「突然ですが私、デベソになります」「なろうと思って簡単になれるもんじゃないぞ」 作:紫苑タウン
「お〜い、ゆかり〜ん。って寝てる」
「むにゃむにゃ…ゆかりさんは…てんさいですから…」
ゆかりは涼しい縁側で寝そべって漫画を読んでいましたが、いつの間にか寝てしまったようです。
「そろそろ雨降るから、寝てると身体冷やすぞ?」
「ええ…やってやろうじゃねぇか…このやろう…むにゃ…」
いつの間にか着ていたTシャツがめくれて、ほっそりしたお腹が丸出しになっています。その真ん中には縦長で深く窪むおへそがありました。
「この後カミナリも鳴るんだけどなぁ…面白そうだからそのままにしておこうかな」
起こすのも面倒だと思ったマキは、おへそ丸出しのゆかりを放って居間の方に行きました。
ゴロゴロ…ピシャーン!
「ふぇっ⁉︎」
カミナリの音に驚いて、ゆかりは飛び起きました。
「うぅ…ん。寝てしまったようですね…」
ふと、お腹が冷んやりする事に気がついて眼を落とすと、案の定お腹が丸出しになっています。
おそるおそる、その真ん中に眼をやりました。
同じ頃
「うわ、これ近くに落ちたかな?もしかしてゆかりんー」
「マキさあああああああん‼︎」
マキのいる居間に半泣きのゆかりが飛んで来ました。
「大変です!ゆかりさんのおへそがぁ!」
そう言って、Tシャツをたくし上げます。
「あー、見事にツルツルになってるね」
マキの言った通り、ゆかりのお腹の真ん中から綺麗な窪みが無くなくってしましました。
「どうしましょう…取られちゃいました…」
「そりゃあ、カミナリ鳴ってる時に出してたら取られるよねぇ…」
お腹丸出しのゆかりを放置してしまったマキは、おへその無いお腹を見て若干の罪悪感を感じました。
「ああ困りました。明日は水着で撮影会のお仕事があるのに…」
「はい、では今度は腕組んで、こっちに視線お願いしまーす!」
「はいっ、こうですね…」
イメージカラーの紫のビキニを着たゆかりは、砂浜でグラビアの撮影をしていました。
「じゃあ今度は身体反らすポーズでお願いしまーす!」
「は、はい…」
反ったポーズで、ゆかりのスレンダーボディが強調されますが、その身体の真ん中はおへその無いツルツルです。
(ああ…皆にゆかりさんのお腹見られてます…)
露出の多いビキニを着せられたゆかりは、おへその取れたお腹が恥ずかしくて涙目になっていました。
衣装を変えたり、お腹を隠すことも許されないので、全世界にゆかりのツルツルお腹がバレてしまいまいました。
「マキさん!見てくださいよこの書き込み!酷いと思いませんか?」
ゆかりがノートPCの画面を見せて来ました。
「ああ、この間撮ったゆかりんのグラビアの反応ね。どれどれ…」
『【悲報】結月ゆかり、へそがなかった』
『腹ツルツルで草』
『胸も臍もないとかもう顔しか誇るとこないじゃん…』
『ゆかりのおへそって食ったらめっちゃ美味いんやろなぁ』
「確かに、インパクト大きかったもんねぇ」
「まだありますよ!」
『カミナリに取られてて草生えるw』
『でもゆかりんのキャラ的におへそない方が似合ってるかも』
『↑同意。カミナリの日に腹出して寝てそう』
『18にもなってヘソ取られるとかwww迂闊すぎw』
「これなんか酷いです!何ですかゆかりさんのキャラ的にって⁉︎」
「まあ、ゆかりん見てくれは良いけど割とポンコツだし…」
「なんですって?ゆかりさんはクールビューティーですよ!」
「いや、ゆかりんさ、天才ですからとか言うけどゲーム下手だし自信満々にトンチキなコト言ったりするじゃん」
「むう…その通りですが…」
「だから、世間的にゆかりんはカミナリの日にお腹出して寝ちゃう様なおっちょこちょいって思われてるんじゃないかな」
「ぐぬぬ…当にその通りなので反論できないですね…」
所変わって琴葉家。帰宅した茜が葵に話しかけました。
「あおいー、例のゆかりさんの雑誌買ってきたで! 」
「例の雑誌って、グラビアの?」
「せや!早速見てこか」
「あっ、ホントだ。表紙からおヘソが無い…」
雑誌の表紙には、おへその無いお腹でポーズを決めるゆかりが載っていました。
「キメ顔なのにヘソが無いのが面白いな、これ」
「そうだね、ドヤ顔なのにお腹つるつるだもんね。なんか滑稽な感じ…」
「でも不思議とあんま変じゃ無いなぁ?なんでやろ」
茜は服をめくって、おへそのある自分のお腹と見比べます。
「あ、このポーズ可愛いかも…」
葵が指差したのは、上目遣いで身体を丸めてお腹を庇うポーズでした。
「ホンマや、ヘソが無くて恥ずかしそうな感じが出とる」
茜が試しに同じポーズを取ると、縦長のおへそが潰れてお腹の真ん中に小さな横線ができました。
「ゆかりさん、おヘソ無くても違和感無いの、お腹細くて腹筋浮いてるからじゃないかな?」
「せやな、ヘソが無くてもお腹のラインとか綺麗やしな」
葵もお腹を出して、グラビアと見比べます。
「私たちがおヘソ無かったら、なんか締まりの無いお腹になっちゃうね」
縦長のおへそを指で隠してみたところ、メリハリの無い弛んだお腹に見えました。
「せやね、ゆかりさんはウチと葵と同じ縦長のヘソやったけど、腹筋とか括れがあったらヘソ無くても綺麗にみえるんやね」
ゴロゴロ…
ふたりがおへそを出して話していると、カミナリが鳴り出しました。
「ふぁっ⁉︎雨降ってきた!…って何してるの⁉︎お姉ちゃん!」
茜が窓の外に向けて、おへそを晒していました。
「いや、ウチもヘソ取られたらゆかりさんみたいに話題になるかなーって」
「それは絶対ダメっ!」
慌てて茜のお腹を手で覆いました。
ピカッ!ゴロゴロ!
(あ、しまった…私のおヘソが…)
葵は自分のおへそを仕舞うのを忘れていました。