一応この小説を書いたきっかけなので、出しておこうと思いました。
書いてある事は、事実と異なる場合があるのでそこのところはご了承ください。
ある文書
別の世界について
別の世界に関して分かることは少ない。そもそも存在するかどうかも怪しい。
だが、分かることは書かなければならないし、それについて知ることが幻想郷で生き抜く秘訣にもなるだろう。
別の世界について知る事は、幻想曲の賢者、八雲紫の機嫌を損ねかねないからだ。
言い方に誤謬があった。別に知る事は問題ではない。関わる事が良くないのだ。
そもそも、この話は月面戦争についてや、紫の天敵である妖怪について語る予定である。
そのついでに八雲紫という妖怪について知るのは、別に悪い事ではないだろう。
星と別の世界
空に瞬く星とは、それ即ち別の世界の象徴である。要は星の数だけ世界があるのだ。そして別の世界と此方の世界を隔てているのは、結界でも境界でもなく、別の"何か"であり、紫が干渉する事は叶わない。
そして紫は、別の世界を酷く恐れている。
しかし極一部の例外が存在する。それが月、もとい月の都である。
月は地球の衛星であり、地球とは切っても切り離せない関係にある。その為、月は別の世界ではなく、地獄や夢の世界、スキマの様な別の空間とも言うべき場所である。
そして、互いを隔てているのは境界である。
月面戦争
だからこそ紫は、月に向かい戦争を仕掛けた。仕掛けることが出来た。これが第一次月面戦争である。第一目標は月の都を服従させる事。次点で戦力の確認である。
その結果は、惨敗。しかし、戦力の確認はできた。
数百年が経った後、再度紫は月面に降り立つ。これが第二次月面戦争である。
表の目標は月への侵略。裏の目標は月の都に一泡吹かせる事。
この時はただの道楽による侵略であった。
だが、この戦争がきっかけで第三次月面戦争、ひいては月の都が崩壊するきっかけとなると第四次月面戦争へと繋がることになる。
三度目の月面侵略はそのすぐ後であった。
幻想郷が都市伝説異変に見舞われている最中に起こった、静かで大々的な侵略。これが第三次月面戦争である。
この為だけに増やした大量の式と共に月の都に攻め入った紫は、第一次月面戦争と同じく大敗を喫することとなった。
しかし、目標は達せられた。
その目標とは、潜入工作員の月の都への侵入。
宛ら、第二次月面戦争の如き作戦であった。
月の都に同じ作戦を通用させた方法については割愛するが、手配していた亡霊(西行寺幽々子ではない)を月の都に潜入させた紫は、地獄の女神、ヘカーティア・ラピスラズリへと協力を提案する。
ヘカーティアは二つ返事で協力を許可。
紫は
そして、紫はスパイへ命令を下す。
綿月豊姫を抹殺せよ。
その命令で豊姫は死んだ。あっさりと。
そして暫く時間が経ったのち、紫、ヘカーティア、純孤、クラウンピースの三人と一匹が月の都へと攻め入る。
一人は野望を、
一人は憎悪を、
一匹は狂気を、
一人は恨みを、
それぞれがそれぞれの目的を心に抱き、混乱状態にある月の都を焼き払う。
第四次月面戦争である。
戦争と言うべき事は起きず、精々が個人同士の戦いと言うべきものだった。
その間にあった事と言えば、綿月依姫がヘカーティアにボコボコにされて戦闘不能に陥ったり、実は生きていた豊姫が紫に殺されたりとか、そんな些細な事だけである。
そして、純孤の手によって嫦娥が殺された事を区切りにこの戦争は終結した。
月の都の賢者は全滅。指導者の不在、そして穢れが持ち込まれたことにより、月の都は地上と変わらなくなるであろう。
ここまで長々と語ったが、そもそもの疑問がある。
何故紫は月の都に攻め込んだのか
月の都を攻める必要はあったのだろうか。
その理由は、別の世界、即ち空に瞬く星への足がかりではないだろうか。
月は不安定な立ち位置にある。空に瞬く星、即ち別の世界でありながら紫の能力の及ぶ場所。
月からであれば、別の世界同士を阻む"何か"を越えられるのではないか。そう紫が考えてもおかしくない。
何故なら、紫は遥か昔から星へと手を伸ばしている痕跡があるからだ。
その最たるものが、『渾天儀』である。
幻想郷に存在する渾天儀の中には星座が日本の妖怪の名前になっているものがある。
そしてその渾天儀には、著作 八雲紫と書かれているのだ。
これは、星の並びに身近な妖怪の名前を付ける事で、別の世界を此方の世界に引き込もうとしたのではないかと考えられる。
別の世界である星に此方の世界の名前を押し付ける事で、星を此方の理屈に落とし込もうとしたのではないか、そうすれば世界同士を隔てる"何か"を越え、紫の力が効力を発揮出来るのではないかと考え、実行したのだろう。
この渾天儀が複数存在するのがその証拠だ。
大方、多数の妖怪達、あわよくば人間達に広め、効果を高めようとしたのだろう。それならば、名前が日本の妖怪ばかりなのも頷ける。日本の妖怪であれば、想像もしやすく身近に感じやすいだろう。
だが、その計画は失敗した。だから月侵略を企てたのではないかと言うわけだ。
では何故失敗したのか?
計画の失敗
その答えは妖怪の山にある。
妖怪の山と言えば天狗や河童のアジト、守谷神社などが思い浮かぶだろう。
特に天狗は高度な出版技術などを持っていたり、河童を支配下に置いていたりと、幻想郷のパワーバランスの一端を担っている。
その理由の四分の三までは、やはり、組織力や天魔の存在の影響などが大きいと言えるが、残りの四分の一は一人の大天狗の存在だと考える。
そしてその大天狗こそが紫の天敵であり、計画が失敗した原因だと考える。
八雲紫の天敵
その名は、飯綱丸龍、その人である。
彼女は星空を操る程度の能力を持っている。
その能力には謎が多くあまり詳しいことはわからないが、その名から察するに別の世界へ橋渡しができるのではないか、少なくとも別の世界と何か関係性があるのではないかと考えられる。
そして、彼女の能力がその名の通りなら、紫の渾天儀による計画が失敗したのも頷ける。
星の位置を変える、それが出来なくとも星の見え方を少しでも変えれば、渾天儀と星空は結びつけられなくなる。これだけで計画は失敗する。
例え、その様な能力ではないとしても、河童の技術力を持ってすれば、星の光の一部を屈折させて見え方を変えることもできるだろう。
そもそも星に関係する能力というだけで、八雲紫は手を出せなくなる。彼女の能力は無敵に等しいが、こと、星という一点にだけは無力なのだ。
それが、飯綱丸龍が紫の天敵たる所以である。
彼女がいる間は、紫は妖怪の山に対して強く出る事はできないだろし、星に関する計画も失敗しやすいだろう。そもそも強く出る気もないだろうが。
残った謎
此処からは別の世界と紫について、残った謎を挙げていこうと思う。
一つ目
紫は何故別の世界についてそんなにも恐れるのか?
大前提の謎であり、この事について何か確定した情報すら探す事ができなかった謎だ。
一応、これまでの情報を元に考えてみると、
・別の世界に紫の能力は及ばない。
これが理由とは考えられない。第一、別の世界が幻想郷を脅かすわけでもなく、此方から手を出せないのであれば、彼方からも手を出せないはずである。それに、此方に手を出せるのであれば、それはもう彼方の存在ではなく、此方の存在である。
・飯綱丸龍の存在
これも理由としては弱いと思われる。そもそも、妖怪の山と一戦交えようとするわけでも無いのだから放っておけばいいはずだ。それに、天魔には紫の能力が通じる。
此処からは妄想だ、事実に基づいた考察では無い。
・別の世界が幻想郷に攻めようとしている、また、それが出来る。
有り得ない。此方から手を出せないのだから、別の世界について知る事はできないはずである。
・何かトラウマがある。
有り得ない。上に同じ。
・なんとなく怖いから。
論ずるに値しない。
この様に、どれも理由としては弱い、もしくは有り得ないのである。
二つ目
天狗は何故紫の邪魔をするのだろうか。
これは、確定した情報では無いのでこの章に入れたが考察はできる。
天狗や河童の技術は、別の世界のものだからでは無いだろうか。
河童などは、外の世界からの輸入だと言っているが、大体どうやって輸入しているの不明だ。
八雲紫が手を引いているとの噂だが、だとしたら天狗が幻想郷を支配しようなどと画策する訳が無い。生命線を握っている相手に喧嘩を売るほど、天狗は馬鹿では無いだろう。
まさか、天狗達が一から考えたとも考えにくい。その技術は、余りにも外の世界と似通っている。
所で話は変わるが、月の都の技術は外の世界の延長線上にある様なものばかりである。
そして、月の都は別の世界でもある。
これは偶然なのだろうか?
もしかしたら外の世界にも、別の世界と繋がっている人物がいてその人物が外の世界を発展させているのでは無いだろうか。
そして、天狗達は別の世界と繋がる事で技術発展を遂げたのでは無いか。
そう考えれば、天狗達が紫の邪魔をする理由もわかるだろう。
天狗達は幻想郷の支配を目論んでいる。そして、周りより進んだ技術はそれを後押しするだろう。
だが、その技術が他の妖怪や人間達に与えられたらどうだろう。支配する事など出来なくなるのではないか。
勿論、天狗達が技術だけで支配しようとする事はないだろう。だが、大きなアドバンテージを失う事になるのは間違いない。
だからこそ紫の邪魔をするのではないかと、筆者は考える所存である。
タイトル:第四次月面戦争、そして八雲紫の天敵
年代:ごく最近
著者:不明
内容:ほとんどが妄想に近しく、信用に値しない。