神様とかムカつくんで斬っていいですか? 作:一般通過小説好キー
ひゃー!世の中には面白ぇ小説がいっぺぇだなぁ!
こんな素晴らしい小説たちに囲まれて、オラわくわくすっぞ!!
でもオラが読みてぇ小説は中々ねぇし、あってもエタってんだよなぁ。
あ、そうだ!(唐突)
ならオラが書けばいいんだ!
うおぉぉぉおお!執筆拳、10べぇだぁああありゃあっ!!!
この小説はシリアス寄りな内容が多いぞ!
それから、伏字は後程ネタ晴らしするかもしれないから読まねぇ方がいいかもしんねぇぞ!
でぇしても知りたかったらテキストにコピペするといっからよ!
あと、オリキャラの名前も頻繁にでるかもしれねぇから気を付けろよなっ!
色々リスペクトした結果似た展開もあるかもしんねぇぞ!
二次小説ってことで勘弁しろよな!
流行れごっどいぃたぁ!
じゃあな!!
プロローグ
意識の端に、鮮やかなエンドロールが流れていた。
『GOD EATER 3』。
画面の中で絶望を喰らい、未来を掴み取った主人公たちの姿に、僕は言いようのない満足感を覚えていた。
「……やっぱり、この世界観いいなぁ」
救いがないようで、どこかに必ず希望がある。
壊れて、奪われて、何度も絶望の底に沈みながら、それでも誰かが手を伸ばす。そんな物語が、僕はどうしようもなく好きだった。
少し鼻をつく電子機器の排熱。
深夜の静寂。
部屋の明かりは落としていて、モニターの淡い光だけが机の上を照らしている。
リザレクション、2、レイジバースト、3。
関連作品のコードヴェインまで含めて、数ヶ月かけて一気に駆け抜けた。
社会人として働きながらだったから結構時間掛かっちゃったけど、確かな達成感とドキドキ鳴りやまぬ鼓動と余韻。まるで僕がこの世界に浸かっているような、隣を見れば主要なキャラクターたちが居て会話できそうな、そんな不思議な感覚。
「ふわぁ……ねむ……」
眠気で瞼が重い。きっとこのまま目を閉じたら気持ちよく眠れるに違いない。
ただまぁ、次に目覚める時はまた退屈な現実が待っている。
出勤して、仕事をして、適当に笑って、帰ってきて、またゲームをする。
そんな当たり前の日常を疑いもせず、僕は心地よい睡魔に身を任せた。
願わくば、夢の続きを。
──いつか発売されるかもしれない、4を待ちわびる淡い期待と共に。
「────ぁ、が……ッ!!!」
次に『僕』を襲ったのは、心地よい眠りなどではなかった。
内側から沸騰し、細胞のひとつひとつが牙を剥いて、自らを喰らい尽くすような凄絶な激痛。
視界は激しく明滅し、白濁した光が網膜を焼く。
何かがおかしい。
体が動かない。
手足の自由は奪われ、冷たい金属の感触が肌に食い込んでいる。
叫ぼうとしても、喉が焼けて声にならない。
(熱い、痛い、痛い痛い痛い痛いッ!! 助けて、誰か……ッ!)
ちぎれ、繋げられ、また壊される。
何かが流し込まれるたび、身体の奥で別の何かが暴れ出す。
血管の中を、火と氷と無数の虫が這い回っているようだった。
永遠にも思える地獄の中で、僕はただ『死』という唯一の解放を願った。
けれど、それすら許されない。
白い光が、また視界を焼く。
そして僕は、悲鳴にならない悲鳴を上げながら、意識を失った。
再び目を覚ました場所は、カビの臭いと無機質なコンクリートに囲まれた、牢獄のような部屋だった。
「……ぅ……」
喉がイガイガと焼けるように痛む。
自分に何が起きたのか。
ここはどこなのか。
何ひとつ分からない。
混乱した頭で立ち上がろうとして──違和感に気づいた。
視界が低い。
腕を見る。そこにあるのは、大人として生きてきた『僕』の腕ではなかった。白く、細く、痛々しいほどに華奢な子供の腕。柔らかそうで小さな手。頼りない足。骨ばった膝。
「……え?」
声は掠れて、ほとんど音にならなかった。
誰だ、これ。
僕は、誰だ?
(僕は……僕は、あれ? 一体、誰だったっけ……?)
大切な記憶のピースが、激痛という荒波にさらわれていく。そこにあるはずなのに手を伸ばそうとするとノイズが奔ったように消えていく。
いや、そんな、そうだ! 僕の名前は真明凛で、歳は……27歳、家族構成は父さん、母さん、弟の4人で、親友は……あ、えっと、今住んでるのは東京都北区王子で、職場は……あれ、なんで、どうして!? わかってるのに、わかってるはずなのに!!!
自分の名前。
どんな生活をしていたのか。
誰と笑っていたのか。
お父さんの名前。
お母さんの顔。
好きだった食べ物。
思い出そうとするたび、脳の奥に鋭い杭を打ち込まれるような痛みが走った。ただ一つ『ゴッドイーター』という、かつて愛したゲームの名前だけは覚えていた。
「ゴッドイーター、ゴッドイー、ター、ゴッド──」
覚えていることを忘れないように。奪われてしまわないように。何度も、何度も、声に出し繰り返す。これさえも失った時、僕は僕じゃなくなってしまう、そんな気がしたから。
重い電子ロックの音が響く。
扉が開き、白衣を着た男が入ってきた。
「時間だ。立て、被検体零号」
見上げるほどに巨大な男──いや、違う。
その人が特別大きいからじゃない。
僕の体の方が、あまりにも小さくなりすぎていたのだ。
比較対象が自分だけではなくなったことで、僕はようやく痛感した。
自分が、元の自分からかけ離れた何かになってしまったのだと。
重たい体と痛む頭。正直動くのもやっとだけれど、それでも、震える足で男の後を追うしかなかった。
小さな歩幅では、無慈悲に歩を進める男についていくだけで精一杯だった。たたらを踏み、壁に手をつき、何度も転びかけながら辿り着いた先には──あの日、僕を焼き尽くした眩しすぎる光の実験室が待っていた。
「さあ、投与を再開する」
あれが、また来る。
戦慄が背筋を駆け抜ける。
全身から冷や汗が噴き出し、呼吸が激しくなる。
嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ──!
僕はじりじりと後ずさりする。
けれど、ドンッと背中に何かがぶつかった。
恐る恐る振り向けば、そこには別の白衣の研究員が立っていた。
「何をしている。早く進め」
逃げ場はない。
僕は僅かな抵抗も虚しく、研究員たちに取り押さえられ、拘束台に乗せられた。
眼を焼くライト。
鈍く光るメスと注射針。
何が入っているのかもわからない青白く濁った液体。
全てが、僕をどうにかしてしまうために向かってくる。
その日から、僕という存在を構成していた『何か』は、日々の苦痛によって削り取られ、混ざり合い、そして完全に壊れていった。
残ったのは、ゴッドイーターという物語。
ただ、それだけだった。