流行らせたいので縛りプレイをしようと思います。 作:正体不明の筆者A
「い、行ってくるね〜っ」
「はい。NWOを楽しんで来て下さいね」
笑顔でメイプルを送りだします。ふふ、初々しい感じがして大変素晴らしいですね。私にもあぁやってゲームを楽しんでいた時期があったのかと思うと、なんだか目から汗が出てくるようです。今やこんな意味不明の縛りプレイを決行中なのですから。
さて、メイプルには3〜4時間ほど時間を与えています。ある程度まで時間が経過したらメイプルから連絡を入れて貰う予定です。
ではその間私は何をするのかと言うと、このゲームの掲示板にアクセスして情報を集める事です。光栄なことに私は今このゲームのトッププレイヤーと目されているらしいです。まさかそんなプレイヤーが究極の縛りプレイをしているなんて、一般プレイヤーは想像すら出来ないでしょう。
付いたあだ名は
では早速カフェに向かってコーヒーとデザート片手に情報収集にいそしみましょうか。幾ら飲もうが食べようが、所詮はゲーム内ですので太る心配もありません。むしろリアルではもう少し女性らしい体つきになりたいと切望しているのですが……おっとまた目から汗が。
「(おかしいでしょう。理紗どころか楓にすら負けているなんてあり得て良いのでしょうか。誰がAAAサイズですか張り倒しますよ)」
掲示板で私の事を絶壁とかまな板とか言っていたプレイヤー。PVPイベントが来たら思い切りぶち転がしてあげましょうか。さ、最近は食べる量を増やしたり色々試していると言うのに、胸だけは一向に成長しないのです。第二次性徴が始まる小学生の時から全くサイズが変わっていないのですよ?人体として何か致命的なものが欠けていませんか?いやそもそも絶壁であろうがバランスというものがですね……っ!!
『そろそろ現状最強決めようぜ』
1:名無しのプレイヤー ID:Tb6mHOeV0
スレ立て
2:名無しのプレイヤー ID:DVrbsxB6x
最強キャラ議論はMMOのテンプレ定期
3:名無しのプレイヤー ID:eQkTJf1+D
すでに何人か候補がいるんだよなぁこのゲーム
4:名無しのプレイヤー ID:T0LBK8wrH
>>1取りあえず候補を挙げてみる。
ペイン・ドレッド・ドラグ
5:名無しのプレイヤー ID:xXfFZufgf
圧倒的ペイン最強だろJK
6:名無しのプレイヤー ID:xxXJo11DW
ペインは王道の強さって感じだなぁ
7:名無しのプレイヤー ID:iM3tEFF22
ペインクラスだと逆に諦めが付く。地味にヤバいのがドレッド
8:名無しのプレイヤー ID:Wjwkj+YIe
て言うかトップ勢は色々と進捗が早すぎ
9:名無しのプレイヤー ID:MyKtL595i
>>7わかりみだわぁ
10:名無しのプレイヤー ID:PRFe38pDH
>>7マジそれな
11:名無しのプレイヤー ID:cfo13dYHf
王道のペイン、隠密と速度のドレッド、火力のドラグ。誰を取っても強い要素しかない
12:名無しのプレイヤー ID:Pb7zx1vz8
いやいやお前らこの議論をするにおいて外せない人物がいるのをご存じで無い?
13:名無しのプレイヤー ID:GoMkij9tH
そ、ソンナジンブツイタッケナァ(目そらし)
14:名無しのプレイヤー ID:xg/2zBvlV
だ、誰なんやろなぁ(目そらし)
15:名無しのプレイヤー ID:oKDIBT3WL
やめろ……(建前)やめろぉ……(本音)
16:名無しのプレイヤー ID:gf7fkoD8p
り、リーフちゃんは、ちょっと次元が違うと言いますか、なんと言いますか
17:名無しのプレイヤー ID:tkj1TMxEw
リーフをこの議論に入れるのはもう、色々と違うだろ
18:名無しのプレイヤー ID:9Iiy0STqv
あ、あの子の事は……うっぷ
19:名無しのプレイヤー ID:mnd7yJGuJ
>>16スレ民が挙げてる情報だけで伝説が作れる女
20:名無しのプレイヤー ID:g83QtUSn1
リーフに関しては同じ土俵に立たせたら誰も勝てねぇよ色んな意味で
21:名無しのプレイヤー ID:XU9OIH6fX
最強議論じゃ無くて最凶議論なら問答無用でスレが終わるレベル
22:名無しのプレイヤー ID:eMUuLp0BM
今北。え、リーフってそんなにヤバいの?
23:名無しのプレイヤー ID:yvVa8K46/
あの子無駄に物腰丁寧なのがより狂気を増大させるというか……
24:名無しのプレイヤー ID:biW0+YSLZ
>>22リーフの伝承を聞くだけで数人が発狂するくらいにはイカれたプレイヤー。俺らとは違う次元を生きてるとさえ言われてる
25:名無しのプレイヤー ID:HCYnLHw8+
>>22巨乳派の俺からすれば絶壁なのを除けば問答無用で完璧だと自負できる存在
26:名無しのプレイヤー ID:9r6AKJ/p2
>>25おいやめろ
27:名無しのプレイヤー ID:TqbiU2PcN
>>25おいやめろ
28:名無しのプレイヤー ID:Ozq5lRPej
>>25それは禁句だやめておけ
29:名無しのプレイヤー ID:S0jUb/v5W
>>25あの子それ言われるだけで三回発狂出来るほどの殺意向けてくるから気をつけろ
30:名無しのプレイヤー ID:GsAmuvqII
なんか色々ヤバすぎて草
31:名無しのプレイヤー ID:Js7Vj26gy
リーフちゃんはなぁ……容姿端麗大和撫子で、モデルみたいなスレンダースタイルで腰つきがひじょ〜にエッチで良いんだけど(特にお尻)、それ以外の要素が狂気じみてて抜けない
32:名無しのプレイヤー ID:fmP9B9Pda
さすが解析班が出した仮説で全プレイヤーの度肝を絶対零度にした存在と言われるだけはある
33:名無しのプレイヤー ID:P+OWf4Ssk
・回復職で攻撃魔法を所持していないはずなのに、遠距離から謎の攻撃魔法らしきもので敵を蹂躙する姿を目撃される
・攻撃一つで大地を割ってモンスター数百体を亡き者にしていたという目撃例
・ためしにPVPを挑んだらしいプレイヤーが発狂しかけて帰ってきたとその友人が証言
・彼女が放つ回復魔法が謎に黒く輝いて敵を殲滅していたという目撃例
・解析班をして、この子の情報を出すと界隈が終わってしまうと言い情報公開を自粛。なお代わりに出された情報だけでも十分狂気的だった模様
34:名無しのプレイヤー ID:1iYUzVzRO
リーフちゃんに関しては、あの服装も良くねぇよ。なんであんな狂った聖女みたいな服着ちゃったんだよ……っ!
35:名無しのプレイヤー ID:jCbENXbqh
イズ「私が作りました」
36:名無しのプレイヤー ID:FyV7BaDnD
あの生産職がよぉ……っ!!良い仕事しやがって……(畏怖)
37:名無しのプレイヤー ID:qPQp8zgqG
ラスボスに敗北して堕落した最強の聖女を的確に表したあの衣装、立ち回り。何もかもが異次元過ぎる
38:名無しのプレイヤー ID:MC2zE6pvH
でも、やっぱり美少女ってお得だよなぁ……
39:名無しのプレイヤー ID:SqvEqSDvB
>>38分かる
40:名無しのプレイヤー ID:Kyps3WXpA
>>38それな
41:名無しのプレイヤー ID:JJdZBRex/
正直二次元から出てきたって言われても信じるレベルではあるんだよなぁ……
42:名無しのプレイヤー ID:rHPH041wU
>>38わかりみしかないんだよ……でも抜けねぇよやっぱり
43:名無しのプレイヤー ID:8zgvQlLy/
彼女の狂気的な笑みを見たプレイヤーの総意
44:名無しのプレイヤー ID:ZvBycPHDv
あの写真はなぁ……撮影者の勇気に賞賛を送るしか無い
45:名無しのプレイヤー ID:lJLefiTek
かなり重傷のドMでさえ震え上がったって噂聞いて驚愕してる
46:名無しのプレイヤー ID:4RhS6vhtV
あれは完全に誰かをヤれる目をしてたよ
47:名無しのプレイヤー ID:x9MGTPwo3
あれがロールプレイだったら真に迫りすぎだと思う
48:名無しのプレイヤー ID:2RhBBTGqQ
TRPGとかやらせたらすっごい雰囲気出そう
49:名無しのプレイヤー ID:0tR5gBXrR
でもファンが増えるのも分かる気がする
50:名無しのプレイヤー ID:MhAzP8gA/
でも大人気なんだよなリーフちゃんは
「(ふむ……あの写真ですか。さすがに少し迂闊でしたかね)」
それにしても……私って腰つきはエッチな部類になるのでしょうか。いかんせん比べる人数が少ないものですから。今まで男装はよく似合いそうだね、と言う褒め言葉とはほど遠い言葉くらいしか褒め言葉が無かったものですから。なるほど新しい視点でした。
結局最強議論は私を除けばペインさんというプレイヤーで確定のようです。当然私も彼の事は存じ上げております。いかにも自分勇者ですと言わんばかりの外見をした男性ですよね。実際に強いのですからなんの文句の付けようもありません。
まぁ私も負けてやるつもりはないですが、どこかで彼とは刃を合わせる時は来るでしょう。その時になったらどっちが一番強いプレイヤーかを決める必要がありそうですね。
「(ふむ……)」
それよりも私的に気になるのは世間における私の評価です。そんなのクラスメイトや近所の方で把握出来るだろと思うでしょうが、ネット環境だからこそ得られる意見と言うものがあります。
何せネットでは目と目を合わせて言うのとは訳が違います。その分私に対する遠慮無い意見があるというのも事実。それは良い意味でも悪い意味でも然りです。まぁ私の場合、悪い意味と言うのはアンチ云々と言ったものでは無く、性的な目で見られているか否かと言う話にはなるのですが。
「(う〜ん……まぁ予想通りですが、貧乳好きと下半身フェチの方には随分とウケが良いみたいですね)」
大変不名誉ではありますが、世の中多様性と言いますし、私のような男装の似合う女でも需要があると言うことでしょう。中でもお尻の良さに言及する人が随分と多いように思われます。
彼らもまさか私が掲示板を巡回しているとは思っていないでしょうから、随分とまぁ正直な意見が出回っているようです。でも残念です。この肉付きの良いらしいお尻に触れる権利を持つのは、将来私の彼氏になるであろう殿方と楓と理紗くらいのものです。
……そう言えば、電車内で痴漢に遭うときも、執拗にお尻ばかり触られて上半身その他には見向きもされませんでしたね。……なんでしょう、なんだかものすごい暴れたい気分になってきました。痴漢目線でも私の胸は魅力が無いって事ですか???やっぱり絶壁だからダメなのですか!?犯罪者にも哀れまれる胸のサイズだって言いたいんですかっ!?!?
「(うぐぐぐぐぐぐ……っ!!だ、誰がド貧乳ですかぁっ!!!!)」
<???視点>
お、俺は今とんでもない光景の一端を垣間見たのかもしれん。
い、いや垣間見たと言うよりはまったく理解を超えていたのだが……
あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!
俺は北の森の探索をしようと思って移動していていたと思ったら、いつの間にか爆風みたいな衝撃波で吹き飛ばされていた。
な……何を言ってるのかわからね〜と思うが俺も何が起きたのか分からなかった。頭がどうにかなりそうだった……
モンスターの攻撃だとかプレイヤーの魔法だとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ……
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……
「(……いやいや、某構文で誤魔化して良い状況じゃねぇだろ)」
あまりの事態に冷静さを欠いてしまったが、実際目の前の光景が異次元過ぎると言う以外に表現方法が無いのも事実だ。そして俺はスレの情報などを通してこれの正体が何かを知ってしまっていた。
「(……リーフじゃね?これ)」
そう。今やネット上で色んな意味で騒がれているプレイヤーことリーフが、この衝撃波の正体なのでは?と俺は疑っていた。俺もネット民の端くれ。リーフがどういうプレイヤーなのかは概ね察しが付いているからな。
これは恐らく彼女のスキルである【地砕き】だろう。解析班の情報を頼りにするなら、取得がかなり面倒くさいスキルだったはずだ。そのたたき付け時に発生する振動がこの衝撃波の原因じゃないだろうか。
「(収まった……?)」
しばらく身を潜めているとその衝撃波が静かに止んだ。これはチャンスと俺は彼女の正体を少しでも知ろうと前進し始める。俺はリーフをその目で見たことがない。彼女は神出鬼没でも有名だからな。
だがよ……流石に彼女のファンとしてはこのチャンスを見逃すわけにゃいかんだろっ!もしかしたらちょっと会話くらい出来るかもしれないしなっ!反応が童貞くさいって?いいやむしろ褒め言葉だねっ!
「(あの衝撃波を感じたって事は、そんなに遠くには行ってないはず)」
【地砕き】の衝撃波範囲は広いとは言え1エリア全域って訳ではない。だからこの北の森を徹底的に調べれば彼女と遭遇するのは難しくないはずだ。
俺は逃げ足だけは速いでおなじみだからな。いざ危機に陥ったら逃げれば良い。それだけの話なんだ。俺はそう心に刻んで森林地帯を突き進んでいった。
「(直感的にそろそろの筈……っ!!)」
恐らく衝撃波の中心点らしき場所に辿り着いた。そして俺は見つけてしまう、一人のプレイヤーの姿を。彼女がまさに周囲を取り囲むモンスターに攻撃をする瞬間を。
濡れ尾羽の様と評すのが正しい漆黒の黒髪ロング。服装はまさに堕天した聖女。シスター服は所々破け内側にある白い肌を露わにし、所々に付属しているトゲトゲしたパーツが魔の者と見間違う雰囲気を倍増させている。
手に持つメイスは漆黒の水晶をそのまま武器にしたかのようであり、彼女の
そして何よりその美貌。片目こそ眼帯で隠されて見えないが、100人が見たら100人が美人だと答える目鼻立ち。いかにも光の側であろうと想起させる美貌が、悪に近しい服装をすることによりその狂気はさらに深いものとなっている。
「(お、おぉ……っ!!)」
俺は歓喜していた。世間を騒がせているプレイヤーことリーフ本人がそこに居たのだ。その姿や立ち振る舞いはまさに『
だが俺は気づいてしまう。彼女はその第一印象からは分かりづらいが、明らかに立ち回りやプレイングと言われるものが特筆して居ると思う。モンスターの配置を考えての立ち回り、体捌きに体幹のブレなさ。視点配りも完璧でまさに無駄を極限まで省いたプレイングを彼女は行っていた。
「(流石としか言いようが無い……)」
俺は素直に彼女のプレイングに感動していた。だがそれ故に気づいてしまう。噂では聞いていたが、彼女はスキルの効果で左目が見えていないらしい。解析班の誰かが秘密裏に言っていたが、縛りプレイの一種じゃないかって話らしい。
それでもなおあのプレイが出来るのなら、フルパワーの彼女はどれほどすさまじいプレイヤーなのだろう。もはやNWOプレイヤーは誰も彼女に勝てないのではないだろうか。そう思わせるくらい彼女の立ち回りは完璧だった。
俺はそんなプレイを見てひたすらに感動仕切りだった。だからこそ周りへの警戒が遅れていたのかもしれない。突然何者かに攻撃されたと感じた時には、近くの木に身体を打ち付けられていた。
「がっ……っ!?」
俺はその犯人を見る。犯人はここの森に潜むアンデッドモンスターだった。所謂ゾンビと言われる種類になるだろう。俺は打ち付けられた衝撃で上手く立ち上がることが出来ない。
あぁ、これは流石にやっちまったかな。ここが普通にモンスターが出てくる場所なのを完全に失念していた。なにげに今までノーデス貫いてたんだけどなぁ。ま、リーフの凄いプレイを見られたんだから1デスくらいたいしたことないか。
俺がそう諦めてそっと目を閉じようとした、その時だった。
ど〜んっ!!
突然何かが衝突する音が響きゾンビの身体がさっきの俺のように木にたたき付けられた。その威力は木を数本破壊してしまうほどの威力。当然やつは耐えられるはずもなくポリゴンとなって消えた。
俺が呆然としていると、目の前に人影があることに気づく。身体が痛んで上手く動けない俺を見かねたのか、その人はふぅ……と一つ息を吐いた。
「……ゲームだから本当は助ける必要はないのですが、今の私は心底『不機嫌』ですからね」
最後に出てきたモブプレイヤーくん。次回の幕間でも出てきますが別にレギュラー化はしません。面倒くさいので。