流行らせたいので縛りプレイをしようと思います。 作:正体不明の筆者A
実は今回早苗が軽いイメチェンをしています。後書きにイメージ画像を載せておきますので想像力を高めておいて下さいな。
黒聖女と再会
NWOは第二回イベント終了後から少しだけメンテナンスに入っていました。理由は内部システムの再起動と新要素の追加についてとのことで、恐らく半分は私のせいだと思われます。まぁ反省する気はありませんが。
ゲームがお休みの期間は珍しく私はデジタルデトックスをして過ごしていました。そもそも普段からSNSなどをろくに使わない私とは親和性の高い話ではありましたが、最近は少しだけゲームにのめり込みすぎていましたからね。
「〜♪」
その一つが昔趣味でやっていたピアノです。音楽の教員に試しに頼んでみたら快く音楽室のピアノを使わせていただける事になりましたので、久しぶりに譜面を持ち出しているところです。
弾いている曲は昔のゲーム作品で流れていたピアノ曲です。復帰後としては丁度良い難易度かなと思いまして。今日は吹奏楽部も休みですしもう少しここでピアノを弾いていく事にしましょうか。
「あっ早苗こんなところにいた〜」
「楓。理紗には先に帰って良いと知らせていた筈ですが」
「理紗がそんなこと律儀に伝えてくれるわけないじゃん。それに私が素直に早苗を置いていく訳がないもんねっ」
楓はそんなことを言いながらニコニコといつもの笑みを浮かべていました。本当に私の親友達は素直に私に従ってくれません。
この休息期間、私は少しだけ自分のイメージを変えてみようと思っていました。その一つが髪型です。ロングヘアなのは変わっていませんが、左目を覆うように前髪を伸ばしてみることにしました。たまにロングヘアを結んでポニーテールにしてみたり、少しは髪を弄る事を覚えてみようとそういうわけです。
「早苗前髪伸びたよね〜。左目がこんなに隠れちゃって」
「気分転換と言うものですよ楓」
「ん〜そういうものなのかなぁ。私早苗の真っ赤な目が好きだから少し寂しいかも」
おやそうでした。私達の『親友』付き合いは相変わらずと言ったところです。まぁ元はと言えば私が撒いたタネですので、そこはしっかりと責任を持たなければと言う気持ちは変わっていません。
週末には必ず3人で買い物やおでかけに行くようになりましたし、お互いの家にお邪魔し合う事も以前より増えたと思います。週に一回は3人で私の家に集まってお泊まり会もするようになりましたし、付き合いは至って順調と言えるでしょう。
「私は後1時間ほどここで演奏していこうと思うのですが」
「えへへ、私という観客がいるから問題ないねっ」
「はぁ、あなたならそう言うと思っていましたよ」
楓も理紗も本当に私の言うことを聞いてくれません。ですがそれもまた彼女達らしいと言えるのではないでしょうか。私は改めてピアノと向き合うと中断していた演奏を再開するのでした。
<NWOアップデート情報っ!!>
〜長いメンテナンスの時を経て、遂にギルド機能が解放されることになりましたっ!!意志を共にする同志と共にNWO世界を生き抜こうっ!!〜
・新たにギルド機能が解放されました。
・ギルドホームを購入出来るようになりました。
・ギルドホームの認証用モンスターが出現するようになりました。
・第一層・第二層にそれぞれ新要素を追加しました。
・AI機能の改善を行いました。敵AIの強化を行いました。
「遂に来たねアップデートっ!」
「うんっ!ギルドだってギルドっ!楽しみだねっ」
長きにわたるメンテナンスを終え、遂にNWOが再起動し始めました。そしてそのアップデート内容はまさかのギルド機能の解放。一部界隈で密かに噂されていた要素であり、ペインやミィを中心としたグループができはじめている中での実装は、このゲームに新たな風を吹かせる要素になることでしょう。
実装日は今日の12時。今日が休日と言う事もありかなりの人数がゲームに参加すると思われます。となればやることは自ずと決まってくるでしょう。私もゲーム自体をするのが久しぶりなのでリハビリも兼ねていきたいところですしね。
「ギルドホームの外観は楓と理紗で決めて下さい。その間に私は解放用モンスターの素材を手に入れてきます」
「え、私達で決めちゃって良いのっ?」
「えぇ。私が決めるより二人の好みで決めて貰った方がより良いでしょうから」
「それじゃあ私達で見た目とかは決めちゃおっか」
「うんっ!」
ということで今日の目標はギルドホームの獲得と言う事になりました。今後うちのギルドがどんな風になっていくのかは分かりません。ですが私、楓、理紗の3人が居るギルドが他のギルドに見劣りするはずが無いのだけは確実です。
今後はギルド対抗戦の様な物も出てくるでしょう。ペインやミィと戦う事もあるでしょう。ですが今考える事はそんな領域ではありませんからね。ギルドホームはこれから私達の家になるであろう場所です。しっかりと見定めて参りませんと。
ということで2人との通話を終え、私はメンテ明けに備えて身辺の整理をすることにしました。まずしっかりとトイレに行きお花摘みを済ませたら、水分を含んでいない栄養食品を胃に押し込みます。幾らお手洗いを済ませたところで水分を取ってしまっては意味がありませんからね。
そうしたらさっと服を脱いでシャワーを浴びておきます。手入れが日々大変になりつつある黒髪を綺麗にし、何度見ても成長していない我が胸にごまんと繰り返してきた絶望をしながら身体を洗い、バスタオルで水気を拭き取ってからドライヤーで髪を乾かします。
私はゲームをやる前に必ず自分の身体を清めることを心がけています。まぁ気分を入れ替えると言うのが目的ではありますが、ゲームが終わったらそのまま眠ることが多いので、手間を省くと言うのも理由としてはありますね。
そうしたら汗をかかない程度に身体の柔軟をします。最近は派手に動く事もありませんでしたから、プラシーボ効果のような物ですがこれをすることでゲーム内での動きが良くなるのです。ふむ、柔らかさは衰えていないようですね。やはり継続は力なりです。その調子で私の胸ももう少し柔らかくなってくれるとうれs(ry
「おかしいですね……理紗や楓は確実にサイズが上がっているのに、なぜ私だけ1ミリも増えないのでしょう……3人きりの時にはあれほど無造作に揉み揉みされているというのに……ブツブツ」
やはり同性同士の戯れではバストサイズは増えないものなのでしょうか。いやでも二人は増えているのに私だけ増えないのは不公平だと思いませんか?大体そもそもここまで見事なまな板っぷりはもはや芸術の域に入るのでは……?
はいそこ、肋骨で大根おろしが作れるねって思いましたね。泣きますよ?そろそろわんわん泣きわめいても良いのですよ?ふ〜ん良いですもんっ。私はどうせ親友二人に負ける絶壁ですもんっ。
悲しい現実に打ちのめされながらも、私は無事にゲームにログインすることが出来ました。第二回イベントで入手済みの例の4スキルも無事に残っていたようです。あれがゲーム側のバグのようなものなら削除されてもおかしくなかったのですが。
これはもしや私にラスボスになれというお告げかと思いましたがまぁそんなことは置いておくとしまして、早速私は勘を取り戻すのと並行してギルドホーム獲得に必要なモンスターの素材を集めに行くことにしました。
「ふむ、このモンスターで良いようですね」
私は早速目的のモンスターを発見しました。ギルドホームは一つで十分なので数を集める必要が無いのは助かります。さくっと一匹討伐して目的の鍵となるアイテムを手に入れました。
それにしても、ギルド解説にあたりどれくらいのメンバーがギルドに参加するのでしょうか。今後は恐らくギルド関連のイベントも増えてくるでしょうから、強制とは言わずともギルド加入はかなり必要になってくる可能性があります。
一応抜け道として単独でギルドを作るという手もあります。こういうタイプのギルドは一応メンバー一人でも作成すること自体は可能です。故にぼっちやソロプレイヤーであっても自分だけのギルドを作りソロプレイをしながらもイベントに参加するといった芸当が可能です。
まぁ対抗戦のような大人数を相手にする場合は戦力的に論外と言う話もありますが、最低限のイベントには参加可能ですのでゲームの楽しさを損なうことはないでしょう。かく言う私も楓や理紗と共にゲームをしていなければこのルート一直線だったと思います。私は基本ソロ専なので。
ふむ、それにしても目的があっという間に達成されてしまいましたので暇になってしまいました。二人から連絡があるまで暇になってしまうのですがどうしましょうか……
「それにしても二人からの連絡があるまで暇ですね……」
「それなら少しばかり俺の相手をしてもらおうか?」
「あら、女性に対していきなり挑戦状とは良い度胸ですね」
「戯れ言を。さっきからずっと気づいていたのだろう?」
私がわざとらしく独り言を言うと、木の陰からペインが姿を現しました。まぁさっきからずっと私の結界で捉えていましたので気づかないはずがないのですが、そこは雰囲気というものを重視したまでです。
「それで、こんな場所でデートのお誘いとは、トッププレイヤーらしからぬ雰囲気ですね」
「誤解を招く言い方は止めて貰おうか。まぁここで出会ったのは偶々だが」
「貴方もどうせギルドホームが定まるまでの時間稼ぎでしょう?」
「あぁ。俺は最終的に決まったギルドホームを承認する係だからな。そちらとは違って規模感が違うから意見が纏めるのも大変でね」
「ふふ、うちは私含めても今は3人ですのであの二人に任せておけば良いのですよ」
私はそんなことを言いながら彼にすっと決闘の申し込みを送りました。当然速攻で承認されて私達は何度目かの決闘の地に赴きました。丁度良いですね。新スキルの性能チェックでもさせていただきましょうか。