流行らせたいので縛りプレイをしようと思います。   作:正体不明の筆者A

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黒聖女と破壊兵器

 

 

「「よ、よろしくお願いしますっ!!」」

 

 ということで無事に新メンバー二人を迎え入れる事が出来た楓の木。次はイベントまでに二人を徹底的に鍛え上げる事が必要となります。

 さぁここで問題となるのがどうやってレベルを上げていくのかということです。当然そこらの雑魚をちまちま狩っているだけではレベルなど上がるはずがありません。それにただレベル上げをするだけで無くしっかりとスキル取得も狙っていきたいところです。

 マイちゃんユイちゃんはまさに脳筋の権化と言ったステータス配分をしています。こうなった以上私がすべきことはこの最大の長所を如何にして活かしていくかという事に焦点を当てなければなりません。

 大丈夫です。私は既に策を用意してあります。まずはイズさんの元に行って武器の調達もとい生産をお願いしましょう。

 

「ところでイズさん。ここにちょっと変わった素材があるのですが……」

「え〜何かしら〜気になっちゃうわね〜」

「転移石という素材で、投げると手元に戻ってくる面白い性質を持っているのですよ。そしてなんと偶々全くの偶然か、私の手元にこの転移石が500個近くもあるのですよ」

「なるほどなるほど〜。つまりそれで武器を作ってほしいってことね〜」

「えぇえぇそうです。そして、それを姉妹のサブウェポンにしたいと思っているのです。出来れば槍型で投擲しやすい形ですと嬉しいのですが」

「良いわよ〜っ。何本ずつ用意すれば良いかしら〜」

「取りあえず両手持ちできる事を想定して4本お願いします。姉妹のSTRに耐えられるほど頑丈なものでお願いしますよ」

「承ったわ〜。お金は後払いでお願いね〜」

「「うふふふふ」」

 

「め、メイプルさん……」

「ふ、二人とも演技下手だなぁ……」

「なんかテレビショッピング味を感じる雰囲気なのは何でだろう……」

 

 と言うことでイズさんに武器制作のお願いをしました。では次は早速レベル上げに行きたいと思います。向かいますは第二層に新しく出現したダンジョンでございます。私は姉妹を連れながらこれからすることを二人に話すことにしました。

 

「では早速レベル上げをしたいところですが……お二人は自分達の長所と言うのをご理解しておられると思います」

「「は、はいっ」」

「私は元来より尖っているプレイスタイルを好む傾向がありました。故にお二人のそのステータスを無駄にしたくはないのです。STR極振りと言うのは明確な長所になり得ますからね。では質問です。逆にSTR極振りの短所とは何でしょうか?」

「え、えっと……動きが遅いから攻撃を回避出来ない……ですか?」

「正解ですマイちゃん。極振りとは得てしてそうですが、そのステータス以外の要素を苦手としがちです。STR極振りの場合は回避と防御力に難を抱える事になります。ではこの問題をどうすれば良いと思いますか?」

「頑張って回避する方法を学ぶのが良いと思いますっ」

「それが一番正しい道でしょうね。サリーならきっとそういう方法を教えると思います」

 

 ですが私の考えは根本から違います。確かに回避の練習と言うのを学べば相手の攻撃を捌けるでしょう。ですがそれも最終的にステータスの限界というのが存在します。分かりやすい話しですが、AGI特化のプレイヤーもといドレッドの様なタイプとの戦闘では技術だけではどうにもなりません。

 ではどうすればそのようなプレイヤーにも対処できるようになるでしょうか。答えは簡単です。やられる前にやってしまえば良いのです。

 

「マイちゃんユイちゃん。根本的な話しをしましょう。対プレイヤーやモンスター戦において、私達は何をすれば勝てるでしょうか?」

「え、えっと……相手のHPを無くすこと、ですか?」

「そうです。勝負というのは美しさや技術力で勝敗が決まるわけではありません。先に相手を倒した方が勝つのです。そしてその点においてSTR極振りと言うのは無類の強さを発揮します。何せ当たれば全員もれなく撃破することが出来るのですから」

「た、確かに…で、でもそんな事って可能なんですか?私達も意識はしてましたけど……」

「ふふ、そればかりは経験値というのが物を言うのですよ。後はそれに応じたスキルの取得も必要になってきます。NWOは原則としてスキルを前提としたゲームバランスになっています。スキルを悪用、もとい活用したプレイヤーほど上位に上がることが出来るのです。メイプルが最たる例でしょう」

 

 メイプルはVIT極振りと言う攻撃性能皆無なステータスでありながら、スキルと言うただ一点のみを突き詰めた結果現在の地位を確たる物としています。私も最悪PSだけで何とかなる側面はありますが、やはりスキルを活用してこそ今の地位を維持していられると言えるのです。

 ではどんなスキルが彼女達にふさわしいのでしょうか。簡単に言ってしまえば相手を殺せるスキルだと言えるでしょう。単純にSTRを引き上げるスキルでも良いでしょうが、範囲攻撃や遠距離攻撃、相手を抵抗一つさせずに撃破するスキルが必要となってきます。

 

「そこで私は考えました。今から私は二人を文字通り破壊神に育て上げようと思っています」

「「は、破壊神っ!?」」

「えぇ。メイプルがギルドの盾、サリーが斥候兼先駆け、クロムが後方防衛とメイプルでは出来ないサポート、イズさんが後方支援、カスミが各個撃破、カナデくんが魔法での狙撃兼妨害、私が全体のサポートやバックアップだとするならば、後私達のギルドに必要なのはメイプルを上回る殲滅力の高さだと言えます。お二人にはその役目を任せたいのです」

「わ、私達に出来るのでしょうか?」

「ふふ、ご安心下さい。私知識だけは誰よりも豊富だと自負しておりますので」

 

 えぇ。何せ私は情報だけ持っていても使えないスキルというのがごまんとあるのです。その中から姉妹に最適となるスキルをピックアップして行くだけの簡単なお仕事です。

 そのためにもまずはレベルアップが必要でしょう。とあるスキルの入手を狙いながらひたすらにレベルアップを狙っていきましょう。

 

 

 

 <スキル【侵略者】を取得しました>

 <スキル【破壊王】を取得しました>

 

「す、スキルが手に入ったよお姉ちゃんっ」

「そ、そうだねユイ。え、えっとリーフさん?このスキルは……」

「まずそれが私達が狙っていたスキルとなります」

 

 ダンジョン周回をし始めてから数分。姉妹に新たなスキルが付与されました。【侵略者】は単純に使用者のSTRを二倍にするシンプルなものです。一方【破壊王】は両手持ち装備と呼ばれる武器種を片手で装備できるようになると言うちょっと変わったスキルになります。

【破壊王】さえ手に入って仕舞えば、例えばこのハンマーなどの重量級武器を両手持ちすることが可能となるのです。単純なDPSの増加が狙えるだけでなく、攻撃範囲を単純に二倍にすることができますから、範囲殲滅を狙う上で非常に便利なスキルとなっています。

 

「これでまず第一段階が終了です。ご褒美として私からお二人にとあるプレゼントを贈ろうと思います。受け取って下さい」

「あ、ありがとうございますっ。え、えっとこれは……」

「大槌、ですか?」

「えぇ。偶々第一層のダンジョンを荒らしていた時に見つけてしまった代物でして。私では扱えませんからお二人に差し上げます」

 

 黒水晶の大槌

【STR+50】

【星砕き】

 

【星砕き】

 メイス・大槌で地面を攻撃した時、周囲30mに振動『大』を与え、攻撃場所から正面180度かつ30m圏内に地割れを発生させる。地割れに落ちたモンスター・プレイヤーは即死する。

 

「こ、こんなに強い武器ほんとに良いんですかっ?」

「えぇ。どうやらモンスターの超低確率ドロップだったらしいのですが、私なぜか4本も手に入れてしまいまして。おかしいですね……軽くスキル取得のために1万体程度倒しただけですのに」

「「え、えぇ〜……」」

 

 と言うことで彼女達の新武器です。こちらはユニーク装備の類いではないので気軽に他プレイヤーに譲渡することができます。私は残念ながらこんな重量級武器は使いこなせませんから、お二人の手に渡った方が何倍も効率的なのです。

 

「これで武器問題はある程度解消しました。レベルも30まで上がりましたので及第点と言えるでしょう。後は私が指定したスキルを取得する作業になります」

「す、スキルですか?」

「それ大変ですよね?リーフさんも他にしたいこととか……」

「いえいえ私の事はお気になさらずに。お二人のお力になれるのなら私の苦行の一つや二つ障害にはなりません。ですが……お二人には頑張って私に付いてきて頂きますよ」

「「あ、ありがとうございますっ」」

 

 えぇ。ここからの作業は正直苦行の類いです。ですが二人のモチベーションが高い今ならこの苦行を乗り越える事が出来るでしょう。それに一番苦行となるのは私ですからね。では早速準備に取りかかりましょう。

 まずは【投擲】と言うスキルのレベル上げを行っていきます。これは単純に物を投げて攻撃するシンプルなものですが、二人に将来的にはこれによる遠距離攻撃を行って頂く必要があります。ではどうやってレベルを上げるかと言いますと……

 

「「さ、寒いです〜っっ!!」」

「さぁさぁどんどんモンスターがやって来ますよっ!石を投げて各個撃破していってくださいっ」

「「は、はい〜〜っっ!!」」

 

 私はスキル【極天】を使用し周囲に極寒のフィールドを作成しました。その半径およそ30キロ。この範囲内にいる私以外のプレイヤーやモンスターに状態異常:零極を与えるという効果があります。

 零極はAGI以外の全ステータスが半減し、AGIにだけ75%の低下をもたらすと言う凶悪な状態異常です。これは基本的に味方であろうが敵であろうが作用するタイプの状態異常であり、使用には細心の注意を払う必要があります。まぁ万が一FFしてもステータスが下がるだけですので大した問題ではありません。

 

 そして私はそんなフィールドの中でスポーンしたモンスターを徹底的におびき寄せる役目を買っています。そして私が呼び寄せたモンスターを徹底的に姉妹の【投擲】で撃破していくのです。

 スキル【投擲】には実は隠された仕様がございまして、一定時間以内に指定量の敵を撃破する事で新しいスキルに変化するというものがあります。そしてこの空間ではモンスターの動きが遅くなっているため【投擲】した物体が当たりやすいという利点があります。今しがた私が呼び寄せたモンスターを姉妹が全て片付ければ、恐らく新スキルを得ることが出来るでしょう。後500体ほど頑張ってくださいね♡

 

 

 




 暴走しすぎて初心者相手にがちになってしまうリーフちゃん。姉妹で無ければ即死だった
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