれから少しばかり探索を進めまして、結局メダルを10枚ほど見つけることに成功しました。結構フィールド上に隠しボスのダンジョンが多く生成されていまして、それを片っ端から潰していったらこんな量になってしまったのですよね。
「お疲れリーフ。進捗どんな感じ?」
「まぁ上々と言ったところでしょうか。サリーに一通りメダルは預けておきます」
「ありがと…って10枚も集めたのっ!?さ、さすがの効率……」
「ボスを潰し回っていたらこうなっていました」
私は取りあえずメダルを合流したサリーに全て預けておきます。今日の総合成績は夜に全員で集まった時にでも確認させていただきましょう。そしてサリーから山頂のボスについての情報を頂きました。
どうやら相手は氷属性の飛翔する大型猛禽類らしく、攻撃のひとつひとつが強力で速度も速く、最後の一撃みたいなのまで持っているらしいです。現状のメイプルやサリーの力を合算してようやく倒せるかどうかというレベルらしく、先遣隊として向かったパーティが瞬殺されていたようです。
「まぁあれは連戦するタイプのボスじゃないっぽいよね。一応挑戦自体は出来るみたいだから行ってみるのも有りだと思うよ」
「なるほど……そこまで言われて仕舞っては行かなくてはなりませんね」
「ふふ、リーフならそう言うと思った。一応忠告だけはしたからね」
えぇ、分かっていますよ。そしてそれ如きで私が止まるはずが無いと言うことも彼女はよく知っているはずです。
報酬は手に入らないかもしれませんが、それでもボスと戦うと言う事はそれだけの価値があるのです。しかも恐らくイベント限定ボス。私が見逃すはずがないではありませんか。
<運営サイド>
「おいリーフが銀翼に挑むつもりらしいぞ」
「いやいやメイプルとサリーに攻略されてるから報酬なんてないぞ」
「さすがにリーフがそんなへまするはずがないから、多分報酬抜きで挑みに行くつもりだ」
「いや、マジで言ってる?流石のリーフとは言え銀翼単騎討伐は無理だろ」
「いやまぁ一応HPドレイン時のスキル自体は用意したけど、あいつ相手にそんな事する奴なんて居ないし大丈夫やろ」
「あっ…(察し)」
「あっ…(察し)」
「あっ…(察し)」
「あっ…(察し)」
「ふむ、ここですか」
私は今雪山の頂上に来ております。サリーの事前情報通り明らかにボス部屋に繋がりそうな祭壇を発見しました。なるほど、確かに転移用の魔法陣が開いている点からも初撃破後も挑戦自体は出来るようですね。
そもそもこの様子ですとはなからクリアさせる気が無いタイプのボスでしょうし、プレイヤーもむやみに近づこうともしないはずです。まぁ私みたいな例外がいなければの話ですが。
ボスの名前は銀翼。まず最初は普通に戦ってみましょうか。そして2回目からは少しばかり工夫を凝らしてみましょう。例えば毒竜のようにHPドレインで倒してみたりとか。私がこのゲームの運営だったら絶対に仕込みますね。
「さて、行ってみましょうか」
私は魔法陣の上に乗りボス部屋にワープします。一本道の先にある広大なスペース。なるほど、たしかにそれっぽい空間ですね。私は広い空間に向けて歩みを進めて行きます。
私がその空間に入ると上空から氷のようなもので出来た巨大な鳥類型のモンスターが現れました。これが銀翼でしょう。さて、普通に戦っても面白くないので、今回は少しばかり趣向を凝らしてみましょうか。
「では……【狂気反転】【
儀式を終えてから私は銀翼に突撃します。彼はどうやら大量の氷の礫を飛ばして攻撃したり、鳥らしく風圧を使ってきたりするそうです。確かに一撃でも食らったら即死でしょうし速度も中々のものです。
ですが機動力と言う点においては私の方がひとつ上手です。今回は意図的に無重力空間を作り出し、自身のAGIを10倍にして機動力を確保、突撃して攻撃、壁を蹴り追撃、空中に浮いていようが無重力で追いついて追撃、という風にやられる前にやれという戦法をとってみます。
「ほぅ、AIも中々に優秀なようですね。ですが、甘いです」
銀翼は私の動きに対応しようと予測攻撃まで使ってきますが、今の私のAGIであれば余裕をもって回避することが可能です。この調子では【神聖騎士の秘法】を使うまでもありませんね。
今の私は銀翼が打ち出す氷よりも早い速度で動くことが出来ます。最後の一撃があるようですが今更と言わざるを得ません。しかも無重力空間は銀翼にも効果を及ぼしますから、空中でのバランス維持も難しく壁に激突してしまっています。
「ふふ、次はもっとヒドイ方法で殺して差し上げます」
私はあっさりと最後の一撃を頭にたたき込み銀翼を撃破する事に成功しました。ふむ、確かに強敵ではありましたが、所詮はAIで行動パターンを人間の様に複雑化させることは難しかったようですね。
これで取りあえず1回目の撃破には成功しました。ではここからは検証の時間です。これだけ強力なボスなのですから、それはそれは強いスキルが眠っているに違いありませんよね?ということで……っ
銀翼をフルボッコにしてスキルを集めるRTA、は〜じまるよ〜っ!
タイマースタートはボス部屋に入った瞬間、タイマーストップは銀翼を撃破してポリゴン化し消滅した瞬間とします。はい、それではよ〜いスタート(適当)
まずこの銀翼なのですが、第一に空を飛んでいる高機動型のモンスターであることが特徴です。そして圧倒的地理的優位から広範囲の氷や突進などを駆使して攻撃してきます。通常のAGIではこの氷を全て回避するのは至難の業なので、今回は反転スキルの一種である【オーバーヘイスト】を使用しています。
【オーバーヘイスト】ってなんぞやと思う人も居るでしょうが、概要欄に一通りのスキル説明を置いてありますのでご覧になってください。ここでは取りあえずめっちゃ早くなるスキルとだけ覚えておけば幸いです。
では早速ですが銀翼さんのスキルを貰っちゃいましょうね〜。そうだよ(便乗)
取りあえず安直にHPドレインだけでの撃破を狙ってみましょうか。視聴者兄貴は当然ご存じの事と思いますが、NWOのモンスター達は何の例外一つ無く食べることが出来てしまうのです。しかもしっかり個別の味まで用意されている始末。そして食べることで手に入るスキルが存在する。もしかして運営はこの縛りを想定していた……?ドオリデネッ
さてここでやらなければならないことは、銀翼の攻撃を躱しながらいかにしてHPドレインだけでHPを削りきるかと言う事になります。当然生半可な速度では銀翼の攻撃を安定して躱しながら食べることなど出来はしません。だから【オーバーヘイスト】でAGIを上げておく必要が、あったんですね。
さらにここで反転スキルの【
これで空を飛んでいる銀翼を効率的に食べることが出来るようになりました。え、味ですか?ミルク味のかき氷ですねクォレハ。とってもしゃりしゃりした食感で大変美味です。味自体は絶品なのでみんなもやってみて、どうぞ オレモヤッタンダカラサ
さてここまで来てしまうと話すことが無くなりますね。HPドレインって与ダメージが低いのだけが難点なんですよね。このダメージがもっと大きければ効率的に検証が出来ますのに、流石にそこは調整されていると言う事でしょうか。
あ、そうだ(唐突)この空き時間を使ってこれからの予定でも話すとしますかね。取りあえずこれからはスキル収集とメダル集めを並行して行っていく予定です。何せイベントも二日目の後半にさしかかっていますからね。
今日の夜はメイプルとサリーに現状報告をすることになっていますし、ある程度の段階で切り上げないと怒られてしまうのですよ。二人とも心配性だと思うのですが、何分私が私なので致し方ないと思う部分もあります。まぁ……(いまさら修正出来るはず)ないです。
おっついにHPを0に出来ましたね。そして死体がポリゴンになった瞬間にタイマーストップ。タイムは5分30秒でした。完走した感想ですが、やっぱりやるもんじゃないですね。ですがその分対価も大きいですからやっぱり変態縛りは止めらんねぇですね。
無事にスキルも獲得出来たのですから無問題でしょう。(再走は)ないです。
<スキル【銀翼】を取得しました>
【銀翼】
背中に6枚の翼を生やし空を飛ぶ事が出来る。銀翼が使用していたスキルを使用できる。
・取得条件
銀翼をHPドレインで撃破する。
<スキル【悪食】を取得しました>
【悪食】
1日10回まで対象をMPに変換する。過剰分は魔力結晶として保持可能。
概要欄なんかねぇよ。うるせぇよ、黙れよ。概要欄なんかねぇよ。第1話こそが正義。