転生したら人類最後のマスター・伏黒津美紀だった件 作:ゲーマーN
背が高く彫りの深い顔立ち。ダークレッドのスーツにブルーのシルクの蝶ネクタイ。聖杯戦争を創り出した御三家の一角「遠坂家」の五代目当主にして、第四次聖杯戦争におけるアーチャーのマスターたる遠坂時臣――背後から心臓を貫かれ、胸元から血を流す彼の額には、横一列に縫い目が走っていた。
「⋯⋯やれやれ、ようやくまともな身体を手に入れられた。⋯⋯衛宮切嗣め。せっかく集めてきた魔術刻印が全部台無しだ」
羂索――それが、遠坂時臣の身体を奪った呪術師の名だ。他人の身体を奪い、長い時を越え、自らの野望を叶えるために生き続ける最悪の術師。他者の肉体に自身の脳を入れ替えることで肉体を奪うという術式を持ち、身体能力や容姿、特徴だけでなく、生得術式や魔術刻印など能力をもそのまま引き継ぐことができる。
その力で、多くの魔術師の魔術刻印を蒐集してきた羂索だったが、衛宮切嗣によって前の身体をズタズタに破壊され、魔術刻印と魔術回路の九割以上が修復不可能な状態になってしまった。
「⋯⋯さて、あとは遠坂葵も回収しておくかな。禅城の体質があれば、宿儺の器を用意するのに役立ちそうだしね」
遠坂時臣の妻、遠坂葵には「配偶者の血統における潜在能力を最大限引き出した子を産む」という特異体質がある。夫である遠坂時臣のフリをして彼女を連れ出し、いざ宿儺の器を製造するときに使えば最高の器を作り出せるはずだ。
失ったものは大きいが、遠坂時臣の身体と最高の母体、これからの計画に役立つ道具を幾つも手に入れられた。
「⋯⋯必ず。必ず、呪術全盛平安の世を⋯⋯! そのために、私は”生きて”きたんだ!!」
羂索
『呪術廻戦』における全ての元凶。第四次聖杯戦争にて遠坂時臣の身体を奪い、また宿儺の器を生むための母体候補として遠坂葵の肉体を確保した。また、特級呪物『聖杯の泥』もどさくさに紛れて回収しており、その研究を行うなど魔術側の知識も豊富に有している。
何人もの魔術師の身体を奪うことで多くの魔術刻印を持っていたが、第四次聖杯戦争前に『魔術師殺し』衛宮切嗣によって前の身体の魔術回路と魔術刻印の九割以上を破壊されてしまい、新たな魔術師の身体として遠坂時臣の身体を手に入れた。万全な状態のケイネス・エルメロイ・アーチボルトの身体を奪われるのが抑止力にとっての最悪だったため、前の身体とケイネスの魔術回路・魔術刻印が破壊されたのは、衛宮切嗣を抑止力が後押しした結果だったりする。