マブラヴ・インサート 〜白き少佐の因果強化計画〜 作:きのこ大三元
本作は『マブラヴ オルタネイティヴ』の二次創作作品となります。
原作主人公・白銀武ではなく、
別の人物――神宮寺真白がこの世界に現れた場合のIFストーリーです。
原作の流れや設定をベースにしつつ、
独自解釈・原作改変を含みます。
また、原作を知らない方でも読めるよう、
第0話にて簡単な世界観説明を入れております。
マブラヴの重厚な世界観やキャラクターを大切にしながら、
「もしも」の可能性を描いていければと思っています。
少しでも楽しんでいただけましたら、
評価・ブックマーク・感想などいただけると励みになります。
よろしくお願いいたします。
※本作は二次創作のため、原作の展開に関するネタバレを多く含みます。
マブラヴシリーズは非常にボリュームのある作品のため、
すべてを履修するにはかなり時間がかかりますが、
本作をきっかけに少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
アニメやゲームなど、どの媒体からでも楽しめる作品ですので、
ぜひ機会があれば触れてみてください。
この物語を読む前に、簡単な世界観と作品背景の説明を行います。
本作は、『マブラヴ』シリーズをベースにした二次創作です。
『マブラヴ』は2003年に発売された作品で、
大きく三つの物語で構成されています。
ひとつ目は『マブラヴ エクストラ』。
こちらは、一見すると学園を舞台にした恋愛アドベンチャー作品で、
主人公・白銀武が、個性豊かなヒロインたちと日常を過ごしながら、
関係を築いていく物語となっています。
しかし。
二作目である『マブラヴ アンリミテッド』において、
その世界は一変します。
白銀武はある日突然、
まったく別の世界へと飛ばされることになります。
そこは、
地球外起源生命体「BETA(ベータ)」によって
人類が滅亡の危機に瀕している世界。
都市は崩壊し、
国家は機能を失い、
人類は生存圏の大半を奪われています。
人類は「戦術機」と呼ばれる人型兵器に搭乗し、
BETAとの絶望的な戦いを続けていました。
この世界観は、
巨大な敵に人類が追い詰められていくという点で、
『進撃の巨人』に近い部分もあるかもしれません。
ただし決定的に違うのは、
BETAには思想も対話も存在しないという点です。
彼らはただ存在し、侵略し、排除する。
そこに理由や交渉の余地はありません。
そして三作目――
『マブラヴ オルタネイティヴ』。
ここでは、
白銀武が幾度も繰り返された世界の記憶と経験を背負い、
人類の未来を変えるために戦う物語が描かれます。
絶望的な戦況。
繰り返される悲劇。
それでもなお、選択を重ね続ける意志。
この作品の本質は、
「やり直し」と「選択」にあると言えるでしょう。
なお、『マブラヴ』シリーズは非常に重厚な設定を持つ作品であり、YouTubeなどでも多くの方が世界観や物語の解説を行っています。
本作では初見の方にも分かりやすいよう配慮しておりますが、より詳しく知りたい場合はそちらも参考になるかもしれません。
そして――
本作は、その物語が“僅かにズレた場合”を描くIFストーリーです。
本来、この世界に辿り着くはずだったのは、
白銀武という少年でした。
だが。
その運命は、ほんの少しだけ狂っている。
2001年10月22日。
その“ズレ”は、
何の変哲もない一室から始まります。
静まり返った部屋。
誰もいないはずの空間。
朝の光がカーテンの隙間から差し込み、
埃がゆっくりと揺れている。
本来ならば、
ここで目を覚ますはずの人物は――いない。
代わりに。
そこには、
この世界に存在しないはずの青年がいた。
それは偶然か。
それとも必然か。
まだ誰も知らない。
ただひとつ確かなのは――
この小さな“ズレ”が、
やがて世界そのものを書き換えていくということ。
これは、
滅びへ向かう世界に差し込まれた、
もうひとつの可能性の物語である。
――主人公紹介――
■ 神宮寺 真白
本作の主人公。
現代日本から、BETAによって人類が追い詰められた世界へ迷い込んだ青年。
年齢は20歳。
控えめで押しに弱く、他人を気遣う性格。
中性的な容姿をしており、女性と間違われることもある。
白銀武の因子を一部継承しており、戦術機への高い適性と、周囲の人物に影響を与える特異な力を持つ。
本人は決して強い人間ではない。
それでも、原作の悲劇を知ってしまった以上、何もしないことを選べなかった。
――本作用語メモ0――
■ マブラヴ・オルタネイティヴ
本作の元となる作品。
BETAによって人類が追い詰められた世界を描く、重いSF戦記作品。
■ BETA
人類と敵対している異星起源種。
圧倒的な物量と異質な生態で、人類を滅亡寸前まで追い込んでいる。